真面目まじめなプログラマのための

ディープラーニング入門にゅうもん

はじめに:

本ほん講座こうざは「機械きかい学習がくしゅうってなんか面倒めんどうくさそう」と感かんじている プログラマのためのものである。本ほん講座こうざでは 「そもそも機械きかいが『学習がくしゅうする』とはどういうことか?」 「なぜニューラルネットワークで学習がくしゅうできるのか?」といった 根本こんぽん的てきな疑問ぎもんに答こたえることから始はじめる。 そのうえで「ニューラルネットワークでどのようなことが学習がくしゅうできるのか?」 という疑問ぎもんに対たいする具体ぐたい例れいとして、物体ぶったい認識にんしきや奥行おくゆき認識にんしきなどの問題もんだいを扱あつかう。 最終さいしゅう的てきには、機械きかい学習がくしゅうのブラックボックス性せいを解消かいしょうし、所詮しょせんは ニューラルネットワークもただのソフトウェアであり、 固有こゆうの長所ちょうしょと短所たんしょをもっていることを学まなぶことが目的もくてきである。 なお、この講座こうざでは機械きかい学習がくしゅうのソフトウェア的てきな原理げんりを中心ちゅうしんに説明せつめいしており、 理論りろん的てき・数学すうがく的てきな基礎きそはそれほど厳密げんみつには説明せつめいしない。 使用しよう環境かんきょうは Python + PyTorch を使つかっているが、一度いちど原理げんりを理解りかいしてしまえば 環境かんきょうや使用しよう言語げんごが変かわってもそれほど混乱こんらんしないはずである。

てっとり早はやく概要がいようが知しりたい人ひとは、本ほん講座こうざの超ちょう要約ようやくを参照さんしょうのこと。 全部ぜんぶ読よむ時間じかんがない方ほうで、とりあえずニューラルネットワークの基本きほん原理げんりだけを 理解りかいできればいいという方ほうは第だい3回かいまで、ディープラーニングのさわりまでを 理解りかいしたい方ほうは第だい5回かいまでを読よむのがおすすめ。

本ほん講座こうざの公式こうしきサイト および 例題れいだいのソースコード一覧いちらん。

受講じゅこう対象たいしょう者しゃ:

• ある程度ていどのプログラミング経験けいけん (C, Java, Pythonなど) がある方かた。
• 高校こうこう数学すうがくを理解りかいしている方ほう。

達成たっせい目標もくひょう:

• ニューラルネットワークやディープラーニング (深層しんそう学習がくしゅう) の原理げんりを理解りかいする。
• 画像がぞう処理しょりのためのニューラルネットワークを設計せっけいできる。
• 自分じぶんの設計せっけいしたニューラルネットワークを実装じっそうできる。

目次もくじ

1. プログラマのための Python 入門にゅうもん
   
   
   Python にそれほど詳くわしくない人ひとのため、Python のおもな機能きのうをおさらいする。 機械きかい学習がくしゅうに関かんする話はなしは一切いっさい出でてこないので、 Pythonに習熟しゅうじゅくしている人ひとは読よみとばしてもかまわない。
2. 機械きかいが「学習がくしゅうする」とはどういうことか?
   
   
   簡単かんたんな機械きかい学習がくしゅうアルゴリズム (決定けってい木き) の実装じっそうをおこない、 機械きかい学習がくしゅうの基本きほん的てきな概念がいねん・用語ようご (特徴とくちょう量りょうとは何なにか、 訓練くんれんデータとテストデータの違ちがいは何なにか、など) を説明せつめいする。
3. なぜニューラルネットワークで学習がくしゅうできるのか?
   
   
   ニューラルネットワークの原理げんりと勾配こうばい降下こうか法ほうについて説明せつめいし、 Python で簡単かんたんなニューラルネットワークを実装じっそうする。 これが完了かんりょうした時点じてんで、読者どくしゃはニューラルネットワークについて 明確めいかくなイメージが持もてているはずである。
4. ディープラーニングへの入いり口くち: MNIST
   
   
   NumPy を使つかってニューラルネットワークの実装じっそうを効率こうりつ化かし、 より多おおくの入力にゅうりょくを扱あつかえるようにする。 これを使つかって画像がぞう認識にんしきの代表だいひょう的てきなタスクである MNIST の学習がくしゅうを実装じっそうする。
5. 画像がぞう処理しょりに適てきしたニューラルネットワークとは?
   
   
   画像がぞう認識にんしきの性能せいのうを上あげるための様々さまざまなテクニックについて解説かいせつする。 そのひとつである畳たたみ込こみニューラルネットワークを解説かいせつし、 これを使つかって MNIST と CIFAR-10 を学習がくしゅうする。
6. GPU の仕組しくみと PyTorch 入門にゅうもん
   
   
   GPU を使つかったディープニューラルネットワークを開発かいはつするための準備じゅんびをおこなう。 PyTorch の使つかい方かたを説明せつめいし、それを使つかって MNIST を再さい実装じっそうする。
7. ディープラーニング応用おうよう: 物体ぶったい認識にんしきと奥行おくゆき推定すいてい
   
   
   現実げんじつ的てきなディープラーニングの問題もんだいにチャレンジする。 はじめによく知しられた画像がぞう認識にんしきシステムである VGG を紹介しょうかいする。 つぎに物体ぶったい認識にんしき (YOLO) および奥行おくゆき推定すいていの原理げんりを説明せつめいし、 PyTorch を使つかってそれを実装じっそうする。 また、アノテーションツール (VIA) の簡単かんたんな使つかい方かたについてもふれる。
8. さらにディープな世界せかいへ: 勾配こうばい消失しょうしつ問題もんだいと残ざん差さネットワーク (ResNet)
   
   
   勾配こうばい消失しょうしつ問題もんだいと残ざん差さネットワーク (ResNet) を紹介しょうかいし、 PyTorch をさらに活用かつようするためのトピック (転移てんい学習がくしゅう、ONNX形式けいしきなど) について触ふれる。

• (数式すうしきを使つかわない) Transformer の直感ちょっかん的てきな説明せつめい
• おわりに - なぜ機械きかい学習がくしゅうはうさん臭くさく感かんじられるのか?

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