ホンダ・ビート (1991年ねん～)　バブル時代じだいの名車めいしゃたち12話わ

開発かいはつ資金しきんに余裕よゆうがあった、バブル期きならではの遊あそびごころのある企画きかくといえる軽自動車けいじどうしゃ初はつのオープン2座ざスポーツで、1991年ねんにデビュー。ピニンファリーナの関与かんよが囁ささやき（ささや）かれるキュートなスタイリングの、量産りょうさんオープンとしては世界せかい初はつというモノコックボディーに、トゥデイのそれをチューンした660cc直ちょく3エンジンをミドシップしていた。

ビートに続つづいて登場とうじょうしたスズキ・カプチーノ、マツダAZ-1と共ともに、車くるま名めいの頭文字かしらもじから「平成へいせいABCトリオ」と呼よばれる軽けいスポーツのなかで、ビートだけが自然しぜん吸気きゅうきエンジンを搭載とうさい。そのためパワーでは見劣みおとりするが、軽快けいかいなハンドリングとカジュアルな雰囲気ふんいきによって人気にんきは高たかく、3台だいのなかで最もっとも多おおい3万まん4000台だい弱じゃくが作つくられた。

同おなじミドシップスポーツとはいえ、前年ぜんねんに発売はつばいされたNSXと比くらべ排気はいき量りょうは1/4以下いか、価格かかくは約やく1/6。しかし、ホンダ好すきに与あたえた喜よろこび、そして復活ふっかつを望のぞむ声こえの大おおきさでも負まけない、愛あいすべきマイクロスポーツである。