レビュー

「ELDEN RING」DLC「SHADOW OF THE ERDTREE」レビュー

これぞ「エルデン」のDLC! すべてのてきつよい、絶望ぜつぼうかんにシビれる冒険ぼうけんふたた

【ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE】

6月21にち 発売はつばい予定よてい

価格かかく:4,400えん

 2023ねん2がつ28にち発表はっぴょうされた「ELDEN RING」追加ついかコンテンツ「SHADOW OF THE ERDTREE」。ついにそのDLCの発売はつばいが6がつ21にちせまっている。

 本稿ほんこうでは、このDLC「SHADOW OF THE ERDTREE」のプレイレビューをおとどけする。基本きほんてきにネタバレはしないような内容ないようになっているが、まっさらなしんあたらしいでの冒険ぼうけんたのしみたい、というひと事前じぜんにご注意ちゅういねがいたい。

 また、世界せかいかんについての一端いったんれるフレーバーテキストなどは、本稿ほんこうではえてれていない。プレーヤー各位かくい発売はつばい以降いこう確認かくにんしてもらえればさいわいだ。

【ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE ストーリートレーラー【2024.05】】

まずはDLC解放かいほう条件じょうけんなどの事前じぜん情報じょうほうをおさらい

 内容ないよう紹介しょうかいはいまえに、DLCにかんする事前じぜん情報じょうほうをあらためてチェックしておきたい。ほんDLCの解放かいほう条件じょうけんは、本編ほんぺんなかで「ほしくだきのラダーン」と「君主くんしゅ、モーグ」を撃破げきはしていること、となっている。とく周回しゅうかいプレイヤーの場合ばあい、1しゅうたおしていても、プレイしている周回しゅうかいたおしていなければ条件じょうけんたしたことにならないので、注意ちゅうい必要ひつようだ。

ほしくだきのラダーン
君主くんしゅ、モーグ

 DLCエリア「かげ」へは、「君主くんしゅ、モーグ」をたおしたのち、モーグとたたかった場所ばしょにある、まゆからびたうで調しらべること転送てんそうされる。

 DLCを適用てきようしていると、まゆまえにレダというNPCがあらわれている。このNPCがいるかどうかで、「かげ」へけるかどうかが判断はんだんできるかとおもう。なお「ほしくだきのラダーン」と「君主くんしゅ、モーグ」をたおしているのにレダがいない場合ばあい、パッチがきちんとたっていないことなどがかんがえられる。そのさいは、マシンのさい起動きどうやダウンロードリストなどを確認かくにんしてほしい。

 今回こんかいはPS5はんでプレイしたが、筆者ひっしゃもこの現象げんしょうきた。PS5はん場合ばあい、ホーム画面がめんの「ELDEN RING」を選択せんたくしてオプションボタン→ゲームコンテンツ管理かんり→「ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE」インストール→ゲームさい起動きどう解決かいけつしたので、参考さんこうにしていただきたい。ちなみに、DLCのサイズは16.51GBだった。

レダ
まゆ調しらべると「かげ」へかいますか?というダイアログが表示ひょうじされる

 「SHADOW OF THE ERDTREE」は、「ミケラ」の足跡あしあとをたどる物語ものがたり中心ちゅうしんとなっている。また時間じかんじく本編ほんぺんおなじであり、かげ過去かこ、そして女王じょおうマリカの過去かこえがかれる。

 下記かきには、「SHADOW OF THE ERDTREE」公式こうしきサイトに掲載けいさいされている文章ぶんしょう引用いんようしておく。なお、ミケラがどんな人物じんぶつであるかは過去かこ記事きじでも紹介しょうかいしているので、わせて参考さんこうにしていただきたい。

 かげ

 黄金おうごんじゅかげかくされた
 かみたるマリカが、った場所ばしょ

 そして、うたわれぬたたかい、粛清しゅくせい
 メスメルのかれた場所ばしょ

 だから、ミケラはかげかった
 その黄金おうごん身体しんたいも、ちからも、宿命しゅくめい
 すべてをてた

 ミケラは
 約束やくそくおう

「Shadow of the Erdtree」公式こうしきサイト

 これらをまえたうえで、さっそく「かげ」へとあしれてみよう。

DLCエリアを探索たんさく開始かいし、そしてそくおとずれる

 かげへとかった、筆者ひっしゃじんまえひろがるのは、以前いぜん公式こうしきから公開こうかいされたスクリーンショットとおなじ、ヴェールのようなものをまつわった黄金おうごんじゅだった。

おそらくDLCではあの黄金おうごんじゅ目指めざすことになるのだろう

 そして筆者ひっしゃ画面がめん表示ひょうじされたのは、「墓地ぼち平原へいげん」の文字もじ。なるほど、しろくふわふわとしたなにかがえがかれているとおもったが、これは”はか”だったのだ。

まるで綿めんはなのようにすらえていた、っすらとかぶしろはかたち

 とりあえず、すぐまえにあった祝福しゅくふくひかりともす。周囲しゅうい無数むすうにあるこのはかは、「メスメルのかれた」しゃたちのはかなのだろうか……。

 ――と、そんな感慨かんがいふけるのも一瞬いっしゅん。いきなり筆者ひっしゃんだ。そうだ、このゲームはそんな物思ものおもいにふけっている時間じかんなど、ゆるされていなかった。いつどこから、強敵きょうてきおそるかわからないのだ。

かげって最初さいしょの5ふんんだ

 このときも、周囲しゅうい景色けしきにふらふらと見惚みほれながらあるいていたら、いきなりおそわれた。どこからあらわれたのかもわからない、そしてこちらの体力たいりょく一瞬いっしゅんうばってくる、すさまじい強敵きょうてきだ。

まるでおどのように両手りょうてにリングをって、いながらこちらを攻撃こうげきしてくるてきだ。はじめてたおすまでに5~6かいんだのだが、ボスでもなんでもないただの雑魚ざこてきである

 かげには、はじめててきばかりがいる。あらためてめてすすまなければならない。

 そんなふうちかったばかりでありつつ、つけたちいさな霊廟れいびょうらしき場所ばしょにふらっとあしれたところ、今度こんどはボスせんろう騎士きし」とのたたかいになってしまった。

ろう騎士きし

 今回こんかい、ひとあしさきにプレイさせてもらったということもあり、当然とうぜんながらソロプレイである。しかも「ろう騎士きしせんでは、のこはい使用しようできなかった。まったくの1たい1のたたかい。なかなかにきびしいたたかいが、じんけていた。

 ちなみに、この「ろう騎士きし」は完全かんぜんスルーも可能かのうなボスだとおもわれる。筆者ひっしゃもたまたまつけたといったところで、DLCのメインストーリーからははずれたところにいる。

 しかし、こういういきなり出会であなぞのボスなどを一体いったいずつ地道じみちたおしていくのが、ほんさくたのしさである。「ここはなんだかあやしい」とおもった場所ばしょ探索たんさくしてみたり、マップの隅々すみずみまでまわってみる。まさに「ELDEN RING」のプレイかんだ。

メインストーリーだけをっていくのでは、あまりにもったいない
みちすることで、製法せいほうしょなど貴重きちょうなアイテムがゲットできることが大半たいはんだ。あらたにはい製法せいほうしょでは、かげ素材そざい使つかったあらたなアイテムレシピをることができる

 また、かげならではの探索たんさく要素ようそとして、「ミケラの十字じゅうじ」がある。ミケラの十字じゅうじとは、ミケラがかげのこした足跡あしあとのようなものであるとおもわれる。近寄ちかよってミケラの十字じゅうじ調しらべてみると、「肉体にくたいけずり、ここにてる」ときざまれていた。

ミケラのだいルーンとおながたをしたシンボル
ミケラがそのなにててきたのか、それは十字じゅうじ場所ばしょによってことなる
ちが十字じゅうじでは、べつ言葉ことばきざまれている。「右腕うわんを、ここにてる」

 基本きほんてきにミケラの十字じゅうじはメインストーリーをすすめていけばつかるようにえたが、DLCエリアはかなりひろいため、筆者ひっしゃ探索たんさくとどいていないだけのことも十分じゅうぶんるだろう。ほんさく世界せかいかんふかるためにも、ミケラの十字じゅうじ箇所かしょにはけておきたいところだ。

串刺くしざこう、メスメルとのたたかいではしんれかけた

 DLCエリアにはいってしばらくして、筆者ひっしゃ自分じぶんがこれまで愛用あいようしてきたキャラクターをてた。正確せいかくには「まれなおし」でステータスをさいけして、装備そうび全面ぜんめんてき見直みなおしたのだ。

 まず、ボスだけにまらず、雑魚ざこてきすさまじいいきおいでこちらのHPをけずってくるため、生命せいめいりょくげた。そしてどのてきもこちらの強靭きょうじんをゴリゴリけずってくるので、強靭きょうじんおおきくがる「だい山羊やぎ」シリーズの防具ぼうぐ一式いっしき着込きこんでもなかりょうになるくらいまでに、持久じきゅうりょくげた(攻撃こうげきりょくかんしては、筆者ひっしゃ場合ばあい技量ぎりょうをメインにげているのはそのままである)。

 これは筆者ひっしゃ腕前うでまえあきらかにりていなかったせいでもあるとおもうが、ソロですすめていくためにはだい山羊やぎシリーズの強靭きょうじんをもってしても、相当そうとうきびしいたたかいをいられたためである。後述こうじゅつするが、かげでは2つの「加護かご」が適用てきようされ、攻撃こうげきりょくやダメージカットりつがっているはずだが、それでもきびしいたたかいとなった。

 もちろん、ソロプレイヤーのためにNPCの召喚しょうかんキャラクターは存在そんざいする。のこはいもある。しかし、かならずボスのまえでNPCがべるとはかぎらないし、ボスエリアでのこはい召喚しょうかんできるとはかぎらない。

 そして、NPCがべても、のこはい召喚しょうかんできても、エリア攻略こうりゃく難易なんいおよびボスの難易なんいはいずれもなかなかに鬼畜きちくで、相当そうとう回数かいすうぬことになるだろう。

 とく筆者ひっしゃくるしめたのは、前述ぜんじゅつとおだい山羊やぎシリーズの強靭きょうじんすら玩具おもちゃのような、てき強靭きょうじんけずりである。闇雲やみくもにガードしていてもてない。回避かいひすべき攻撃こうげきと、ガードでめるべき攻撃こうげきを、うまく見定みさだめなければならないとかんじられた。

 その一番いちばんのお手本てほんになるようなボスが、途中とちゅうける「串刺くしざこう、メスメル」であろう。トレーラーなどではおおきくフィーチャーされていたが、メスメルこうはラスボスではなく、道中どうちゅうちはだかるおおきなかべのような存在そんざいだ。

メスメルとえば、かげ君臨くんりんするデミゴッドで、マレニア、ラダーン、ライカードなどと同格どうかく存在そんざいである

 メスメルこうにたどりくまでにもたくさんの強敵きょうてき筆者ひっしゃまえちはだかってきたのだが、ってしまえば筆者ひっしゃ貧相ひんそう腕前うでまえでもいずれも10かい程度ていどんだらやがてはてたてきだった。しかし、メスメルこうはそうはいかなかった。

 メスメルこうかげいた、とあるように、かれほのお使つかだ。このほのおけい攻撃こうげき範囲はんいが、とにかくひろい。筆者ひっしゃかたなでの出血しゅっけつをメインにたたかっていたので、のこはいび、NPCもび、とにかく出血しゅっけつねらって手数てかずかせぐのがおもたたかかたとなるのだが、俊敏しゅんびんうごきですきすくないメスメルこうまえに、「しんれそうだ……」とつぶやかずにはいられなかった。

メスメルこう相手あいてでものこはいうつ、そしてせんわざの「しもみ」を使つか筆者ひっしゃであった。最終さいしゅうてきにはメスメルこう相手あいてに「しもみ」ははずしたのだが……のこはいはやはり「うつしずくのこはい」が最強さいきょうだとかんじられる。DLCでももちろんあらたなのこはい多数たすうしゅはいるのだが、うつ使つか勝手がって最強さいきょうレベルだとかんじられた

 実際じっさいかれをどのように攻略こうりゃくしていくのかは、かくプレーヤーのプレイスタイルによってもわるだろう。それに、ここでほんさくじくになうメスメルこう攻略こうりゃくかたるのも無粋ぶすいなので今回こんかい割愛かつあいさせてもらうが、もちろんだい山羊やぎシリーズの装備そうび必須ひっす、というわけではないはずだ。

 ただ、メスメルこうほんさくのメインストーリーをすすめていくにあたって、絶対ぜったいえなければならないかべのひとつで、DLCというあらたなコンテンツを攻略こうりゃくしていくためにも様々さまざままなびをなのだとかんじられた。

 メスメルこう相手あいてんだかず正確せいかくにはかぞえていないが、20~30かいくらいはんだようにおもう。きりけた直後ちょくごにいきなりんだこともあった。筆者ひっしゃ開幕かいまく直後ちょくごにすぐうつのこはいぶせいもあったとおもうが、ここでばないとすきつくりにくいのである……。

背景はいけいなどはともかく、メスメルこうのデザインは最高さいこうのカッコよさだとおも筆者ひっしゃ。このカットシーンだけなら永遠えいえんていたいレベルである。発売はつばいにマルチプレイをすれば、メスメルこう登場とうじょうカットシーンをなんることができるだろうかと、ひそかに期待きたいしている

その箇所かしょでもゴリゴリにけずられるメンタル

 先日せんじつ公開こうかいされた、先行せんこう体験たいけんかいのレポート記事きじでは「かみじゅう獅子舞ししまい」や「双月そうつき騎士きしレラーナ」についても紹介しょうかいされているが、もちろんこれらのボスも一筋縄ひとすじなわではいかない。

 しかしかみじゅう獅子舞ししまいはひとつひとつのうごきがとてもおおきい反面はんめん攻撃こうげきのタイミングも比較的ひかくてき見極みきわめやすい。

かみじゅう獅子舞ししまい
かみじゅう獅子舞ししまい追憶ついおくからは、「かみじゅうしもみ」が習得しゅうとく可能かのう通常つうじょうしもみとほぼおなせんわざで、L3長押なげししでより広範囲こうはんいしもみがせる。これはしも愛用あいよう筆者ひっしゃにはぴったりなせんわざである

 それよりも筆者ひっしゃ苦戦くせんしたのは、「双月そうつき騎士きし、レラーナ」だった。この戦闘せんとうではNPCが2人ふたり召喚しょうかん可能かのうで、そこにうつのこはいもプラスして、合計ごうけいで3にんものすけべるので、最初さいしょ対峙たいじするまでは「余裕よゆうじゃん」と鼻歌はなうたじりの筆者ひっしゃであったが、こんなにたくさんの味方みかたがいても、全然ぜんぜんけずれないボスのHP。出血しゅっけつはいってもはいっても、わらないバトル……。二刀流にとうりゅうからされる剣戟けんげき中距離ちゅうきょり遠距離えんきょり維持いじしていても魔法まほう範囲はんいひろ攻撃こうげきをしてくる、すきらしいすきがないなど、「ザ・騎士きしオブ騎士きし」といったタイプのボスだった。

双月そうつき騎士きし、レラーナ

 もちろん、メンタルをけずってくるのはボスだけではない。

 先程さきほど雑魚ざこてきつよいというはなしすこしだけしたが、今回こんかいとく厄介やっかいだとかんじたのは「メスメルへい」だ。いわゆる普通ふつう兵士へいしなのだが、凍結とうけつこそいてないものの、せんわざしもみ」にも地面じめんむような範囲はんい攻撃こうげきをしてくる。これがこちらの強靭きょうじんをごそっとけずってきて、らったらほぼひるんでしまう。そこに致命ちめいれられてしまうなど、雑魚ざこ全然ぜんぜん雑魚ざこではないのである。

 またメスメルへいは2人組にんぐみなどで行動こうどうしていることがおおく、これもまた厄介やっかい。しかも、ローリングしたら落下らっかするようなところに2人組にんぐみ巡回じゅんかいしていたりする。筆者ひっしゃはこのDLCをプレイしはじめて15あいだほど、いち落下らっかをしたことがなかったのだが、まさかメスメルへい2たい相手あいて突如とつじょ落下らっかわなおちいるとはおもわなかったというくらい、なん落下らっかする羽目はめになってしまった。

 だが、複数ふくすう登場とうじょうする厄介やっかいなメスメルへい相手あいてに、あのせんわざふたた最強さいきょうかえりついた。そう、もちろん「しもみ」である。

 メスメルへい地面じめんまれるまえに、まずしもむ。一気いっき複数ふくすうてきにダメージをれられるし、すうかいてれば凍結とうけつはいりゴリっとHPをけずることができる。余裕よゆうがあればかみじゅう獅子舞ししまいかられたかみじゅうしもみを使つかいたいところであるが、通常つうじょうしもみでもなんら問題もんだいはない。

 ここにきてふたたしもみにこんなにも感謝かんしゃするおとずれるとは……。ありがとう、しもみ。筆者ひっしゃ永遠えいえんしもみとともきていきたいとおもう。もちろん、あくまで筆者ひっしゃ場合ばあいなので、しも以外いがいせんわざ使つかっていってもいだろう。

 厄介やっかい雑魚ざこてきは、まだまだほかにもいる。

 ただけで「あー、これはきょうそう……」とわかる、少々しょうしょうおおサイズな雑魚ざこてきなどがそれだ。このおおサイズな雑魚ざこてきらは、ボスとおなじようなつよさをほこる。なんかいぬだけではない。一体いったいたおすだけで「しずくひじりはいびん」がそこをついてしまうくらいだ。しかも、そんなおおサイズの雑魚ざこが、祝福しゅくふくから祝福しゅくふくまでのあいだなんたいてきてしまうのだから、ときにはきながらダッシュして、つぎ祝福しゅくふくまでむこともかんがえなければならない。戦略せんりゃくてき強行きょうこう進軍しんぐんである。

いちたおしたらてこなくなるタイプの雑魚ざこであってくれ~!」としんなかねがうものの、たおしたのちんだらちゃんと復活ふっかつしていました。虚無きょむです

 筆者ひっしゃ今回こんかいDLCにいどんだデータはレベル165(武器ぶきは+25まで強化きょうかみ)ほどなので、火力かりょくによってもまたわってくる部分ぶぶんはもちろんあるのだろうとおもうが、ヒリついた難易なんいたのしむにはちょうどいレベルだとかんじられる。

 DLC発売はつばいまでもうあまり時間じかんがないが、DLCエリアはルーンもかせぎやすいので、無理むりいそいで既存きそんエリアでレベルをげようとするよりも、DLCエリアでかせぐのもいのではないだろうか。

黄金おうごんじゅかがやきがうしなわれた世界せかい彷徨ほうこう

 かげでは、あらたな強化きょうか要素ようそとして2つの「加護かご」をつけることができた。「加護かご」は、「かげじゅ破片はへん」と、「れいはい」のふたつで、これらのアイテムを祝福しゅくふくから使用しようすると、かげじゅ加護かごはキャラクターの、れいはい加護かご各種かくしゅれいはいおよれい攻撃こうげきりょく・カットりつたかめられるのだ。しかしどちらもかげでしか効力こうりょく発揮はっきしないため、どんなに強化きょうかをしてもDLCエリアがいでは適用てきようされない。

かげじゅ破片はへん
プレーヤーの攻撃こうげきりょく・カットりつたかめられる
れいはい
れい体系たいけい攻撃こうげきりょく・カットりつたかめられる

 まずはこれらのアイテムを積極せっきょくてきさがし、かげでの探索たんさくすこしでもらくにしていきたいところだ。といつつ、実際じっさいのところかげじゅ加護かごをかなり強化きょうかしても、露骨ろこつつよくなったというかんじはあまりしていない。実際じっさい、DLCエリアにってから、まだまだ探索たんさくとどいていないとはいえ、かげじゅ加護かごれいはい加護かごも、つけられるものはつけてすすめてきたが、雑魚ざこてき相手あいてにもぬし、ボス相手あいてにもぬ。

 雑魚ざことはべないくらいつよ雑魚ざこてきもいる。現時点げんじてん筆者ひっしゃちからではたおせなかったので、雑魚ざこ分類ぶんるいされるのかがわからないようなてきもいる。そのひとつが、あやつ巨人きょじんだ。

少々しょうしょうおおきさがわかりにくいかとおもうが、このきょじん本当ほんとうに「巨人きょじん」である。ちかくにいくと、足元あしもとしかえないレベルだ

 このきょじんは、おもにオープンワールドがたフィールドの様々さまざまなところに出現しゅつげんする。なんなら、かげあしれた途端とたんから、いる。なのでなんかいいどんでみたのだが、まったくHPをけずることができず、あしまれたり、とんでもない威力いりょくほのお攻撃こうげきらって即死そくししたりと、全然ぜんぜんてきわないのが現状げんじょうだ。

巨人きょじん感知かんち範囲はんい非常ひじょうひろい。しかも感知かんち範囲はんい全体ぜんたいほのおいわをまきらしてきたり、巨大きょだいなファイアビームをはなってきたりする。もう意味いみがわからない

 たしてこの巨人きょじんこそ、一度いちどたおしたらもう復活ふっかつしないタイプの強敵きょうてきなのか? はたまた、おまえも復活ふっかつするのか? そもそもこの強敵きょうてきしたところで、それに見合みあうだけの報酬ほうしゅうがあるのか? そんなことすら、まったくわからない。

 このきょじんかんしては、たとえばマルチプレイで複数ふくすうじんいどめばたおせるのかというと、そういうレベルでもないようなほど絶望ぜつぼうてきつよさだった。でも、かげにあるのは絶望ぜつぼうばかりではない。かげ全体ぜんたいてき陰鬱いんうつ雰囲気ふんいきただようエリアがおおいのだが、たとえば、「ラウフの遺跡いせき」というエリアでふとそら見上みあげてみると、かぶつきと、どこかはかなげないろ青空あおぞらひろがっている。

ああ……ながらくわすれていたよ、この世界せかいにまだあおがあったことを

 黄金おうごんじゅからはっされる黄金おうごんかがやきは素晴すばらしいし、まさに「ダークファンタジー」というジャンルに相応ふさわしいおどろおどろしい空気くうきにもかれるのだけれど、そらあおがあるとどうしてこんなにもむねたれるのだろう。

青空あおぞらもとで、すこいた

 かげ青空あおぞら狭間はざま青空あおぞらよりも、どこか心細こころぼそいようなさびしさをかんじさせられる。それでも、すっきり綺麗きれいに「わぁ!」と青空あおぞらではなくとも、「苦労くろうしてここまですすんできたなぁ」という感慨かんがいふけることができた。

 そしてほんさくで、つきはしばしば象徴しょうちょうてき登場とうじょうする。レナラの満月まんげつ。ラニのくらがつ筆者ひっしゃ個人こじんてきには、これを「せい」と「」の象徴しょうちょうかんがえている(「双月そうつき騎士きし、レラーナ」の名前なまえにもつきがある)。そらかぶつきて、かげでもまたこのような考察こうさつすすめていければうれしいな、とぼんやりとおもいをせた。

 ついつい、しんれそうなところにばかりおこなってしまう作品さくひんだが、景色けしきたのしんだり、考察こうさつたのしんだりと、様々さまざまたのしみかたをしたいところだ。

 DLCエリアでは、あらたに登場とうじょうするNPCたちもおおくいる。かれらは一癖ひとくせへきもありそうなうえに、「きっとなに分岐ぶんきするにちがいない……」とかんじるような場面ばめん見受みうけられ、2しゅう、3しゅうたのしめそうな雰囲気ふんいきかんじられた。

NPCのかくじん
NPCのアンスバッハ

 あらたなでの物語ものがたりも、また我々われわれとりこにするのは間違まちがいない。筆者ひっしゃもまだまだ広大こうだいかげ一端いったんれただけにぎないのだろうとおもう。実際じっさい、ほぼ新作しんさくをプレイしているのとわらないようなボリュームをかんじた。このでどんな出来事できごとけているのか、たのしみにっていてほしい。

 最後さいごになるが、「ひさしぶりにプレイする」というひとは、配信はいしんまえ操作そうさかんおもしておくといいだろう。くわえて、筆者ひっしゃのように「まれなおしたい……」とかんじる場合ばあいもあるので、「しずく幼生ようせい」はねんのため用意よういしておくと安心あんしんかとおもう。それでは、たびを……。