【珍奇ちんきの現場げんば】国立こくりつ科学かがく博物館はくぶつかんで開催かいさい中ちゅうの特別とくべつ展てん「昆虫こんちゅう MANIAC」レポート

甲虫かぶとむし、チョウ・ガ、トンボ、ハチ、クモの仲間なかまを専せん門もんに研究けんきゅうする研究けんきゅう者しゃたちが、ムシの世界せかいを深ふかく掘ほり下さげた特別とくべつ展てんが、東京とうきょう・上野公園うえのこうえんにある国立こくりつ科学かがく博物館はくぶつかんで開催かいさい中ちゅうだ。そこで、現在げんざい発売はつばい中ちゅうの「珍奇ちんき昆虫こんちゅう」特集とくしゅうでも全編ぜんぺんにわたり活躍かつやくしてもらっている標本ひょうほん作家さっかの福井ふくい敬たかし貴たかさんとともに、会場かいじょうを訪おとずれた。

展示てんじは、それはもう紹介しょうかいしきれないくらいの充実じゅうじつぶりなので、ここでは本誌ほんしでも力ちからを入いれている甲虫かぶとむしゾーンにフォーカスしてその見みどころをレポートする。

今回こんかい、甲虫かぶとむしに関かんする展示てんじは、会場かいじょうの大だいトリにある。ドーンと天井てんじょうから吊つられたオオセンチコガネの巨大きょだいオブジェが見みえてきたら、そこからが甲虫かぶとむしゾーンだ。

まず、プリモスマルガタクワガタの大型おおがた個体こたいがどん！横よこから見みると大型おおがたの個体こたいならではの、大だい顎あごの先さきが下したに湾曲わんきょくする特徴とくちょうがよく出でている。

そして、プラチナコガネの素晴すばらしく輝かがやく箱はこも！特とくにクリサルギレアプラチナコガネのブルー個体こたいは衝撃しょうげきだった。ネット上じょうで画像がぞうは見みたことがあったものの、実物じつぶつはさらに青あお味あじが強つよく、しばらく立たちすくんでしまった。すぐそばにあるホウセキゾウムシの箱はこも、珍めずらしいニューギニア産さんのものが盛もりだくさんで見応みごたえ満点まんてんだ。

福井ふくいさんはというと、日本にっぽんの有名ゆうめいコレクターから科か博はくに寄贈きぞうされたコレクション箱ばこの展示てんじに釘付くぎづけ。「これも結構けっこう面白おもしろい南米なんべいのカミキリムシですね。日本にっぽんのマラッツィみたいな、ノコギリカミキリにこだわってコレクションしていた小宮こみや次郎じろうさんの箱はこですね。あと、このケブカフトタマムシの箱はこも面白おもしろいものがいっぱいでいいですねー。『世界せかいのタマムシ大だい図鑑ずかん』を書かいた秋山あきやま黄洋こうようさんの箱はこですね」。

「このモンタンドンヘクソドン、川端かわばたさんもお好すきなんじゃないですか？黒地くろじにホワイトのストライプというヘクソドンにしては上品じょうひんな感かんじで僕ぼくも好すきです」と、こちらの好すきそうな虫むしも教おしえてくれたり（寸詰すんづまりの虫むしが好すき♡）。福井ふくいさんの虫むしソムリエ能力のうりょくはすごくて、本誌ほんしのグラビアで紹介しょうかいする虫むしも、その号ごうのテーマにズバリのものを紹介しょうかいしてくれている。ズバリなものが多おおすぎて、絞しぼり込こむのにいつも苦労くろうするくらいだ。

「おお、このマンマルコガネもおもしろいですよ！テントウムシみたいな模様もようがあって、初はじめて見みました」と、今いま号ごうの表紙ひょうしになっているマンマルコガネの仲間なかまも。

そして、この日ひ、福井ふくいさんが一番いちばんテンションが上あがったのは、展示てんじの最終さいしゅう盤ばん付近ふきんのフンチュウ展示てんじゾーンだった。

「フンチュウの糞くそ球だまが展示てんじしてあるの、これはいいですね！それにその横よこにいるカニザタマオシコガネは、マッチョな迫力はくりょくがすごい。このサイズ感かんはぜひ実物じつぶつを見みてほしいです」

甲虫かぶとむし関連かんれんだけでも、見みどころを語かたり尽つくせないほど大だい充実じゅうじつの特別とくべつ展てん。ぜひ実際じっさいに足あしを運はこんでみてほしい。会場かいじょうでは「珍奇ちんき昆虫こんちゅう」特集とくしゅうも販売はんばいしているので、こちらもぜひ！