多摩美術大学たまびじゅつだいがく在学ざいがく中ちゅうに制作せいさくした短編たんぺんアニメーション「Airy Me」が第だい17回かい文化庁ぶんかちょうメディア芸術げいじゅつ祭さいアニメーション部門ぶもん新人しんじん賞しょう受賞じゅしょう。アニメーション・イラストレーター・漫画まんが家かと各かく方面ほうめんから熱あつい支持しじをうける気鋭きえいのクリエイター久野くの遥子ようこ監督かんとく。
『カラオケ行いこ！』（24）の大だいヒットも記憶きおくに新あたらしい、長年ながねん映画えいがファンから絶大ぜつだいな支持しじを集あつめ続つづける日本にっぽん映画えいが名手めいしゅ・山下やました敦あつし弘ひろし監督かんとく。
主役しゅやくである「あんずちゃん」に、『ボクたちはみんな大人おとなになれなかった』（21）、『ほかげ』（23）他た、数々かずかずの話題わだい作さくに出演しゅつえんし、俳優はいゆうだけでなく多岐たきに渡わたるジャンルで国内外こくないがいで唯一ゆいいつ無二むにの活躍かつやくを続つづける森山もりやま未來みらい。
日本にっぽんの芸術げいじゅつ分野ぶんやをけん引いんする才能さいのうが集結しゅうけつし、いましろたかし原作げんさくの『化ばけ猫ねこあんずちゃん』がアニメーション映画えいが化か！

今年ことし5月がつに行おこなわれる第だい77回かいカンヌ国際映画祭かんぬこくさいえいがさいの「監督かんとく週間しゅうかん」に日本にっぽんのアニメーションとして6年ねん振ふりに選出せんしゅつされ、さらに6月がつに開催かいさいされる世界せかい最古さいこ・世界せかい最大さいだいのアニメーション映画えいが祭さいであるアヌシー国際こくさいアニメーション映画えいが祭さい2024の「コンペティション部門ぶもん」でも出品しゅっぴんが決定けってい。37歳さいの化ばけ猫ねこに世界せかいが大だい注目ちゅうもく！

本ほん作さくでは実写じっしゃで撮影さつえいした映像えいぞうからトレースし、アニメーションにする「ロトスコープ」という手法しゅほうを採用さいよう。従来じゅうらいでは、演奏えんそうシーンやダンスなど人間にんげんの動うごきをリアルにアニメーション化かする事ことで用もちいられる事ことが多おおいのだが、本ほん作さくでは撮影さつえい現場げんばでしか生うまれない「お芝居しばい」をアニメーションに落おとし込こむ事ことに注力ちゅうりょくしている。もうひとつ大事だいじな要素ようそが、セリフの同時どうじ録音ろくおんである。その現場げんばでしか生うまれない掛かけ合あいによる役者やくしゃの「声こえ」も同時どうじに録音ろくおんする必要ひつようがある。その為ため、実写じっしゃ班はんには山下やました監督かんとくを中心ちゅうしんとし、実写じっしゃ映画えいが界かいの優秀ゆうしゅうなスタッフが集結しゅうけつし、映画えいが撮影さつえいそのままの撮影さつえいを敢行かんこう。そして、その映像えいぞうや音声おんせいをもとに久野くの監督かんとくが緻密ちみつな芝居しばいから抽出ちゅうしゅつするエッセンスを吟味ぎんみし、スタッフと共ともにアニメーションを作つくり上あげている。

あの森山もりやま未來みらいが実写じっしゃ映画えいが同様どうように動うごき話はなす姿すがたを撮影さつえいしておきながら、映画えいが館かんで目めにするのはアニメーションで表現ひょうげんされた完全かんぜんに化ばけ猫ねこの“あんずちゃん”という、贅沢ぜいたくともいえる、徹底的てっていてきにこだわった制作せいさく方法ほうほう。実写じっしゃで役者やくしゃが演えんじた登場とうじょう人物じんぶつたちはその魅力みりょくを活いかしながら、久野くの監督かんとくデザインによるキュートなキャラクターに変貌へんぼうをとげ、ロトスコープアニメーションならではの生いき生いきとした動うごき・表情ひょうじょうで動うごき回まわる特別とくべつな仕上しあがりは可愛かわいくもどこか現実味げんじつみのある未いまだかつて観みた事ことがないアニメーション映画えいがとなっている。

脚本きゃくほんは『苦役くえき列車れっしゃ』（12）でも山下やました監督かんとくとタッグを組くみ、監督かんとくとしてクリストファー・ドイルと撮影さつえいタッグを組くんだ異例いれいの経歴けいれきを持もついまおかしんじが執筆しっぴつ。撮影さつえいに『リンダ リンダ リンダ』（05）『苦役くえき列車れっしゃ』 など多おおくの山下やました作品さくひんでカメラを握にぎる池内いけうち義浩よしひろ。衣装いしょうは『シン・ウルトラマン』（22）『竜りゅうとそばかすの姫ひめ』（21）など実写じっしゃ、アニメーション関かかわらずアーティスト、演劇えんげきと幅広はばひろいジャンルで活躍かつやくし続つづける伊賀いが大介だいすけが担当たんとう。森山もりやまの他たキャスト（声こえ・動うごき）に、あんずちゃんと共ともに過すごす少女しょうじょ“かりん”を山下やました監督かんとくの『1秒びょう先さきの彼かれ』（23）でもフレッシュな魅力みりょくを発揮はっきした五ご藤ふじ希まれ愛あい、かりんの父ちちを青木あおき崇たかし高だか、母ははを市川いちかわ実和子みわこ、おしょーさんを鈴木すずき慶一けいいち、さらに水澤みずさわ紳しん吾われ、吉岡よしおか睦雄むつお、宇野うの祥平しょうへいら名めいバイプレイヤーたちも集結しゅうけつ。鈴木すずきは本ほん作さくの音楽おんがくも担当たんとうし、独特どくとくな世界せかい観かんを味あじのある繊細せんさいな音楽おんがくで彩いろどる。また主題歌しゅだいかを佐藤さとう千せん亜あ妃ひが本ほん作さくのための新曲しんきょく『またたび』を書かき下おろした。

実写じっしゃ映画えいがの精鋭せいえいたちが勢せいぞろいする中なかアニメーションには、アートディレクターをアカデミー賞しょうノミネート作品さくひんである『レッドタートル ある島しまの物語ものがたり』（16）で背景はいけいを担当たんとうしたJulien De Man。コンポジット開発かいはつにはイギリスでVFXアーティストと活躍かつやくするGuillaume Cassutoが参加さんか。キャラクターデザインは監督かんとくである久野くのが自みずから手掛てがけ、作画さくが監督かんとくを石いし舘だて波子はし（『ペンギン・ハイウェイ』（18）作画さくが監督かんとく）、中内なかうち友紀ゆき恵めぐみ（『あはれ！名作めいさくくん』作画さくが）が務つとめている。本ほん作さくならではの最強さいきょうの布陣ふじんが実現じつげんした。

また、アニメーション制作せいさくでは『クレヨンしんちゃん』や『ドラえもん』で知しられ、『窓まどぎわのトットちゃん』など繊細せんさいな芝居しばいを得意とくいとするスタジオである「シンエイ動画どうが」と、カンヌ国際映画祭かんぬこくさいえいがさいやアヌシー国際こくさい映画えいが祭さいで数々かずかずの賞しょうを受賞じゅしょうし、新進しんしん気鋭きえいのフランスのスタジオ「Miyu Productions」が長編ちょうへんとして初はつの日にち仏ふつ共同きょうどうにてアニメーションを制作せいさく。 シンエイ動画どうががキャラクターの動うごきを描えがき、Miyu Productionsが背景はいけい美術びじゅつと色彩しきさいを担になう。

実写じっしゃ×アニメーション。
日本にっぽん×フランス。
ジャンルや国くにを超こえた才能さいのうがタッグを組くんだ、前代未聞ぜんだいみもんのアニメーション映画えいがついに公開こうかい！