ストーリー
心臓疾患を抱えるゲーリー(クリストファー・エクルストン)は自家用機での運搬業を営んでいた。ある日、テレビ局のプロデューサーとして多忙な日々を送る妻テス(ケイト・ハーディ)といさかいを起こした彼は発作を起こして病院に運ばれ、車椅子に頼る身に。テスは後ろめたさを覚えながらも作家のアレックス(リス・エヴァンス)との情事に溺れていく。回復のため心臓移植を決断したゲーリーはその機会を待ち、ほどなく事故死した17歳の少年ショーンの心臓を移植される運びとなった。ショーンの母親マリア(サスキア・リーヴス)は息子がドナーカードを持っていたこともあって心臓の提供を合意したのだ。手術は無事に成功、ゲーリーは順調に回復し、アレックスと別れたテスとの関係も修復したかにみえたが、ゲーリーはなぜか妻が信じられず、アレックスの元へ足を向け、彼に追い立てられた。行動が粗暴になったのは新しい心臓のせいと彼は疑い始め、元の持ち主だったショーンの事件の裁判に出向き、マリアに会い、自分の正体を明かす。有望なボクサーだったショーンの心臓は強靭そのもの。マリアはやがて、10代でもうけた最愛の息子が他人の体の中で生きているという妄想に駆られ、異常な行動に出るようになる。ゲーリーはそんな彼女を邪険にできない。かくして、マリアに巻き込まれるように、あるいはショーンの心臓に突き動かされるかのように、事態は思いもよらない方向へ展観するのだった。
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