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【『ファイトソング』感想・5話】何度でもスタートを切りなおす・ネタバレあり – grape [グレイプ]

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【『ファイトソング』感想かんそう・5なんでもスタートをりなおす・ネタバレあり

By - かな  公開こうかい  更新こうしん

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Twitterを中心ちゅうしん注目ちゅうもくドラマの感想かんそう独自どくじ視点してんでつづり人気にんきはくしている、かな(@kanadorama)さん。

2022ねんがつスタートのテレビドラマ『ファイトソング』(TBSけい)のどころを連載れんさいしていきます。

かなさんがこれまでにいたコラムは、こちらからめます。

ドラマとしてているわたしたちは、いまが『どの位置いち』なのかかってたのしんでいるけれど(ちなみにいまかえ地点ちてん本来ほんらいこいをしている当事とうじしゃとしては、自分じぶんが『どの位置いち』かなんてからないだろう。

地図ちずもナビもないみち方角ほうがくかんがえ、時折ときおりあらわれる案内あんない看板かんばん標識ひょうしきしんじてすすんでいくようなものだ。

わったようにおもうけどつづいたり、つづくかとおもえば突然とつぜんわる。きゅうブレーキと加速かそく、ままならない車線しゃせん変更へんこうに、ときにはおもいもよらぬ一方いっぽう通行つうこう

恋愛れんあい地図ちずもナビもない、見知みしらぬまちでの運転うんてんみたいなものかもしれない。

ヒロインは、進行しんこうせい病気びょうきみみこえなくなるまえ素敵すてきおもを。

おとこはもう一度いちどヒットきょくつくって、がけっぷちの一発いっぱつミュージシャンからだっするためになにかときめく経験けいけんを。

そうしてはじまったこいえがく『ファイトソング』(TBSけい火曜かよう22 主演しゅえん清原きよはらはて耶)、5にして仕切しきなおし、リスタートである。

ちぶれたミュージシャン・芦田あしだ春樹はるき間宮まみやさち太朗たろう)は、ヒロイン・木皿きさら花枝はなえ清原きよはらはて耶)との出会であいをて、すうねんぶりにインスピレーションをきょくげるものの、そのきょくはコンペをけなかった。

コンペがわった以上いじょうこい真似事まねごと必要ひつようない。ここで一旦いったん花枝はなえ春樹はるき関係かんけい解消かいしょうになってしまう。

これまでもえない欠落けつらくかん自分じぶん感情かんじょう意識いしきしていくこいなのだが、ついに花枝はなえ自分じぶん失恋しつれんしたと自覚じかくする。

花枝はなえ恋愛れんあいの、いや人間にんげん関係かんけい経験けいけん自体じたい希薄きはくなために自分じぶんなにているのかの自覚じかくむずかしいのだとおもう。

たもののめぐみより、うしなった部分ぶぶんいたみでようやくづくというのは、なんだかせつないはなしである。

今回こんかい春樹はるき部屋へやなか居候いそうろうのように出入でいりしている烏丸からすまかおるあずま啓介けいすけ)の過去かこについてもえがかれている。

かつて春樹はるきのバンド仲間なかまだったかおるは、解散かいさんきょくつくれない春樹はるきにつきまとい、時折ときおり一方いっぽうてき高級こうきゅう食材しょくざい料理りょうりつくっては春樹はるきべさせて、その材料ざいりょうだい料理りょうり手間賃てまちんしょうして春樹はるきかねをせびっている。

春樹はるきも、いつも無造作むぞうさ万札まんさつしてはかおるはらっている。

一見いっけんかおる悪人あくにんなのか本当ほんとう友人ゆうじんなのか微妙びみょうなところだが、おそらくそれは友人ゆうじんとしての繊細せんさい距離きょりかんではないかとおもう。

きょくけなくなって、いろんなものをうしないながらずるずるとちていく春樹はるきに、依存いぞんにも同情どうじょうにもならない方法ほうほうおうとしたときに、おかね食事しょくじかいせば、春樹はるきのプライドをきずつけず、よりほそながえるとかおるかんがえた結果けっかなのではないか。

岡田おかだ惠和けいわ脚本きゃくほんえがくドラマの登場とうじょう人物じんぶつ姿すがた

花枝はなえにずっと片思かたおもいしているおさななじみの夏川なつかわ慎吾しんご菊池きくちかぜみがく)、花枝はなえまもろうとしている、おなじくおさななじみの凜(藤原ふじわらさくら)、つね春樹はるき現状げんじょうって最善さいぜんくそうとするマネージャーの弓子ゆみこ栗山くりやま千明ちあき)。

徐々じょじょはなひらくように、二人ふたり周囲しゅうい描写びょうしゃあつみをしてきている。

それはやわらかなガーゼを次々つぎつぎかさねていくような、いかにも岡田おかだ惠和けいわ脚本きゃくほんらしいやさしいあつみである。

岡田おかだめぐみは、2021ねんのテレビドラマ『にじいろカルテ』(テレビ朝日てれびあさひけい 主演しゅえん高畑たかはたたかしまれ)でも、やまいかかえながらきていくヒロインと、それぞれに欠落けつらくかかえながらきていく人物じんぶつぐん独特どくとく距離きょりかんえがいていた。

岡田おかだえが病気びょうき人生じんせい欠落けつらくは、たたかったりえるというよりも「ただかたわらにある」「時折ときおりのしかかってくるが共存きょうぞんする」、そんな感覚かんかくで、いまさくでもはなえだ視野しやひろげる人物じんぶつとして、中途ちゅうとしつ聴者ちょうしゃである杉野すぎの葉子ようこ石田いしだひかり)をびやかにえがいている。

人生じんせい途中とちゅうなにかをうしなっても、おなじくらいべつなにかをることは出来できるし、あたらしい出会であいがあって人生じんせいつづいていく。

これもまた、恋愛れんあいドラマの『背景はいけい』としてベテラン脚本きゃくほんわか世代せだいけてえがあいある発信はっしんだとおもう。

今週こんしゅう最後さいごはるじゅきょくづくりにはさらにもうすこしの猶予ゆうよあたえられる。

きょくづくりのための方策ほうさくなのか、それとも本当ほんとう恋愛れんあい感情かんじょうなのか、自分じぶんでもからないままにはなえだ再度さいど交際こうさいもうもうとするはるじゅに、ついに慎吾しんごこえをあげてったをかける。

恋愛れんあいごっこは、本気ほんきがった一人ひとり存在そんざいで、いやおうなく『ごっこ』ではいられなくなる。物語ものがたりかえしで、こいあらためて仕切しきなおしになる。

歌詞かしうなれば、いつだっていまつねにスタートライン。

たん独走どくそうよりもえばタイムは当然とうぜんれるだろう。どんな後半こうはん展開てんかいっているか、わくわくする。


[ぶん構成こうせい/grape編集へんしゅう]

かな

Twitterを中心ちゅうしん注目ちゅうもくドラマの感想かんそう独自どくじ視点してんでつづり人気にんきはくしている。
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