ムクシン
劇場公開日:2019年7月20日
解説
マレーシアの名匠ヤスミン・アフマド監督が、自身を投影した女性“オーキッド”を主人公に描いた3部作の第3作。10歳の夏休み、オーキッドは12歳の少年ムクシンと出会う。ふたりはすぐに仲良くなり、ムクシンはオーキッドに淡い恋心を抱くが……。それぞれの抱える家族や近隣者の悩みを織り交ぜながら、友情と恋の狭間で揺れる幼い2人の思春期の輝きを描く。ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門の審査員グランプリを獲得。「伝説の監督 ヤスミン・アフマド 没後10周年記念特集上映」(19年7月20日~8月23日、東京・シアター・イメージフォーラム)上映作品。2020年・第33回東京国際映画祭のワールド・フォーカス部門では4Kデジタル修復版が上映。
2006年製作/97分/マレーシア
原題または英題:Mukhsin
劇場公開日:2019年7月20日
スタッフ・キャスト
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2020年11月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
10歳のオーキッドは体の大きないじめっ子男子にも果敢に挑みかかる勝ち気だけど読書好きな女の子。活発な性格で近所の女子ともイマイチ仲良く出来ないオーキッドは夏休みのある日ムクシンという2つ歳上で長身の男の子と意気投合、毎日2人で楽しい日々を送っているが無邪気な彼女達の周りには実は大人の事情が満ちていて・・・。
ヤスミン・アフマド監督作品に触れるのは『タレンタイム』以来。本作は『タレンタイム』よりも前の作品ですが、複雑な民族感情がぶつかり合うマレーシアならではの空気感とそれに拮抗する爽やかなユーモアが通底していて、主人公達を包み込むように降り注ぐ雨と村に語り継がれる伝説が、恋と友情の間で揺れ動く淡いにも程がある感情と彼らの周りにいる人々の苦しみに優しい光を投げかけています。自然光の下で撮影された粒の粗い映像には何とも言えないノスタルジーが宿っていて、最後に添えられるオマケとともにザラついた心の隙間をそよ風が吹き抜けていくような爽やかさが残ります。
ヤスミン・アフマド監督作品をスクリーンで観れる機会が少ないのですが、今後も追いかけていきたいと思います。
2019年9月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
オーキッドの三部作?の三作目でなんとエピソード0的な過去の話。初めての方でも、この作品のみでも独立して鑑賞出来ます。
細い日より前の話。10歳のオーキッドが、12歳の少年ムクシンと仲良くなるが、ちょっとした出来事ですれ違ってしまう。
オーキッドの両親は、10年以上過去の話なので、別の俳優が演じているが、住込みで、お喋りのお手伝いさんだけ、マツコ・デラックスそっくりの女性俳優が引き続き演じている。
「タレンタイム」にも先生役で出ていたので、監督の常連さんらしいが、劇中で何故か男にモテる。
オーソドックスな思春期初恋モノだか、仲良く良いオーキッド両親とは、対象的な隣の夫婦の姿が悲しい
三部作を観続けた観客への挨拶の様な、監督以下撮影スタッフのカーテンコール的エンディングがあり、感慨深い。
2019年7月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
イメージフォーラムのヤスミン・アフマド特集にて観賞、
アジアの風景と街並、そして家族の描写が素晴らしいですね。