ドラゴンヘッド

ウズベキスタンに建たてた広大こうだいなオープンセットもVFXもとても良よいし、ノブオ（山田やまだ孝之たかゆき）の実写じっしゃ化かも成功せいこうしている。
個人こじん的てきに藤木ふじき直人なおとさんが出演しゅつえんしていて嬉うれしい。

もっとこうであってほしかったと思おもうポイントは、
①絶望ぜつぼう的てきかつ衝撃しょうげき的てきな展開てんかいを強調きょうちょうしてほしかった。
②テル（妻夫木つまぶき聡さとし）とアコ（SAYAKA）の氣分きぶんの抑揚よくよう、心情しんじょうの変化へんかを丁寧ていねいに描写びょうしゃしてほしかった。
③原作げんさくのように怖こわさを前面ぜんめんに出だしてホラーテイストにし、アクションもスリル重視じゅうしにすればもっと良よかった。
④原作げんさくと異ことなるハッピーエンディングのようなラストなので、思おもい切きって映画えいがオリジナルの続編ぞくへんをと思おもったらSAYAKAこと神田かんだ沙也加さやかさん不在ふざいで残念ざんねん。

山田やまだ孝之たかゆきの初はじめての映画えいが出演しゅつえん作品さくひん。
妻夫木つまぶき聡さとしも初々ういういしい！今いま作さくに比くらべ今いまでは格段かくだんに演技えんぎ力りょくが向上こうじょうしてる。

原作げんさくの漫画まんがを見みてからこの映画えいがを見みた。
原作げんさくはそこそこ面白おもしろかった。けど映画えいがの評判ひょうばんが激げき悪あく。

山田やまだ孝之たかゆきが出でてるトンネルのシーンだけ見みて、後のちは飛とばし飛とばしでみた。

こういう映画えいがではあるあるで、暗くらくてよく見みえない。

2度目どめの鑑賞かんしょう
いずれもDVD
前回ぜんかいはレンタル開始かいしになって間あいだもないころで久々ひさびさに鑑賞かんしょうした

2003年ねんの作品さくひん
今いまから18年ねん前まえの作品さくひん
パニック映画えいが
サバイバル映画えいが
ポンペイ最後さいごの日ひのような世界せかい観かん

撮影さつえい場所ばしょはウズベキスタン
2ヶ月かげつの撮影さつえい
山田やまだ曰いわく一いち度どくらいの観光かんこうなら良よいが住すめないらしい

長編ちょうへんの実写じっしゃ映画えいがに限かぎっていえば神田かんだ沙也加さやかのデビュー作さく
日本にっぽん映画えいが初はつ出演しゅつえん
当時とうじはSAYAKA

原作げんさく未読みどく
原作げんさくは『バタアシ金魚きんぎょ』『鮫肌さめはだ男おとこと桃尻ももじり女おんな』の望月もちづき峯太郎みねたろう
監督かんとくと脚本きゃくほんは『らせん』の飯田いいだ譲治じょうじ
脚本きゃくほんはほかに
『SF サムライ・フィクション』『RED SHADOW 赤あか影かげ』『黄泉よみがえり』『鉄人てつじん28号ごう』『青あおいうた〜のど自慢じまん 青春せいしゅん編へん〜』『チーム・バチスタの栄光えいこう』『サムライマラソン 』『老後ろうごの資金しきんがありません！ 』の斉藤さいとうひろし
『大だい怪獣かいじゅう、東京とうきょうに現げんる』『どろろ』『スキヤキウエスタンジャンゴ』のNAKA雅みやびMURA

修学旅行しゅうがくりょこうで東京とうきょうに戻もどる途中とちゅうの静岡しずおか県けん辺あたりで富士山ふじさんが噴火ふんかし大だい地震じしんで乗のっていた新幹線しんかんせんが脱線だっせん事故じこ
多おおくの乗客じょうきゃく乗員じょういんが亡なくなったが生いき残のこった3人にんの生徒せいと
青木あおきテル（妻夫木つまぶき聡さとし）と瀬戸せとアコ（SAYAKA）と高橋たかはしノブオ（山田やまだ孝之たかゆき）
テルとアコはノブオを残のこし真まっ暗くらなトンネルの中なかを抜ぬける
そこは雪国ゆきぐにではなく灰はいが降ふり注そそぐ真まっ白しろい死しの世界せかいだった
壊滅かいめつした街まちをトボトボ歩あるく2人ふたり
やっと生いきている人ひとたちに会あえたと思おもったら磁場じば？のせいで頭あたまがおかしくなっている
自衛じえい官かんの2人ふたりが助たすけにくれたのだが

大だい事故じこから生いき残のこる話はなしといえばハリウッド映画えいがの『生いきてこそ』を思おもい出だす
内容ないようはだいぶ違ちがうが邦画ほうがファンの僕ぼくから見みてもあっちの方ほうが面白おもしろい
予算よさんの都合つごうなのか事故じこの瞬間しゅんかんを映像えいぞう化かできなかったので物足ものたりなさは否いなめない

火山灰かざんばいの影響えいきょうで日差ひざしが殆ほとんどない設定せっていのため全体ぜんたい的てきに薄暗うすぐらい
明あかるい映像えいぞうといえば主おもに火ひの玉たまくらい
あと病院びょういんの地下ちか室しつだけが鮮明せんめいでカラフルでかなり異質いしつ

妻夫木つまぶきや沙也加さやかの芝居しばいを酷評こくひょうするレビュアーも見みられるがハッキリいって全まったく共感きょうかんする気きもないし共感きょうかんできなかった
そりゃ最近さいきんの方ほうが上達じょうたつしてレベルが上あがっているのは当然とうぜんだが少すくなくとも当時とうじだって酷ひどくはない
邦画ほうがを叩たたいておけば映画えいが通どおりだと思おもい込こんでいるよくいるつまらない輩やからだろう

特殊とくしゅなメイクを施ほどこした山田やまだが印象いんしょう的てき
2人ふたりに比くらべると登場とうじょうシーンは少すくない

ヒール役やくは初はじめてらしい藤木ふじき直人なおとがわりとよく似合にあっていた

生々なまなましい傷きずにスキンヘッドの男おとこの子こ2人にんはインパクトこそあったけどカットしても良よかったのではないか
原作げんさくではきっと人気にんきキャラで外はずせなかったんだろう
原作げんさくではもっと活躍かつやくの場ばがあったのかもしれないが尺しゃくの問題もんだいでこうなったのかもしれない
それならいっそのことこの作品さくひんには必要ひつようない気きがするが

火ひだるまになった男おとこはCGではなく本物ほんもののスタントのようだ
凄すごいですね
せめてギャラははずんでほしいものです

いくらなんでも実際じっさいの被害ひがいはこれほど酷ひどいとは思おもえない
リアルに欠かけるので身みにつまされることない
阪神はんしん淡路あわじ大震災だいしんさいや東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいでも証明しょうめいされた通とおり日本にっぽんで生うまれ育そだった人々ひとびとは大だい地震じしんで殺ころし合あいを始はじめるような民族みんぞくではない

ラストはド派手はでに噴火ふんか活動かつどうを続つづける富士山ふじさんと対峙たいじしアコを抱だきしめながら「絶対ぜったい生いき続つづけてやる」と宣言せんげんするテル

星ほし3つが無難ぶなんかな

セル用ようならともかくレンタル用ようにも関かかわらず事細ことこまかなメイキングが特典とくてん映像えいぞうにある嬉うれしいサービス
沙也加さやかの誕生たんじょう日びを祝いわう場面ばめんが泣なけてきた

神田かんだ沙也加さやかのスクリーンデビューは『ドラゴンヘッド』だと思おもっていたが実際じっさいは違ちがう
アメリカに在住ざいじゅうしていた小学生しょうがくせいの頃ころに現地げんちの短編たんぺん映画えいが『おはぎ』に出演しゅつえんしているがそれが本当ほんとうのデビュー作さく
カンヌで高たかい評価ひょうかを得えた
たった12分ふん
当時とうじは母親ははおやが再婚さいこんした影響えいきょうでクレジットは波多野はたの沙也加さやかと表記ひょうきしている
SAYAKAでもなく神田かんだ沙也加さやかでもなく波多野はたの沙也加さやか
波多野はたのと言いえば波多野はたの結衣ゆいということもあり強つよい違和感いわかん
時代じだいは1933年ねんで場所ばしょは東京とうきょう
学校がっこうの制服せいふくが間まに合あわず着物きもので登校とうこうしてきた小学生しょうがくせいの男おとこの子こは転校生てんこうせい
授業じゅぎょう中ちゅうに先生せんせいから1番ばん好すきなものを聞きかれ「おはぎ」と答こたえたらなぜか廊下ろうかに出だされ正座せいざをさせられた
母親ははおやが呼よび出だされ先生せんせいから同おなじ質問しつもんをされ「天皇陛下てんのうへいか」と答こたえると許ゆるしてもらえた
自宅じたくに帰かえりクラスメートの女おんなの子こ（沙也加さやか）と一緒いっしょにおはぎを食たべる
女おんなの子こは「わたしとおはぎでどっちが好すき？」と質問しつもんする
即答そくとうできない男おとこの子こ
そんな話はなし
理不尽りふじんな展開てんかいからほのぼのとしたオチが良よい
10分ふん余あまりの短編たんぺんでもこれだけ面白おもしろい
『21世紀せいきの女おんなの子こ』で監督かんとくを務つとめた女性じょせい陣じんの皆みなさんはこの作品さくひんを見習みならってほしい

突然とつぜんの大だい災害さいがいで絶望ぜつぼうにしかできないのかと思おもったがラストの火山かざんの噴火ふんかでも生いき続つづけてやるっと言いうのが凄すごい共感きょうかんしたなと思おもいました。

あと、山田やまだ孝之たかゆきの狂気きょうき感かんが半端はんぱなかった所ところとMISIAの主題歌しゅだいかがこの映画えいがとマッチングしたところが良よかったです。