飯盛徹夫・オリエントコーポレーション（オリコ）社長いいもり・てつお／1960年ねん生うまれ。慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく経済学部けいざいがくぶ卒業そつぎょう後ご、84年ねん旧きゅう富士銀行ふじぎんこう（現げんみずほ銀行ぎんこう）入行にゅうこう。2011年ねんみずほフィナンシャルグループ執行しっこう役員やくいん経営けいえい企画きかく部長ぶちょう、13年ねん同社どうしゃ常務じょうむ執行しっこう役員やくいんリテールバンキングユニット長ちょうなどを経へて、17年ねんみずほ信託しんたく銀行ぎんこう社長しゃちょう。20年ねん4月がつより現職げんしょく。Photo by Manami Yamada

個こ品ひん割賦かっぷ事業じぎょうや企業きぎょう間あいだ決済けっさい保証ほしょう事業じぎょう、クレジットカード事業じぎょうなどを手てがけるノンバンク大手おおてのオリエントコーポレーション（オリコ）。1月にイオングループ傘下さんかの金融きんゆう会社かいしゃ、イオンフィナンシャルサービスと業務ぎょうむ提携ていけいを発表はっぴょうし、3月には個こ品ひん割賦かっぷ事業じぎょうを行おこなうイオンプロダクトファイナンスの全ぜん株式かぶしきを取得しゅとくした。両社りょうしゃのメリットと、みずほフィナンシャルグループのリテール戦略せんりゃくにおける役割やくわりについて、かつてみずほ銀行ぎんこうでリテール部門ぶもんを率ひきいたオリコの飯盛めしもり徹夫てつお社長しゃちょうに話はなしを聞きいた。（ダイヤモンド編集へんしゅう部ぶ副ふく編集へんしゅう長ちょう　片田かただ江こう康男やすお）

イオンフィナンシャルサービスと業務ぎょうむ提携ていけい
個こ品ひん割賦かっぷ事業じぎょうの強化きょうかからスタート

――イオンとの業務ぎょうむ提携ていけいについて、経緯けいいを教おしえてください。

　イオンフィナンシャルサービス（FS）の藤田ふじた健二けんじ社長しゃちょうとは、2023年ねん夏なつ頃ごろから業務ぎょうむ提携ていけいについて話はなしを始はじめました。

　当社とうしゃは、ショッピングクレジットやオートローンなど当社とうしゃのサービスを提供ていきょうする加盟かめい店てん網もうを全国ぜんこくに持もっています。そうした加盟かめい店てんの皆みなさまへのサポートを行おこなう拠点きょてんがあり、人ひとも配置はいちしています。

　一方いっぽうでイオングループも、全国ぜんこくの店舗てんぽやその店舗てんぽへ商品しょうひんを納入のうにゅうする会社かいしゃが全国ぜんこくにあり、拠点きょてんと人ひとを配置はいちしています。

　今いまは全国ぜんこくのあらゆる産業さんぎょうで人手ひとでが不足ふそくしている中なか、両社りょうしゃには拠点きょてんと人ひとを配置はいちしているという共通きょうつうの強つよみがあります。この強つよみを、業務ぎょうむ提携ていけいすることで、より強つよくできないかという発想はっそうで話はなしを始はじめました。

　イオンFSは、直接ちょくせつお客きゃくさまへのサービスを行おこなう“to C”の事業じぎょうに強つよみを持もっています。一方いっぽうで、オリコは加盟かめい店てんと共ともにお客きゃくさまへサービスを提供ていきょうする“with B to C”のビジネスが強つよい。そこで、両社りょうしゃの強つよみを掛かけ合あわせ、協力きょうりょくする方向ほうこう性せいが9月がつごろには固かたまりました。

　そこでまずは、イオンFSの連結れんけつ子会社こがいしゃで、オートローンなどの個こ品ひん割賦かっぷ事業じぎょうを行おこなっているイオンプロダクトファイナンスの全ぜん株式かぶしきを、オリコが取得しゅとくすることになりました。

――イオンFSには、銀行ぎんこうや保険ほけん、リースなど、他たの金融きんゆう会社かいしゃもあります。さらに買収ばいしゅうする可能かのう性せいは？

みずほフィナンシャルグループ（FG）で執行しっこう役員やくいん経営けいえい企画きかく部長ぶちょうやリテールバンキングユニット長ちょうなどを歴任れきにん後ご、みずほ信託しんたく銀行ぎんこう社長しゃちょうを経へて、オリコ社長しゃちょうに就任しゅうにんしてから4年ねん。金利きんり上昇じょうしょうなど取とり巻まく環境かんきょうが大おおきく変化へんかする中なかで、イオンフィナンシャルサービスとの業務ぎょうむ提携ていけいを主導しゅどうする飯盛めしもり徹夫てつお社長しゃちょうの描えがく将来しょうらい像ぞうは。みずほFGとの協業きょうぎょうも含ふくめて、話はなしを聞きいた。