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ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ : 作品情報 - 映画.com

ル・コルビュジエとアイリーン 追憶ついおくのヴィラ

劇場げきじょう公開こうかい

ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ

解説かいせつ

近代きんだい建築けんちく巨匠きょしょうル・コルビュジエと、史上しじょう最高さいこうがく落札らくさつされた椅子いす手掛てがけたことでもられるデザイナーで建築けんちくのアイリーン・グレイ。はなやかな時代じだいきた2人ふたり建築けんちく人生じんせいかくされたドラマを、実際じっさい建築けんちく家具かぐなどをふんだんにれた映像えいぞうとともにえがいていく。1920年代ねんだい気鋭きえい家具かぐデザイナー、アイリーン・グレイは自身じしん別荘べっそう「E.1027」を南仏なんふつ海辺うみべ完成かんせいさせる。彼女かのじょ建築けんちくデビューさくであるその別荘べっそうは、のちに建築けんちくのこ傑作けっさくしょうされることとなるが、ながあいだ、コルビュジエのさくとされていた。その事実じじつうらには、ひかかがや才能さいのう発揮はっきするアイリーンにたいする、コルビュジエの嫉妬しっと欲望よくぼうからまりあう、愛憎あいぞうのドラマがかくされていた。アイリーンをBBCの人気にんきドラマ「MISTRESS ミストレス」のオーラ・ブラディ、コルビュジエを「インドシナ」のバンサン・ペレーズ、当時とうじフランスで歌手かしゅとしてをはせたマリサ・ダミアをアラニス・モリセットがえんじる。

2015ねん製作せいさく/108ふん/G/ベルギー・アイルランド合作がっさく
原題げんだいまたはえいだい:The Price of Desire
配給はいきゅう:トランスフォーマー
劇場げきじょう公開こうかい:2017ねん10がつ14にち

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(C)2014 EG Film Productions / Saga Film (C)Julian Lennon 2014. All rights reserved.

映画えいがレビュー

3.0100ねんまえとはおもえないほどモダンな世界せかい

2024ねん8がつ2にち
Androidアプリから投稿とうこう
鑑賞かんしょう方法ほうほう:VOD

建築けんちくかい完全かんぜんせん門外もんがいだが、フランスのリゾート風景ふうけい独特どくとくなモダンさにかれて鑑賞かんしょう
はじめてすぐメイン舞台ぶたいが1920年代ねんだいってびっくり。えっ、100ねん以上いじょうまえでこんなに近代きんだいてきだったの!? モダンな建物たてものにモダンな家具かぐ、そしてモダンなファッションをまつわったモダンな感性かんせい登場とうじょう人物じんぶつたち。まさにモダンのオンパレード。室内しつない真横まよこからまっすぐつづける映像えいぞうは、とくにモダンにうつ印象深いんしょうぶかい。このかたが、まったくジャンルちがいでわたしだけかもだが、すこし「2001ねん宇宙うちゅうたび」チックな雰囲気ふんいきかんじられたのがふいに面白おもしろい。
また、登場とうじょう人物じんぶつげきちゅうでカメラ目線めせんみずか色々いろいろ解説かいせつしてくれているのもなかなかユニークだ。
ただし、やはり建築けんちく興味きょうみうすいと、ストーリーや映像えいぞうてきさるてんすくなく、全体ぜんたいてき物足ものたりなさをかんじるかもれない。

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いけい

5.0そういえば 「ロダン カミーユと永遠えいえんのアトリエ」でも、弟子でしカミーユの作品さくひんロダンが合格ごうかくてんし、カミーユの作品さくひんに《Rodin》とサインを揮毫きごうするシーンがあった

2023ねん11月20にち
Androidアプリから投稿とうこう
鑑賞かんしょう方法ほうほう:DVD/BD

【ロンシャンの礼拝れいはいどう
あこがれの建造けんぞうぶつだ。
ぜひいつかおこなってみたいとおもっている。

・サヴォイてい
国立こくりつ西洋せいよう美術館びじゅつかん
・ラ・トゥーレット修道院しゅうどういん 等々とうとう
直線ちょくせん一本槍いっぽんやりだったル・コルビュジエが
なぜにさい晩年ばんねんおよんで、直角ちょっかく平行へいこうせんはいしたミロののような礼拝れいはいどうてたのか。
ピロティもまどく、装飾そうしょくこば頑丈がんじょうあつかべざされていて、無限むげん拡張かくちょうぎゃく
かれはなぜご自慢じまんの「5原則げんそく」をはなれたのか。
それは大変たいへん不思議ふしぎなことだ。
アイリーンとのかかわりが、かれなかなにかの変容へんようこしたのだろうか。

ロンシャンのみどりおかうえ
あの褐色かっしょく屋根やねは、まるでアララトやましろ巨石きょせきうえまったはこぶねのようだ。かえったその屋根やね裏側うらがわは、したからあおいだふねはらのようにえる。
あの礼拝れいはいどうやまいただき堂々どうどう着地ちゃくちをしており、そしてひかりのスリットをかいしてわずかにかんでいる。
重力じゅうりょく無重力むじゅうりょく同居どうきょしている。

東北とうほく津波つなみさいしろいビルの屋上おくじょう巨大きょだい船舶せんぱくのこされたままになっていたが、あれはこのロンシャンの礼拝れいはいどうおもわせる光景こうけいだった。

おそらく、当地とうち現物げんぶつれば、その内部ないぶは20じんぶんほどのピュイ(長椅子ながいす)しかけないサイズゆえ、
想像そうぞうよりも意外いがいにもちいさくて、ぼくなかふくらみぎていた期待きたいをしぼませてしまうかもしれないのだが。

でも、
映画えいが鑑賞かんしょうわって、一人ひとりおとこなさけなさ、そのていたらくをきつけられて、ぼくしんなか巨匠きょしょう=ル・コルビュジエへの尊崇そんすう幻滅げんめつ
ポシャってしまったのだが。

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さんにんのアーティスト】
映画えいがは、アイリーンをあいし、アイリーンをだいにしたジャン。
名士めいしコルビュジエと、かれ嫉妬しっとさせ、苛立いらだたせて撹乱かくらんさせた女性じょせい、アイリーンについての物語ものがたり

自分じぶん愛人あいじんジャンのために海辺うみべ邸宅ていたくをデザインすることにしたアイリーンだが、
そのイメージの世界せかいあそびながらゆったりとワルツをおど姿すがた大変たいへんかった。
家具かぐデザイナーが建築けんちく目覚めざめていくいいシーンだ。
自信じしん満足まんぞくちたつぎ構想こうそうへの意欲いよくえるアイリーンの眼差まなざしが素晴すばらしい。

ぼく自宅じたく設計せっけいをしたことがある。
もちろん図面ずめん専門せんもんいてもらったのだが、一切いっさいぼくゆめ具現ぐげん
たくさんのいえ意識いしきてきてきた甲斐かいがあり、自画じが自賛じさんだが素晴すばらしいいえ完成かんせいした。
礼拝れいはいどうのスケッチも構想こうそうした経験けいけんがある。
だから建築けんちく関係かんけい映画えいがには、ついついびてしまう。

アイリーンならずとも、建築けんちくはワクワクドキドキで寝食しんしょくわすれる一時いちじなのだ。

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映画えいがつくり】
アイリーンと、ジャンと、コルビュジエ。
さんにん創造そうぞう作業さぎょうのための、《建築けんちくぜん段階だんかいでのイマジネーションの風景ふうけい》、
•・あれはまだかたちにはなっていない渾沌こんとん世界せかいだ。
ほんさく画面がめんにおいては、おのおのの「横顔よこがお」と「ひかり」と「音楽おんがく」によってしか、かれらの心中しんちゅうのつたえることはなされない。

建屋たきのやもとめるスピリットとしては
ものたちをまもる“生命せいめいから”を目指めざすアイリーン。
②かたやコルビュジエは自然しぜん屋内おくない調和ちょうわ具現ぐげんする“機械きかい”として建造けんぞうぶつえ、居住きょじゅうする人間にんげんたちをコルビュジエ理論りろん屈伏くっぷくさせる意向いこう
③ジャンは?といえば業界ぎょうかい有能ゆうのうなライターではあるが、アイリーンとコルビュジエという巨人きょじんあいだ右往左往うおうさおうする根無ねなぐさだ。

感覚かんかくおもんじるアイリーンと
理論りろん信奉しんぽうするコルビュジエと。
そしてアイリーンの才能さいのう寄生きせいするジャン。

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映画えいが演出えんしゅつ技法ぎほう
かた工夫くふうとしては
どうしても先述せんじゅつの「イメージ画像がぞう」のしゃくながいので、こういう作風さくふうはだわないほうには、緊張きんちょう持続じぞくしてスクリーンにかうのはくたびれるかもしれないが、
時折ときおり、「目指めざすものの相違そうい」という確執かくしつなかで、それぞれ登場とうじょう人物じんぶつなか言葉ことばされ明確めいかくになっていくさんにんの「ポリシー表明ひょうめい」がひかる。
発見はっけんされた「ポリシー」が本人ほんにんたちのくちから、映画えいが進行しんこうちゅうにコメントとして直接ちょくせつはさまれている。
それが鑑賞かんしょうしゃのためのみちしるべとなるから、そのはっされる言葉ことばねむめてハッとさせられるかもしれない。

アイリーンのセンシティブでシリアスな独白どくはく
いつもはだかの“おやま大将たいしょう”だったコルビュジエの、カメラをいてのやんちゃな「ひとごとコメント」が、双方そうほう対比たいひしているのもなか々ユニーク。

時間じかん進行しんこうをゆっくりとるかとおもえば、まったくのそのぎゃくもある。
ふつどくの「 開戦かいせん戦中せんちゅう戦後せんご」を1カットずつの、たった1ふんでのコマおくりの早送はやおくりにしたり、
ジャンの「ガンの告知こくちからまでの数ヶ月すうかげつ」が、枕辺まくらべでのノーカットのすぐれた1シーンでられていたり。
斬新ざんしん監督かんとくのアイデアだ。

◆そして、
長調ちょうちょう短調たんちょうにかかわらずいつもうしろにながつづけているのが作曲さっきょくブライアン・バーンの
三拍子さんびょうしのワルツ」というところが、また“このさんにんがらみ”を象徴しょうちょうするようで、おそらく意識いしきてきな、うま作曲さっきょくであったとおもう。
アイリーンとおんなともだちの避暑ひしょさんにんのシーンであった。

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のこるものと のこらないもの】
ぼくはオルガンの演奏えんそうをしていた。
音楽おんがく」は、録音ろくおんのこしておかないならば、そのそのときだけで、はかなくどこかにえてしまう一瞬いっしゅんのものだ。
音楽おんがく」には、つまりがたいのだ。
演奏えんそうは、失敗しっぱいすればしたりたいほどずかしくくやしいものだが、その失態しったい人々ひとびと記憶きおくからえていく幸運こううんをもっている。
しかし「建築けんちく」はちがう。
友人ゆうじんにはいくにんかの建築けんちく設計せっけい公共こうきょう工事こうじ施工しこう管理かんりしゃがいるけれど、かれらに「作品さくひん」と後年こうねん再会さいかいするときの、作者さくしゃとしての気分きぶんくのは面白おもしろい。
うれしいかい?」
後悔こうかいは?」
「どんなふうに使つかわれているか関心かんしんは?」
崩壊ほうかいしてないか心配しんぱいにならないかい?」
高層こうそうビルや長大ちょうだいなトンネルの作者さくしゃだ。
えてしまう音楽おんがく演奏えんそうとはぎゃくだ。
固形こけいたい・ソリッドとしてながのこものつく人間にんげんたちの、叡智えいち技術ぎじゅつ、そしてのこ勇気ゆうき責任せきにんかんたいしたものだ。

ぼくてたいえ賃貸ちんたいした。
そのいろいろな階層かいそうひとたちがそれなりのけっこうな家賃やちんんでくれており、おかげでローンもペイ出来できたのだが、
当初とうしょそこにらし、一生いっしょうをそこでごすものとおもわれていた最初さいしょのカップルは、残念ざんねんながらもうそこにはおらず、
外壁がいへきことわりなくえられて、
遠景えんけいからたまにその方角ほうがくながめることはあっても、(コルビュジエの世界せかい文化ぶんか遺産いさん17けんとはことなって)近寄ちかよりたくもないまけ遺産いさんとなってしまったが。

だから、かたちのこ建造けんぞうぶつは、容赦ようしゃがなく、告発こくはつてきで、とき残酷ざんこくだ。

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男性だんせいせいおれ壁画へきがえがいてやるよの傲慢ごうまんわらい
映画えいが冒頭ぼうとう、「このE.1027をまもりたい。おれ壁画へきがだけでもまもりたい」と臆面おくめんもなくぶちげる恥知はじしらずのおとこが、カメラ目線めせん得意とくいげなのだ。
わって判明はんめいしたのは、ル・コルビュジエの「5原則げんそく」は、じつは+プラスもう1の「6原則げんそく」だったという種明たねあかしではないか。
「『いえ』はおとこそくりょく象徴しょうちょうとして用意よういすべきものなのであり、そこに かよわおんなむかえてやるべきなのだ」とするコルビュジエふうの、そして愛人あいじんジャンなりの、それまでのおとこ社会しゃかい常識じょうしきこわれていく様相ようそう
その「変革期へんかくき」を、建築けんちくいて、そしてジェンダーにいて、かたってせようとした映画えいがであったとおもう。

男尊女卑だんそんじょひ醜態しゅうたい
「E.1027」の名義めいぎられ、かぎかくされ、うつくしいかべ凌辱りょうじょくされて、おんなもだしてえることをいられる。コルビュジエとジャンに利用りようされ、虐待ぎゃくたいされていたアイリーンなのだ。
聖家族せいかぞくの“落書らくがき”に銃弾じゅうだんまれたのが象徴しょうちょうてきだ、
まどがあってももうそこにひとはおらず、
ピロティにも外壁がいへきにもあいする家族かぞくがいない始末しまつだ。
コルビュジエ先生せんせいにはいたいが、HOMEに生命せいめい宿やどるのでなければ、それはHOUSE=廃墟はいきょぎないのだと、
ぼくいたみと反省はんせいめて、おとこ自分じぶん経験けいけんからもそうおもった。

監督かんとく完全かんぜんにアイリーンのかたっている。
おんなは「よめ」ではないと主張しゅちょうする。
ル・コルビュジエは最低さいていおとこだったことを暴露ばくろする。
それがいま現在げんざいル・コルビュジエの作品さくひんむハイソサエティたちのいかりをおうとも、だ。
自信じしん過剰かじょうおとこにんさきに、アイリーンがながらえたのもちょっとウフフかな?
監督かんとくがやったのは 敵討かたきうちですよ。

姉妹しまいさく「アイリーン・グレイ 孤高ここうのデザイナー」もぜひてみたい。

コメントする 1けん
きりん

3.0おもってたのとちがったけど。

2023ねん7がつ2にち
PCから投稿とうこう
鑑賞かんしょう方法ほうほう:VOD

知的ちてき

コルビュジエのこういう姿すがたりたくなかった。
視点してんがどこに、だれにあるのかがわかりにくいつくりにおもえました。
後半こうはんあしなのもになります。前半ぜんはん非常ひじょうこまかく描写びょうしゃされる人間にんげん関係かんけい素晴すばらしいものがありました。突然とつぜん事切こときれたかのようにアップテンポの展開てんかい
ただ、全然ぜんぜんきらいじゃない作品さくひんです。

コメントする (0けん
e-coli

2.5やっぱり女性じょせいだと

2020ねん11月5にち
PCから投稿とうこう
鑑賞かんしょう方法ほうほう:VOD

恋愛れんあいドラマになってしまうってのが、なあ。

コメントする (0けん
chibirock

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