いちごの唄うた

テーマは大雑把おおざっぱに言いえば複雑ふくざつな出自しゅつじを持もつヒロインと、発達はったつ障害しょうがい気味ぎみで親友しんゆうを無なくした主人公しゅじんこうの過去かこを乗のり越こえる成長せいちょう物語ものがたり。

このテーマに沿そって肉にくを付つけ重厚じゅうこうな物語ものがたりにするのが一般いっぱん的てきだが、主人公しゅじんこうとヒロインのキャラがなんせ薄うすい。
描えがき切きれていない。
隣となりに住すむパンク少女しょうじょと被災ひさいした女子じょし中学生ちゅうがくせいのパートは切きってでもキャラ設定せっていを描えがいた方ほうがいいと思おもった。

前ぜん情報じょうほうなく配信はいしんで観みました。
コウタがほぼ一方いっぽう的てきに話はなし続つづけるけど、あーちゃんの自然しぜんな受うけ応ごたえ、笑顔えがおが素晴すばらしい。コウタは、不自然ふしぜんさを自然しぜんに演技えんぎしている不思議ふしぎな感かんじ。好すきな作品さくひんです。

古館ふるだて祐太郎ゆうたろう演えんじる主人公しゅじんこうって、ちょっとい方いかたが悪わるいかもしれないが、
ちょっとした成長せいちょう過程かていでの障害しょうがいを抱かかえてたりするのかも、と思おもい観みました。

最初さいしょは彼かれの演技えんぎが大おおげさなのか、と思おもったのだが、
行動こうどうなんかが一般いっぱん男性だんせいとはちょっと違ちがうし、そもそも幼少ようしょう期きに施設しせつで育そだったというのもあるので、
やはりそうなのかと思おもった。

しかし、本編ほんぺんで全まったく描えがかれていないので、ちょっと誤解ごかいを招まねくのかなと思おもった。
もしかしたら、古館ふるだて祐太郎ゆうたろうの演技えんぎの癖くせで私わたしがそう思おもっていたら飛とんだ誤解ごかいだが。

ストーリー、あらすじは月並つきなみ。のめり込こむことはなかったし、心しんが吸すい寄よせられることもなし。
ただ、ポイントポイントに有名ゆうめいな方々かたがたが出でてくるのでそれを探さがすのが面白おもしろかった。

特とくに清原きよはら果はて耶、蒔田まきた彩あや珠たま、恒松つねまつ祐里ゆりが揃そろって出演しゅつえんしているの凄すごい。
今いま思おもうとよくキャスティングしたな、と思おもうと同時どうじに、それほどカットが多おおくなかったので、
カツカツのスケジュールだったのかな。
となると、もうブレーク前夜ぜんやみたいな状況じょうきょうで出演しゅつえんしたのか。ある意味いみ貴重きちょうな作品さくひん。

あとは岸井きしいゆきの演えんじる役やくどころが良よかった。彼女かのじょもまた最近さいきんは色々いろいろ出演しゅつえんしている。

さて、今いま作さくは銀杏いちょうBOYZの楽曲がっきょくがテーマに描えがかれているが、正直しょうじき、銀杏いちょうBOYZや全身ぜんしんのGOING STEADYに関かんする映画えいがや小説しょうせつは何なに作品さくひんかあり、正直しょうじきこのテーマも、ただただファンの自己じこ肯定こうてい感かんにならざるを得えないと感かんじる。ブルーハーツもそうだが、結構けっこう出できっている。
それほど気きにはならなかったが、どこかで『またこの流ながれか』と思おもってしまった。

あと、今いま作さくの石橋いしばし静しず河かわは前田まえだ敦子あつこに似にている。あっちゃんでも面白おもしろかったかもね。