梅うめ単語たんご

• 概要がいよう
• 梅うめに関連かんれんする人物じんぶつ
• 梅うめに関連かんれんする楽曲がっきょく
• 関連かんれん動画どうが
• 漢字かんじとして
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梅うめとは、樹き木きの一種いっしゅ。花はなを観賞かんしょうしたり実みを食用しょくようにしたりする。本ほん記事きじで詳述しょうじゅつする。

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また、以下いかのことを表あらわす。

• ウメ（梅原うめはら大だい吾われ） - 2D格闘かくとうゲーム界さかいのカリスマ。ウメと略りゃくされて呼よばれることがある。→梅原うめはら大だい吾われ（ウメハラ）
• 梅うめ - 絵師えし。主あるじに「演奏えんそうしてみた」の人ひとを描えがいている。→ 柏木かしわぎ志保しほ
• 梅うめ - ゲーム実況じっきょうプレイヤーの一人ひとり。通称つうしょう梅うめ様さま。
• （うめてんてー、うめ先生せんせい）4コマ漫画まんが家いえ・イラストレーター。代表だいひょう作さくは「ひだまりスケッチ」。→蒼あおい樹いつきうめ
• 梅うめ - 大日本帝国だいにっぽんていこく海軍かいぐんの駆逐くちく艦かん
• 中国ちゅうごく語ご圏けんの姓せい
  • 梅うめ蘭らん芳かおる（1894年ねん - 1961年ねん） - 清末きよすえから中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくにかけての京きょう劇げき俳優はいゆう
  • 梅うめ堯臣（1002年ねん - 1060年ねん） - 中国ちゅうごくの北きた宋そう中期ちゅうきの詩人しじん
  • 梅うめ鼎かなえ祚（1549年ねん? - 1619年ねん?） - 中国ちゅうごくの明あかりの文人ぶんじん
  • 梅うめ汝なんじ璈（1904年ねん - 1973年ねん） - 中華民国ちゅうかみんこく、中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくの法律ほうりつ家か
  • 梅うめ文あや鼎かなえ（1633年ねん - 1721年ねん） - 中国ちゅうごくの清きよしの天てん文ぶん家いえ

概要がいよう

ニコニ・コモンズ：梅うめの画像がぞう

【分類ぶんるい】バラ目めバラ科かサクラ属ぞく
【学名がくめい】Prunus mume
（学名がくめいの由来ゆらい）Prunus→スモモのラテン語らてんご古名こみょう／mume→日本語にほんご名なから

1月がつから4月がつにかけて白色はくしょく～赤色あかいろの5弁べんの花はなを咲さかせ、この花はなは早はや春はるを象ぞう徴ちょうする。花札はなふだで2月がつの札さつは「梅うめに鶯うぐいす」である。

古来こらいから梅うめの花はなは桜さくらとともに日本人にっぽんじんに愛あいされ、各地かくちの天てん満まん宮みや、水戸みと偕楽園えん、吉野よしの梅郷ばいごう、月つきヶ瀬せら梅渓ばいけいなど梅うめの花はなの名所めいしょには毎年まいとし多おおくの観光かんこう客きゃくが訪おとずれる。また、厳密げんみつには梅うめ林はやしというより農のう林はやしであるが、和歌山わかやまの田辺たなべ梅うめ林はやしや南部なんぶ梅うめ林はやしなどは観光かんこう用ように公おおやけ開ひらけしており、シーズンには多おおくの観かん梅うめ客きゃくが訪おとずれる。

梅うめにあって桜さくらにないものの代表だいひょうは、その芳かんばしい花はなの香かおりであろう（桜さくらで薫かおるるのはむしろ樹き木きである）。そのため、目めで色いろを楽たのしみ、鼻はなで薫かおるりを楽たのしむことができることが、古ふるくから風ふう流人るにん、庶民しょみんに愛あいされてきており、平安へいあん時代じだいでは桜さくらより梅うめの方ほうが好このまれていた。

果実かじつ

実じつは初はじめ緑色みどりいろで、6月がつ頃ころに黄色おうしょくく熟じゅくする。この季き節ぶしの気き象ぞう現げん象ぞうに「梅雨つゆ」があるが、この名称めいしょうには梅うめの実みが直接ちょくせつ関係かんけいしていないという説せつもある。実じつはそのままでは甘あまくなく、食用しょくようには適てきさないので、干ほす・煮にる・漬つけ込こむなどの調理ちょうりを経へて食用しょくようにする。ただし、未熟みじゅくな実み（青梅おうめ）の果肉かにくと、実みの核かくの中なかの種子しゅしにはシアン系けいの毒どく（青あお酸さん配はい糖とう体たいの一種いっしゅアミグダリン）が含ふくまれているので注意ちゅういが必要ひつよう。

梅うめの実みを加工かこうした代表だいひょう的てきな食品しょくひんには、梅干うめぼし・梅酒うめしゅなどがある。梅干うめぼしはおにぎりの具ぐや日ひの丸まる弁当べんとうでおなじみ。梅酒うめしゅは焼酎しょうちゅうに梅うめの果実かじつを漬つけ込こんだもので、詳くわしくは梅酒うめしゅの記事きじを参照さんしょう。

カリカリ梅うめは、小梅こうめの実みを梅干うめぼしのように漬つけたものだが、卵たまごの殻から(カルシウム)を加くわえることで、果実かじつに含ふくまれるペクチンをペクチン酸さんカルシウムにすることで硬度こうどを保たもち、よい歯は応こたえを生うみ出だしている。ペクチン酸さんカルシウムでピンときた人ひともいるかもしれないが、これはフルーチェと同おなじ仕組しくみである。

生産せいさん

近年きんねん、安価あんかな中国ちゅうごく産さんの梅干うめぼしの輸入ゆにゅうが増加ぞうかし、日本にっぽんで消費しょうひされる梅干うめぼしの約やく半分はんぶんを占しめるまでになった…のだが、中国ちゅうごく産さん作物さくもつに対たいする不安ふあん視しや現地げんち中国ちゅうごくでの梅うめの大だい不作ふさくが原因げんいんで、輸入ゆにゅう梅うめは激げき減げんし、国くに内うち産さんが持もち直なおしている。

最さい高級こうきゅうの品種ひんしゅとして南みなみ高だか梅うめ（なんこううめ）が知しられている。一般いっぱんには「なんこうばい」とよばれていることが多おおい。これは和歌山わかやま県けんの代表だいひょう品種ひんしゅで、同どう県けんみなべ町まちを発祥はっしょうの地ちとする。「南部なんぶ高校こうこう」を略りゃくして南みなみ高だか梅うめとした。

生産せいさん量りょうは和歌山わかやま県けんがダントツで1位いで年間ねんかん60000トン超ちょう、国くに内うちシェアの6割わり以上いじょうという圧倒的あっとうてきなブランド力ちからと販売はんばい力ちからを持もつ。その中心ちゅうしんとなっているのがうめ課かを持もち、南みなみ高だか梅うめを生うみ出だしたみなべ町まち（旧きゅう南部なんぶ町まちと旧ふる南部なんぶ川村かわむらは、どっちも梅うめ栽培さいばいが盛さかんだった）と田辺たなべ市しである。この2つの市し町まちで県内けんないシェアの7割わり近ちかくを占しめているが、その周辺しゅうへんの上じょう富田とみた町まち、印南いなみ町まち、白浜しらはま町まち（旧きゅう日置ひおき川かわ町まち）でも盛さかんで、3位い～5位いだけでも全ぜん国くに首位しゅいに立たてるほど。それだけでなく他ほかの市し町まちのあちこちで作つくられている（紀州きしゅう産さんが高たかいブランド力ちからを持もっているので、県内けんないのどこで作つくっても産地さんち間あいだのハンデが少すくない。そういう意味いみでは、関西かんさいや北きた国くにしか通用つうようしないみかんより格かく上じょう、最強さいきょうの県けん産品さんぴんかも知しれない）。品種ひんしゅは「南みなみ高だか」が主あるじ力ちからで、梅干うめぼしや梅酒うめしゅ、梅酢うめずなどに加工かこうされ、高級こうきゅう品ひんとして全ちょん国くに津つ々浦うら々に出荷しゅっかされている。また、「古いにしえ城しろ」（こじろ、地元じもとではごじろう梅ばいと呼よんでいる）という品種ひんしゅも梅酒うめしゅ向むけに作つくられており、濃こ醇あつしな南みなみ高だかに対たいし、すっきりした爽さわやかな味あじわいになるが、南みなみ高だかと比ひ較して生産せいさんが難むずかしいため、生産せいさん者しゃが激げき減へしている。

そんなわけで、和歌山わかやま以外いがいの梅うめ産地さんちが知しられていない現状げんじょうはあるものの、国くに内うち2位いが秋あき間あいだ、箕み郷さと、榛名はるなの三さん大だい梅うめ林はやしを持もつ群馬ぐんま県けんであり、高崎たかさき市しが和歌山わかやまに次つぐ主あるじ産地さんちとなっている。ここでは「白しろ加賀かが（しらかが）」という品種ひんしゅが主あるじ力ちからとなっており、元々もともとは梅酒うめしゅや安価あんかな梅干うめぼしとして人気にんきがあったのだが、近年きんねんは南みなみ高だかに匹敵ひってきする高級こうきゅう梅干うめぼしも作つくられるなど侮あなどれない。生産せいさん量りょうは年間ねんかん5000ｔほど。

それ以外いがいにも小規模しょうきぼな産地さんちが点在てんざいしており、生産せいさん量りょうで奈良なら県けん、長野ながの県けん、三重みえ県けん、福井ふくい県けん、山梨やまなし県けんなどが上位じょういに来くる。そして、沖縄おきなわ県けん以外いがいの46都道府県とどうふけんで栽培さいばいされていたりする。

象徴しょうちょう

中国ちゅうごくでは松まつ・竹たけと並ならんで「松竹梅しょうちくばい（歳とし寒さむ三友さんゆう）」として重宝ちょうほうされ、日本にっぽんに入はいって吉祥きっしょうの象ぞう徴しるしとなった（等級とうきゅうとしてこの言葉ことばが使つかわれる時ときは最下位さいかいの3番ばん目めを指ゆびすが、本来ほんらいこの3つは対等たいとうな関係かんけいだった）。また、蘭らん・竹たけ・菊きくとともに「四君子しくんし（花はな中ちゅう四君子しくんし）」に数かぞえられ、それらが表あらわす四季しきのうち冬ふゆを代表だいひょうしている。

中華民国ちゅうかみんこく（台湾たいわん）の国くに花はなである。チャイナエアラインのロゴマークにも梅うめの花はながデザインされている。また、中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくの国くに花はなは正式せいしきには選定せんていされていないが、梅うめ派はと牡丹ぼたん派はが長ながらく争あらそいを続つづけている。

菅原すがわら道真みちざねが好このんだ花はなで、彼かれが太宰府だざいふに左遷させんされる後のちを追おって梅うめの木きが飛とんできたという飛ひ梅うめの伝説でんせつは有名ゆうめい。この伝説でんせつから菅原すがわら道真みちざねを祀まつる各地かくちの天てん満まん宮みや（天神てんじん様さま）は梅うめを象ぞう徴しるしとしており、太宰府天満宮だざいふてんまんぐうのある福岡ふくおか県けんは梅うめを県けんの花はなに選定せんていしている。また、この天神てんじん信仰しんこうと深ふかく関連かんれんして、梅うめの花はなを図案ずあん化かした家紋かもん（梅うめ紋もん）には非常ひじょうに多おおくの種類しゅるいがある。

福岡ふくおか県けんの他ほか、大阪おおさか府ふ（和歌わかに詠よまれるなどゆかりがある）と和歌山わかやま県けん（作物さくもつとしての栽培さいばいが盛さかんで生産せいさん量りょう日本一にっぽんいち）の県けんの花はなでもある。これは3つの府県ふけんが県けんの花はなに同おなじ花はなを選定せんていしている唯ただ一いちの例れいである。また、梅うめは茨城いばらき県けん（偕楽園えんの梅うめが有名ゆうめい）の県けんの木きでもある。ウメの変種へんしゅにブンゴウメ（P. mume var. bungo）があるが、これは大分おおいた県けんの県けんの木き・県けんの花はなに選定せんていされている。

梅うめに関連かんれんする人物じんぶつ

実在じつざいの人物じんぶつ

• 白梅はくばいP→アイドルマスターのプロデューサー。
• うめぼしE→絵師えし。カービィ関係かんけいの絵えを描えがいている。

架空かくうの人物じんぶつ

• 咲田さきたウメ - 漫画まんが「ぱじ」の登場とうじょう人物じんぶつ。物語ものがたり本編ほんぺんにおいては既すでに故人こじんとなっており、簡単かんたんに事跡じせきが示しめされるのみである。単行本たんこうぼんの「咲田さきた家いえのアルバム」コーナーにて、生前せいぜんの様子ようすを知しる事ことができる。
• まつざか梅うめ - 漫画まんが「クレヨンしんちゃん」の登場とうじょう人物じんぶつ。幼稚園ようちえんの先生せんせいをしており、表面ひょうめん的てきにはプライドが高たかい。姉あねに松まつと竹たけがおり、3人にん合あわせて松竹梅しょうちくばいになっているため名前なまえで呼よばれることを嫌きらっている。
• 明治めいじ 梅うめ - 漫画まんが「よみきりもの」の登場とうじょう人物じんぶつ。聖きよし林檎りんご楽園らくえん学園がくえんの生徒せいとで、江崎えざきまりあん達たちの後輩こうはいにあたる。生せい真しん面めん目めで、見過みすごした方ほうが良よい出来事できごとにいちいち突つっ込こみをいれる性格せいかくをしている。
• 佐川さがわ梅うめ三郎さぶろう - 漫画まんが「ど根性こんじょうガエル」の登場とうじょう人物じんぶつ。そそっかしいが威勢いせいのよい寿司すし職人しょくにんで、主人公しゅじんこうのひろし達いたるとも仲なかが良よい。一般いっぱんに「梅うめさん」のあだ名なで知しられる。

梅うめに関連かんれんする楽曲がっきょく

• 梅うめ（VOCALOID：ミクオリジナル曲きょく／堤つつみ逢叶さん）

関連かんれん動画どうが

漢字かんじとして

意味いみ

旧きゅう字体じたいは梅。

ウメ、クスノキ、梅雨つゆの季き節ぶし。

梅うめには、ウメ、クスノキの意味いみがあり〔詩し経けい〕にも両方りょうほうの用例ようれいがある。梅うめは〔説せつ文ぶん解かい字じ・巻まき六ろく〕に「枏なり。食しょくらふべし」とある。一方いっぽう、〔説せつ文ぶん〕は某ぼうを「酸さん果はてなり」としていて、ウメの意味いみの字じとしている。段だん玉だま裁さいは、もともと〔説せつ文ぶん〕はクスノキの意味いみで梅うめ字じを説明せつめいしていたが、後人こうじんが誤あやまってウメの意味いみでの説明せつめいとして「食しょくらふべし」を加くわえてしまった、としている。〔爾しか雅みやび・釈しゃく木き〕にも「梅うめ、柟なり」とあって、その疏に「荊州に梅うめと曰ふ、揚あげ州しゅうに枏と曰ふ」とある。

字形じけい

形かたち声こえ。声こえ符ふは毎まい。

音訓おんくん

音読おんよみは、バイ（漢かん音おと）、メ（呉ご音おと）、訓読くんよみは、うめ。

規格きかく・区分くぶん

梅うめは常用漢字じょうようかんじであり、小学校しょうがっこう4年ねんで習ならう教育きょういく漢字かんじである。1946年ねんに当用とうよう漢字かんじに採用さいようされ、1981年ねんに常用漢字じょうようかんじになった。JIS X 0213第だい一いち水みず準じゅん。

語彙ごい

梅雨つゆ・梅うめ雪ゆき・梅毒ばいどく・梅うめ林はやし

異体いたい字じ

• 梅は旧きゅう字体じたいで、人名じんめい用よう漢字かんじである。JIS X 0213第だい三さん水みず準じゅん。2004年ねんに参考さんこう字体じたいから格上かくあげされた。
• 楳は、〔説せつ文ぶん〕に「或あるひは某ぼうに从ふ」とある異体いたい字じ。JIS X 0213第だい一いち水みず準じゅん。
• 某ぼうは、〔説せつ文ぶん〕に「酸さん果はてなり」とウメの意味いみで載のっている。梅うめと通用つうようする。
• 坆は、〔正字せいじ通どおり〕に「古文こぶんの梅うめ字じ」とある異体いたい字じ。また墳ふんの俗字ぞくじ。JIS X 0213第だい四よん水みず準じゅん。JIS X 0212補助ほじょ漢字かんじ。
• 栂つがは、〔漢語かんご大だい字典じてん・異体いたい字じ表ひょう〕にある異体いたい字じ。日本語にほんごではトガの意味いみで使つかう。
• 槑は、〔字彙じい〕に「古文こぶんの梅うめ字じ」とある異体いたい字じ。〔説せつ文ぶん〕には某ぼうの異体いたい字じとある。
• 𣏁は、〔漢語かんご大だい字典じてん・異体いたい字じ表ひょう〕にある異体いたい字じ。
• 𣒫は、〔五音ごいん篇へん海うみ〕にある異体いたい字じ。異い構の字じ。
• 𤯏は、〔漢語かんご大だい字典じてん・異体いたい字じ表ひょう〕にある異体いたい字じ。

関連かんれん項目こうもく

• 植物しょくぶつの一覧いちらん
• 食材しょくざいの一覧いちらん
• 和歌山わかやま県けん
• 群馬ぐんま県けん
• 桜さくら
• 杏あんず
• 梅干うめぼし
• 小梅こうめ
• 梅酒うめしゅ
• 梅酢うめず
• 梅毒ばいどく（直接ちょくせつの関係かんけいはない）
• 松竹梅しょうちくばい（松まつ - 竹たけ - 梅うめ）

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