BDレコーダを私的してき録音ろくおん録画ろくが補償ほしょう金きん制度せいどの対象たいしょうに、意見いけん募集ぼしゅう開始かいし

文化庁ぶんかちょうのページ

文化庁ぶんかちょうは、私的してき録音ろくおん録画ろくが補償ほしょう金きん制度せいどの新あらたな対象たいしょう機器ききとして、Blu-rayディスクレコーダーを追加ついかする著作ちょさく権けん法ほう施行しこう令れいの改正かいせい政令せいれい案あんについて、パブリック・コメントの募集ぼしゅうを開始かいしした。受付うけつけ締切しめきりは2022年ねん9月がつ21日にち23時じ59分ふん。

著作ちょさく権けん法ほうでは、権利けんり者しゃの許諾きょだくなく行おこなわれる私的してき使用しよう目的もくてきのデジタル方式ほうしきの録音ろくおん・録画ろくがについて、録音ろくおん・録画ろくがを行おこなう者ものが補償ほしょう金きんを支払しはらわなければならないこととする私的してき録音ろくおん録画ろくが補償ほしょう金きん制度せいどが設もうけられており、対象たいしょうとなる具体ぐたい的てきな機器きき及および記録きろく媒体ばいたいを政令せいれいで定さだめている。

現行げんこうの著作ちょさく権けん法ほう施行しこう令れいでは、「アナログ信号しんごうをデジタル信号しんごうに変換へんかんして影像えいぞうを記録きろくする機能きのうを有ゆうするブルーレイディスクレコーダー」は既すでに規定きていされているが、「こうした機能きのうの有無うむにかかわらず、ブルーレイディスクレコーダーが制度せいどの対象たいしょう機器ききとなるように新あらたに規定きていする」としている。

その根拠こんきょとして、令れい和わ2年ねんに内閣ないかく府ふ知的ちてき財産ざいさん推進すいしん事務じむ局きょく、総務そうむ省しょう、文部もんぶ科学かがく省しょう、経済けいざい産業さんぎょう省しょうが共同きょうどうで実施じっしした、私的してき録音ろくおん録画ろくがの実態じったい調査ちょうさの結果けっかを挙あげており、その結果けっかによると、調査ちょうさ対象たいしょうとした機器ききのうち、ブルーレイディスクレコーダー(HDD内蔵ないぞう型がた)は、過去かこ1年間ねんかんで保存ほぞんした記録きろく容量ようりょうのうちテレビ番組ばんぐみデータ(=契約けいやくにより権利けんり者しゃに対価たいかが還元かんげんされていない動画どうが)の占しめる割合わりあいの平均へいきん値ちが52.2%で半分はんぶんを超こえる水準すいじゅんであり、日常にちじょう的てきによく使用しようする用途ようととして「録画ろくが」を選えらんだ人ひとの割合わりあいが約やく7割わり、過去かこ1年間ねんかんに録画ろくがをしたことがある人ひとの割合わりあいが約やく9割わりだったとしている。

私的してき録画ろくが補償ほしょう金きん制度せいどは、メーカーがDVDレコーダなどのデジタル録画ろくが機器ききや、BD/DVDメディアに補償ほしょう金きんを上乗うわのせして販売はんばいし、消費しょうひ者しゃの製品せいひん購入こうにゅう価格かかくに補償ほしょう金きんを含ふくむという形かたちで徴収ちょうしゅうする制度せいどとして1999年ねん7月がつ1日にちから開始かいし。

しかし、東芝とうしばが'09年ねん2月がつに発売はつばいしたデジタル放送ほうそう専用せんよう録画ろくが機きについて、補償ほしょう金きんの課金かきん対象たいしょうになるか明確めいかくではないとの判断はんだんで、販売はんばい時じに補償ほしょう金きんを上乗うわのせした徴収ちょうしゅうは行おこなわなかった。これを受うけて、アナログ放送ほうそう対応たいおうレコーダやBlu-ray/DVDメディアなどの私的してき録画ろくが補償ほしょう金きんを管理かんりしていたSARVH(私的してき録画ろくが補償ほしょう金きん管理かんり協会きょうかい)が東芝とうしばを提訴ていそし支払しはらいを求もとめたが、一いち審しん/二に審しんともにSARVHの訴うったえが退しりぞけられ、'12年ねん11月に最高さいこう裁判所さいばんしょへの上告じょうこくが棄却ききゃくされたことで敗訴はいそが確定かくてい。

また、2011年ねん7月がつ24日にちの地上ちじょうアナログ放送ほうそう終了しゅうりょう後ごは、アナログチューナー搭載とうさいの録画ろくが機器ききの発売はつばいがなくなったほか、記録きろく媒体ばいたいのメーカーからも補償ほしょう金きん徴収ちょうしゅうができなくなり、制度せいどが事実じじつ上じょう機能きのうしなくなったことから、SARVHは2015年ねん3月がつで解散かいさん。

一方いっぽうで、一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん私的してき録音ろくおん補償ほしょう金きん管理かんり協会きょうかいが、6月17日にちに私的してき録音ろくおん録画ろくが補償ほしょう金きん管理かんり協会きょうかいと名称めいしょうを変更へんこうしている。

なお、この政令せいれい案あんに対たいして、JEITA(一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん電子でんし情報じょうほう技術ぎじゅつ産業さんぎょう協会きょうかい)は23日にち「動画どうが配信はいしんサービスの急速きゅうそくな普及ふきゅうなどの社会しゃかい環境かんきょうの変化へんかを無視むしし、20年ねん以上いじょう前まえの制度せいどを用もちいた機器きき課金かきんという形かたちで、消費しょうひ者しゃにデジタル放送ほうそうへの著作ちょさく権けん保護ほご技術ぎじゅつ搭載とうさいに係かかる負担ふたんに加くわえて『録画ろくが補償ほしょう金きんの支払しはらい義務ぎむ』という二に重じゅう負担ふたんを強しいる政令せいれい案あんに対たいしては、政策せいさくとしての合理ごうり性せいが無ないものと考かんがえ、強つよく反対はんたいします」との見解けんかいを発表はっぴょう。これについては、別べつ記事きじで掲載けいさいする。

JEITA「強つよく反対はんたいする」。BDレコーダ私的してき録音ろくおん録画ろくが補償ほしょう金きん制度せいど対象たいしょう化か