JR常磐線の全線運行再開に向け、JR東日本は20日、夜ノ森(富岡町)-双葉(双葉町)駅間で試験除染を始めた。東京電力福島第一原発事故に伴い高線量地区の線路を本格的に除染するのは初めて。
初日は試験除染を行う大熊町の6カ所のうち2カ所で作業が行われた。防護服を着た東京都の建設会社作業員約30人が2班に分かれ、線路周辺の草を刈り取った。
JR東日本が試験除染を始めたのは運行再開のめどが立っていない富岡(富岡町)-浪江(浪江町)駅間の中でも特に線量が高い区間。大熊町内6カ所でレールや枕木、砕石を撤去した上で表層土を剥ぎ取る。
同社は年内にも除染作業を終わらせて来年3月までに試験結果をまとめる。除染効果を検証した上で運行再開の時期を見極める。
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