(Translated by https://www.hiragana.jp/)
ナポレオン : 作品情報 - 映画.com

ナポレオン

劇場げきじょう公開こうかい

解説かいせつ

「グラディエーター」の巨匠きょしょうリドリー・スコット監督かんとくが「ジョーカー」のホアキン・フェニックスを主演しゅえんむかえ、フランスの英雄えいゆうナポレオン・ボナパルトの人物じんぶつぞうしん解釈かいしゃくえがいた歴史れきしスペクタクル。

18世紀せいきまつ革命かくめい混乱こんらんれるフランス。わか軍人ぐんじんナポレオンは目覚めざましい活躍かつやくせ、ぐんそう司令しれいかん任命にんめいされる。ナポレオンはおっとくした女性じょせいジョゼフィーヌとこい結婚けっこんするが、ナポレオンの溺愛できあいぶりとは裏腹うらはら奔放ほんぽうなジョゼフィーヌはおとことも関係かんけいち、いつしか夫婦ふうふ関係かんけい奇妙きみょうにねじがっていく。その一方いっぽう英雄えいゆうとしてのナポレオンはかい進撃しんげきつづけ、クーデターを成功せいこうさせてだい一統いっとうりょう就任しゅうにん、そしてついにフランス帝国ていこく皇帝こうていにまでのぼめる。政治せいじ軍人ぐんじんのトップにったナポレオンと、皇后こうごうとなり優雅ゆうが生活せいかつおくるジョゼフィーヌだったが、2人ふたりしんたされないままだった。やがてナポレオンは戦争せんそうにのめりみ、凄惨せいさん侵略しんりゃく征服せいふくかえすようになる。

つまジョゼフィーヌやくに「ミッション:インポッシブル」シリーズのバネッサ・カービー。「ゲティ身代金みのしろきん」でもスコット監督かんとくんだデビッド・スカルパが脚本きゃくほんがけた。

2023ねん製作せいさく/158ふん/PG12/アメリカ
原題げんだいまたはえいだい:Napoleon
配給はいきゅう:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
配信はいしん開始かいし:2024ねん3がつ1にち

その公開こうかい:2023ねん12月1にち日本にっぽんはつ公開こうかい

原則げんそくとして東京とうきょういち週間しゅうかん以上いじょう上映じょうえいおこなわれた場合ばあい掲載けいさいしています。
映画えいがさいでの上映じょうえい一部いちぶ特集とくしゅう上映じょうえい特別とくべつ上映じょうえい配給はいきゅう会社かいしゃ主体しゅたいではない上映じょうえい企画きかくとう公開こうかいされたものなど掲載けいさいされない場合ばあいもあります。

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

すべてのスタッフ・キャストを

受賞じゅしょうれき

だい96かい アカデミーしょう(2024ねん

ノミネート

視覚しかく効果こうかしょう  
美術びじゅつしょう  
衣装いしょうデザインしょう  
詳細しょうさい情報じょうほう表示ひょうじ

関連かんれんニュース

関連かんれんニュースをもっと

映画えいが評論ひょうろん

フォトギャラリー

映画えいがレビュー

3.5だんだんナポレオンらしくなるホアキンとド迫力はくりょく戦場せんじょうシーンがどころ

2023ねん12月2にち
iPhoneアプリから投稿とうこう
鑑賞かんしょう方法ほうほう映画えいがかん
ネタバレ! クリックして本文ほんぶん
コメントする 4けん
共感きょうかんした! 38けん
ニコ

4.5Scott's Best Since Blade Runner

2024ねん1がつ6にち
PCから投稿とうこう
鑑賞かんしょう方法ほうほう映画えいがかん

たのしい

興奮こうふん

知的ちてき

A return to classical form. Limited to the size of its subject's eventful life and Europe's cross-politics, Scott manages to pack in all he sees fit. Phoenix's performance is among the best in decades. Held captive to romance while serving an alternative leadership style, much more thought is leant to the character than was to Columbus in 1492, though the costumes and sets are equally as lavish.

コメントする (0けん
Dan Knighton

4.5合戦かっせん場面ばめんだいスクリーンにえる。英語えいごけん歴史れきしべいえい主導しゅどう映画えいがされる功罪こうざい

2023ねん12がつ10日とおか
Androidアプリから投稿とうこう
鑑賞かんしょう方法ほうほう試写ししゃかい

わらえる

興奮こうふん

ほんさくの1週間しゅうかんまえ封切ふうぎられた北野きたのたけし監督かんとくさくくび」と今年ことし大河たいがドラマ「どうする家康いえやす」の両方りょうほう羽柴はしば豊臣とよとみ秀吉ひでよし主要しゅよう人物じんぶつとしてえがかれたことから、にちふつ激動期げきどうき傑物けつぶつ秀吉ひでよしとナポレオンの共通きょうつうてんあらためてづかされるひとおおかったのではないか。ぐんひきてき攻略こうりゃくする才能さいのう時流じりゅうちから国政こくせいのトップにまでのぼりつめた立志伝りっしでんちゅう人物じんぶつで、大衆たいしゅうからの人気にんきたかかったこと。正妻せいさいとのあいだめぐまれなかったこと。そして、天下てんかったのち無謀むぼう外国がいこく出兵しゅっぺい大勢おおぜい人々ひとびと犠牲ぎせいにしたこと。

フランスの英雄えいゆうナポレオンの生涯しょうがい英国えいこくじんフィルムメーカーのしんとらえるのだろうか。スタンリー・キューブリックは1960年代ねんだいまつにナポレオンの伝記でんき映画えいが着手ちゃくしゅ脚本きゃくほんいた(NAPOLEON Screenplay by Kubrickでネット検索けんさくするとPDFばん閲覧えつらんできる)が、1970ねんのイタリア・ソ連それん合作がっさく映画えいが「ワーテルロー」の興行こうぎょうてき失敗しっぱいにより、キューブリックの企画きかく頓挫とんざしてしまった。それからはん世紀せいきて、やはり英国えいこく出身しゅっしんのリドリー・スコット監督かんとくがついにほんさく「ナポレオン」を完成かんせいさせた。脚本きゃくほんは「ゲティ身代金みのしろきん」でんだデヴィッド・スカルパ(2024ねんまい公開こうかい予定よていの「グラディエーター」続編ぞくへんにも起用きようされている)。

製作せいさくは2おくドル(やく290おくえん)ともわれ、総勢そうぜい8000にんちょうのエキストラ、最大さいだいで11だいのカメラを同時どうじまわしたという合戦かっせんのスペクタクルに潤沢じゅんたく予算よさんとうじたことが如実にょじつあらわれている。なかでも1805ねんにオーストリア・ロシア連合れんごうぐん対峙たいじし、ナポレオンが軍事ぐんじてき天才てんさい悪魔あくまのような残酷ざんこくさを発揮はっきする「アウステルリッツのたたかい」のシークエンスでは、俯瞰ふかんによる壮大そうだいなスケールと兵士へいし視点してんによる戦闘せんとう臨場りんじょうかん絶妙ぜつみょうはいされ、このダイナミズムと映像えいぞう情報じょうほうりょう劇場げきじょうだいスクリーンでこそ満喫まんきつできるものだ。

ただし、ほんさくはナポレオン・ボナパルトをめぐる史実しじつ忠実ちゅうじつえが伝記でんき映画えいがではない。先述せんじゅつのアウステルリッツのたたかいにしても、こおったザッチェン描写びょうしゃされる部分ぶぶんは“伝説でんせつ”であり実際じっさいにはきなかったというのが定説ていせつらしい。ジョゼフィーヌ(バネッサ・カービー)との関係かんけいせいにも創作そうさくおおふくまれるようだ。

スコット監督かんとくおもだった歴史れきし大作たいさくかえってみても、マ帝国まていこく、エジプト、中世ちゅうせいから近世きんせいのフランスといった英語えいごけん歴史れきしを、べいえい資本しほん英語えいごげきとして映画えいがしたものがだい多数たすうだ。「グラディエーター」「キングダム・オブ・ヘブン」「エクソダス かみおう」「最後さいご決闘けっとう裁判さいばん」そしてほんさくもしかり。米国べいこく市場いちばでの興行こうぎょうかんがえたら英語えいごネイティブのスターを起用きようして英語えいごげきにするのは必然ひつぜんで(興行こうぎょうてき成功せいこう見込みこめるからこそ巨額きょがく資金しきんあつまるというめん当然とうぜんある)、ハリウッドの歴史れきしぶつ戦争せんそうぶつってそういうものだというれもあるだろうし、人種じんしゅてきにも言語げんごてきにもへだたりのあるアジアの観客かんきゃくにとってはさほどにならないかもしれない。

とはいえ、史実しじつもとづかない創作そうさくおおふくむこのべいえい合作がっさくの「ナポレオン」が、かの英雄えいゆう母国ぼこくフランスでおおむね不評ふひょうというのもわかるがする。たとえばこんなふうえて想像そうぞうしてみてはどうだろう。将来しょうらい中国ちゅうごく米国べいこくなら映画えいが輸出ゆしゅつ大国たいこくになり、外国がいこく歴史れきし題材だいざいとする中国ちゅうごく映画えいが量産りょうさんするようになる。秀吉ひでよし生涯しょうがいえが作品さくひんも、中国人ちゅうごくじん俳優はいゆう主演しゅえんする中国語ちゅうごくごげきで、史実しじつもとづかない創作そうさくエピソードがおおく、わらいとあわれをさそうセックスシーンもあったりする。これを日本人にっぽんじんたら、日本にっぽん歴史れきし文化ぶんか敬意けいいいている印象いんしょうけるのではないか。英語えいごけん歴史れきしべいえい主導しゅどう英語えいごげきとして映画えいがされるという“20世紀せいきたりまえ”も、そろそろかんがなお時期じきなのではないか。そんなことをおもった。

コメントする (0けん
共感きょうかんした! 34けん
高森 郁哉

4.0このタッグだからこそえがたナポレオンの特異とくい内面ないめん

2023ねん11月29にち
PCから投稿とうこう
鑑賞かんしょう方法ほうほう試写ししゃかい

リドリー・スコットとホアキン・フェニックスがむとけば、まずおもされるのは23ねんまえの『グラディエーター』だろうが、あの高揚こうようかんみなぎる英雄えいゆうげき比較ひかくすると、今回こんかい新作しんさくまったくテイストがことなる。それもそのはず、ほんさくはナポレオンの伝記でんき映画えいがでありつつも、その生涯しょうがい歴史れきしてき事件じけん狭苦せまくるしくむのではなく、むしろかれ内面ないめんこそをりにしようとするこころみだからだ。とりわけ生涯しょうがいにわたってかれしんつづけたつまジョゼフィーヌとの関係かんけいせい興味深きょうみぶかいもの。そとでは冷静れいせい沈着ちんちゃくにフランスの大軍たいぐんひきいておおきな戦果せんかげながらも、うちではあい嫉妬しっといかりや焦燥しょうそうがないぜになったくるおしい感情かんじょうおぼれるナポレオンぞうをホアキンがそこれぬ魅力みりょくかいえんじする。また度々たびたび登場とうじょうする歴史れきしてきたたかいをいかにえがくかは御大おんたいリドリーのうでせどころ。序盤じょばんのトゥーロンからワーテルローにいたるまで、絵画かいがてき迫力はくりょくみなぎる筆致ひっち構図こうず時折ときおりあっとわせる大胆だいたん趣向しゅこうせられた。

コメントする (0けん
共感きょうかんした! 42けん
牛津厚信

「ナポレオン」シリーズ関連かんれん作品さくひん