神様かみさまのカルテのレビュー・感想かんそう・評価ひょうか

<映画えいがのことば>
当あたり前まえだ。看護かんご師しまで寝ねずに働はたらくようになったら、そんな病院びょういん、怖こわくてやってられない。

世間せけんは今年ことし（2024年ねん）から運輸うんゆ業界ぎょうかいにも本格ほんかく適用てきようされる残業ざんぎょう規制きせいの影響えいきょうなどで議論ぎろんを呼よんでいるように、運輸うんゆ業界ぎょうかいも、決けっして時間じかん外がい労働ろうどうが少すくない業種ぎょうしゅではなかったことと思おもいますけれども。

そして、残のこる「長時間ちょうじかん労働ろうどうの代表だいひょう選手せんしゅ」は、本ほん作さくのような病院びょういんでの勤務きんむ医い（と義務ぎむ教育きょういく諸しょ学校がっこうの教員きょういん）ということでしょうか。
（その意味いみでは、評論ひょうろん子この亡父ぼうふなどの金融きんゆう機関きかんも、代表だいひょう選手せんしゅ団だんの一翼いちよくを占しめていましたけれども。
話はなしにき及きおよぶ限かぎりでは、その金融きんゆう機関きかんも、今いまや長期ちょうきの夏休なつやすみを取とっているとかで、評論ひょうろん子こには、時代じだいの移うつり変かわりに、隔世かくせいの感かんがあります。）

上うえ掲の映画えいがのことばからも、勤務きんむ医いの長時間ちょうじかん労働ろうどうぶりを垣間見かいまみせるというものでしょうし、原作げんさくが現役げんえきの医師いしということであれば、その説得せっとく力りょくも尚更なおさらのことと思おもわれます。

そういう過酷かこくな現場げんばでも、しっかりと患者かんじゃに対たいする医療いりょうに向むき合あおうとする栗原くりはら医師いしの姿すがたには、感銘かんめいを覚おぼえます。

佳作かさくとしての評価ひょうかが少すこしも惜おしくない一本いっぽんでもあったと思おもいます。

（追記ついき）
本ほん作さくでは、栗原くりはら医師いしが上うえ掲の映画えいがのことばを言いったときに、陪席ばいせきしていた東西とうざい主任しゅにん看護かんご師し（池脇いけわき千鶴ちづる）の表情ひょうじょうを、評論ひょうろん子こは忘わすれることができません。
その真摯しんしな演技えんぎがあってこそ、栗原くりはら医師いしのこのセリフが、一層いっそうの重おもみを増ましていたと言いうことが出来できたと思おもいます。

ちなみに、その東西とうざい主任しゅにん看護かんご師しは、栗原くりはら医師いしの所属しょぞくする本庄ほんじょう病院びょういんでは、先頭せんとうに立たって同どう医師いしらをサポートしていた外村とのむら看護かんご師し長ちょう（吉瀬よしせ美智子みちこ）と同おなじくらい「いい役割やくわり」を果はたしていたというのが、評論ひょうろん子この率直そっちょくな印象いんしょうです。

その点てんでも、映画えいが作品さくひんとしては「つくりの良よい」部類ぶるいの作品さくひんには仕上しあがっていたのではないでしょうか。

（追記ついき）
たぶん、どこの世界せかいに行いってもマイペースな評論ひょうろん子こは、ひとまとまりの組織そしきでの「法律ほうりつ屋や」だったという、今いまの稼業かぎょうが、分相応ぶんそうおうというものなのでしょう。
（決けっして、「それは単たんに、医師いし国家こっか試験しけんや司法しほう試験しけんに受うかるだけの能力のうりょくがないからだろう。」とは、おっしゃらないでいただけると、助たすかります。それが「武士ぶしの情なさけ」というものだとも思おもいます。）
本ほん作さくの栗原くりはら医師いしも、患者かんじゃの誕生たんじょう日びと、エリート医師いしとしての将来しょうらい（大学だいがく医局いきょくのセミナー）とを、真剣しんけんに秤ばかりにかけられる個性こせいの持もち主ぬしであり、そのマイペースぶりには、感心かんしんもしてしまいます。
何なんのわだかまりもなく、こんなふうに生いきられたら、それが本当ほんとうの幸しあわせなのかも知しれないとも思おもいます。

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やたらと情じょうのある医者いしゃである桜井さくらいが、大だい出世しゅっせのチャンスを蹴けって、
自分じぶんを頼たよってくれた患者かんじゃの加賀かがの死しを見取みとる話はなし。
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情じょうがあるのはいいが、他ほかにも患者かんじゃはいっぱいいるのでは？
全ぜん患者かんじゃにそんな事ことしてたら、まるで仕事しごとが回まわらないと思おもう。
人間にんげんが優やさしいのはいいことやが、あまり共感きょうかんは出来できなかったなあ。

しかも徘徊はいかい型がた映画えいがやし、一体いったい何なにを訴うったえたいのかがわからない。
出世しゅっせよりも人ひとの命いのちの大切たいせつさが大切たいせつって事ことやったのかも知しれないが、
それさえもあんまり伝つたわって来こなかった。

あと変へんな旅館りょかんの仲間なかまとのエピソードも中途半端ちゅうとはんぱで、不要ふようやと思おもう。
また嫁よめのあおいも何なにのためにいるんかがようわからん。
嫁よめの支ささえがそれほどクローズアップされてたわけちゃうし。

それから、音楽おんがくとセリフのバランスが最悪さいあく。
何なに言いうとるかわからんのでTVを大だい音量おんりょうにするんやが、
音楽おんがくのシーンになると異常いじょうにうるさかった。

櫻井さくらい翔しょう扮ふんする本庄ほんじょう病院びょういん救急きゅうきゅう医い栗原くりはら一いち止とめの当直とうちょく担当たんとう日びはいつも黒山くろやまの人ひとだかり。しかし、ナースからはタメ口くちだし、変人へんじんと呼よばれていた。宮崎みやざきあおい扮ふんする妻つまのハルは撮影さつえいに出でかけたりしていた。

大学だいがく病院びょういんは、末期まっき癌がんの最後さいごを看取みとる病院びょういんではないのだが、一いち止とめはそんな患者かんじゃをも診みていたのだった。学生がくせい時代じだいは泣ないてばかりいた様ようだが、今いまでは涙なみだは出でないものの心しんで泣ないていた。患者かんじゃに寄より添そう医師いし。時間じかんもないのに体力たいりょくの続つづく限かぎり患者かんじゃの気持きもちまでフォローするのは至難しなんの業わざだ。でもどんなに働はたらいても命いのちがこぼれ落おちていく。櫻井さくらい翔しょうの朴訥ぼくとつな演技えんぎは一いち止とめの役やくにぴったりかと思おもうし、宮崎みやざきあおいの役割やくわりは重苦おもくるしい雰囲気ふんいきを和やわらげるための一服いっぷくの清涼せいりょう剤ざい的てきなシーンだね。

両親りょうしんが逝ゆく時ときの状況じょうきょうを見みてきたが、自分じぶんの死しに様ようは如何いかなものか。痛いたくなければいいのだがね。

安曇あずみさんの
"私わたしにとっては神様かみさまのカルテでした"
に号泣ごうきゅうする。
末期まっき癌がん患者かんじゃという死しを
目前もくぜんに控ひかえた人ひとに対たいして
残のこりの余生よせいをどう寄より添そい生いきるかを
考かんがえさせられる物語ものがたり。

櫻井さくらい君くん、がんばっているけど…
ただの覇気はきのない青年せいねんに見みえることも。

「神様かみさま」というタイトルから想像そうぞうしていたようなスーパードクターではなく、医療いりょうの限界げんかいに苦くるしみながら患者かんじゃと向むき合あっていく姿すがたがよかった。
宮崎みやざきあおいが、今時いまどき夫おっとに対たいして敬語けいごを使つかう古風こふうな若妻わかづまを演えんじているのも何なんとも奥おくゆかしい。

医者いしゃの葛藤かっとう。医者いしゃはどうあるべきか。
救すくいたくても救すくえない命いのちとどう向むき合あうべきか。
個人こじん的てきには学士がくし殿どのが去さっていくシーンが好すき。
辻井つじい伸行のぶゆきの音楽おんがくと映像えいぞうも良よかった。

偶然ぐうぜんかもしれないが、時々ときどき、ハッとこの音楽おんがく、いいなあ。あの映画えいがと似にてる！と気きづくことがあります。
そんな時とき調しらべてみると、松谷まつや卓たくさんが音楽おんがくを担当たんとうしてました。

多分たぶん、この方ほうの音楽おんがく、私わたしにとってぴったりくるんだなと思おもいます。
いつか、この方ほうのライブに行いってみたいなと思おもいます。

この映画えいがは、加賀かがまりこさんの演技えんぎが、本当ほんとうに素晴すばらしいです。もちろん、他たの方ほうもとてもいいです！

この映画えいが、素敵すてきなところは、いい人じんしか出でて来きません。
そんな映画えいがが私わたしは大だい好物こうぶつです。笑わらい

感情かんじょう移入いにゅうし易やすくて、映像えいぞう化かの方ほうがあっていたのね。

原作げんさく読よんだ時ときはライトノベルの本ほんかなぁーというくらいの感かんじで、映像えいぞう化かは2時じ間あいだドラマな印象いんしょうの映画えいがでした。

中高生ちゅうこうせいの読書どくしょに向むかいてるねー。

　「神様かみさまのカルテ」シリーズ第だい1作さく。

　「金曜きんようロードSHOW！」で鑑賞かんしょう。

　原作げんさくは既すんで読です。

　福士ふくし蒼あお汰主演しゅえんのスペシャルドラマを観みたので、ちょうどいいから本ほん作さくを思おもい出だしレビューしようかなぁ、と…。

　地域ちいき医療いりょうが抱かかえる問題もんだいや現場げんばの状況じょうきょうがリアルに描写びょうしゃされていて、さすが原作げんさく者しゃが現役げんえき医師いしなだけあると思おもいました。
　医師いしの数かずが絶対ぜったい的てきに不足ふそくする環境かんきょうでも、患者かんじゃと真摯しんしに向むき合あい続つづける主人公しゅじんこう・栗原くりはら一いち止とめが成長せいちょうする姿すがたにグッと来きました。

　そんな一いち止とめを見事みごとに体現たいげんした翔しょうちゃん。本来ほんらいの頭あたまの良よさが役やくに反映はんえいされていたからなのか、医師いし役やくは板いたについていたし、古風こふうな口調くちょうにも違和感いわかんが全まったくありませんでした。
　役者やくしゃとしての櫻井さくらい翔しょうのことを見直みなおしました。これまではイマイチだなと云いう感想かんそうしか抱いだきませんでしたが…やれば出来できるんじゃん！　―髪型かみがたはヘンだったけど…www
　妻つま・榛名はるな役やくの宮崎みやざきあおいとの相性あいしょうも抜群ばつぐんでした。ふたりの関係かんけい性せいをセリフだけでなく、動うごきのひとつひとつ、仕草しぐさの端々はしばしからも読よみ取とれるような細ささやかな演技えんぎが秀逸しゅういつでした。

　ドラマの風吹ふぶきジュンの安曇あずみさんも良よかったけど、本ほん作さくの加賀かがまりこ版ばんもすこぶる良よかったです。心しんに沁しみ入はいる名演めいえんでした。

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　医療いりょうの最前線さいぜんせんにおいて尽力じんりょくする医師いしや看護かんご師しの葛藤かっとうのドラマは、コロナ禍かの今いまだからこそ、余計よけいに心しんに響ひびいて来くるものがあるし、改あらためて感謝かんしゃの念ねんが湧わいて来きました。本ほん作さくも見直みなおしたい。

物語ものがたり、映像えいぞう、音楽おんがく、すべて素晴すばらしい。主演しゅえんが松田まつだ龍平りゅうへいや瑛あきら太ふとし、若わかい頃ころの吉岡よしおか秀隆ひでたかとかだったらどんなすごいことになったろうと想像そうぞうしてしまう。宮崎みやざきあおい、柄本えもと明あきら、池脇いけわき千鶴ちづる、朝倉あさくらあき、要よう潤じゅんみんな素晴すばらしいが、この映画えいがの良よさを決定的けっていてきにしたのは加賀かがまりこの好演こうえんと存在そんざい感かん。池脇いけわき千鶴ちづるの存在そんざいも日本にっぽんの映画えいがづくりに欠かかせないと痛感つうかん。

とても心温こころあたたまる映画えいがでした。

「神様かみさまのカルテ」は、桜井さくらいくんと一緒いっしょに映画えいが館かんで泣なきました。

原作げんさく者しゃのお勤つとめの病院びょういんで、同僚どうりょうが白血病はっけつびょうを全快ぜんかいさせて頂いただいたので、この映画えいがは僕ぼくにとっては記念きねん碑ひ的てきな作品さくひんなのです。

お礼れいを込こめて観かんに行いって、感謝かんしゃにむせいで泣ないてしまいました。

ありがとうございました。

何なんだかままごとみたいな演技えんぎを見みせられて。
宮崎みやざきあおいは不倫ふりんの人ひとですよね、違和感いわかんですね、役やくどころが。

写真しゃしん家かの愛妻あいさい・榛名はるなや同僚どうりょう医師いし、看護かんご師し、患者かんじゃ、アパートの個性こせい的てきな住人じゅうにんらに支ささえられ、医師いしとして成長せいちょうしていく姿すがたを温あたたかなまなざしで描えがく。

　原作げんさく者しゃが現役げんえき医師いしであるせいか、医療いりょう現場げんばはとてもリアルに作つくられているように思おもえる。“医局いきょく”ということに関かんしてだけでも、医局いきょくに入はいらず一匹狼いっぴきおおかみという存在そんざいが浮うき彫ぼりになるし、小しょう病院びょういんの当直とうちょくや救急きゅうきゅう医療いりょうの実態じったい、地域ちいき医療いりょう特有とくゆうの小ちいさな診療しんりょう所しょへの派遣はけんなどなど実態じったいがよくわかる。ストーリー自体じたいはかなり薄うすいのだが、このリアルさによって医師いしや医療いりょうスタッフへの感謝かんしゃの念ねんを再さい認識にんしき。

　リアルさとは対照たいしょう的てきに、栗原くりはら夫妻ふさい（櫻井さくらい、宮崎みやざき）の住すむ下宿げしゅく先さきが元もと旅館りょかんであるという不思議ふしぎな設定せっていだ。そこには昭和しょうわ初期しょきを思おもいだたせるようなバンカラの雰囲気ふんいきも漂ただよっていて、画家がか志望しぼうの男爵だんしゃく（原田はらだ泰造やすぞう）、学士がくし殿どの（岡田おかだ義徳よしのり）といった面々めんめんがなぜかストーリー全体ぜんたいからは浮ういているのだ。ちょっともったいない。

　末期まっきがん患者かんじゃの治療ちりょう、映画えいがやＴＶてれびドラマのテーマにもよくなっているが、どことなくホスピスの役割やくわりも担になってる病院びょういんといったところだろうか。『梅うめちゃん先生せんせい』でもやってるし・・・

　それにしても加賀かがまり子この演技えんぎがいい。こんなおばあちゃん役やくをやるようになったんだとショックだけど(笑)かっこわらい。吉瀬よしせ美智子みちこの存在そんざいがよくわからんが・・・。古株ふるかぶの医師いし・柄本えもと明あきらや大学だいがく病院びょういん教授きょうじゅの西岡にしおか徳馬とくまもいい。そして櫻井さくらいの演技えんぎも大たいしたことないと思おもわれがちだが、患者かんじゃの目めを見みつめない目線めせんが医者いしゃらしくて見事みごと。医者いしゃの半数はんすうは目めを見みつめないといったところをうまく表現ひょうげんしているなぁ。

なんか雰囲気ふんいきだけが…といった感かんじ

特とくに印象いんしょうは残のこっていない。つまらなくはなかったと思おもう。

レビューに辛辣しんらつなモノがいくつか見受みうけられるが、これは静しずかに素直すなおに見みればそれでいいんじゃないかと思おもいます。

とかく、医療いりょう系けいのドラマは緊張きんちょう感かんや人間にんげん関係かんけいの複雑ふくざつさ、独特どくとくの社会しゃかいを描えがいて視聴しちょう者しゃを惹ひきつけようとするが、それが当あたり前まえではなく、こう言いう現場げんば医療いりょうに向むき合あって、日々ひび忙殺ぼうさつされている医師いしたちや、少すこしでも今いま目めの前まえにいる患者かんじゃをなんとかしたいという医師いしの原点げんてんがこの映画えいがに描えがかれています。

だから、ジェットコースターのようなストーリーは存在そんざいせず、確たしかに眠ねむたくなるようなゆったりとした展開てんかいがこの映画えいがの逆ぎゃくに見所みどころとして受うけ止とめればいいと思おもいます。

そう言いう意味いみでのこのキャスティングはズレがなく、バランスの取とれたいい映画えいがに仕上しあがっています。

柄本えもと明あきらさん
宮みや﨑あおいさん
原田はらだ泰造やすぞうさん
西岡にしおか徳馬とくまさん
実じつにいい！

そして、松谷まつや卓たくさんのサントラ🎼

期待きたいせずに観みて正解せいかい。まぁ残念ざんねん。
主人公しゅじんこうが住すんでるとこはなんなんの？
旅館りょかんっていってたけど、そこに他たの住人じゅうにんと暮くらしてるし、、、。
全然ぜんぜん面白おもしろくないです。
キャスト目的もくてきの鑑賞かんしょうなら
櫻井さくらい翔しょうファンの方ほうはまだOK。
宮崎みやざきあおいファンの方ほうは観みないでOK。登場とうじょうシーンが少すくないです。

よくありがちなストーリー展開てんかいですが、裏切うらぎられることもなく思おもい通どおりすぎるところが逆ぎゃくに見み終おわった後のちすっきりしました。
時代じだい背景はいけいがよく分わからなかったですが、面白おもしろかったと思おもいます。