潜入者
劇場公開日:2017年5月13日
解説
アメリカの麻薬捜査史上、もっとも大胆で、かつ成果を上げたと言われる潜入捜査に参加したロバート・メイザーが、作戦の実態を事細かに描いた回顧録を映画化。主演はテレビシリーズ「ブレイキング・バッド」で知られ、「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」でアカデミー主演男優賞にノミネートされたブライアン・クランストン。1980年代、史上最大規模とも言われる犯罪帝国をき上げたコロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルの息の根を止めるため、アメリカ政府はベテラン捜査官のロバート・メイザーらによる、ある作戦をスタートさせる。それは架空の大富豪に仕立て上げたメイザーが組織に取り入り、内側から組織を崩壊させるという大胆な潜入捜査だった。
2016年製作/127分/G/イギリス
原題または英題:The Infiltrator
配給:クロックワークス
劇場公開日:2017年5月13日
スタッフ・キャスト
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2017年6月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
潜入捜査ものは実話、フィクション含めていろいろあるが、主演は現在61歳のブライアン・クランストンが演じている。潜入捜査なんて苛酷な任務は若い人がやるものだと思い込んでいたから驚いた。
しかし主人公が化ける仮のアイデンティティは、裏社会とのつながりを持つ富豪の悪徳実業家。確かにクランストンくらいの年齢でなければ務まらなかったかも知れない。いずれにせよ、命がいくつあっても足りない潜入捜査の緊張感にヒリヒリした気分にさせられる。
いささか杜撰な失敗だとも思うが、妻と食事に行った先でドラッグディーラーと出くわし、突然裏社会のクソオヤジモードに切り替えるシーンは、人間が二つに引き裂かれる様が可視化される名演技だった。
ちなみに実話では何歳くらいだったんだろうと調べてみたら、本人は個人情報を非公表にしていて、ロバート・メイザーってのも偽名のようだ。クランストンは一緒に食事をしたらしいので、報復を誓ったカルテルに拉致されたりしないことを祈りたい。
2024年2月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
実際の覆面捜査官の回顧録を元にした実話物なんだけど、ここで大事なのは、覆面捜査官はメイザーとその相棒だけだと勘違いしていることだと思う。
捜査会議に二十名ほど、二人一組なのだから単純に十組くらいの覆面捜査官が本作戦のために潜入しているのだ。もちろんメイザーたちのチームが知らないチームの捜査官だって捜査している。
私たちはメイザーの視点での潜入しか見ていないからメイザーだけが頑張ったように思えるだろうけどさ。
それで、捜査がグダグダだというレビューをいくつか読んだけれど、アメリカってのは潜入捜査が大好きだったから、全米に大量の潜入捜査官や内通者がいたわけ。
それがチームごとに勝手に作戦をやってるものだから、FBIが潜入のために作った麻薬組織に別のFBI捜査官が潜入して、FBI同士で捕物帖なんてバカみたいなこともやってたの。
本作がグダグダだって?冗談じゃない。アメリカをバカにするなよ。本当のアメリカの捜査はもっとグダグダだよ。
映画的にグダグダなのではなくて、映画的に美化し過ぎなくらいなんだよ。
それで内容については、今誰と会っていて何をしているのかわからない場面も多かったけど、正体がバレたら命が危ない、バレなくても殺されるかもしれないという緊張感は最高だったね。
一言でも間違えたら殺されるってセリフ通り、嘘に嘘を重ねていく危うさは呼吸を忘れるほどのハラハラを届けてくれた。
死の影に精神が疲弊していくメイザーは、更に、妻からの視線や同僚の叱責、捜査対象からの信頼などにより、もっともっとすり減っていくことになる。
メイザーの精神の器が溢れるのが先か、本作戦が終了するのが先か、今にも壊れそうなメイザーの危うさも醍醐味の一つだったよね。
余談だけど、トム・クルーズ主演の「バリーシール アメリカをはめた男」を観ていたから、本作の中にバリーシールが出てきたのは面白かった。
それだけでもエスコバルを追っていたのはメイザーたちだけではないとわかるしね。
2023年9月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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期待造反理論の一種で、反社会的な人物なのに、意外といい奴だと、良い人なのではと思ってしまう事。
でも、悪者は悪者。
情はいらない。
また アメリカが南米へ圧力をかけていた時代。レーガン大統領の写真が小学校に掛っていた。よくよく考えれば、そう言った保守的な層のプロパガンダ映画かもしれない。
2021年11月1日
iPhoneアプリから投稿
ヒヤヒヤする潜入捜査。こんなに家族が無防備の状態で大丈夫なのかと心配になります。組織にヒゲとラテン系が多く誰が誰だかわからない…