ライチ☆光ひかりクラブ

ゼラの完成かんせい度ど半端はんぱない！

劇場げきじょう公開こうかいから10年ねん近ちかく経たって今更いまさら何なに言いってんだ(笑)かっこわらいって感かんじですが。原作げんさくファンでまだ観みてない方ほう、とりあえず最初さいしょの10分ふんだけでいいから観みてほしい！とにかく古川ふるかわゼラが凄すごい！最後さいごまで観みるかはそれから決きめて。きっと観みたくなるから！ゼラ！ゼラ！ゼラ！ゼラ！

性癖せいへきを捻ねじ曲まげられるほどの衝撃しょうげきを受うけた漫画まんが、「ライチ☆光ひかりクラブ」の実写じっしゃ映画えいが化か。漫画まんが自体じたいは東京とうきょうグランギニョルの舞台ぶたいが原作げんさく。原作げんさく未読みどくで楽たのしめるかは…厳きびしいかもしれません。ストーリーの展開てんかいが少すこし雑ざつかな…？もっと時間じかんかけていいから丁寧ていねいに描えがいて欲ほしかった部分ぶぶんがいくつかありました。特とくにカノンとライチのロマンスからのライチの暴走ぼうそう。惜おしい。

陰鬱いんうつとした雰囲気ふんいきはバッチリ！グロも有あり！玉座ぎょくざ周辺しゅうへんの造形ぞうけいは素晴すばらしかったです。ダフを処刑しょけいする際さいに使つかわれる武器ぶきが作中さくちゅう何なん度どか登場とうじょうしますが、これに関かんしては原作げんさくよりこっちのほうが好すきです。工業こうぎょう地帯ちたいならではって感かんじ。

配役はいやくについて↓
ゼラ◎
ニコ◎
雷蔵らいぞう◎
カネダ○
デンタク○
ダフ◎
タミヤ◎
ヤコブ○
ジャイボ△
カノン◎
ライチの声こえ◎

間宮まみや君くんは好すき。彼かれは頑張がんばった。彼かれは美うつくしい。ドキッとするシーンもある。でも、原作げんさく読よみ過すぎたせいで間宮まみやジャイボに違和感いわかんを覚おぼえてしまう。ジャイボ→美少年びしょうねん。間宮まみや君くん→美男びなん子こ。この違ちがい。でももう一いち回かい言いわせて。彼かれは美うつくしい。

原作げんさく未読みどくだとついていけないかもだし、原作げんさくファンには少すこし物足ものたりなさがあるかも。でも池田いけだ純じゅん矢や演えんじるキレッキレのニコと、古川ふるかわ雄つよし輝てるのイキリ散ちらかしてからのヘタレっぷりの怪かい演えんじは下手へたしたら原作げんさくより好すきかも。

当時とうじ全盛期ぜんせいきの中条ちゅうじょうあやみを以ってしてもこの評価ひょうか。
古屋こや兎うさぎ丸まるは大好だいすきなんだけどこの評価ひょうか。
こんな豪華ごうかなキャスティング（皆みなさんご活躍かつやくですよね）なのにこの評価ひょうか。
いったい何なになんでしょう。
大仰おおぎょうな演技えんぎはいらないと思おもうんだけど、演技えんぎ指導しどうしたのかな？

原作げんさく未読みどく。今いまからすると役者やくしゃは豪華ごうかで俳優はいゆう陣じんのビジュアルもいいけど、内容ないようがあまりにもお粗末そまつすぎる…

初しょっ端ぱなから女おんな教師きょうしが服ふくを剥はぎ取とられ(この女体にょたい晒ざらしからチープ感かんがすごかった…)目めを潰つぶされ臓物ぞうもつを散ちらしながら殺ころされるという、演出えんしゅつは安やすっぽいが内容ないようや絵え的てきに18禁きんレベルの血ちまみれシーンから始はじまり、光ひかりクラブという謎なぞの軍服ぐんぷく少年しょうねん集団しゅうだんが謎なぞの目的もくてきを掲かかげながら謎なぞの拷問ごうもんを繰くり返かえし最後さいごまで訳わけが分わからないまま臓物ぞうもつ撒まき散ちらしながら終おわる。

そもそもが原作げんさく既すんで読ファンに向むけた映画えいがなのかもしれないけど、せめて背景はいけいの説明せつめいが欲ほしかった。あの荒廃こうはいした世界せかいはまぁいいとして、ゼダはなぜああいう思想しそうに囚とらわれているのか、あのネバネバ梅干うめぼしの妖怪ようかいみたいなやつは何なになのか、光ひかりクラブのメンバーはどうして集あつまったのか、主人公しゅじんこうは正義せいぎ感かんの強つよいまともな少年しょうねんに見みえるのになぜ今いままで脅おどされているわけでもなく光ひかりクラブにいたのか、そもそもなぜ光ひかりクラブがゼダに乗のっ取とられているのか、もうなぜ全すべてがあんなことになってるのか、なぜ、なぜ…がそのうち回想かいそうで明あきらかにされるんだろうと思おもっていたら気きづけば映画えいがが終おわっていた。特とくに主人公しゅじんこう君くんの同期どうき、背景はいけい、目的もくてき、最後さいごなぜか覚醒かくせいして強つよくなった感かんで出でてきたと思おもったらあっさり殺ころされてしまい、彼かれの役割やくわりは何なにだったのか本当ほんとうに謎なぞだった。ストーリーラインも結局けっきょく人じんの心しんをもちつつあるロボットと穢けがれなき美少女びしょうじょの叶かなわぬ恋こい…みたいなフランケンシュタインぽいありがちな内容ないようにいつの間まにかシフトしているし、低てい予算よさんで共感きょうかん性せい羞恥しゅうち直撃ちょくげきの演出えんしゅつも相あいまって飛とばし飛とばし見みてしまいました。

私わたしみたいに「帝みかど一いちの國くに」みたいな世界せかい観かんが好すきな人ひとにはビジュアルや一見いっけんのテイストはきっと刺ささるけど(役者やくしゃも一部いちぶ被こうむってるし)、全然ぜんぜん違ちがうので特とくにグロ耐性たいせいない人ひとは見みない方ほうがいいです。

繰くり返かえすようですが役者やくしゃさんのビジュアルは中条ちゅうじょうあやみさん含ふくめとても良よかったですし、荒廃こうはいした世界せかいで学がくラン姿すがたの美少年びしょうねんたちが退廃たいはい的てきな美びを求もとめ破滅はめつに進すすんでゆく…という刺ささる人ひとには刺ささりそうな漫画まんが的てきな設定せっていもよかったです。が、それ以外いがいが辛つらすぎて個人こじん的てきには見みていられなかったかな…という印象いんしょうでした。役者やくしゃさんも演技えんぎは頑張がんばられていたと思おもいますが、そもそもの無理矢理むりやり感かんに足あしを引ひっ張ぱられていて、よく演えんじきったな感かんが強つよいです。

余談よだんですが、なんとなくきっと原作げんさくは首くび風船ふうせんの伊藤いとう潤じゅん二にさんみたいな画風がふうなんだろうな…と思おもってたら割わりとその通とおりで笑わらいました。舞台ぶたい化かもされているということできっと素敵すてきな漫画まんがになっているんだろうと思おもうので、いつかそちらも読よんでみたいと思おもいます。

舞台ぶたいが原作げんさくということもあり、そんな感かんじがしました。
舞台ぶたいも漫画まんがも未み鑑賞かんしょう、未読みどく。
確たしかに批判ひはんが多おおいのも分わかります。
舞台ぶたいなら成なり立たつかもしれませんが、世界せかい観かんがすごいので、少すこしついていけないところもありました。
観みる前まえはかなり安やすっぽそうと思おもい観みましたが、なかなかディープでグロくてそれなりに面白おもしろかったです。
グロ描写びょうしゃは内藤ないとう監督かんとくともあって流石さすが！
「絶対ぜったい」が崩くずれ始はじめ、ゼラはだんだん誰だれも信しんじれなくなり、仲間なかま同士どうしで殺ころし合あう。
まさか主要しゅようキャラ全員ぜんいん死しんじゃうなんて…
最後さいごはかなりドタバタで詰つめ込こんだ感かんがあったけれど、衝撃しょうげき的てきな展開てんかいが強烈きょうれつでした。
ライチはただただ可哀想かわいそうでした。
ライチが人ひとを殺ころすところが何なにより悲かなしかった。
そして1番ばん良よかったのがキャストです。
若手わかて俳優はいゆうの超ちょう怪かい演えんじ、古川ふるかわ雄つよし輝てると間宮まみや祥さち太郎たろうのBL、中条ちゅうじょうあゆみの美うつくしさ。
全体ぜんたい的てきに本当ほんとうに演技えんぎが上手うまくて、狂くるっていく感かんじが最高さいこうです。
何なにも救すくわれませんが、人間にんげんの本質ほんしつ的てきな部分ぶぶんの描えがき方かたがリアルで、個人こじん的てきにはそこまで悪わるいとは感かんじませんでした。