エイス・グレード　世界せかいでいちばんクールな私わたしへのレビュー・感想かんそう・評価ひょうか

親子おやこでぜひ観みてほしい

14歳さいの、いわゆるイケてない、主流しゅりゅうに乗のれない少女しょうじょの
試行錯誤しこうさくごの日々ひび。

思春期ししゅんき真まっ盛さかりで、恋愛れんあいにも性せいにも興味きょうみはあるし
周まわりと比較ひかくして思おもうことがたくさん。
人生じんせいで一番いちばん悩なやみが多おおい時期じきなのではないか。

そんな彼女かのじょを男おとこで一ひとつで育そだてているパパが最高さいこう。
娘むすめとの距離きょり感かんを誤あやまってしかられたりするんだけど
娘むすめへの愛情あいじょうにあふれていて、
パパの言葉ことばに鼻はなの奥おくがツンとしないわけがない。

出来できたら褒ほめてあげる、のも大事だいじかもしれませんが
むしろ安心あんしんして失敗しっぱいができる親おやというのが
理想りそうなのではないかしら。
そう感かんじた作品さくひんでした。

映像えいぞうもポップで曲きょくの入いりがいい。
憧あこがれの彼かれの曲きょくいったいなんなんだと笑わらってしまう。

世界せかいのすべての少年しょうねん少女しょうじょを応援おうえんしたくなります。

同おなじような娘むすめをもつ父親ちちおやですが、父親ちちおやの目線めせんではわかる分ぶんもありますが、大半たいはんは娘むすめ目線めせんの話はなしなので共感きょうかんが薄うすいです。
どちらかというと痛いたいシーンが多おおくて耐たえれなかった感かんじです。
中高生ちゅうこうせいが見みると違ちがうのかもしれないですね。
複数ふくすうの人ひとから評価ひょうかの高たかい作品さくひんだったので期待きたいしていたのですが、残念ざんねんです。

そばかすだらけでイケてない中学ちゅうがく女子じょしが精せいいっぱい頑張がんばって、お父とうさんウザいけど娘むすめのこと大好だいすきで、どこの国くにでも若わかいモンはこんなんです、っていう演出えんしゅつが素晴すばらしい。泣なきそう。

でもドラマチックじゃないし、お話はなしは別べつにどってことないから「何なにこれ？」って人ひとも多おおいでしょうね。感情かんじょう移入いにゅうできるかどうかですのでご注意ちゅうい。

保守ほしゅ的てきな中産ちゅうさん階級かいきゅうのお嬢じょうさんに訪おとずれた中なか２病びょうの話はなし。何一なにひとつひねりが無ない。ガキの人生じんせい観かんを、中２ちゅうに病びょうなんかとっくの昔むかしに克服こくふくしている、大だいの大人おとなが語かたっているに過すぎない。

だいたい、クールってどう言いう意味いみなのだろう?何なにかと言いえば、クール、クール　一辺倒いっぺんとう。昔むかし、クールなんて言いっていたでろうか？勿論もちろん、アメリカではそう言いうんだろうが、僕ぼくみたいなみすぼらしい爺じいさんをどんな理由りゆうがあってもクールとは言いわない。つまり、外見がいけんも伴ともなう様ような気きがしてならない。
こんな、子供こどもへの性教育せいきょういくの様ような話はなし、爺じいさんが見みる映画えいがじゃなかった。
まぁ、この映画えいがもそのクールに少すこし疑問ぎもんを抱だいているようなので、A24だけど加点かてんする。ありきたりだけどネ。

思春期ししゅんきの、対人たいじん関係かんけい苦手にがてな女おんなの子この話はなし

テーマは「自分じぶんらしく生いきるって難むずかしい」かな

ヒロイン、ケイラの、周まわりの人々ひとびとに溶とけ込こもうとする
努力どりょくが、痛々いたいたしくて観みていて辛つらい
でも・・・わかる、自分じぶんと同おなじではないけど
共感きょうかんしてしまう点てんが沢山たくさんあって、ちくちく胸むねに刺ささる

細こまかなエピソードやセリフがリアル

同性どうせいの友達ともだち欲ほしかったり、異性いせいやお父とうさんとの関かかわり方かた
など

お父とうさんの、どうやって思春期ししゅんきの娘むすめに接せっしていいか
よくわからない感かんがいささか滑稽こっけいでもあり胸むねに沁しみる

ケイラがSNSに依存いぞんしすぎな気きもするが
今いまどきの子こはそういうものなのかもしれないし、
酒さけやタバコやドラッグやセックスに逃にげなかったのは
根ねが真面目まじめで健全けんぜんなのだろう
（ちょっと危あやうい趣味しゅみもあったけど）

「クールである事こと」が格好かっこういい、と憧あこがれながら
不器用ぶきような自分じぶんとどう折おり合あいをつけていくかが
今後こんごのケイラの課題かだいなのかな

いつか、ありのままの自分じぶんでいられる相手あいてと
巡めぐり合あえたらいいな、と願ねがわずにいられない

あの年頃としごろの女おんなの子こあるあるがアメリカも同おなじなんだなぁと思おもいながら観みていました
お父とうさんについキツく当あたってしまったり、地味じみな自分じぶんを変かえようとしたり、陽ひキャの仲間入なかまいりがしたかったり、好すきな子こへの間あいだ違ちがったアプローチ、年上としうえの人ひとと友達ともだちになりたがったり、とにかく｢わかる〜｣と、そしてお父とうさんの気持きもちも｢わかる〜｣でした
日本にっぽんと違ちがうのは銃じゅう乱射らんしゃに対たいしての訓練くんれん、あんな訓練くんれんがあるとは衝撃しょうげきでした
ケイラの動画どうが、とても良よかったです
誰だれもが思おもっている事ことで、あの動画どうがが心しんに響ひびいた人ひともいるのではないでしょうか
背伸せのびせず自然体しぜんたいでいられる人ひとと一緒いっしょにいるのが一番いちばん
お父とうさんとのあのシーンには涙なみだポロポロでした
本当ほんとうにとっても良よい作品さくひんだと思おもいます

思春期ししゅんきまっさかりの無口むくちで、冴さえない女おんなの子こが、自分じぶんを変かえようと、勇気ゆうきリンリン一いち歩ほ踏ふみ出だすけど、どこかチグハグで、あ〜ダメっ😫て、なるところが微笑ほほえましい。そんな娘むすめを優やさしく見守みまもるお父とうさんに感情かんじょう移入いにゅうし、一緒いっしょに頑張がんばれ〜っ！と応援おうえんしてしまったよ。なぜか不思議ふしぎと記憶きおくに残のこる作品さくひん。

イタイ女子じょし中学生ちゅうがくせいのお花はな。微妙びみょうなお年頃としごろの微妙びみょうな時期じきのお話はなし。
モスト無口むくち賞しょうを作つくって学校がっこう側がわが表彰ひょうしょう式しきするって、何なにちゅう事ことやねん。それでも生徒せいと達たちとしては主人公しゅじんこうを選えらんだ訳わけだから皆みんなから忘わすれられている存在そんざいでもない訳わけで‥
見みていてなんだかイタイイタイでした。お父とうさんも

環境かんきょうや状況じょうきょうが変かわりそこに飛とび込こまなければ変化へんかは訪おとずれない、自分じぶんを欺あざむいてまで無理むりして合あわせても疲つかれるだけだ。

色々いろいろと試行しこう錯誤さくごしながら自然しぜんの成なり行ゆきに任まかせて何なにかが変かわって行いくような、自分じぶんなりの大人おとなになるやり方かたがあるのだなぁ、と。

痛々いたいたしく思おもえる場面ばめんも可愛かわいらしく、道みちを逸それる事こともなく、中学生ちゅうがくせいの地味じみな娘むすめらしく自分じぶんなりに一生懸命いっしょうけんめいに日々ひびを送おくる姿すがたと父親ちちおやとの愛あいらしい関係かんけい。

自分じぶんらしく、それで良よいではないか！？？

とても映画えいがに出来できるようなストーリーではないのに、この仕上しあがりになるのは凄すごい。娘むすめを持もつ身みとしては、泣なける。

映画えいが館かんで観みたかった作品さくひん、ようやく。

エイスグレード、自分じぶんはどうだったかをしみじみ思おもい出だした。そうそう、こんなことが悩なやみだった、とか思おもい出だし、きゅんとした。
国くにが違ちがっても、また、環境かんきょうが昔むかしと大おおきく違ちがっても、このくらいの年頃としごろにありがちな悩なやみや不安ふあん、悲喜ひき交々はあまり変かわらないのかもなぁと思おもった。

同時どうじ進行しんこうして、シングルファーザーが年頃としごろの娘むすめとの生活せいかつの中なかで必かならず経験けいけんするであろう難むずかしさも描えがかれていた。
娘むすめとなんとか距離きょりを保たもちながらうまくやろうと、ぎこちなく奮闘ふんとうするお父とうさんがまた良よかった。
成長せいちょう期き特有とくゆうの危あやうさもあり、ハラハラさせられたけど、最後さいごには成長せいちょうして乗のり越こえ前まえへ進すすむケイラが見みられてホッとした。
「グッチー！」が可愛かわいいかったよ！

主人公しゅじんこうは13歳さいで高校こうこう進学しんがくを控ひかえている。
おとなしい子こで、ユーチューブで、ポジティブに生いきていこう、という動画どうがを公開こうかいしているが、閲覧えつらんされていないようだ。
父子ふし家庭かていの一人娘ひとりむすめで、お父とうさんは心配しんぱいのため過保護かほご気味ぎみで、イライラさせられる。
日本にっぽんも同おなじだと思おもう。

4年ねんの差さが使つかってたアプリの差さで世代せだい観かんが形成けいせいされるか。中ちゅう2感かんを現代げんだいにアップデート。普通ふつう、こういうのは男おとこを題材だいざいにしてたものだが、これも時代じだいの流ながれ。

見みてて実際じっさいに自分じぶんに起おこったかのように引ひき込こまれる映画えいが。変化へんかの狭間はざまの思春期ししゅんきに是非ぜひ見みたい映画えいがのひとつ。

「いじましい」とは「取とり越こし苦労ぐろう」の意味いみもありますが「みっともない」の意味いみもあります。むしろ、みっともないの意味いみのほうが強つよいと思おもいます。
たとえば私わたしは映画えいがレビューを書かきますが、ときどき手直てなおしすることがあります。これは、おもわずエッチなことを書かいたとか、ちょっと熱あつく語かたりすぎたとか、事実じじつ誤認ごにんしていたとか、などの理由りゆうで読よんだ人ひとが引びきはしないだろうか、と心配しんぱいになるからです。ところが、一般人いっぱんじんのレビューですから特定とくていの読者どくしゃがいません。とうぜんレビューを気きにする人ひとはいません。にもかかわらず、不安ふあんになって更新こうしんするのは、完全かんぜんに自意識じいしき過剰かじょうのなせるわざです。そんな無益むえきかつ、自分じぶんが注目ちゅうもくされていると勘違かんちがいした行為こういを「いじましい」と言いうのです。

ただし、それは精神せいしん衛生えいせい上じょうのことでもあるわけで、およそSNS世界せかいでは、誰だれでもやっていること、でもあります。フォロワーの多おおい人ひとがインスタグラムに載のせる写真しゃしんなど、きっと信しんじられないほど撮とり直なおされているはずです。それには有用ゆうよう性せいがあるのかもしませんが、端はしから見みて「いじましい」と言いえる行為こういなのは免まぬかれません。

私わたしたちの多おおくはネット投稿とうこうを公表こうひょうしていません。商用しょうようならいざ知しらず、個人こじんが匿名とくめいでやっているネット投稿とうこうやSNSは、自分じぶんだけがそれを関知かんちする秘密ひみつの気晴きばらしであったとして、なんの不思議ふしぎもありません。そこに、どうしても「いじましさ」を脱却だっきゃくできない特質とくしつがあると思おもいます。

ケイラも、人知ひとしれず、ネットで持論じろんを展開てんかいしています。あちらのWEBサービスはよく知しりませんが、日本にっぽんより顔出かおだしに抵抗ていこうがなく、クラスメイトたちも動画どうが系けいのネット投稿とうこうをやっています。ケイラも、そこでは「最もっとも物静ものしずかな中学生ちゅうがくせい」の仮面かめんを脱ぬぎ去さって、元来がんらいの奔放ほんぽうな本音ほんねを吐露とろしているわけです。

大人おとながこの件けんに共感きょうかんできるのは、学校がっこう時代じだいの「いじましい」自分じぶん自身じしんを思おもい出だすから、でもありますが、ネット投稿とうこうに起因きいんしていることもあります。
たとえば私わたし自身じしん、映画えいがレビューを投稿とうこうしておきながら、日常にちじょうや職場しょくばでは「映画えいがなんかぜんぜん見みてねーわ」みたいな涼すずしい顔かおをして生いきているのです。連つれや友人ゆうじんにも話はなしたことがありません。
自分じぶんがいじましいゆえに「いじましさ」に共感きょうかんできるのです。

タイムカプセルに入はいっていたビデオレターは「2年ねん後ごのあなたは人生じんせいを楽たのしんでいますか、友達ともだちはできましたか」と過去かこから尋たずねていました。これを見みるケイラに去来きょらいするのは、徒労とろう感かんや挫折ざせつ感かんですが、観衆かんしゅうはそこに──この子こはずっとコンプレックスと戦たたかってきたんだ──という称賛しょうさんをおぼえます。
私わたしも学校がっこう時代じだいはたぶん敗者はいしゃでしたが、同類どうるいや居場所いばしょを探さがしていただけで、ケイラのように孤軍こぐん奮闘ふんとうしてはいませんでした。ましてケイラのように、じぶんのイメージを飛とび出だそうとしたり、プールパーティーやカラオケに参加さんかしたり、勝者しょうしゃなクラスメイトに物申ものもうす勇気ゆうきもありませんでした。
大人おとなになった今いまも、むしろなおさら、保身ほしんから脱却だっきゃくしようなどとは思おもいません。すると、逐一ちくいちすべてが中学ちゅうがくと高校こうこうの狭間はざまにいるケイラより、大人おとなの私わたしのほうが不甲斐ふがいなく感かんじられてしまうのです。もっと抗あらがってみるべきだという慚愧ざんきにとらわれるのです。

映画えいがは多感たかんな少女しょうじょの過酷かこくな心象しんしょうをとらえていて、いたいけですが、終局しゅうきょくで父ちちと理解りかいしあって、重荷おもにがとけます。
ただ、それ以上いじょうに観衆かんしゅうをとらえているのは、おそらく、痛いたみを知しって成長せいちょうしたケイラが、心こころ豊ゆたかな大人おとなにならないはずがないという期待きたいです。そのキラキラする将来しょうらいに心しん安やすらぐことで、この映画えいががものすごく爽さわやかに見みえるのだ、と思おもいました。

むしろ大人おとなに向むけられた映画えいがのように感かんじられます。何なにか大おおいに反省はんせいさせられるところがありました。見み終おえて拍手はくしゅしたかった映画えいがです。

引ひっ込こみ思案じあんで要領ようりょうも良よくない。
スタイルだって、スマイルだって自信じしんない。
お父とうさんとはよく揉もめる。
友達ともだちの前まえでは無口むくちな娘むすめ。

無理むりやり誘さそわれたホームパーティーに参加さんかして水着みずぎで普段ふだんの皆みなと交流こうりゅうする…小太こぶとりのケイラが背中せなかを丸まるめてプールサイドへ一いち歩ほ踏ふみ出だして行いくシーンを見みると不安ふあんになる。
自信じしんのないケイラが「こう在ありたい」と変かわろうとする姿すがたは誰だれもか覚おぼえがある事ことではないかと思おもう。

誰だれしもが最初さいしょからそうではない…SNSに動画どうがをupするケイラはフォロワーこそ少すくないが、まぁイケてる(お父とうさん目線めせん)

気きになるエイデンくんにアプローチを掛かけるがエイデンはエッチな女おんなの子こが好すきだから、エッチな自分じぶんになろうと苦労くろうしたり…。

お洒落しゃれな同級生どうきゅうせいはスマホ片手かたてに顔かおも見みないで話はなすシーンとか見みてると「ケイラは頑張がんばっているのにこいつらはちょっとおかしい」とか思おもう。
中学ちゅうがくで生意気なまいきなこんなのがスクールカーストで上位じょういとか、ワケわからんマウンティングがあるのは何時いつの時代じだいも同おなじなのが悲かなしい。

ケイラが未来みらいの中学ちゅうがく卒業そつぎょう後ごの自分じぶんに送おくった動画どうがとラストに高校こうこう卒業そつぎょう後ごの自分じぶんに送おくる動画どうがの内容ないようが変かわり、父親ちちおやへの嫌悪けんおが薄うすらいだ時ときの様子ようすは成長せいちょうの証あかしだ。これからもケイラには頑張がんばって欲ほしいと願ねがってしまう作品さくひんだった。

目めを覆おおいたくなるシーンの連続れんぞく！ドキドキソワソワしちゃいます！

バナナのシーン、好すきな人ひととのやり取とりをシュミレーションするシーン、プールへ向むかうシーン、プールのあちら側がわとこちら側がわとかもう…わー！もうやめてくれ！！てなりました。

そう思おもうと水面すいめんから顔かおを半分はんぶんだしてるパッケージもホラー映画えいがみたいだな…

プールに現あらわれた潜水せんすい一周いっしゅうマンは最高さいこうでした(笑)かっこわらいラストはまあこの手ての映画えいがは仕方しかたないですが、総合そうごう的てきに見みて面白おもしろかったです。