永遠えいえんのアンバー

解説かいせつ

キャスリーン・ウィンザーのベスト・セラー原作げんさく小説しょうせつ（1944年ねん）のテクニカラー映画えいが化か1947年ねん作品さくひんで、製作せいさくは「大だい空輸くうゆ」のウィリアム・パールバーグ、監督かんとくは「悲かなしみの恋こい」のオットー・プレミンジャー。ジェローム・キャディが潤色じゅんしょくし、「幽霊ゆうれいと未亡人みぼうじん」のフィリップ・ダンと「女性じょせいＮｏ.1」のリング・ラードナー・ジュニアが共同きょうどうで脚色きゃくしょくした。撮影さつえいは「潜航せんこう決戦けっせん隊たい」のレオン・シャムロイ、作曲さっきょくはデヴィッド・ラクシン、指揮しきはアルフレッド・ニューマン。主演しゅえんは「血ちと砂すな(1941)」のリンダ・ダーネルと「千せん一いち夜や物語ものがたり」のコーネル・ワイルドで、リチャード・グリーン（「ロナ・ドーン」）、ジョージ・サンダース（「砂丘さきゅうの敵てき」）、グレン・ランガン（「アリゾナの決闘けっとう」）、リチャード・ヘイドン、ジェシカ・タンディ、アン・リヴェアらが助演じょえんする。

1947年ねん製作せいさく／アメリカ
原題げんだい：Forever Amber
配給はいきゅう：20世紀せいきフォックス日本にっぽん支社ししゃ
劇場げきじょう公開こうかい日び：1952年ねん4月がつ10日とおか

ストーリー

1660年ねん。英国えいこくのメリーグリーン村むらに孤児こじとして育そだったアンバー（リンダ・ダーネル）は16歳さいを迎むかえ、富とみと名声めいせいを夢見ゆめみていた。その頃ころ知しり合あったカールトン大尉たいい（コーネル・ワイルド）の後のちを追おって、彼女かのじょはロンドンに行いった。カールトンと親友しんゆうアルムスバリイ卿きょう（リチャード・グリーン）の世話せわで、彼女かのじょは社交しゃこう界かいに活躍かつやくをはじめ、その上うえ、カールトンを愛あいするようになったが、カールトンは私わたし掠かすめ船せんにのって去さった。その後ご彼女かのじょは詐欺さぎにかかって投獄とうごくされ、盗賊とうぞくブラック・ジャック・マラードに救すくい出だされて彼かれの隠かくれ家がでカールトンの子供こどもを生うんだ。盗賊とうぞくの手先てさきとなって働はたらくアンバーは、モーガン大尉たいい（グレン・ランガン）に捕とらえられ、大尉たいいが彼女かのじょを愛あいするようになったっため、大尉たいいは帰かえってきたカールトンと決闘けっとうに及および殺ころされた。カールトンはアンバーの不身持ふみもちを怒おこって去ざり、彼女かのじょは舞台ぶたいに立たつうち、ラドクリフ侯こう（リチャード・ヘイドン）と知しり合あって結婚けっこんした。再ふたたび戻もどってきたカールトンは、ペストにかかり、アンバーの必死ひっしの介抱かいほうに命いのちをとりとめたが、アメリカへと去さっていった。アンバーはチャールズ2世せい（ジョージ・サンダース）に媚態びたいをみせたため、アドクリフは怒おこって家いえに火ひをつけ彼女かのじょを焼やき殺ころそうとしたが、かえってラドクリフが焼死しょうしした。晴はれてチャールズ2世せいの寵ちょう妃ひとなったアンバーは、ある日ひ王おう廷でカールトンに出会であった。彼かれは妻つまコリンナをつれていた。アンバーは彼かれを離婚りこんさせようとコリンナを王おうに近付ちかづける画策かくさくをしたが王おうに見破みやぶられた。カールトン夫妻ふさいはアンバーの愛児あいじをも連つれてアメリカへ去さっていった。アンバーは永遠えいえんに孤独こどくとなった。

受賞じゅしょう歴れき