足利市は7月19日、施設型給付費等に係る各種業務のDX推進として、栃木県内で初めてとなるクラウドシステムの導入を発表した。
対象施設の1つ「しんまち保育園」
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「施設型給付費」は、民間保育園、認定こども園、新制度幼稚園等の施設へ、市から毎月支給している教育や保育に関する運営費。これまでは表計算ソフトなどを業務で使っていたが、業務の複雑性により、市と施設の双方で業務負荷が高いことが課題となっていた。
クラウドシステムを導入することでデータを一元管理し、データ入力の簡略化、加算条件の自動チェックなど各種機能を活用した業務効率化を図る。導入効果として、市と施設で現行業務の5割程度の年間所要時間の削減を見込む。
システム導入事業者は「キッズコネクト」(東京都港区)で、契約金額は3年間で880万円。導入に当たり国のデジタル田園都市国家構想交付金を活用し、440万円は国からの補助金を財源とする。
対象施設は、市内の保育園10施設、認定こども園13施設、新制度幼稚園2施設の合計25施設。システム導入に当たり、施設側の費用負担はない。
早川尚秀足利市長は「システムの導入により、業務効率化、負担軽減、業務品質向上を図ることで、本市の幼児教育を担う施設の本来の業務である『保育』へ専念できる時間を創出し、保育の質向上につながることにも期待している」と話す。
運用期間は10月1日から2027年3月31日まで。