一塁手(ファースト)とは、野球・ソフトボールで1塁を守る内野手のこと。守備番号は3。
英語ではFirst basemanという。(略字は1B)
概要
プロレベルの場合、内野手の中では最も守備力が軽視されるポジションであり比較的守備範囲が狭いことから、打撃力はあるが守備力に難がある選手、または加齢・怪我等により守備力の落ちた選手が守ることが多い。指名打者の無いセ・リーグでは特に、パワーヒッターな助っ人外国人の定位置である。
とはいえ他の内野手からの送球を最も受けるポジションであるため、最低限の捕球力は求められる。
さらに一塁手の捕球が安定していると多少送球が逸れてもアウトにする事ができるため、他の内野手に安心感をもたらすことが出来る捕球力を持った一塁手は貴重である。巨人・横浜に在籍した駒田徳広は卓越した捕球技術で有名であり、横浜時代にはその守備力で内野全体の守備向上に貢献したと言われている。また岡田彰布は阪神監督時代、アンディ・シーツを一塁手にコンバートすることで内野全体の守備力を高めた。他に現役では福浦和也、近年では渡邉博幸などが一塁の名手として知られている。
野球にあまり詳しくない人の中には「一塁手はプロならば誰でも出来る簡単なポジション」と思っている人も多いようであるが、それは大きな間違いである。守備が拙い選手が一塁に就いているときには、他の内野手がより送球に気を使ったり、守備範囲をより広く取るよう努力してカバーしているに過ぎない。
一塁手は送球を捕球することが多いことから、特別にミットの規定があり、捕手以外の他のポジションの選手がつけるグラブよりもサイズの大きいファーストミットをつけることが許可されている。グラブは手のひらの幅が7.75インチ(19.7cm)以下とされているが、ファーストミットは8インチ(20.3cm)以下となっている。なお、あくまで使用が許可されているだけなので、他のポジションで使用されるグラブを使っても問題はない。
内野手の中では唯一左投げの選手が有利とされるポジションであり、また高い位置の送球を取りやすいという面から長身の選手のほうが一塁手に向いていると言われている。他にも右翼手からの中継プレーの時など肩の強さが必要とされる場面もある。守備範囲が狭く走り回る必要がほとんど無いため、足は必要とされない。そのため捕手と並んで、俊足の選手は滅多にいないポジションである。
パワーヒッタータイプの三塁手は多くの場合、チーム事情の要請から一塁も守ることができる(現役では小笠原道大、新井貴浩、中村剛也など)。そのため三塁手だった選手が、晩年は一塁になるというパターンは多い(OBでは落合博満、現役では小久保裕紀など)。左投げの外野手が守備力の衰えから一塁に回る場合もある(佐伯貴弘など)。また、強打の捕手がコンバートされる場合もある(高橋信二、阿部慎之助など)。
草野球・少年野球のレベルになると、内野手の送球が正確に飛んでくるわけではないのでより一塁手の守備力が重要視される。そのためプロとは違い守備に長けた選手が一塁に就く機会が多い。高校野球では打力のある二番手投手が一塁を守っていることがある。
主な一塁手
現役(2021年シーズン)
元一塁手、一塁を守ることもある選手
独立リーグ・海外リーグ(MLB除く)
OB
記事のあるMLBの選手
架空選手(作品名順 ※二次創作は下に置く)
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関連項目
脚注
- *日本野球機構>2021年度 公式戦成績>球団別個人成績>個人守備成績
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ページ番号: 4257391
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リビジョン番号: 2989828
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