「リトル・エッラ」クリスティアン・ロー監督かんとくが来日らいにち、北欧ほくおう児童じどう文学ぶんがくを映画えいが化か「友達ともだちを持もつことの大切たいせつさを感かんじて」

2024年ねん4月がつ16日にち 13:00

スウェーデンの児童じどう文学ぶんがくを映画えいが化か、本ほん作さくで長編ちょうへん映画えいがデビューを果はたしたアグネス・コリアンデルが主人公しゅじんこうエッラを愛あいらしく演えんじている「リトル・エッラ」のクリスティアン・ロー監督かんとくが来日らいにちし、作品さくひんを語かたった。

原作げんさくは、絵本えほん作家さっかピア・リンデンバウムによる「リトルズラタンと大好だいすきなおじさん」。人ひとと仲良なかよくするのが苦手にがてなエッラが唯一ゆいいつ心しんを許ゆるすことができるのは、大好だいすきなおじさんトミーだけ。両親りょうしんが休暇きゅうかで出でかける間あいだ、エッラはトミーと一緒いっしょに過すごすのを楽たのしみにしていた。ところが、オランダからトミーの恋人こいびとスティーブがやって来きたことで、夢ゆめの1週間しゅうかんは悪夢あくむのような日々ひびに一変いっぺん。トミーを取とり戻もどしたいエッラは、転校生てんこうせいオットーの力ちからを借かりてスティーブを追おい出だすための作戦さくせんを企くわだてる……。

製作せいさくのきっかけは、「前作ぜんさく『ロスバンド』のプロデューサーがスウェーデン人じんで、監督かんとくを探さがしていたのが本ほん作さくです。この本ほんの原作げんさく者しゃのことは知しっていましたが、本ほんを読よんだことがなかったのです。しかし読よんでみるとすごく面白おもしろく、ぜひ本ほん作さくを撮とりたいと思おもいました。元々もともと30ページしかない原作げんさくに、肉付にくづけするシーンもありました。クラスメイトのオットーについて、カーチェイスの部分ぶぶんは原作げんさくにないので足たした部分ぶぶんでもあります」と明あかす。ロー監督かんとくはノルウェー人じんだが、「昔むかしからスウェーデンの児童じどう文学ぶんがくは素晴すばらしいと思おもっていました。中なかでも『長ちょうくつ下したのピッピ』は私わたしのお気きに入いりです。実じつは本ほん作さくではピッピ役やくをしていたインゲル・ニルセンにはエッラのおばあちゃん役やくで出でてもらいました」と児童じどう文学ぶんがくの魅力みりょくを語かたる。

エッラのおじさんは同性愛どうせいあい者しゃであり、転校生てんこうせいオットーは移民いみんのルーツを持もつ少年しょうねんと現在げんざいの北欧ほくおう社会しゃかいの多様たよう性せいも描えがかれている。

「原作げんさくではごく自然しぜんに描えがいていましたので、これはぜひ映画えいがでも維持いじしようと思おもいました。人間にんげんというのは普通ふつうの人ひとなのです。エッラはおじさんが好すきになった人ひとがたまたま男性だんせいだった、女性じょせいだとしても違ちがう態度たいどになったかというと違ちがうと思おもいます。男性だんせいだから女性じょせいだからというのは関係かんけいないと思おもいます」

前作ぜんさくの青春せいしゅん音楽おんがく映画えいが「ロスバンド」も少年しょうねん少女しょうじょたちが主人公しゅじんこうであり、そのみずみずしい描えがき方かたが高たかく評価ひょうかされた。とあるシーンが「グーニーズ」のワンシーンに似にていると指摘してきされると、「私わたしの人生じんせいの中なかでも大事だいじな映画えいがです。『グーニーズ』へのオマージュという意味いみであのシーンは取とり入いれました。他たの映画えいがだと『リトル・ミス・サンシャイン』も好すきです。映画えいが監督かんとくですとウェス・アンダーソンの作品さくひんの構図こうずは好すきですね。自分じぶんでも影響えいきょうを受うけていると思おもいます」と回答かいとうする。

最後さいごに、本ほん作さく「リトル・エッラ」に込こめたメッセージとして、「友情ゆうじょう、友達ともだちを持もつことの大切たいせつさを感かんじてほしい。世界中せかいじゅうの人ひとたちが友達ともだちを持もつことの大切たいせつさを知しったら世よの中なかとても良よくなると思おもいます。私わたしも幼少ようしょう期きに一人ひとりでいる時間じかんがたくさんありましたが、やっぱり友達ともだちといる時間じかんは特別とくべつだと感かんじました。ベスト・フレンズ・フォーエヴァーですね」と日本にっぽんの観客かんきゃくに呼よび掛かけた。