「別わかれるなら刺さしてやる」30代だいの“メンヘラ彼氏かれし”に突然とつぜん、フォークで鼻はなを突つきされ…20代だい前半ぜんはんで大だい怪我けがを負おった漫画まんが家かの壮絶そうぜつな恋愛れんあい経験けいけん

　2023年ねん7月がつ、初はつの著書ちょしょ『メンヘラ製造せいぞう機きだった私わたしが鼻はなにフォークを刺さされた話はなし』（KADOKAWA）を上梓じょうしした漫画まんが家かの前田まえだシェリーかりんこさん。

　以前いぜんからInstagramに子育こそだてや自身じしんの体験たいけんを綴つづったコミックエッセイを投稿とうこうしていたところ、感情かんじょうの浮うき沈しずみが激はげしい、いわゆる“メンヘラ”の元もと恋人こいびと「彼かれピッピ」にフォークで鼻はなを刺さされて警察けいさつ沙汰ざたになった話はなしがバズり、書籍しょせき化かとなった。

「誰だれだって、メンヘラと付つき合あいたいとは思おもわない。でも、“人格じんかく者しゃ”と言いわれている人ひとが、付つき合あい始はじめたらメンヘラに豹変ひょうへんすることも多おおいんです」

　そう話はなす彼女かのじょに、フォークで鼻はなを刺さされるまでの経緯けいいを詳くわしく聞きいた。（全ぜん3回かいの1回かい目め／2回かい目めに続つづく）

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「メンヘラ製造せいぞう機き」と呼よばれていた私わたし

――書籍しょせきのタイトルにもなっていますが、かりんこさんは、交際こうさい相手あいてが次第しだいに精神せいしん的てきに不安定ふあんていになってしまうことから「メンヘラ製造せいぞう機き」と呼よばれていたことがあるそうですね。

前田まえだシェリーかりんこさん（以下いか、かりんこ）　これまでお付つき合あいした方ほうに、情緒じょうちょ不安定ふあんていで感情かんじょうの起伏きふくが激はげしい「メンヘラ」が多おおかったんです。最初さいしょは「自立じりつしていて素敵すてきな人ひとだな」と思おもっても、付つき合あってしばらく経たつと束縛そくばくやDVをしてきて。

――付つき合あう前まえには、そういった“性格せいかく”は分わからないのでしょうか？

かりんこ　SNSには「人ひとを見みる目めがない」「そんな相手あいてを選えらんだお前まえが悪わるい」といったコメントがよく届とどくのですが、付つき合あう前まえに見分みわけるのはかなり難むずかしいと思おもっています。私わたしと付つき合あって“メンヘラ化か”してきた方かたたちは、どちらかというと人当ひとあたりが良よくて誰だれからも好すかれるタイプの人ひとが多おおかった。

　書籍しょせきに出でてくる“彼かれピッピ”もそうです。職場しょくばの先輩せんぱいだったのですが、仕事しごとの評価ひょうかは高たかく、上うえからも下したからも慕したわれている人ひとでした。そんな素敵すてきな人ひとが、付つき合あった途端とたんに豹変ひょうへんするなんて想像そうぞうできないじゃないですか。

　ただ、今いま振ふり返かえると、彼かれピッピを含ふくめてみんな「メンヘラの芽め」を抱かかえていたんだろうなと思おもっています。それを私わたしが発芽はつがさせちゃったんだろうなって。

――「メンヘラの芽め」とは、どのようなものなのでしょうか。

かりんこ　仕事しごとができて周囲しゅういからの信頼しんらいが厚あつい方ほうって、抱かかえているストレスも大おおきいと思おもうんですよ。それを私わたしが増幅ぞうふくさせて、攻撃こうげき的てきにさせてしまっていたのかな、と思おもいます。