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HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)とは、ハイパーテキストを送受信そうじゅしんするため、WWW サーバーで使つかわれる通信つうしん規約きやくである。

Web ブラウザとWeb サーバ間あいだで、HTML ファイルなどの文書ぶんしょや動画どうがなどのファイルを転送てんそうするために用もちいられている。

概要がいよう

HTTPはハイパーテキスト転送てんそうプロトコルとも呼よばれる。

HTTPはその名なの通とおり、HTMLやXMLなどのハイパーテキストを送受信そうじゅしんとすることを目め的てきとしているが、画像がぞうや音おと声こえ、動画どうがなどのバイナリデータも送受信そうじゅしんすることが出来できる。

HTTPはリクエスト-レスポンス型かたのプロトコルである。クライアントがサーバーにリクエストを送信そうしんすると、サーバーがクライアントにレスポンスを返かえす。詳くわしくはHTTPステータスコードの一覧いちらんを参照さんしょうのこと。

HTTPはTCP/IP プロトコル群ぐんの一ひとつである。その歴史れきしは古ふるく、以下いかの通とおり、IETFにて規格きかく化かされている。

時期じき	HTTP/0.9	HTTP/1.0	HTTP/1.1	HTTP/2	HTTP/3
1991年ねん 8月がつ	初期しょき定義ていぎ	策定さくてい前まえ	策定さくてい前まえ	策定さくてい前まえ
1996年ねん 5月		RFC1945	策定さくてい前まえ
1997年ねん 1月がつ			RFC2068
1999年ねん 7月がつ			RFC2616
2014年ねん 6月がつ			RFC7230 RFC7231 RFC7232 RFC7233 RFC7234 RFC7235	RFC7540
2022年ねん 6月がつ			RFC9110 RFC9111 RFC9112	RFC9110 RFC9111 RFC9113	RFC9110 RFC9111 RFC9114

ただし、HTTP/0.9は規格きかくではない点てんに注意ちゅうい。早はやい話ばなしがHTTP/1.0より昔むかしのHTTPという意味いみでしかないためである。

HTTPのデフォルトのポート番号ばんごうは80番ばんで、HTTP/1.0・HTTP/1.1・HTTP/2はTCPを用もちいている。HTTP/3はUDPで、その上うえにQUICという仕組しくみを使つかってデータのやりとりを用もちいている。

HTTPにTLS(SSLの後継こうけい)によるデータの暗号あんごう化か機き能のうを付与ふよした物ものがHTTPS(Hyper text Transfer Protocol Sec ure)である。

なんで「https://」からHTTPのURLは始はじまるのか

URLは以下いかのような構造こうぞうになっている(必要ひつような部分ぶぶんのみ抜粋いき)。

URL = {以下いかのいずれか}[?クエリー][#フラグメント]
- file以外いがいの特別とくべつスキーム:スキーム相対そうたい特別とくべつURL
- 特別とくべつスキームでないスキーム:相対そうたいURL
- file:スキーム相対そうたいfile URL
特別とくべつスキーム = ftp もしくは file もしくは gopher もしくは http もしくは https もしくは ws もしくは wss
スキーム相対そうたい特別とくべつURL = //ホスト[:ポート][パス絶対ぜったいURL]

HTTPと対応たいおうする「http」「https」は特別とくべつスキームであるため、HTTPのURLは「https://」から始はじまるのである。

具体ぐたい的てきなやりとり

具体ぐたい的てきには、以下いかのようなやりとりがなされることになる。今回こんかいは、local host(自分じぶんのコンピュータ)に立たっているHTTPサーバに対たいして、/hoge hoge.txtを要よう求もとむした場合ばあいの流ながれを説明せつめいする。

リクエスト

GET /hoge hoge.txt HTTP/1.1
Host: local host
Connect ion: cl ose

レスポンス

HTTP/1.1 200 OK
Content-Type: text/plain
Content-Len gth: 8
Connect ion: cl ose

Fuga fuga

なお、リクエストは空そら行くだりで終おわる点てんに注意ちゅういせよ。で、この意味いみは以下いかの通とおりである。

リクエストの1行ぎょう目めで「何なんのメソッドで」「何なにを」「どのHTTPのバージョンで」リクエストするかを規定きていする。今回こんかいは「GETメソッドで」「/hogehoge.txtを」「HTTP/1.1で」リクエストしている。
- GETメソッドとは、リソースの取得しゅとくに用もちいるためのメソッドである。通常つうじょう、安全あんぜんかつ冪べき等とうである。他ほかにもPOSTとかHEADとかPUTとかDELETEとか色々いろいろある
リクエストの2行ぎょう目めでHostヘッダーを送信そうしんしている。HTTP/1.1以降いこうでは、このHostヘッダーは必須ひっすである。これにより、マルチドメインのサーバであっても、各かくドメインに応おうじたコンテンツを提供ていきょうできる。今回こんかいは、local hostというホスト名めいを指ゆび定じょうしている。
リクエストの3行ぎょう目めのConnect ionヘッダーは、わかりやすく言いえば、この後のちコネクションをどうしたいかの意思いし表示ひょうじである。cl oseと指ゆび定じょうしているので、このリクエストが終おわったら、コネクションは終了しゅうりょうする。
リクエストの4行ぎょう目めは空そら行くだりで、これはリクエストヘッダーの終おわりを意味いみする。GETメソッドではリクエストペイロードを持もたないため、これがリクエストの終おわりである。
レスポンスの1行ぎょう目めは「どのHTTPバージョンで」返答へんとうするかと、「ステータスはどのようになったか」である。今回こんかいは「HTTP/1.1で」「リクエストが正常せいじょうに受理じゅりされ、正常せいじょうに完かん了りょうした(200 OK)」という意味いみになる
レスポンスの2行ぎょう目めはContent-Typeヘッダーを返かえしている。これは「このコンテンツがどのような形式けいしきか」を意味いみし、text/plainはプレーンテキストを意味いみする
レスポンスの3行ぎょう目めのContent-Len gthヘッダーは、レスポンス本文ほんぶんの長ながさである。8ということは8バイトである
レスポンスの4行ぎょう目めのConnect ionヘッダーは、リクエストと同おなじ意味いみである。おそらくレスポンスの後のちにTCPコネクションの終了しゅうりょうを行おこなうだろう
レスポンスの5行ぎょう目めの空そら行くだりを持もって、レスポンスヘッダーが終おわる。その後ごはレスポンス本文ほんぶんである

基本きほん的てきにHTTPはステートレスであり、そのままでは会員かいいんのログインなどの管理かんりができない。これらを実現じつげんするためにCookieという技術ぎじゅつを用もちいる。あと、大昔おおむかしはこんな感かんじで1コネクション1リクエスト1レスポンスのやりとりをやっていたが、今いまはKeep-Aliveなどにより、1コネクションで複数ふくすうリクエスト複数ふくすうレスポンス捌さばけるようになっている。