セレンディピティ ダイアリー

箱根はこねへのドライヴを兼かねて、ポーラ美術館びじゅつかんで開催かいさいされている「モネとマティス　もうひとつの楽園らくえん」を見みに行いきました。

本展ほんてんでは、19～20世紀せいきフランスの画家がか、モネとマティスにフォーカスにしています。急速きゅうそくな近代きんだい化かと度重たびかさなる戦争せんそうで混乱こんらんした社会しゃかい状況じょうきょうの中なか、２人ふたりはそれぞれ現実げんじつ世界せかいに「楽園らくえん」を見出みいだしました。

パリの北西ほくせいにあるジヴェルニーに終おわりの住処すみかを構かまえ、理想りそうの庭園ていえんを作つくり上あげたモネ。そして南仏なんふつニースに居きょを構かまえ、室内しつないに理想りそうの空間くうかんを作つくり上あげたマティス。

本展ほんてんはコロナの影響えいきょうで会期かいきを変更へんこうし、海外かいがいからの作品さくひんの借用しゃくようも延期えんきになったそうですが、ポーラ美術館びじゅつかんの充実じゅうじつした所蔵しょぞう作品さくひんの他ほか、国内外こくないがいからの借用しゃくよう作品さくひん、私わたしが訪おとずれた時ときにはマルモッタン・モネ美術館びじゅつかんの作品さくひんも到着とうちゃくしていて、見みどころいっぱいの企画きかく展てんでした。

モネ「ポール＝ドモアの洞窟どうくつ」1886　茨城いばらき県立けんりつ美術館びじゅつかん

フランス北西ほくせい部ぶ・ノルマンディ地方ちほうを旅たびして、各地かくちの風景ふうけいを描えがいたモネ。いつかモネが描えがいた絵えの舞台ぶたいを訪たずね歩あるく旅たびがしてみたい。

モネ「ジヴェルニーの積づみわら」1884　ポーラ美術館びじゅつかん

モネの数かずある積づみわらの中なかでも、この作品さくひんは明あかるい色彩しきさいとくっきりした輪郭りんかくに力強ちからづよさを感かんじました。なぜかモンブランが食たべたくなりました。

モネ「小舟こぶね」1887　マルモッタン・モネ美術館びじゅつかん

５年ねん前まえのモネ展てん以来いらいの再会さいかいです。水草みずくさのうごめきを中心ちゅうしんに据すえた大胆だいたんな構図こうず。やっぱり好すきな作品さくひんです。

モネ「水連すいれんの池いけ」1899　ポーラ美術館びじゅつかん

浮世絵うきよえに心酔しんすいし、川かわを自邸じていの庭にわに引ひき込こんで池いけとし、太鼓橋たいこばしを架かけて、柳やなぎを植うえたモネ。「水連すいれんの池いけ」はいくつものバージョンがありますが、この作品さくひんは緑みどりに染そまった初夏しょかの日差ひざしが輝かがやくほどに美うつくしい。

モネ「水連すいれん」1907　アサヒビール大山崎おおやまざき山荘さんそう美術館びじゅつかん

この作品さくひんは、大山崎おおやまざき山荘さんそう美術館びじゅつかんで見みて以来いらい、６年ねんぶりの再会さいかいです。安藤あんどう建築けんちくの水連すいれんの展示てんじ室しつを思おもい出だしました。モネの水連すいれんもいくつものバージョンがあり、今回こんかい７点てんほど出品しゅっぴんされていましたが、この作品さくひんのブルーの美うつくしさに吸すい込こまれそうになりますした

パリのオランジュリー美術館びじゅつかんと同おなじように、水連すいれんの展示てんじ室しつが楕円だえん形がたに区切くぎられていたのも心憎こころにくい演出えんしゅつでした。

マティス「鏡かがみの前まえの青あおいドレス」1937　京都きょうと国立こくりつ近代きんだい美術館びじゅつかん

ファッションやテキスタイル、装飾そうしょく品ひんの好すきな私わたしには、マティスの室内しつない画がにも心こころ惹ひかれます。

マティス「リュート」1943　ポーラ美術館びじゅつかん

鮮あざやかな色いろ使つかい、インテリア、小物こもののレイアウト、ドレス、全すべて好すきです。まるで雑誌ざっし VOGUE の１ページのよう。

「リュート」に描えがかれたドレス　マティス美術館びじゅつかん、ル・カトー・カンブレジ

作品さくひんに描えがかれたドレスも展示てんじされていて感激かんげきしました。絵えでは「K」の模様もようがピンクで強調きょうちょうされていますが、実物じつぶつはレースの模様もようになっています。華奢きゃしゃで楚々そそとしたシルエットも愛あいらしい。

この他ほか「リュート」を原画げんがにしたタペストリーも２作品さくひんあり、いろいろな角度かくどからこの作品さくひんの魅力みりょくが味あじわえました。

息子むすこがお盆ぼん休やすみに帰省きせいした折おりに、野田のだ岩いわ 麻布あざぶ飯倉いいくら本店ほんてん にうなぎを食たべに行いきました。

東京とうきょうタワーを望のぞむ、飯倉いいくらの本店ほんてんです。ビルの谷間たにまながら、蔵くらのような重厚じゅうこうな建物たてものが目めを引ひきます。電話でんわをした時ときは予約よやくがいっぱいなので、直接ちょくせつお越こしくださいとのことでしたが、ほとんど待またずに３階かいの個室こしつに案内あんないしていただきました。

この日ひは車くるまではなくバスででかけたので、ビールも少々しょうしょういただきました。お食事しょくじの前まえに小鉢こばちをおつまみに、のどを潤うるおします。左ひだりから、うなぎの煮凝にこごり、枝豆えだまめ、うなぎの南蛮なんばん漬づけです。

めずらしい、燻製くんせいしたうなぎを使つかったうざくをいただきました。

そしていよいよ、うな重じゅうの登場とうじょうです。さくら貝がいを描えがいたお重じゅうが愛あいらしい。

お漬物つけものと大根だいこんおろし、肝吸きもすいがつきます。お箸置はしおきもうなぎです。

うなぎのたれが好すきな方ほうも多おおいと思おもいますが、野田のだ岩いわさんのうなぎはたれ控ひかえめで、うなぎのおいしさがストレートに味あじわえます。ふっくらと蒸むし上あがったうなぎのおいしさが、ひと口くちごとに体からだの隅々すみずみにまで行いき渡わたります。堪能たんのうしました。

折敷おしきの絵えがなんとも愛あいらしい。

歴史れきしを感かんじる落おち着ついたお部屋へや。

暑あつい夏なつの日ひのうなぎは、格別かくべつにおいしく感かんじられます。

オリビア・ワイルドの監督かんとくデビュー作さく。卒業そつぎょうを前まえにした女子高じょしこう生せい２人にんが繰くり広ひろげる、一夜いちやの騒動そうどうを描えがいた青春せいしゅん映画えいがです。

ブックスマート　卒業そつぎょう前夜ぜんやのパーティデビュー　(Booksmart)

生徒せいと会長かいちょうのモリー(ビーニー・フェルドスタイン)は、高校こうこう時代じだいは勉強べんきょうに明あけ暮くれ、学校がっこう一いちの秀才しゅうさいを自負じふしていましたが、卒業そつぎょうを前まえに、遊あそんでばかりいたクラスメートたちも、名門めいもん大学だいがくへの進学しんがくや大だい企業きぎょうへの就職しゅうしょくを決きめていたと知しってショックを受うけます。

今いままで遊あそんでこなかったことを悔くやみ、卒業そつぎょう前日ぜんじつの一夜いちやで取とり戻もどそうと大だい親友しんゆうのエイミー(ケイトリン・デバー)を巻まき込こみ、生徒せいと副ふく会長かいちょうで学校がっこう一いちの人気にんき者しゃニックのパーティに乗のり込こむことを決意けついします...。

女優じょゆうオリビア・ワイルドの監督かんとくデビュー作さくということで、楽たのしみにしていた本ほん作さく。予告よこくを見みた時ときには、正直しょうじき「う～ん、はたしてこのノリについていけるだろうか...」と一抹いちまつの不安ふあんを覚おぼえましたが^^;　結果けっか的てきにはとっても楽たのしめました。

モリーはガリ勉がりべんという設定せっていですが、生徒せいと会長かいちょうを務つとめ、なんでも相談そうだんできる親友しんゆうがいて、それだけでも十分じゅうぶん充実じゅうじつした高校こうこう生活せいかつだと思おもうけど。まじめすぎて、みんなからは煙けむたがられているけれど、本気ほんきで嫌きらわれているわけではないのですよね。

モリーとエイミーを含ふくめ、とにかく登場とうじょうするクラスメートたちが、みんな個性こせいが強つよくて、それぞれが物怖ものおじしない強つよさを持もっていて。陰湿いんしつなところが微塵みじんもなくて、言いいたいことを言いい合あえる関係かんけいというのがとても気持きもちがよかった。

ひとりひとりのキャラが立たっていて、脇役わきやくというのが存在そんざいしないから、映画えいがを見み終おえた時ときには、どの子このことも、きっと好すきになるはずです。エンドロールを見みながら、自分じぶんもいつの間まにかクラスの一員いちいんになったような気分きぶんになること、間違まちがいなしです。

それから、担任たんにんの先生せんせい、校長こうちょう先生せんせい、エイミーの両親りょうしんと、周まわりの大人おとなたちがみんな理解りかいあるいい人じんたちというのがすてきです。ピザ屋やのおじさんなんて、モリーとエイミーを心しんから心配しんぱいして、貴重きちょうなアドバイスをしてくれてたし^^

伏線ふくせんの張はり方かたも見事みごとで、最後さいごにきちんと回収かいしゅうされているのに感心かんしんしました。スラングだらけの膨大ぼうだいなセリフのシャワーに、ついていくのがたいへんでしたが、心地ここちよい爽快そうかい感かんが残のこる作品さくひんでした。

映画えいがを見みる前まえに、六本木ろっぽんぎヒルズの近ちかくにあるフレンチレストラン、cogito (コジト) でお昼ひるをいただきました。アンティーク家具かぐと、ぶどうの蔓づるがからまる美うつくしいサンルームが印象いんしょう的てきな、居心地いごこちのよい一軒家いっけんやレストランです。

こちらはご主人しゅじん自みずから仕留しとめた獲物えものを使つかったジビエ料理りょうりがすばらしく、虜とりこになりました。（前回ぜんかいの記事きじはコチラ）　サラダかスープ、バゲット、メインのお料理りょうり、デザートと食後しょくごの飲のみ物もののつくセットをいただきました。

明あかるいサンルームの席せきに案内あんないしていただきました。前回ぜんかいは冬枯ふゆがれの季き節ふしでしたが、今回こんかいはぶどうの葉はが茂しげり、風ふうにそよぐ自然しぜんのカーテンとなっているのが心地ここちよかったです。

コロナ対策たいさくで、はずしたマスク用ようにアロマオイルとジップバッグが用意よういされていました。この日ひも暑あつい一いち日にちで、ガス入いりウォーターを何なん杯はいもおかわりしながらの食事しょくじとなりました。

グリーンサラダ。ペストを使つかったドレッシングがさわやかでおいしい。マーブル模様もようのトレビスが、美うつくしい彩いろどりを添そえています。

私わたしは冷つめたいコーンポタージュをいただきました。こちらは濃厚のうこうながら冷つめたくて、さっぱりとしたおいしさ。ちょうどこの時とき、お店みせのお行儀ぎょうぎのいい黒くろのラブラドールレトリーバーがマダムといっしょにお散歩さんぽから帰かえってきました。

メインのお料理りょうりは、お魚さかなとお肉にくから選えらべますが、２人ふたりとも鹿しか肉にくにしました。こちらのお店みせの鹿しか肉にくは、これまで食たべたどこよりもおいしいと感かんじます。

ジビエというと秋あきから冬ふゆがシーズンと思おもいますが、この日ひもご主人しゅじんは北海道ほっかいどうまで鹿しかを仕留しとめに行いってらっしゃるとか。増ふえすぎた鹿しかをおいしくいただくなど、季き節ぶしを問とわず需要じゅようがあるそうです。

夏なつは冬ふゆよりソースを軽けいめにしていただくそうで、この日ひはマデラ酒しゅとエシャロットを使つかったソースでした。ポテトのグラタンと夏なつ野菜やさいのグリルが添そえてあり、レモンをしぼってさっぱりといただきます。

ぶどうの葉はの影かげで、お肉にくの美うつくしさがお伝つたえできないのが残念ざんねん。大だい満足まんぞくのお味あじでした。

デザートは３種類しゅるいから選えらびます。こちらはガトーショコラにキャラメルのアイスクリーム。

私わたしはプリンアラモードをいただきました。洗練せんれんされた大人おとなのお味あじでした。

ハーブティ(カモミール)とともにおいしくいただきました。

元もとKGBのスパイとして逮捕たいほされた80代だいの女性じょせいをモデルに書かかれた、ジェニー・ルーニーの小説しょうせつを映画えいが化か。ジュディ・デンチが主演しゅえんし、若わかかりし頃ころを「キングスマン」シリーズのソフィ・クックソンが演えんじています。

ジョーンの秘密ひみつ　(Red Joan)

実在じつざいしたスパイをモデルにしているというのに興味津々きょうみしんしん。予告よこく映像えいぞうで見みたソフィ・クックソンが魅力みりょく的てきで、楽たのしみにしていた作品さくひんです。

実みをいうと、時々ときどきわずかな違和感いわかんを覚おぼえることがあったのですが、後ごからかなりフィクションが入はいっていると知しって納得なっとくしました。とはいえ、陰かげで歴史れきしを動うごかした知しられざる女性じょせいの半生はんせいは、ドラマティックで引ひき込こまれました。

ケンブリッジ大学けんぶりっじだいがくで物理ぶつりを学まなぶジョーンは、ユダヤ系けいロシア人じんの友人ゆうじんソニアの従弟じゅうていで、政治せいじ活動かつどう家かのレオ(トム・ヒューズ)と恋こいに落おちます。やがてジョーンは、指導しどう教授きょうじゅに才能さいのうを見出みいだされ、核兵器かくへいき開発かいはつのメンバーとして機密きみつ業務ぎょうむに携たずさわるようになりますが

そんなジョーンに恋人こいびとのレオは、原爆げんばくに関かんする機密きみつ情報じょうほうをロシア側がわに渡わたすよう要求ようきゅうします。母国ぼこくを愛あいするジョーンはきっぱり断ことわりますが、1945年ねんに広島ひろしま・長崎ながさきに原爆げんばくが投下とうかされ何なん十じゅう万まん人にんもの人々ひとびとが亡なくなったことに衝撃しょうげきを受うけ、気持きもちが揺ゆらぎます...。

映画えいがはドラマティックでおもしろかったのですが、ジョーンがどうして国家こっかを裏切うらぎってまで、機密きみつ情報じょうほうの漏洩ろうえいに手てを染そめたのか、動機どうきとしては少々しょうしょう弱よわいように感かんじてしまいました。

後ごから、モデルとなったメリタ・ノーウッドさんは、社会しゃかい主義しゅぎ者しゃの両親りょうしんのもとで育そだったばりばりの共産きょうさん主義しゅぎ者しゃだったと知しり、それならばロシアのために彼女かのじょが機密きみつ情報じょうほうを渡わたしたことも自然しぜんのこととして納得なっとくできました。

一方いっぽう、ジョーンは社会しゃかい主義しゅぎ思想しそうに染そまっていたわけではないし、たまたま恋人こいびとがロシア人じんの政治せいじ活動かつどう家かだったというだけ。しかもレオから情報じょうほう提供ていきょうを持もち掛かけられた時ときは、すでに別わかれた後のちで新あたらしい恋人こいびとがいたのです。

ジョーンのい分いぶんは、アメリカが核かくを使つかうのを食くい止とめるためには、ロシアも核かくを持もつべきだという考かんがえ。そうすれば力ちからの均衡きんこうが保たもたれ、平和へいわが守まもられるというものですが、私わたしには後こう付つけの詭弁きべんのように感かんじてしまいました。

実際じっさい、その後ごに何なん十じゅう年ねんも続つづいた冷戦れいせんは、必かならずしも平和へいわが続つづいていたわけではなく、朝鮮ちょうせん戦争せんそう、ベトナム戦争せんそう、中東ちゅうとう戦争せんそうと、代理だいり戦争せんそうの連続れんぞくだったのですから。

ただ、ジョーンは自分じぶんの秘密ひみつを生涯しょうがい口くちにすることなく（それは彼女かのじょの輝てるやける青春せいしゅん時代じだいの思おもい出でに封ふうをすることでもあった）信念しんねんを貫つらぬき通とおそうとした。その強つよさに私わたしは心しんを打うたれました。

７月がつの連休れんきゅうに息子むすこが帰省きせいした折おりに、学芸がくげい大学だいがくにあるベトナム料理りょうり店てん スタンドバインミー (Stand Binh Mi) にお昼ひるを食たべに行いきました。

前回ぜんかいは、ちょうど自粛じしゅく中ちゅうで、テイクアウトのみの営業えいぎょうでした。その時ときはフォーのテイクアウトをお休やすみしていて、バインミーとカレーをいただいたので、今回こんかいはフォーを食たべに行いこうということになりました。

ミントグリーンの外観がいかんがノスタルジックな、カウンターだけの小ちいさなお店みせですが、人気にんきがあって、この日ひも私わたしたちの前まえに何なん組くみか並ならんでいました。

待まっている間あいだ、メニューを見みながら何なににしようかじっくり迷まようのも楽たのしい。

梅雨つゆ時じで蒸むし暑あつかったこの日ひ、まずは冷つめたい飲のみ物ものでのどを潤うるおしました。私わたしは愛媛えひめ産さん無む農薬のうやくのライム100％を使つかったライムソーダ、息子むすこはベトナムで人気にんきという「３３３」というビールをいただきました。

私わたしはお店みせのおすすめの「”生なま”米べい麺めんシチューフォー」にしました。器うつわはベトナムで買かい付つけたものだそうで、箸はしが挿させるよう小ちいさな穴あながあいています。

表面ひょうめんをグリルした国産こくさん牛うしほほ肉にくと10種しゅのスパイスと有機ゆうきトマト、自然しぜん派は赤あかワインをオーブンで煮込にこんだシチューと、10時じ間あいだかけて作つくった鶏にわとりガラスープをブレンドした中なかに、半はん透明とうめいの細ほそい米べい麺めんがかくれています。

大おおきな食たべ応ごたえのある牛肉ぎゅうにくですが、ほろほろと柔やわらかくお箸はしでくずれるほど。トマトの酸味さんみも主張しゅちょうしすぎず、全体ぜんたいがひとつにまとまっていて味あじわい深ぶかい。まちがいなくアジア風ふうではあるのだけれど、無む国籍こくせきな魅力みりょくの感かんじられるフォーでした。

手作てづくりのスイートチリ、ナンプラー、いりごまを、お好このみでかけていただきます。

こちらは甘辛あまから和あえ細米ほそこめ麺めん「ボブン」。そうめんのように細ほそい米べい麺めんの上うえに、甘辛あまからく煮込にこんだ牛肉ぎゅうにくがのっていて、まぜまぜしながらいただきます。

魚介ぎょかいベースまぜ”生なま”米べい麺めん。鴨かも肉にくのコンフィを、太ふとし麺めんとまぜながらいただきます。

それにしても、米べい麺めんにも太ふとい麺めん、細ほそい麺めん、極細ごくぼその麺めんといろいろあるのですね。本場ほんばのお味あじの再現さいげんではなく、さらなるおいしさを追求ついきゅうしたというフレンチ・ベトナム料理りょうりは、どれも繊細せんさいで洗練せんれんされたお味あじでした。

東京とうきょうステーションギャラリーで開催かいさい中ちゅうの「開校かいこう100年ねん きたれ、バウハウス―造形ぞうけい教育きょういくの基礎きそ―」を見みに行いきました。

1919年ねん、ドイツのヴァイマールに開校かいこうした造形ぞうけい学校がっこうバウハウス。ナチスの弾圧だんあつを受うけ1944年ねんまでのわずか14年ねんという活動かつどう期間きかんでしたが、実験じっけん精神せいしんに満みちた革新かくしん的てきな造形ぞうけい教育きょういくから生うまれたデザインは、現代げんだいのアートとデザインに大おおきな影響えいきょうを与あたえています。

私わたしもバウハウスのモダンで機能きのう的てきなデザインが好すきで、カンディンスキーやクレーが教壇きょうだんに立たった独特どくとくの造形ぞうけい教育きょういくにも興味きょうみがあり、過去かこに何なん度どか展覧てんらん会かいを訪おとずれています。

バウハウス・デッサウ展てん　＠東京藝術大学とうきょうげいじゅつだいがく美術館びじゅつかん
バウハウス・デザイン　バウハウス・キッチン　＠パナソニック電工でんこう 汐留しおどめミュージアム

今回こんかいは開校かいこう100年ねんを記念きねんして全国ぜんこくを巡回じゅんかいした回顧かいこ展てんで、バウハウスで行おこなわれた基礎きそ教育きょういくに注目ちゅうもくしているほか、その成果せいかとなるさまざまな作品さくひん、またバウハウスで学まなんだ4人にんの日本人にっぽんじんについても紹介しょうかいしています。

(撮影さつえい不可ふかのため、画像がぞうはいずれもネットからお借かりしたものです)

私わたしが特とくに興味きょうみをもったのは「バウハウスの教育きょういく」のコーナーです。入学にゅうがくした学生がくせいたちが最初さいしょに学まなぶ基礎きそ教育きょういくが、各かく教官きょうかんごとに紹介しょうかいされています。写真しゃしんはカンディンスキーの授業じゅぎょう風景ふうけいの再現さいげんです。端正たんせいに構成こうせいされる道具どうぐたちは、その佇たたずまいだけで美うつくしい。

私わたしが一番いちばん気きに入いったのは、ヨゼフ・アルバースの授業じゅぎょうです。色彩しきさい構成こうせいで知しられるアルバースですが、切込きりこみから生うみ出だされる立体りったいのおもしろさに、飽あきることなく見入みいってしまいました。

フォントが好すきなので、シュミットのレタリングの授業じゅぎょうにも興味きょうみを持もちました。

「工房こうぼう教育きょういくと成果せいか」のコーナーでは、バウハウスで学まなび後ごに教官きょうかんとなったマルセル・ブロイヤーのワシリー・チェアのコレクションが圧巻あっかんでした。

同おなじくブロイヤーのトレードマークでもある、金属きんぞくパイプを使つかったネストテーブルや、テーブル＆チェアー。

東京とうきょうステーションギャラリーは、東京とうきょう駅えき丸まるの内うち駅えき舎しゃの中なかにあり、八角はっかく形がたのドームや、古ふるい赤あかレンガを生いかした展示てんじ室しつも魅力みりょく。ここではバウハウスデザインのキッチン用品ようひんの数々かずかずが、ドームに合あわせた八角はっかく形がたの大おおきなテーブルの上うえに展示てんじされていたのが心憎こころにくい演出えんしゅつでした。

広告こうこくの授業じゅぎょうの習作しゅうさく。こういう身近みぢかなものから、当時とうじのドイツの暮くらしぶりがうかがえるのも楽たのしいです。

なお、当とう展てんはコロナ感染かんせん予防よぼうで密みつを避さけるために、事前じぜんにインターネットあるいはローソン、ミニストップでの予約よやくが必要ひつようです。ネットは入館にゅうかん時間じかんの３時じ間あいだ前まえ、ローソン、ミニストップでは30分ふん前まえまで予約よやく可能かのうです。詳細しょうさいはホームページをご確認かくにんください。

７月がつの連休れんきゅうに、毎年まいとし恒例こうれいのブルーベリー狩かりに行いってきました。練馬ねりま区くに約やく30か所しょのブルーベリー観光かんこう農園のうえんがあり、我わが家やは毎年まいとし案内あんない状じょうを送おくってくださる ”ファーム大泉学園おおいずみがくえん” さんにうかがいます。

ブルーベリー観光かんこう農園のうえん（練馬ねりま区く公式こうしきサイト）

今年ことしは梅雨つゆ明あけが8月がつ1日にちと遅おそく、この日ひも梅雨つゆの真まっ最中さいちゅう。空そらの様子ようすをうかがいながらのブルーベリー狩かりとなりましたが、本格ほんかく的てきに降ふり出だす前まえに、なんとか無事ぶじに摘つみ終おえることができてよかったです。

熟じゅくす過程かていがわかるようにグラデーションの写真しゃしんを撮とりましたがが、摘つまむ時ときはなるべく色いろの濃こい大粒おおつぶのものを選えらびます。表面ひょうめんに白しろく粉こながふいているのは、農薬のうやくではなくブルームといって、新鮮しんせんさの証あかしなんですよ。

今年ことしは大おおきなZIPLOCKコンテナに３みっつ分ぶん、3.3㎏ になりました。すぐに食たべる分ぶんは冷蔵庫れいぞうこに、残のこりは冷凍庫れいとうこに入いれて、ヨーグルトやスムージー、お菓子かし作づくりにと少すこしずつ楽たのしみます。

いっしょに写うつっているのは、ジュリアードのマスコット、ペンギンのジュリちゃんです。

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ブルーベリー狩かりの後のちは、練馬ねりま区く・中村なかむら南みなみにある GARDEN SQUARE でお昼ひるにしました。カフェ、イタリアンレストラン、ガーデニングショップが集あつまった、緑みどりが美うつくしい複ふく合あい施設しせつです。

２階かいのイタリアンレストラン La Ventura (ラ・ヴェントゥーラ) に入はいりました。食事しょくじの後のち、人じんがいなくなったところをパチリ。前回ぜんかい訪おとずれたのは冬枯ふゆがれの季き節ふしでしたが、今回こんかいは窓まどの向むこうに雨上あめあがりのみずみずしい緑みどりが広ひろがり、すばらしい眺ながめでした。

パスタに前菜ぜんさい、フォカッチャ、デザート、コーヒーがつくセットにして、パスタをシェアしていただきました。前菜ぜんさいはイタリアンサラミ、レバーパテ、ズッキーニのフリッタータなどの盛もり合あわせ。１階かいのカフェで作つくっている焼やき立たてのフォカッチャもおいしいです。

茄子なすびと小海老こえびのトマトソーススパゲティは、クリーミィでまろやかなお味あじ。

ペンネのカルボナーラ。角かく切ぎりのベーコン、くずしたブロッコリーが入はいって、濃厚のうこうなお味あじでした。

デザートはいちごのババロアでした。イタリアンコーヒーとともに。ババロアの下したにはゼリーやシリアル、上うえにはいちごのソースがかかっていて、小ちいさなパフェのように楽たのしめました。

外そと階段かいだんの踊おどり場ばから見みる裏庭うらにわの風景ふうけい。食事しょくじのあとは、１階かいのカフェでパン、ガーデニングショップでローズマリーの鉢はちを買かって帰がえりました。

オラファー・エリアソンを見みに東京とうきょう都と現代げんだい美術館びじゅつかんを訪おとずれましたが、チケット売うり場ばでポスターに惹ひかれ、あわせてこちらも見みてみることにしました。

カディスト・アート・ファウンデーションとの共同きょうどう企画きかく展てん　もつれるものたち
(コロナの影響えいきょうにより日程にってい変更へんこう　6/9～9/27 開催かいさい)

カディスト・アート・ファウンデーションは、パリとサンフランシスコを拠点きょてんに、社会しゃかい性せいのある現代げんだい美術びじゅつの作品さくひんの収集しゅうしゅうと展示てんじを行おこなっている組織そしきだそうです。本展ほんてんでは、12人にん/グループの若手わかてアーティストが参加さんかし、作品さくひんを通とおして現代げんだい社会しゃかいの問題もんだいを提言ていげんしていました。(写真しゃしん撮影さつえい可か)

トム・ニコルソン「相対そうたい的てきなモニュメント(シェラル)」2014-2017

第だい１次じ世界せかい大戦たいせん時じに、オーストラリア兵へいがガザから持もち帰かえったシェラル・モザイクが、オーストラリア戦争せんそう博物館はくぶつかんに展示てんじされているそうです。オーストラリア人じんアーティストのニコルソンは、新あらたなシェラル・モザイクを作つくり、ガザに返還へんかんするという展望てんぼうを持もっています。

岩間いわま朝子あさこ「ピノッキオ」2020

第だい2次じ世界せかい大戦たいせん時じ、日本にっぽん軍ぐんが松まつの根ねから航空こうくう燃料ねんりょうを得えようとした史実しじつを知しった岩間いわま氏しは、開発かいはつ方法ほうほうや、ドイツやフランスでの松まつの木きの利用りようについて調しらべ、採取さいしゅに使用しようする道具どうぐや蒸留じょうりゅう装置そうち、人間にんげんと松まつの木きをテーマにした作品さくひんを作つくり上あげました。

磯部いそべ行こう久ひさ「不確ふたしかな風向かざむき」1998

風ふうのエネルギーの流ながれによって絶たえず変容へんようする環境かんきょうを表現ひょうげんしたコラージュ的てきな作品さくひん。

磯部いそべ行こう久ひさ「国土庁こくどちょう調査ちょうさ　大阪湾おおさかわん　耐震たいしん土地とち条件じょうけん図ず」他た　1976

地図ちず好すきの私わたしの目めをとらえた作品さくひんです。ペンシルベニア大学だいがくで地質ちしつ学がくなどを学まなんだ磯部いそべ氏しは、国土庁こくどちょうから委託いたくされ、大阪おおさか湾わんと六甲ろっこう山さんのエコロジカル・マッピングに携たずさわりました。科学かがくと美術びじゅつを織おり交まぜた地図ちず作成さくせいによって、環境かんきょう問題もんだいへの提言ていげんを行おこなっています。

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このあと、館内かんないのカフェ「二に階かいのサンドウィッチ」で軽かるくお昼ひるにしました。

個性こせい的てきなサンドウィッチが何なに種類しゅるいもあって、どれもおいしそう！　私わたしはチキンを使つかったバインミーをいただきました。

食後しょくごはせっかくなので、美術館びじゅつかん所蔵しょぞう作品さくひんも見みることにしました。

MOTコレクション　いま―かつて 複数ふくすうのパースペクティブ
(コロナの影響えいきょうで日程にってい変更へんこう　6/2～9/27開催かいさい)

東京とうきょう都と現代げんだい美術館びじゅつかんは、戦後せんご美術びじゅつを中心ちゅうしんに約やく5500点てんを所蔵しょぞうしています。今回こんかいは、３年間ねんかんの改修かいしゅう期間きかんに寄贈きぞうされた400点てんの中なかから、180点てんが展示てんじされています。(一部いちぶを除のぞき撮影さつえい不可ふか)

１階かい展示てんじ室しつの入口いりくち空間くうかんに展示てんじされている、アルナルド・ポモドーロの「太陽たいようのジャイロスコープ」。以前いぜんは屋外おくがいに展示てんじされていたそうですが、この度たびの美術館びじゅつかん改修かいしゅうを機きに、修復しゅうふくしてこの場所ばしょに移設いせつされました。

中世ちゅうせいの天球儀てんきゅうぎから着想ちゃくそうを得えたというこの作品さくひんは、太陽たいようと地球ちきゅう、地球ちきゅうと月つき、朝あさと夕ゆうという対比たいひが、時ときの移うつろいとともに位置いち関係かんけいを変化へんかさせていく様子ようすを表現ひょうげんしているそうです。

松江まつえ泰治やすじ「JP-13 02」2017
(画像がぞうはサイトからお借かりしました)

コレクションの中なかで特とくに心しんをとらえたのは、松江まつえ泰治やすじさんという写真しゃしん家かです。アンドレアス・グルスキーのような作風さくふうで、東京とうきょうの風景ふうけいを切きり取とっています。上うえの作品さくひんは、東京とうきょうの木場きばを空そら撮つまみで撮影さつえいしたものです。

東京とうきょう都と現代げんだい美術館びじゅつかんで開催かいさいされている「オラファー・エリアソン　ときに川かわは橋はしとなる」(Olafur Eliasson - Sometimes the river is the bridge) を見みに行いきました。 

オラファー・エリアソンは、デンマークとアイスランド出身しゅっしんの現代げんだい美術家びじゅつか。光ひかりや水みずを使つかった大おおがかりなインスタレーション作品さくひんで知しられています。私わたしが初はじめて彼かれの作品さくひんに出会であったのは2008年ねんのニューヨークです。

夕暮ゆうぐれのバッテリーパーク♪　(2008-09-02)

この時ときはエリアソンの名前なまえすら知しりませんでしたが、突然とつぜん現あらわれた巨大きょだいな人工じんこうの滝たきに度肝どぎもを抜ぬかれ、後あとでニューヨーク・シティ・ウォーターフォールズというインスタレーションだと知しりました。

また金沢かなざわ21世紀せいき美術館びじゅつかんで、屋外おくがいの常設じょうせつ展示てんじでエリアソンの「カラー・アクティビティ・ハウス」という作品さくひんの中なかに入はいったことも、旅たびの思おもい出でのひとコマとなっています。

本展ほんてんではサステナビリティ(再生さいせい可能かのう性せい)をテーマに、エリアソンの作品さくひん17点てんが展示てんじされています。科学かがくの不思議ふしぎを取とり入いれた体験たいけん型がたインスタレーションは、アートの枠わくを超こえて楽たのしめました。(写真しゃしん撮影さつえい可か)

太陽たいようの中心ちゅうしんへの探査たんさ　2017

展示てんじ室しつの中心ちゅうしんに大おおきなガラスの多面体ためんたいが吊つるされています。ソーラーシステムによって周囲しゅういに映うつし出だされる幾何きか学がく的てきな光ひかりの模様もようが次々つぎつぎと変化へんかし、まるで万華鏡まんげきょうの中なかに入はいり込こんだような気分きぶんを味あじわいました。

あなたに今いま起おきていること、起おきたこと、これから起おきること　2020

この展示てんじ室しつにあるのは３色しょくのハロゲンランプだけですが、人ひとが通とおり、動うごくことによって、壁かべに３色しょくの影かげが映うつし出だされ、重かさなり合あいます。作品さくひんの主役しゅやくは私わたしたち鑑賞かんしょう者しゃなのですね。

サステナビリティの研究けんきゅう室しつ　

ベルリンにあるエリアソンのスタジオで日々ひび行おこなわれている、新あたらしい作品さくひんを生うみ出だすための実験じっけんとリサーチの数々かずかず。

中なかでも私わたしを興奮こうふんさせたのは、ミウラ折おりを使つかった試作しさく品ひんの数々かずかずです。ミウラ折おりは東京大学とうきょうだいがく宇宙うちゅう航空こうくう研究所けんきゅうじょの三浦みうら公こう亮あきら先生せんせいが考案こうあんした折おり方かたで、宇宙うちゅう機きの太陽たいよう電池でんちパネルなどに応用おうようされています。20年ねんほど前まえに日本にっぽん科学かがく未み来館らいかんで知しり、深ふかい感銘かんめいを受うけました。

人間にんげんを超こえたレゾネーター　2019

ガラスのリング状じょうプリズムによって分光ぶんこうした光ひかりが、壁かべに同心円どうしんえんを描えがきます。このプリズムには、灯台とうだいの光ひかりが遠とおくまで届とどくのと同おなじしくみが使つかわれているそうです。

おそれてる？　2004

３みっつの円形えんけいガラスに特定とくていの波長はちょうの光ひかりを反射はんしゃし、補色ほしょくが浮うかび上あがるよう加工かこうされているそうです。次々つぎつぎと変かわる３色しょくのガラスと、投影とうえいされた３色しょくの影かげの組くみ合あわせによって作つくり出だされる、光ひかりの不思議ふしぎの世界せかいを垣間見かいまみました。

ときに川かわは橋はしとなる　2020

大おおきな暗闇くらやみのテントの中央ちゅうおうに置おかれた小ちいさなプールに12のスポットライトが当あたっています。水みずに波なみを起おこすと、周囲しゅういに12の波紋はもんが映うつし出だされます。波なみがやがて静しずまると、円まるい影かげとなります。

ビューティー　1993

暗闇くらやみの中なか、霧きり状じょうの水みずに光ひかりを当あてて人工じんこう的てきな虹にじを作つくり出だす、エリアソンの初期しょきの作品さくひんです。この水みずの中なかを通とおり抜ぬけることもできます。神秘しんぴ的てきな美うつくしさがあって、私わたしは最もっとも惹ひかれました。