オースティン・パワーズ デラックス

　『スターウォーズ』『007』『サンダーバード』『タイム・トンネル』『スター・トレック』などなど。異様いようロケットも元もとは『フレッシュ・ゴードン』。この登場とうじょうシーンではディックやらジョンソンやらピーナッス、ナッツなど、お下劣げれつワードが次々つぎつぎと出でてきて楽たのしい。バート・バカラック、エルビス・コステロ、ウィリー・ネルソンなどのミュージシャンも楽たのしい。

　タイムパラドクスはとにかく無視むしして現在げんざいと過去かこのオースティンと2人ふたりになっちゃうところなんて、SF映画えいがそのもを笑わらいのネタにしていますなぁ。ファットバスターズまでマイク・マイヤーズだとは気きづかなかった。ヘザー・グレアムもいい。ミニ・ミーは今いま作さくから登場とうじょうだったのですね・・・なかなかいいキャラだ。

007をパロッたおバカスパイコメディの続編ぞくへん。1999年ねんの作品さくひん。
前作ぜんさくは低てい予算よさんで中ちゅうヒット程度ていどだったが、一気いっきに全米ぜんべい興きょう収おさむ２億おくドル超こえの大だいヒット作さくに。
同どう時期じき公開こうかいの某ぼうスペース・オペラEP1からランキング首位しゅいの座ざを奪取だっしゅし、開幕かいまくもアレまんま。

60年代ねんだいのスパイと悪人あくにんが90年代ねんだいに蘇よみがえって…。
でも、コメディの続編ぞくへんはいつも一いち捻ひねり。
敗北はいぼくしたDr.イーブルが地球ちきゅうに帰還きかん。タイムマシンで再ふたたび60年代ねんだいに戻もどり、オースティンの精力せいりょくの源みなもと＝モジョを盗ぬすむ。精力せいりょくを失うしなったオースティンも60年代ねんだいへ…。

やっぱり『オースティン・パワーズ』は60年代ねんだいでおイタしちゃおーぜ！
おバカも下しもネタもスケールもパワーアップして、イェーイ！
今回こんかいもノリノリ、イケイケ、ナンセンス・エンターテイメント！

オースティンとイーブルの一人ひとり二に役やくのマイク・マイヤーズ。主役しゅやくは勿論もちろんオースティンだけど、何故なぜだかどうしてもイーブルの方ほうが好すき。
さらに今回こんかいは、イーブル側がわのスパイのおデブの“ファット・バスタード”も特殊とくしゅメイクやボディスーツで演えんじ、一人ひとり三さん役やく。
さながら、マイク・マイヤーズ・ショー！

前作ぜんさくの“オースティン・ガール”、エリザベス・ハーレーも良よかったが、今回こんかいのヘザー・グラハムも負まけていない。キュート＆セクシー！
相変あいかわらずサブキャラも立たってるが、やはりセス・グリーン演えんじるイーブルの息子むすこスコット。生意気なまいきな現代げんだいっ子こだけど、確たしかに彼かれの言いう事ことは正ただしいちゃあ正ただしいかも…？ でも、ステレオタイプな悪役あくやくにしてみれば、シッ！お口くちにチャック！

そうそう、忘わすれちゃいけない、今回こんかいから登場とうじょう、イーブルの1/8サイズのクローン。
ミニ・ミー！
見みた目めは可愛かわいらしいけど、凶暴きょうぼう＆クレイジー！

今いま作さくも007のパロディネタいっぱい。
他たの映画えいがネタもいっぱい。
豪華ごうかゲスト出演しゅつえん者しゃも。
当時とうじ劇場げきじょうで観みてから、レンタルやWOWOW放送ほうそうなどで何なん度どか鑑賞かんしょうし、シリーズ３作さく中ちゅう最もっとも愛着あいちゃくあり。
でも、全体ぜんたい的てきにおバカな笑わらいだけに走はしり、前作ぜんさくのようなおバカな笑わらいの中なかにも少々しょうしょうしみじみさせるものに欠かけた。
それがあったら前作ぜんさくと肩かたを並ならべていただろうに…。残念ざんねん！

また敗北はいぼくしてしまったイーブル。
でも個人こじん的てきには、
見みせ場ばも増ふえて、ミニ・ミーなど新しんキャラも登場とうじょうして、世界せかい征服せいふくの野望やぼうには負まけたけどインパクト的てきには今回こんかい勝かったと思おもう。

下品げひんで低俗ていぞく。もともと、わたしは下品げひんで低俗ていぞくな笑わらいが すきだ。しかし、これは嫌きらいだ。笑わらえない。アメリカでは人気にんきの映画えいがで、続編ぞくへんまで出でたので、日本人にっぽんじんに理解りかいできない「アメリカン ジョーク」なのかも 知しれないが。
食事しょくじ中ちゅうに見みれないほどの下品げひんさなので、やむなく0点てんとした。

下しもネタだらけで単純たんじゅんに笑わらえた。
こういう映画えいがを一緒いっしょに観みられて感想かんそうを話はなし合あえる人ひとがいることは幸しあわせなことだと思おもう。