用心棒
劇場公開日:1961年4月25日
解説
二組のやくざが対立するさびれた宿場町。そこへ一人の浪人者がふらりと流れ着く。男はやがて巧みな策略で双方を戦わせ、最後には自らの刀を抜きやくざたちを倒す。町の平和を取り戻した彼は、またいずこへとも知れず去っていく……。時代劇に西部劇の要素を取り入れた痛快娯楽活劇。ピストルにマフラーのニヒルな殺し屋を演じた新鋭・仲代達矢の存在感が光る。64年にはセルジオ・レオーネ監督が本作をもとにマカロニウエスタン「荒野の用心棒」を作り、大ヒットした。
1961年製作/110分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1961年4月25日
スタッフ・キャスト
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受賞歴
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2024年9月15日
スマートフォンから投稿
腕は逹が人情に弱い
頭は切れるが金に縁は無い
その浪人が訪れた宿場町で
利権を争う二つの家を見た。
即座に金になると思ったが
拳銃を持つ男の登場に
浪人の運命は大きく変わる。
ダイナミックでスリリング
人の動きに、動く音楽、
映画の中の全てが面白い。
最初から最後までスカッとする
このエンタメ感は凄いと思う。
そして観終わった後は
身体中砂まみれになる。
いつもの事だ。
※
2024年6月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
音楽がいいしテンポがいいのでとても見やすいです。
アクション、人情、諧謔、ピンチと織り交ざり
映画としてよくできていると思います。
ただ、ドラマとか真理とかそういうものはないです。
人を切る理由は一言、「それだけ悪さをしてきたんなら切られても文句はねぇな」
と説明されるだけです。ということで人がバッタバッタ切られますが
ノリは軽く、まさに時代劇です。
何にも考えたくないときに見るとスカッとしてよさそうです。
2024年4月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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これが黒澤明作品の初鑑賞。重々しい作品かと思っていたが、全くそんなことはなかった。ストーリーに強引な部分はあるけれど、余計な力が抜けつつも見応えのある素晴しい娯楽映画だった。
先ず、何と言っても三船敏郎が格好良い。オープニング、彼の歩く姿に惚れ惚れし、棒切を投げ上げまた歩き出すところですっかり魅了されてしまった。
彼以外の他の登場人物達もみんな面構えからして様になっている。東野英治郎と西村晃を黄門様と刷り込まれている自分としては、飯屋のおやじと小悪党を上手く演じる二人を見ると何とも不思議な気分になる。
そして何と言っても最後の決闘シーンが良い。遠く宿場の端に姿を表す三船敏郎。歩みに合わせるように音が乗り、両者の距離が近づくとともに緊張感が高まる。その頂点で仲代達矢が一言発した途端、あっと言う間に皆を斬り伏せる。そして締めの「あばよ」、これはしびれる。
普段は映画を見直すことをしないのだが、今回は珍しく当日翌日と2回見直してしまった。
(録画にて鑑賞)
…
この作品が荒野の用心棒の元になった事は聞いていたが、この作品自体にも色々な作品の気配を感じた。舞台となる宿場町は西部劇に出てきそうだし、名主の家を覗くシーンは裏窓を思わせる。更に、若い家族を助ける主人公からはカサブランカ的なハードボイルドが漂う。
様々な映画作品が影響し合って時代を作っていたんだなと感じるとともに、制作者の貪欲さが垣間見ることができた気がして面白かった。
2024年3月23日
PCから投稿
推す。
なぜならば 脚本がめちゃくちゃだからだ。 え? と思った 皆さんはもう一度 用心棒を見直してご覧になるかよろしい。 行き当たりばったりで全体構想がない。 めちゃくちゃな 脚本です。 それでも面白い。 私は若いころ脚本家 目指していたので 脚本の研究をしていて それに気がつきました。 椿三十郎は三船三十郎と加山雄三との確執 みたいなものが描かれていて、事件の中に人間ドラマが入っていて普通の脚本としてうまく書けています。 だから 傑作になるのは分かります 。用心棒はこのチャランポ な脚本から何でこんなに 傑作になったのか? 黒澤明 自身が「 面白い 脚本から つまらない映画ができることはあるが 、つまらない 脚本から面白い映画ができることは絶対にない」と言ってるのですが自らそれを打ち破ってしまいました。 ・・その面白さがあるから 用心棒 こそが黒澤明の最高傑作だと思うのです 。
あの重厚で芸術的な映像から、娯楽的で野蛮で通俗的な映画を作り出す・・ということは 黒澤明がダントツ世界一だと思うのですよ。