「｢トワイライト｣のバッタもん」ビューティフル・クリーチャーズ　光ひかりと闇やみに選えらばれし者しゃ　近大きんだいさんの映画えいがレビュー（感想かんそう・評価ひょうか）

｢トワイライト｣路線ろせんを狙ねらったYA小説しょうせつを映画えいが化かしたファンタジー×アクション×青春せいしゅんラブストーリーだが、どうも面白味おもしろみに欠かける。
まず、話はなしの中身なかみがなかなか伝つたわって来こなかった。
とりあえずまとめると…
田舎町いなかまちに暮くらす高校生こうこうせいのイーサンの通かよう学校がっこうに、何処どこか謎なぞめいた少女しょうじょリーナが転校てんこうしてくる。
いつしか親したしくなり惹ひかれ合あうが、実じつは彼女かのじょは魔術まじゅつ師しの一族いちぞく。
そして彼女かのじょは16歳さいの誕生たんじょう日びに、自分じぶんでは決きめられぬ“光ひかり”と“闇やみ”のどちらかに堕おちる運命うんめいが定さだめられており、そんな彼女かのじょを闇やみに堕おちた母ははの魔まの手てが迫せまる…というもの。
｢トワイライト｣の男女だんじょ逆転ぎゃくてんといった設定せっていながら、少女しょうじょは運命うんめいに翻弄ほんろうされ、青年せいねんが守まもろうとする構図こうずは似通にかよっている。
この手てのYA小説しょうせつの映画えいが化かは日本にっぽんの少女しょうじょ漫画まんがの実写じっしゃと同おなじく若手わかて女優じょゆうを見みるのが楽たのしみの一ひとつで、本ほん作さくのリーナ役やくの女優じょゆうも魅力みりょく的てきだが、コミカルなイーサン役やくの俳優はいゆうの方ほうが気きに入いった。
しかしながら、ヒットしたらシリーズ化かを狙ねらっていた為ためか、話はなしはスローテンポ。
ダラダラと続つづき、一応いちおう魔術まじゅつや呪のろいの世界せかいなのに、これと言いって見みせ場ばとなるようなVFXシーンやアクション・シーンも乏とぼしい。
サスペンスやミステリー的てきな要素ようそもいまいちで、ロマンチックなシーンはあるが｢トワイライト｣ほどではなく、何なにを楽たのしみに見みたらいいか、最後さいごまで惹ひかれるものが無なかった。
オスカー俳優はいゆうジェレミー・アイアンズ、オスカー女優じょゆうエマ・トンプソン、今年ことしオスカーを受賞じゅしょうするであろうヴィオラ・デイヴィス、脇わきを固かためたせっかくの実力じつりょく派はも勿体無もったいない。