特攻とっこう大だい作戦さくせん

冒頭ぼうとうからガツンと噛かましてクールなオープニングクレジットの流ながし方かた（こんなの見みたことなかった）で、おっ！これは面白おもしろいやつ確定かくてい映画えいがだ！となりました。
チームを作つくる育そだてる団結だんけつする結果けっかを出だす、そして本番ほんばんであらん限かぎりの火力かりょくでぶっ放はなして破壊はかいする、実じつに観みていて楽たのしいしかなくて嬉うれしい限かぎりでした。
観みる前まえは2時じ間あいだ半はん？長ながいか？と思おもっていたし、実じつはもっとタイトにしたほうがいいのかもとも思おもわないでもないですが、途中とちゅうから、あっもっとずっと観みていたいやつだなとなりました。
満足まんぞく。

若わかい頃ころはこういった戦争せんそう映画えいがも随分ずいぶん観みて
満喫まんきつしていたことを思おもい出だす。
この作品さくひんも劇場げきじょうでの鑑賞かんしょう時じは
面白おもしろく観みた記憶きおくがあり、
その後ごのTV放映ほうえいの際さいにも
観み直なおしたことがあったが、
懐なつかしさもあり、この度たびのTV放映ほうえいを機会きかいに
3度目どめの鑑賞かんしょうとした。

しかし、歳としを取とってしまったためか、
昨今さっこんはこういった戦争せんそう物ぶつには
あまり面白おもしろみも感かんじない中なか、
特とくにこの作品さくひんでは、
中盤ちゅうばん以降いこうの冗長じょうちょうに感かんじるエピソードや、
リアリティを感かんじない展開てんかいが目めに付つき
心しん躍おどることも無なかった。
ただ、
主人公しゅじんこうの少佐しょうさと将軍しょうぐんとの遣やり取とりと
錚々たる顔かおぶれの俳優はいゆう陣じんによる
囚人しゅうじんの個性こせいと彼かれらの事情じじょうを描えがくシーンは
秀逸しゅういつで、それが
現在げんざいのロシアで注目ちゅうもくされたワグネルの兵士へいしを
想起そうきさせ、
戦争せんそうで国民こくみんを都合つごう良よく利用りようする権力けんりょく者しゃを
思おもい出ださせてはくれた。

D-dayを控ひかえて、アメリカ軍ぐんはドイツの多おおくの将校しょうこうを殺ころし、指示しじ命令めいれい系けいを混乱こんらんさせる作戦さくせんを立たてる。
実行じっこうするのは軍ぐん刑務所けいむしょで死刑しけい執行しっこうを待まつ連中れんちゅう（チャールズ・ブロンソンほか）で、隊長たいちょうは軍ぐんの鼻はなつまみものの少佐しょうさ（リー・マービン）だった。
全体ぜんたいの3/4が訓練くんれんシーンだが、よく出来できていて、血ちなまぐさい特攻とっこう大だい作戦さくせんよりも楽たのしめる。

当時とうじの泣なく子こも黙だまるツラ構かまえ男優だんゆう勢せいぞろいです。

戦闘せんとうそのものよりも、そこに至いたる傭兵ようへい集あつめや訓練くんれんのシーンに力点りきてんが置おかれているので戦争せんそう映画えいがというより群像ぐんぞう劇げきの趣向しゅこうです。各人かくじんの描写びょうしゃを更さらに深ふかく追おうと七なな人にんの侍さむらいに近付ちかづきます。

AFIのスリル映画えいが100に選えらばれただけに良質りょうしつの娯楽ごらく作さくでした。