虫とは (ムシとは) [単語記事]

虫むし（蟲むし）とは、昆虫こんちゅうのことである。昆虫こんちゅうの記事きじを参照さんしょう。また以下いかのことを表あらわす。

無む脊椎せきつい動物どうぶつのうち軟体動物どうぶつなどを除のぞいたもののこと
広ひろく動物どうぶつのこと
歌うたい手ての一人ひとり

漢字かんじとして

虫むしの旧きゅう字体じたいは蟲むしである。しかし、もともと虫むし（キ）という漢字かんじが別べつにあり、蟲むしはそれを三みっつ並ならべた字じである。その後ご、蟲むしを略りゃくして虫むしと書かくようになった。ここではそれぞれについて解説かいせつする。

虫むし・蟲むし（チュウ）

常つね

虫むし

Unicode: U+866B
JIS X 0213: 1-35-78
部首ぶしゅ: 虫むし部ぶ
画数かくすう: 6画かく
音読おんよみ（常用じょうよう）: チュウ
訓読くんよみ（常用じょうよう）: むし

蟲むし

Unicode: U+87F2
JIS X 0213: 1-74-21
部首ぶしゅ: 虫むし部ぶ
画数かくすう: 18画かく

意味いみ: 昆虫こんちゅう、動物どうぶつ、生物せいぶつ、という意味いみがある。; 蟲むしは〔説せつ文ぶん解かい字じ・巻まき十じゅう三さん〕に「有ゆう足あしを之これれ蟲むしと謂いいひ、無む足あしを之これれ豸と謂いいふ」とあり、足あしのある生いき物もの全般ぜんぱんのことを指ゆびすとある。しかし豸は字形じけいからもなんとなく分わかるように足あしのある生いき物ものに使つかい、どちらかといえば蟲むしの方ほうが足あしのない生いき物ものを指ゆびす。
字形じけい: 虫むし＋虫むし＋虫むしの会意かいい。〔説せつ文ぶん〕に「三さん虫むし（キ）に從したがえふ」とある。三みっつの虫むしで虫むしを総称そうしょうすることを表あらわす。
音訓おんくん: 音読おんよみはチュウ（漢かん音おと、呉ご音おと）、訓読くんよみは、むし。
規格きかく・区分くぶん: 虫むしは、常用漢字じょうようかんじであり、小学校しょうがっこう1年ねんで習ならう教育きょういく漢字かんじである。JIS X 0213第だい一いち水みず準じゅん。1946年ねんに当用とうよう漢字かんじに採用さいようされ、1981年ねんに常用漢字じょうようかんじになった。; 蟲むしは、旧きゅう字体じたいである。常用漢字じょうようかんじ表ひょうに参考さんこう字体じたいとして載のっている。JIS X 0213第だい二に水みず準じゅん。
部首ぶしゅ: 蟲むしは、説せつ文ぶんで部首ぶしゅである。𧔨、𧖕、𧖔、𧕿、蠱を収おさめる。
声こえ符ふ: 蟲むしを声こえ符ふとする漢字かんじに、爞などがある。
語彙ごい: 虫むし癭・虫むし害がい・虫気むしけ・虫むし魚さかな・虫垂ちゅうすい・虫むし霜しも・虫むし蛇へび・虫むし豸・虫むし虫ちゅう・虫むし篆・虫むし臂ひじ鼠ねずみ肝きも・虫むし籠かご

虫むし（キ）

𧈰

Unicode: U+27230
部首ぶしゅ: 廴部ぶ
画数かくすう: 9画かく

⾍

Unicode: U+2F8D

意味いみ・字形じけい: マムシという意味いみがある。字じは蛇へびの象ぞう形かたち。; 〔説せつ文ぶん解かい字じ・巻まき十じゅう三さん〕には「一いち名めいを蝮まむし、博ひろしさ三さん寸すん、首くびの大おおきさ擘指ゆび（＝親おや指ゆび）の如ごとし。其その臥がす形かたちに象ぞうる」とあり、蝮まむしのこととある。また「物ものの微細びさいなる、或あるひは行こう、或あるひは毛け、或あるひは蠃、或あるひは介かい、或あるひは鱗うろこ、虫むしを以って象ぞうと爲なす」とあり、動物どうぶつの総称そうしょうであることを述のべている（どちらかというと蟲むしの字じにふさわしい解説かいせつである）。〔玉たま篇へん〕には虺の古文こぶんとある。
音訓おんくん: 音読おんよみはキ（漢かん音おと、呉ご音おと）、訓読くんよみは、まむし。
部首ぶしゅ: 虫むしは部首ぶしゅ、虫むし部ぶを作つくる。昆虫こんちゅうなどに関かんする字じが属ぞくする。