(Translated by https://www.hiragana.jp/)
【マツダ CX-60 PHEV 新型試乗】PHEVでもマツダらしさ全開!潜在能力の高さを実感した…片岡英明 | クルマ情報サイトーGAZOO.com

【マツダ CX-60 PHEV 新型しんがた試乗しじょう】PHEVでもマツダらしさ全開ぜんかい潜在せんざい能力のうりょくたかさを実感じっかんした…片岡かたおか英明ひであき

  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
チャレンジ精神せいしんあふれるマツダらしいクロスオーバーSUVが『CX-60』だ。激戦げきせんのアッパーミドルクラスにおくされたラグジュアリーSUVで、マツダ社内しゃないでは『CX-5』と『CX-8』のあいだのポジションをあたえられている。

激戦げきせんのPHEV業界ぎょうかい参戦さんせんするマツダ
2022ねんあき、CX-60の最初さいしょ作品さくひんとして、直列ちょくれつ6気筒きとうの3.3リットルDOHCちょく噴ディーゼルターボにモーターをわせた48Vマイルドハイブリッドの「XD-HYBRID(クロスディー・ハイブリッド)」がおくされた。これにつづだい2だんとして12月にリリースされたのが、外部がいぶ充電じゅうでん機能きのうそなえたプラグインハイブリッドの「PHEV」である。

マツダが天塩てしおにかけてそだててきた内燃ないねん機関きかん技術ぎじゅつとノウハウをベースに、『MX-30』でつちかってきたEV技術ぎじゅつわせ、車載しゃさいバッテリーに外部がいぶからの充電じゅうでん可能かのうにした。CX-60のフラッグシップと位置付いちづけられるPHEVの直接ちょくせつのライバルとなるのは、日本にっぽんではトヨタ『ハリアー』のPHEV、そして三菱みつびし『アウトランダーPHEV』だ。輸入ゆにゅうしゃではボルボ『XC60』やアウディ『Q5』にくわえ、BMWの『X4』などがライバルになるだろう。この激戦げきせんに、CX-60はなぐみをかけてきたのである。

CX-60 PHEVがボンネットのなかにたてきマウントしているのは、ちょく噴方しき採用さいようしたガソリンエンジンだ。CX-5などに搭載とうさいされて好評こうひょうはくしている排気はいきりょう2488ccのPY-VPHがた直列ちょくれつ4気筒きとうDOHCである。最高さいこう出力しゅつりょく138kW(188ps)/6000rpm、最大さいだいトルク250Nm(25.5kg-m)/4000rpmをレギュラーガソリンで実現じつげんした。エンジンとトルコンレス8そくATのあいだには、1モーター2クラッチしきのEVユニットをはさんでいる。モーターは129kW/270Nm(175ps/27.5kg-m)を発生はっせいし、システム出力しゅつりょくは241kW/500Nm(327ps/51.0kg-m)だ。

◆EV走行そうこうしずかすぎるゆえのギャップ
まずはノーマルモードをえらんではしってみた。活躍かつやくおおいこのモードでは、燃費ねんぴ配慮はいりょして最適さいてき制御せいぎょおこなってくれる。バッテリーに電気でんき十分じゅうぶんまっていれば、アクセルペダルをおおきくまないかぎり、EV走行そうこう主体しゅたいだ。ATのポジションインジケーターのうえにある「EV」ランプも頻繁ひんぱん点灯てんとうした。もちろん、加速かそく必要ひつようなときはエンジンがかかる。また、電気でんきざんりょうすくないときはエンジンをまわして充電じゅうでんおこなう。くだざかなどでアクセルをもどしたり、ブレーキをめば回生かいせいおこない、バッテリーに充電じゅうでんする。

応答おうとうレスポンスのするどいモーターの恩恵おんけいで、ノーマルモードでもパンチのいた加速かそくせた。まん充電じゅうでんちか状態じょうたいだったこともあり、EV走行そうこうできる領域りょういきひろい。ほとんどがモーター走行そうこうだから加速かそくくるまかくえる静粛せいしゅくせいだ。これはPHEVの魅力みりょくの1つである。ただし、エンジンが始動しどうしたときにトルクの変動へんどうかんじ、ギクシャクしたうごきがるのがしいところだ。なめらかさが際立きわだっているだけに、そのギャップがになった。

EVモードはおどろくほどジェントルだ。発進はっしん豪快ごうかいではなくなめらかでかろやかなパワーフィールが際立きわだっている。静粛せいしゅくせい素晴すばらしい。マツダらしいとおもったのはスポーツモードの演出えんしゅつだ。エンジンをこう回転かいてんがわたもち、気持きもちいい加速かそく披露ひろうした。変速へんそくすると加速かそくはずみがつき、パワーかんだけでなくトルクのがりもつよかんじる。そのになればスポーツカー顔負かおまけのするど瞬発しゅんぱつりょくせるが、加速かそくとリンクしてエンジンおん心地ここちよいサウンドをかなでるのもCX-60の特徴とくちょうの1つだ。アクセルをけて加速かそくするのがたのしい。

◆マツダらしい味付あじつけで、SUVでもはしりがたのしい
駆動くどう方式ほうしきこう駆動くどうベースの電子でんし制御せいぎょ4WDだ。サスペンションはダブルウイッシュボーンにマルチリンクのわせで、試乗しじょうしゃは235/50R20サイズのブリヂストンせいアレンザ001をいていた。プレミアム志向しこうのSUVのために開発かいはつされたタイヤで、走行そうこう性能せいのうくわえ、快適かいてき性能せいのうたかいレベルにある。CX-60はコーナリングをふくめ、おおくのシーンでマナーがよく、自然体しぜんたい素直すなおうごきだ。マツダらしいじゅうめの操舵そうだフィールで、ステアリングをむとかろやかに鼻先はなさききをえる。アクセルをんだときののち駆動くどうならではの力強ちからづよしもこのましい。

SUVだが、たのしいのはワインディングロードだ。バッテリーをめたことにより重心じゅうしんがっている。前後ぜんご重量じゅうりょう配分はいぶんも50:50にちかくなっているそうだ。そのためかボディのおおきさを意識いしきさせない一体いったいかんのあるのこなしをせた。はやいスピードのコーナリングでは前輪ぜんりんにも駆動くどうトルクを上手じょうず配分はいぶんし、ねらったラインにせやすい。前後ぜんごのサスペンションをハードにめている印象いんしょうで、上屋うわやうごきとロールをたくみにおさんでいる。

一方いっぽうで、ばすとたのしいが、街中まちじゅうんだはしりやれた路面ろめん苦手にがてだ。とくにリアは目地めじ通過つうか段差だんさえでショックをつよかんじる。こうせきすわっているとかたさがになった。段差だんさねると、れの収束しゅうそく意外いがいながい。これも弱点じゃくてんげられる。マイルドハイブリッドとくらべると心地ごこちすこおだやかになっているようにかんじるが、くるまかくにふさわしい上質じょうしつあじしいところだ。モーターの存在そんざいかんつよいため、タイヤのパターンノイズがみみくのも残念ざんねんである。

きん移動いどうならば、ガソリン消費しょうひは0で
バッテリー容量ようりょうはアウトランダーPHEVよりすこすくない17.8kWhで、WLTCモードの航続こうぞく距離きょりは74kmと発表はっぴょうされた。欧州おうしゅうふくあいモードであるWLTPモードでは65kmだから、50km前後ぜんこうはEV走行そうこう可能かのうだ。通勤つうきんものなど、短距離たんきょり使用しようならガソリンを使つかわない。それを証明しょうめいするように、EVモードを使つかうと平均へいきん燃費ねんぴおおきく向上こうじょうした。

ちなみにCHAdeMOの急速きゅうそく充電じゅうでん使つかえば、20%ほどのざんりょうからでも30ふんらずで80%くらいまで回復かいふくするはずである。200Vの3kW仕様しよう普通ふつう充電じゅうでんおこなっても、そらちか状態じょうたいからまん充電じゅうでんまで6時間じかん以下いかむだろう。V2L、V2Hといった給電きゅうでん機能きのうそなえているのも魅力みりょくだ。

いくつか弱点じゃくてんはあるが、潜在せんざい能力のうりょくたかいので、今後こんご進化しんか期待きたいしたい。

■5つほし評価ひょうか
パッケージング:★★★★
インテリア/居住きょじゅうせい:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ:★★★

片岡かたおか英明ひであき│モータージャーナリスト
自動車じどうしゃ専門せんもん編集へんしゅうしゃてフリーのモータージャーナリストに。新車しんしゃからクラシックカーまで、年代ねんだい、ジャンルをわず幅広はばひろ執筆しっぴつ手掛てがけ、EVや燃料ねんりょう電池でんち自動車じどうしゃなど、次世代じせだいものかんする造詣ぞうけいふかい。日本にっぽん自動車じどうしゃジャーナリスト協会きょうかい(AJAJ)会員かいいん

  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern
  • 片岡英明氏
  • マツダ CX-60 PHEV Premium Modern

提供ていきょうもと:レスポンス]レスポンス

マツダの試乗しじょう記事きじ

マツダにかんする情報じょうほう

最新さいしんニュース