マネーボーイズ
劇場公開日:2023年4月14日
解説
男娼として生きる青年とその恋人の葛藤をエモーショナルな映像美で描き、2021年・第74回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品された中国映画。
フェイは都会で恋人シャオレイと同棲しながら、体を売って田舎の両親に仕送りをしている。田舎の家族はフェイの仕送りを当てにしながらも、彼が同性愛者であることは決して受け入れようとしない。ある日、フェイが顧客に暴行されたことを知ったシャオレイはその男を叩きのめすが、男の部下たちの報復に遭う。フェイは警察に捕まることを怖れ、シャオレイを見捨てて逃げてしまう。5年後、別の都市で男娼として羽振りの良い暮らしを送るフェイのもとに、同郷の幼なじみロンが転がり込んでくる。そんな中、フェイはシャオレイと偶然にも再会を果たす。
主人公フェイ役に「あの頃、君を追いかけた」のクー・チェンドン。ウィーン・フィルム・アカデミーで巨匠ミヒャエル・ハネケに師事したC.B. Yi(シービー・イー)監督の長編デビュー作。
2021年製作/120分/R15+/オーストリア・フランス・台湾・ベルギー合作
原題または英題:金錢男孩 Moneyboys
配給:ハーク
劇場公開日:2023年4月14日
スタッフ・キャスト
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受賞歴
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2024年8月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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仕事がなくて仕方なくウリをやっているのかと思いきや、主人公のフェイだけでなく同郷の後輩ロンも、結局は同性愛者だったんだなぁと、映画が進むにつれて判明
ゲイであることが一族の恥になる田舎で、同じ性的指向をもった先輩に対して
仲間意識を持ち それが憧れへ 憧れが恋へと発展していったのでしょう
ゲイの世界では あるある なのかな?
自分は男に体を売りながら、でも恋人も体を売る同業者!
なんと複雑で皮肉 陰鬱で可哀想な世界なんだろう
しかも それ(ウリ)が出来るのは、若い時だけのわずかな期間
分け前も沢山ピンハネされるだろうに、かなり裕福な生活を送っている彼らを見ると
余程儲かるのかな? ソープ嬢よりも?? と勘ぐってしまう
男を買うスナックのヤバい客(バオ)の暴力行為は、一体何なのだろう
DV? 究極のSMなのか、ゲイを憎悪しているのか、意味不明
仕返しに行ったシャオレイは、鉄の棒で一撃(二撃・三撃)を加えて
抵抗できないほど痛みつけた筈なのに、最後は同格の闘い?
ここの展開も納得はいかない
しかも数年間の服役? ううううむ
そして警察官は、覆面客として誘い現場を押さえて家宅捜査するなんて、卑怯!
おとり捜査までする必要があるのだろうかと、普通なら思ってしまうけれど
そこは多様性といった部分では、かなり送れている中国だからなのか
同性愛関連の映画は、上映さえ容認されず、撮影も他国(台湾)でせざるを得ない状況の中
よくこれ程までに深い映画を完成させたなぁと監督達に脱帽&拍手
一応、内容的には「同性愛者なんて幸せにはなれないんだぞ」という
趣旨は一貫している映画だからOKが出たといった旨をネットで読んだが???
シャオレイへの想いは、愛? 後悔? 追憶?
ロンとの関係の方が、愛や恋に近いのではないかと感じた
個人的には「にゃんにゃんにゃん」と背後から
ロンがじゃれてくるシーンが好きだった
あのキスシーンは 恋 だよね
いくつかのシーンが、わざとなのか中途半端で終わるし途切れる
そのせいで、見た人によってその意味するところは意見が別れるでしょうね
そのように作っているのかもしれないけれど
なんだかスッキリしない部分が残る映画です
2023年4月25日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
田舎の親、親戚たちに結婚することを勧められても自分の心を偽ることが出来なかった
フェイの心情。
亡くなった親の墓の前で燃やされて灰になる
紙の1枚、1枚。銭を送ると独りつぶやく
フェイ。シャオウェイと再会したときに
同情はいらないとぶつけられた感情。
普通に仕事していても、自分を売ることに変わりないと投げかけられた疑問。
同郷のロン、都会に向かう小さな船。
家族と一緒にいても孤独を感じる男性たち。
都会のネオンと流れる音楽。
寄せては返す波のような感情が彼らにあることを思いました。
2023年4月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
テーマや背景が美しい作品でした。雨の音が印象的で素敵なシーンが多かったです。
2023年4月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
中国出身の監督が台湾資本で撮った、大陸が舞台の台湾映画、ってことで良いんだろうか…?
冒頭から見分けがつかないくらいのイケメンがぞろぞろ出てきてみんな体を売ってる。いつまで続くのかも分からないそうした生活を、楽しみながらも蔑んでいる。
この映画の基調は、家族のために自己を犠牲にしながらも自分自身がそれを許せない自己憐憫とそれも仕方ないんだという諦念だ。
そこまで分かってる主人公たちにいったい何が言えるだろうか。
撮影は美しいが、やはり大陸というよりは台湾のように見える。そこも含めて美しい映画ではあった。