写真しゃしん甲子園こうしえん 0.5秒びょうの夏なつ

『この映画えいがは奥おくが感かんじられない。映像えいぞうは氷山ひょうざんの一角いっかくで、見みえる部分ぶぶんは一部いちぶ。この映像えいぞうは、見みえない沈しずんだ下したには何なにも無ない。従したがって、この映画えいがは人ひとの心しんを打うたない』立たて◯先生せんせいのお言葉ことば。

縁えんもゆかりも無ない者ものが、小ちいさな町まちを占拠せんきょして写真しゃしんを撮とりまくる。
住民じゅうみんのプライバシーは守まもられているのだろうか？
また、
大会たいかいの詳細しょうさいは判わからないが、この大会たいかいの経費けいひは誰だれが出だすのだろう？

映画えいがの中なかに
『自由じゆうに人ひとが撮とれなくなってしまった時代じだい。おかしな時代じだいになりましたね』と言いうセリフがある。
この大会たいかいの主旨しゅしであるならば、即刻そっこく見直みなおすべきである。

言いうまでもなく、芸術げいじゅつとは個人こじんの資質ししつ。従したがって、団体だんたいとして競きそい合あう意味いみが全まったく無ない。

常連じょうれん校こうだった我わが高校こうこうは、学科がっかが変かわってから、参加さんかを取とりやめているらしい。個人こじん的てきには賢明けんめいな判断はんだんと思おもう。

全国ぜんこくの高校こうこう写真しゃしん部ぶの学生がくせいが、困難こんなんや挫折ざせつを乗のり越こえて写真しゃしん甲子園こうしえんでの頂点ちょうてんを目指めざして奮闘ふんとうする物語ものがたり。

映画えいがというよりはドキュメンタリーや青春せいしゅんムービーのような印象いんしょうが強つよかった。
メインキャストの演技えんぎは少すこし気きになったが、千葉ちば真一しんいちさんの表情ひょうじょうで語かたる演技えんぎがとても際立きわだっていたと思おもう。

北海道ほっかいどう東川ひがしがわ町まちの景色けしきがとても綺麗きれいで、劇げき中ちゅうに登場とうじょうする写真しゃしんも素人目しろうとめで見みても良よさが分わかる素敵すてきな作品さくひんだった。
審査しんさ会かいでの講評こうひょうの場面ばめんの緊迫きんぱく感かんは見みどころの一ひとつだと思おもう。
この作品さくひんを通とおして写真しゃしん甲子園こうしえんのことを知しることができてよかった。

本ほん作品さくひんを見みて、高校生こうこうせいの写真しゃしん部ぶを対象たいしょうにした写真しゃしん甲子園こうしえんなんてのは有あるんですね。

野球やきゅうは勿論もちろんですが、吹奏楽すいそうがくにもこの手てのコンテストが有あるのは知しっていましたが・・・・

毎年まいとし北海道ほっかいどうで行おこなわれる「全国ぜんこく高等こうとう学校がっこう写真しゃしん選手権せんしゅけん大会たいかい」をテーマに、大会たいかいに挑いどむ高校生こうこうせいたちが日本一にっぽんいちを目指めざして、奮闘ふんとうする姿すがたを描えがいた青春せいしゅんドラマ。

その参加さんか高校こうこうの中なかで、大阪おおさかの高校こうこう、東京とうきょうの高校こうこうのそれぞれの事情じじょうを踏ふまえて物語ものがたりが展開てんかいしていきます。

ま、ストレートに言いってしまえば、文部省もんぶしょう推薦すいせんのような内容ないようですが、しかし、それぞれが自分じぶんの好すきなモノに情熱じょうねつを掛かけ一所懸命いっしょけんめいにやり遂とげる姿すがたは今いまの子こも昔むかしの人ひとも一緒いっしょ、自分じぶんが高校こうこう時代じだいに一所懸命いっしょけんめい演技えんぎやバンド活動かつどうをしていた事ことと重かさねてみる事ことが出来できました。

お話はなしの流ながれも分わかりやすく、綺麗事きれいごとだけで終おわらない作風さくふうにも大変たいへんに共感きょうかん出来できました。

オンライン試写ししゃ会かいで観みることができたが、結構けっこう前まえに劇場げきじょう公開こうかいされた作品さくひんだったのね。

高校生こうこうせいによる写真しゃしんコンテストの大会たいかいということで敢あえてなのかもしれないが、演技えんぎ、演出えんしゅつ、映像えいぞうにインディーズ感かんが漂ただよってしまっていた。物語ものがたりの通とおり学生がくせいがつくった映画えいがのようだった。
強引ごういんに内容ないようと結むすびつけると、映像えいぞうも写真しゃしんもやはりプロは違ちがうということか。笑わらい

審査しんさ員いんのおじさんたちが非常ひじょうにリアルで、そのコメントもビシッと切きり込こんでいたところは観み入はいった。
あと、ただのハッピーエンドにしなかったのは良よかったかな。