【ミツオカ・ビュートストーリー】マーチからヤリスにベース変更へんこう（まるも亜希子あきこ）

2023.12.23 07:00

光岡みつおか自動車じどうしゃが創立そうりつ55周年しゅうねんを迎むかえたアニバーサリーイヤーに、「ビュート」改あらため新型しんがた「ビュートストーリー」として生うまれたこのクルマの一番いちばんのトピックは、やはりベースが「日産にっさんマーチ」から「トヨタ・ヤリス」に変更へんこうされたことでしょう。

そうです、TNGAで基本きほん性能せいのうをしっかりと磨みがき上あげられたモデルが、この麗うるわしい、個性こせいあふれるデザインとともに乗のれるようになったわけです。

しかも、ヤリスと同おなじように、1リッターと1.5リッターのガソリンエンジンのほか、1.5リッターのハイブリッドを加くわえた3つのパワーユニットをそろえ、CVTだけでなく6段だんMT、駆動くどう方式ほうしきはFF以外いがいに4WDも選えらべるようになったというのだから、「待まってました！」と前まえのめりになる人ひとも多おおいのではないかと思おもいます。

私わたしはどうかといえば、実じつは、ビュートストーリーの実車じっしゃに試乗しじょうするまでは、少すこしだけ不安ふあんがありました。

というのは、かつて取材しゅざいしたヤリスのエンジニアたちは、エクステリアにおいてはデザインだけでなく空そら力りょく性能せいのうなどにもすごくこだわっていたし、先進せんしん安全あんぜん運転うんてん支援しえん技術ぎじゅつのToyota Safety Senseも充実じゅうじつしていて、バンパーの高たかさが数かずmm変かわっただけでも、作動さどうに影響えいきょうが出でるという話はなしを聞きいていたからです。

「そのデザインが変かわったら、どうなるんだろう？」という疑問ぎもんが浮うかび、期待きたい半分はんぶん、心配しんぱい半分はんぶんで最新さいしんのビュートを走はしらせてみたのでした。

結果けっかとしては、走はしりの面めんでは全まったく心配しんぱいご無用むよう。今回こんかい試乗しじょうしたのはハイブリッドのCVTモデルでしたが、ヤリスに試乗しじょうした際さいに感かんじたような走はしりの軽快けいかい感かんとなめらかさ、安定あんてい感かん、パワーの余裕よゆうは健在けんざいで、すごく気持きもちよく運転うんてんできるモデルです。運転うんてん支援しえん技術ぎじゅつに関かんしては、プリクラッシュセーフティーやオートマチックハイビームなど、日ひごろのドライブが安心あんしんしてできるようになるアイテムは標準ひょうじゅん装備そうび。デザインを壊こわさず、うまい具合ぐあいにカメラやレーダーを入いれ込こんでいるところにも感心かんしんしました。

「デザインが好すきだから」というクルマ選えらびは、“映ばえ”の時代じだいにどんどん多おおくなっています。見みているだけでホッとする、癒いやされる、親したしみが湧わく、という価値かち観かんも、長ながく大切たいせつにしたいという気持きもちの表あらわれで、私わたしは大だい賛成さんせい。ビュートストーリーはそんな期待きたいに、しっかりと応こたえてくれる一いち台だいではないでしょうか。