teaser

introduction

マヒトゥ・ザ・ピーポー初はつ監督かんとく作さくは、
詩的してきなことばと映像えいぞう美びで紡つむがれる“さよならと永遠えいえん”に
切実せつじつに向むき合あった真まっ赤かな⻘春映画えいが。
エンドロールが終おわっても共ともに生いきよう

• 　GEZAN のフロントマンであり、音楽おんがく以外いがいでも小説しょうせつ執筆しっぴつや映画えいが出演しゅつえん、フリーフェス・全ぜん感覚かんかく祭さいや反戦はんせんデモの主催しゅさいなど、独自どくじのレイヤーによるカルチャーを紡つむぐ活動かつどうで唯一ゆいいつ無二むにの世界せかいを作つくり上あげるマヒトゥ・ザ・ピーポー。彼かれが初はつ監督かんとくを務つとめ、2022年ねんの東京とうきょう国際こくさい映画えいが祭さい＜アジアの未来みらい部門ぶもん＞にも正式せいしき出品しゅっぴんされた映画えいが『i ai（読よみ：アイアイ）』。マヒト監督かんとくの実体験じつたいけんをもとに、主人公しゅじんこうのバンドマン・コウと、コウが憧あこがれるヒー兄けい、そして仲間なかまたちが音楽おんがくと共ともに過すごした日々ひび、出会であいと別わかれ、彼かれらの切実せつじつな時間じかんが綴つづられていく。
  　主人公しゅじんこうコウ役やくには、“全ぜん感覚かんかくオーディション”と 銘打めいうたれたオーディションで約やく3,500人にんの中なかから抜擢ばってきされた新星しんせい・富田とみた健太郎けんたろう。そして主人公しゅじんこうの人生じんせいに影響えいきょうを与あたえ、カリスマ的てきな存在そんざい感かんを放はなつヒー兄けい役やくに、映画えいがだけでなく舞台ぶたいやダンサーとしても活躍かつやくする森山もりやま未來みらい。ヒー兄けいの恋人こいびと・るり姉あね役やくを、映画えいがやドラマ、舞台ぶたいと活躍かつやくの幅はばを広ひろげるさとうほなみ、ヒー兄けいの弟おとうとでコウとバンドを組くむキラ役やくを、映画えいが『世界せかいは僕ぼくらに気きづかない』で第だい37回かい高崎たかさき映画えいが祭さい最優秀さいゆうしゅう新進しんしん俳優はいゆう賞しょうを受賞じゅしょうした堀家ほりいえ一希かずき。さらに吹越ふきこし満みつる、永山ながやま瑛あきら太ふとし、小泉こいずみ今日子きょうこら多彩たさいな実力じつりょく派はが顔かおを揃そろえる。
• 　マヒト監督かんとくの紡つむぐ“詩し”と、キーカラーでもある“赤あか”が象徴しょうちょう的てきに使つかわれる、寺山てらやま修司しゅうじを彷彿ほうふつさせる独特どくとくの映像えいぞう美びが融合ゆうごうした本ほん作さく。この純文学じゅんぶんがく的てきな味あじわいの作品さくひんを撮影さつえいカメラマンとして支ささえたのは、木村きむら伊兵衛いへえ写真しゃしん賞しょう受賞じゅしょうの写真しゃしん家か・佐内さない正史せいし。そして、美術びじゅつに佐々木ささき尚しょう、衣装いしょうに宮本みやもとまさ江え、劇げき中ちゅう画がに新井あらい英樹ひできなど、監督かんとくの思おもいに共鳴きょうめいしたカルチャー界かいの重鎮じゅうちんたちが集結しゅうけつ。また、ヒー兄けいがフロントマンを務つとめる劇げき中ちゅうバンドのライブシーンで、実際じっさいの演奏えんそうを担になうのは、監督かんとくをはじめとするGEZANのメンバーたち。ライブハウスの混沌こんとんと狂乱きょうらんが臨場りんじょう感かんたっぷりに描えがかれる。

storyあらすじ

i ai は“相あい逢”。もう一度いちど逢あう。
同おなじ時代じだいの雨あめに打うたれているあいあい傘がさの下した、
人ひとと人ひとが会あって、別わかれて、また出会であう青春せいしゅん映画えいが。
エンドロールが終おわった後のちも共ともに生いきよう。

兵庫ひょうごの明石あかし。
期待きたいも未来みらいもなく、単調たんちょうな日々ひびを過すごしていた若者わかもの・コウ（富田とみた健太郎けんたろう）の前まえに、地元じもとで有名ゆうめいなバンドマン・ヒー兄けい（森山もりやま未來みらい）が現あらわれる。強引ごういんなヒー兄けいのペースに巻まき込こまれ、ヒー兄けいの弟おとうと・キラ（堀家ほりいえ一希かずき）とバンドを組くむことになったコウは、初はじめてできた仲間なかま、バンドという居場所いばしょで人生じんせいの輝かがやきを取とり戻もどしていった。ヤクザに目めをつけられても怯ひるまず、メジャーデビュー目前もくぜん、彼女かのじょのるり姉あね（さとうほなみ）とも幸しあわせそうだったヒー兄けい。その矢先やさき、コウにとって憧あこがれで圧倒的あっとうてき存在そんざいだったヒー兄けいとの突然とつぜんの別わかれが訪おとずれる。
それから数すう年ねん後ご、バンドも放棄ほうきしてサラリーマンになっていたコウの前まえに、ヒー兄けいの幻影げんえいが現あらわれて……。

cast出演しゅつえん者しゃ

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  コウ：富田とみた健太郎けんたろう

  Kentaro Tomita

  「『i ai』の劇場げきじょう公開こうかいが決きまりました。あの夏なつをいよいよ皆みなさんに観みてもらえるのかと思おもうと感慨深かんがいぶかいものがあります。2年ねん半はん前まえの明石あかしの海うみの匂におい、深夜しんやに一人ひとり徘徊はいかいした公園こうえん、子供こども達たちのアンコールの声こえ、ギターの炸裂さくれつ音おん、叫さけんだ屋上おくじょう、全すべての瞬間しゅんかんが今いまでも鮮度せんどを保たもったまま心こころに残のこっています。『i ai』の夏なつ、最高さいこうだったな。紛まぎれもなく人生じんせいの青春せいしゅんです。皆みなさんにこの作品さくひんを届とどける事ことが出来できること、本当ほんとうに嬉うれしく思おもっています。これから出で逢あえる皆みなさんに心しんからの感謝かんしゃを込こめて。多おおくの人ひとに『i ai』が届とどきますように。」

  1995年ねん8月がつ2日にち生うまれ。東京とうきょう都と出身しゅっしん。主おもな出演しゅつえん作さくに、『サバイバルファミリー』（17年ねん／矢口やぐち史ふみ靖やすし監督かんとく）、『モダンかアナーキー』（23年ねん／杉本すぎもと大地だいち監督かんとく）、ドラマ『来世らいせではちゃんとします』(20年ねん／テレビ東京てれびとうきょう)、ドラマ『前科ぜんか者しゃ -新米しんまい保護ほご司し・阿川あがわ佳代かよ-』(21年ねん／WOWOW)、ドラマ『初恋はつこい、ざらり』(23年ねん／テレビ東京てれびとうきょう)、舞台ぶたい『ボーイズ・イン・ザ・バンド ~真夜中まよなかのパー ティー~』(20年ねん)、舞台ぶたい『雷かみなりに7回かい撃うたれても』(23年ねん) などがある。本ほん作さくオーディションで応募おうぼ総数そうすう3,500人にんの中なかから主演しゅえんに抜擢ばってきされ、話題わだいを集あつめる。

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  るり姉あね：さとうほなみ

  Honami Sato

  「ヒーの存在そんざいが大おおきすぎる。この物語ものがたりの中なかでの彼かれの生いき様ざまは、側がわから見みて、すごく突飛とっぴで不安定ふあんていで格好かっこう良よくて羨うらやましくて掛かけ替がえがない。 そんな彼かれと共ともに生いきられたことを幸しあわせに思おもいました。 この世界せかいに於おいての、音楽おんがくとひととのある種しゅ暴力ぼうりょく的てきな関かかわりが何故なぜか心地ここちいい。出会であえて良よかった。」

  1989年ねん8月がつ22日にち生うまれ。東京とうきょう都と出身しゅっしん。17年ねんよりさとうほなみとして女優じょゆう活動かつどうをスタート。近年きんねんの主おもな出演しゅつえん作品さくひんに、映画えいが『窮鼠きゅうそはチーズの夢ゆめを見みる』(20年ねん／行こう定てい勲くん)、NETFLIX『彼女かのじょ』(21年ねん／廣木ひろき隆一りゅういち)、『愛あいなのに』（22年ねん／城じょう定じょう秀夫ひでお）、『恋こい焦こがれ歌うたえ』（22年ねん／熊坂くまさか出いずる）、『銀ぎん平たいら町まちシネマブルース』（23年ねん／城じょう定じょう秀夫ひでお監督かんとく）、『次元じげん大介だいすけ』（23年ねん／橋本はしもと一はじめ）、『花はな腐くさし』（23年ねん／荒井あらい晴彦はるひこ）では第だい48回かい報知ほうち映画えいが賞しょう主演しゅえん女優じょゆう賞しょうノミネート。その他た、ABEMAドラマ『30までにとうるさくて』（22年ねん／主演しゅえん）、木曜もくようドラマ『六本木ろっぽんぎクラス』（22年ねん／EX）、『あなたがしてくれなくても』（23年ねん／CX）、『彼女かのじょたちの犯罪はんざい』（23年ねん／YTV）、『院内いんない警察けいさつ』（24年ねん／CX）舞台ぶたいブロードウェイミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』（22年ねん）、『剥へず愛あい』（23年ねん／主演しゅえん）、『ハザカイキ』（24年ねん）など多岐たきに活躍かつやくの幅はばを広ひろげる。「ゲスの極きわみ乙女おとめ」のドラマー、ほな・いこかとしても活動かつどう。

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  キラ：堀家ほりいえ一希かずき

  Kazuki Horike

  「初はじめまして、ヒー兄けいの弟おとうと、キラ役やくで出演しゅつえんしております、堀家ほりいえ一希かずきです。本ほん作さくでは誰だれかとの出逢であい、別わかれ、言葉ことばには出来できない一瞬いっしゅんの美うつくしさが、景色けしきと共ともに切きり取とられています。僕ぼく自身じしんも本ほん作さくを通とおして会あえなくなった人ひと、これから出逢であう人ひとに想おもいを馳はせる、良よい機会きかいになりました。是非ぜひ皆様みなさまもスクリーンで経験けいけんしていただきたいです。」

  1997年ねん11月21日にち生うまれ。岡山おかやま県けん出身しゅっしん。主おもな出演しゅつえん作さくに、映画えいが『泣なくな赤あか鬼おに』（19年ねん／兼重かねしげ淳じゅん監督かんとく）、『東京とうきょうリベンジャーズ2 血ちのハロウィン編へん』（23年ねん／英えい勉つとむ監督かんとく）、ドラマ『君きみと世界せかいが終おわる日ひに』(NTV)、『俺おれのスカート、どこ行おこなった?』(NTV)、『初はじめて恋こいをした日ひに読よむ話はなし』(TBS)、舞台ぶたい『すべての人類じんるいが家いえにいる』(古川ふるかわ貴義たかよし脚本きゃくほん・演出えんしゅつ)などがある。映画えいが初はつ主演しゅえん作さく『世界せかいは僕ぼくらに気きづかない』（23年ねん／飯塚いいづか花はな笑わらい監督かんとく）で、第だい37回かい高崎たかさき映画えいが祭さい最優秀さいゆうしゅう新進しんしん俳優はいゆう賞しょうを受賞じゅしょう。1月12日にち～ドラマ「好すきやねんけどどうやろか」（読売よみうりテレビ）に出演しゅつえん中ちゅう。

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  若わか頭あたま：吹越ふきこし満みつる

  Mitsuru Fukikoshi

  1965年ねん2月がつ17日にち生うまれ。青森あおもり県けん出身しゅっしん。1984年ねんより劇団げきだんWAHAHA本舗ほんぽに所属しょぞくし、『つぐみ』(90年ねん／市川いちかわ準じゅん監督かんとく)で初はつ出演しゅつえん。99年ねんの退団たいだん後ごも数すう多おおくの舞台ぶたい、TVドラマ、映画えいがに出演しゅつえん。06年ねんより放送ほうそうされている人気にんきドラマ「警視庁けいしちょう捜査そうさ一いち課か9係がかり」(現げんタイトル「特捜とくそう9」テレビ朝日てれびあさひ系けい)にレギュラー出演しゅつえん。11年ねんには映画えいが『冷つめたい熱帯魚ねったいぎょ』(園子そのこ温ゆたか監督かんとく)で長編ちょうへん映画えいが初はつ主演しゅえんを務つとめるなど、映画えいが・TVドラマ・舞台ぶたいと幅広はばひろい分野ぶんやで活躍かつやく中ちゅう。主おもな映画えいが出演しゅつえん作さくに、『たそがれ清せい兵衛ひょうえ』(02年ねん／山田やまだ洋次ようじ監督かんとく)、『ヘヴンズストーリー』(10年ねん／瀬せ々敬久たかひさ監督かんとく)、『友ともだちのパパが好すき』（15年ねん／山内やまうちケンジ監督かんとく)、『モリのいる場所ばしょ』(18年ねん／沖田おきた修一しゅういち監督かんとく)、『よこがお』(19年ねん／深田ふかた晃司こうじ監督かんとく)、『嘘八百うそはっぴゃく 京町きょうまちロワイヤル』(20年ねん／武たけ正晴まさはる監督かんとく)、『銃じゅう 2020』(20年ねん／武たけ正晴まさはる監督かんとく)、『大だいコメ騒動そうどう』(21年ねん／本木もとぎ克かつ英えい監督かんとく)、『銀ぎん平たいら町まちシネマブルース』（23年ねん／城じょう定じょう秀夫ひでお監督かんとく）、『Winny』（23年ねん／松本まつもと優作ゆうさく監督かんとく）、『リボルバー・リリー』（23年ねん／行こう定てい勲くん監督かんとく）、『Love Will Tears Us Apart』（23年ねん／宇賀うが那な健けん一いち監督かんとく）などがある。

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  久我くが：永山ながやま瑛あきら太ふとし

  Eita Nagayama

  「マヒトゥ監督かんとくと2人ふたりで試写ししゃを観みました。やられてしまいました。
  物心ぶっしんついてから自分じぶんの内側うちがわと外側そとがわで起おきている、言語げんご化か出来できない、得体えたいの知しれない行いき来きする何なにかが、この作品さくひんから溢あふれ出でているのを皮膚ひふから吸収きゅうしゅうしてしまった。これが観みたかったんだ。。昨今さっこんの不調和ふちょうわな世界せかいに照射しょうしゃした赤あかい光ひかり『i ai』は、皆様みなさまにどんな具合ぐあいで届とどくのか楽たのしみでしかたがない。」

  1982年ねん12月13日にち生うまれ。東京とうきょう都と出身しゅっしん。2002年ねんに『青あおい春はる』（豊田とよだ利晃としあき監督かんとく）スクリーンデビュー以降いこう、数々かずかずの映画えいが、ドラマに出演しゅつえん。1982年ねん生うまれ、東京とうきょう都と出身しゅっしん。『ディア・ドクター』（09年ねん／西川にしかわ美和みわ監督かんとく）で日本にっぽんアカデミー賞しょう優秀ゆうしゅう助演じょえん男優だんゆう賞しょう、ブルーリボン賞しょう助演じょえん男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょう。主おもな映画えいが出演しゅつえん作さくに、『まほろ駅前えきまえ多田おおた便利べんり軒のき』（11年ねん／大森おおもり立たて嗣監督かんとく）、『ワイルド7』（11年ねん／羽はね住じゅう英一郎えいいちろう監督かんとく）、『僕達ぼくたち急行きゅうこう A列車れっしゃで行いこう』（12年ねん／森田もりた芳光よしみつ監督かんとく）、『64-ロクヨン-前編ぜんぺん／後編こうへん』（16年ねん／瀬せ々敬久たかひさ監督かんとく）、『友とも罪ざい』（18年ねん／瀬せ々敬久たかひさ監督かんとく）、『HOKUSAI』（21年ねん／橋本はしもと一いち監督かんとく）、『護まもられなかった者ものたちへ』（21年ねん／瀬せ々敬久たかひさ監督かんとく）、『怪物かいぶつ』（23年ねん／是枝これえだ裕和ひろかず監督かんとく）、『福田ふくだ村むら事件じけん』（23年ねん／森もり達也たつや監督かんとく）、『アンダーカレント』（23年ねん／今泉いまいずみ力つとむ哉監督かんとく）などがある。公開こうかい待機たいき作さくに、『風ふうよ あらしよ 劇場げきじょう版ばん』（柳川やながわ強つよし監督かんとく）など。近年きんねんでは短編たんぺん映画えいがで自身じしん初はつの監督かんとくを務つとめたり、「永山ながやま瑛あきら太ふとし、写真しゃしん」と題だいし、写真しゃしん家かとして展覧てんらん会かいを開催かいさいするなど活躍かつやくの場ばを拡ひろげている。

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  店長てんちょう：小泉こいずみ今日子きょうこ

  Kyoko Koizumi

  「儚はかなくて、激はげしくて、美うつくしいこの映画えいがに参加さんかできて嬉うれしかったです。」

  1966年ねん2月がつ4日にち生うまれ。神奈川かながわ県けん出身しゅっしん。1982年ねん歌手かしゅとしてデビュー。同時どうじに映画えいがやテレビドラマなどで俳優はいゆう業ぎょうも開始かいし。映画えいがでは2002年ねん相米そうまい慎二しんじ監督かんとく『風花かざばな』にて報知ほうち映画えいが賞しょう主演しゅえん女優じょゆう賞しょう、第だい25回かい日本にっぽんアカデミー賞しょう優秀ゆうしゅう主演しゅえん女優じょゆう賞しょうを受賞じゅしょう。2005年ねんに豊田とよだ利晃としあき監督かんとく『空中くうちゅう庭園ていえん』にてブルーリボン賞しょうを受賞じゅしょう。2009年ねん犬いぬ童わらわ一いち心しん監督かんとく『グーグーだって猫ねこである』、黒沢くろさわ清きよし監督かんとく『トウキョウソナタ』にて文化庁ぶんかちょう芸術げいじゅつ選奨せんしょう文部もんぶ科学かがく大臣だいじん賞しょうを受賞じゅしょう。舞台ぶたいでは作さく・北村きたむら想そう／演出えんしゅつ・寺てら十じゅう吾われ『草枕くさまくら』にて第だい50回かい紀伊國屋きのくにや演劇えんげき賞しょう個人こじん賞しょう、第だい23回かい読売よみうり演劇えんげき大賞たいしょう優秀ゆうしゅう女優じょゆう賞しょうを受賞じゅしょう。2005年ねんから10年間ねんかん、読売新聞よみうりしんぶんで書評しょひょう委員いいんを務つとめるなど執筆しっぴつとしても活躍かつやくし、「黄色きいろいマンション黒くろい猫ねこ」で2017年ねん講談社こうだんしゃエッセイ賞しょうを受賞じゅしょう。2015年ねんには自みずからが代表だいひょうを務つとめる「株式会社かぶしきがいしゃ明後日みょうごにち」を設立せつりつ。プロデューサーとして舞台ぶたい演劇えんげきや音楽おんがくイベントなどの企画きかく、制作せいさくに従事じゅうじ。

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  ヒー兄けい：森山もりやま未來みらい

  Mirai Moriyama

  「いつかの夏なつの終おわりに撮影さつえいした『i ai』。細こまかな記憶きおくは少すこしずつ薄うすれてきてはいるけれど、あの時間じかんが僕ぼくに与あたえたインパクトは今いまでも明確めいかくです。目めを瞑つぶって立たち上あがってくるイメージは、どこまでも突つき抜ぬけた、真まっ赤かな青あお。マヒトの詩的してきでプリミティブな作家さっか性せいに溢あふれた処女しょじょ作さくに関かかわれたことを、おもしろおかしく思おもっています。映画えいがでしか生うまれることのなかった世界せかいです。映画えいが館かんで体験たいけんしなければ意味いみはないかと。」

  1984年ねん8月がつ20日はつか生うまれ。兵庫ひょうご県けん出身しゅっしん。5歳さいから様々さまざまなジャンルのダンスを学まなび、15歳さいで本格ほんかく的てきに舞台ぶたいデビュー。2013年ねんには文化庁ぶんかちょう文化ぶんか交流こうりゅう使しとして、イスラエルに1年間ねんかん滞在たいざい、Inbal Pinto&Avshalom Pollak Dance Companyを拠点きょてんにヨーロッパ諸国しょこくにて活動かつどう。「関係かんけい値ちから立たち上あがる身体しんたい的てき表現ひょうげん」を求もとめて、領域りょういき横断おうだん的てきに国内外こくないがいで活動かつどうを展開てんかいしている。主おもな映画えいが出演しゅつえん作さくに、『モテキ』(11年ねん／大根おおね仁ひとし監督かんとく)、『苦役くえき列車れっしゃ』(12年ねん／山下やました敦あつし弘ひろ監督かんとく)、『怒いかり』(16年ねん／ 李り相しょう日び監督かんとく)、日本にっぽん・カザフスタン合作がっさく映画えいが『オルジャスの白しろい馬うま』(20年ねん／竹たけ葉はリサ、エルラン・ヌルムハンベトフ監督かんとく)、『アンダードッグ』(20年ねん／武たけ正晴まさはる監督かんとく)、『犬いぬ王おう』(22年ねん／ 湯浅ゆあさ政明まさあき監督かんとく)、『シン・仮面かめんライダー』(23年ねん／庵あん野の秀明ひであき監督かんとく)、『山女やまめ』(23年ねん／福永ふくなが壮たけし志こころざし 監督かんとく)、『ほかげ』（23年ねん／塚本つかもと晋すすむ也監督かんとく）など。公開こうかい待機たいき作さくに、『大おおいなる不在ふざい』(近浦ちかうら啓けい監督かんとく)など。ポスト舞踏ぶとう派は。
  

staff製作せいさく陣じん

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  マヒトゥ・ザ・ピーポー

  監督かんとく・脚本きゃくほん・音楽おんがく

  「やっと公開こうかいが決きまりました。
  これは咳せきを我慢がまんし、つられて季き節ぶしも息いきをとめたとある夏なつ、愛いとしき仲間なかまと生傷なまきずを絶たやさず駆かけ抜ぬけた生いきることについての物語ものがたりです。
  なぜ人ひとは記録きろくするのか？人ひとはなぜ永遠えいえんに対たいして挑戦ちょうせんするのか？その答こたえを映画えいがというフォーマットでしかすくいとれない瞬間しゅんかんの連続れんぞくが肯定こうていしている。生いきてる時間じかんの中なかで死しを生いかそうとする試こころみ、その痕跡こんせきが詩しを呼よび込こむ。
  i ai、相あい逢、もう一度いちど逢あう。ううん、何なん度どでも真実しんじつに会あおう。わたしは映画えいがという嘘うその時間じかんの中なかでたどり着ついた本当ほんとうがお守まもりのように、未来みらいを照てらすことを知しっている。この正ただしく混乱こんらんした118分ふんが歪いがんだ現実げんじつをサバイブする武器ぶきになることを確信かくしんしている。」

  2009年ねん バンドGEZANを大阪おおさかにて結成けっせい。作詞さくし作曲さっきょくをおこないボーカルとして音楽おんがく活動かつどう開始かいし。インディーズながらFUJI ROCK FESTIVALのRED MARQUEE 、WHITE STAGE、GREEN STAGEに出演しゅつえん。うたを軸じくにしたソロでの活動かつどうの他ほかに、青葉あおば市子いちことのNUUAMMとして複数ふくすうのアルバムを制作せいさく。国内外こくないがいのアーティストをリリースするレーベル十じゅう三さん月がつを運営うんえい、全ぜん感覚かんかく祭さいを主催しゅさい。2019年ねんに小説しょうせつ、銀河ぎんがで一番いちばん静しずかな革命かくめいを幻冬舎げんとうしゃより出版しゅっぱん。GEZANのドキュメンタリー映画えいが Tribe Called DiscordがSPACE SHOWER FILMにて公開こうかい。
  豊田とよだ利晃としあき監督かんとくの劇映画げきえいが「破壊はかいの日ひ」に出演しゅつえん。
  エッセイ「ひかりぼっち」がイーストプレスより発売はつばい。ユリイカ2023年ねん4月がつ号ごうにて特集とくしゅう号ごうの発売はつばい。
  映画えいがi aiでは初はつ監督かんとく、脚本きゃくほん、音楽おんがくを担当たんとう、PARCO配給はいきゅうにて全国ぜんこく上映じょうえい。
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  佐内さない正史せいし

  撮影さつえい

  「信号しんごうが赤あかになっただけで、赤あかだと車くるま止とまる、青あおで車くるまは進すすむ、黄色おうしょくーっ、それだけで、ぶち上あがる私わたし、ロケ地ちに向むかう車くるまの中なか、撮影さつえい帰がえりの車くるまの中なか、橋はしを渡わたる、夜景やけい、宙ちゅうを見みていた、私わたしは映画えいがを撮とっている、全ぜんカット冷さめてない、酔よってもいない、私わたしの一番いちばんが撮とれている、目めに見みえない、iai、マヒト、映画えいが、にピントが合あっている、凄すごいな、なんでこうなったんだろう、こんなの初はじめて見みた、忘わすれられない、アイアイアイなんだ。」

  1997年ねん、写真しゃしん集しゅう『生いきている』でデビュー。
  2003年ねん、写真しゃしん集しゅう『MAP』で木村きむら伊兵衛いへえ写真しゃしん賞しょうを受賞じゅしょう。
  2008年ねんに独自どくじレーベル「対照たいしょう」を立たち上あげて写真しゃしん集しゅうを発表はっぴょうしつづけている。最新さいしん刊かんに「写真しゃしんの体毛たいもう」 「静岡しずおか詩し」がある。
  2009年ねん、川崎かわさき市し岡本おかもと太郎たろう美術館びじゅつかんにて写真しゃしん展てん「対照たいしょう 佐内さない正史せいしの写真しゃしん」、
  2023年ねん夏なつ、静岡しずおか市し美術館びじゅつかんにて写真しゃしん展てん「静岡しずおか詩し」、
  2023年ねん9月がつ22日にちから10月がつ28日にちまでタカ・イシイギャラリーamanaTIGPにて写真しゃしん展てん「静岡しずおか詩し」。
  曽我部そがべ恵一けいいちとのユニット「擬態ぎたい屋や」では、佐内さないの詩しと曽我部そがべの音おと合あわせをしたサウンド作品さくひん、1st Album『DORAYAKI』をリリース。
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  平体へいたい雄二ゆうじ

  プロデューサー

  『百ひゃく円えんの恋こい』で第だい88回かいアカデミー賞しょう外国がいこく語ご映画えいが賞しょうの日本にっぽん代表だいひょうに選出せんしゅつされるなど、多数たすうの映画えいが賞しょうを席巻せっけん。『アンダードッグ』では主演しゅえんに森山もりやま未來みらいを迎むかえ、再ふたたびボクシングを題材だいざいに不屈ふくつのルーザーたちへ捧ささげる挽歌ばんかを作つくり上あげる。またテレビドラマも多数たすう製作せいさく。『離婚りこんしない男おとこ-サレ男おとこと悪あく嫁よめの騙だまし愛あい-』『シェフは名めい探偵たんてい』『死し役所やくしょ』など話題わだい作さくを多おおく手てがける。製作せいさく会社かいしゃスタジオブルー代表だいひょう

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statementマヒトゥ・ザ・ピーポーから、みなさんへのお願ねがい。

「わたしを映画えいが監督かんとくにしてください」 一人ひとりの部屋へや、少すこしあいたカーテンの隙間すきまから飛行機ひこうきが飛とんでいくのが見みえる。わたしはベッドに横よこになった体勢たいせいのまま、iPhoneでなんとなくムービーをまわしていた。よくも悪わるくもない10秒びょうほどの時間じかんが、動画どうがフォルダに追加ついかされる。
人ひとはなぜ記録きろくするのだろう？きっとその飛行機ひこうきのムービーを見返みかえすこともないだろう。

時間じかんが残のこってしまうことが時折ときおり、酷こくに思おもえることがある。あらかじめ約束やくそくされたいつか思おもい出でに変かわる美うつくしい時ときがそこに居座いすわり続つづけることは、いずれわたしを追おい詰つめるかもしれない。そのことを想像そうぞうする時とき、頭あたまの空洞くうどうを駆かけ巡めぐるさまざまな時間じかんや人ひとの顔かおがある。
金木犀きんもくせいの香かおりがする通学つうがく路ろ、雨降あめふりの朝あさにベランダの手てすりにいたカタツムリの親子おやこと雨上あめあがりにかかった虹にじのこと、噛かんだ跡あとのあるビートバン、ハウリングの中なかで演奏えんそうした夏なつの日ひの午後ごごと焦燥しょうそう。ありがとう。ごめんなさい。この頃ころの黒くろく焼やけ焦こげた気持きもちのことも忘わすれてしまうんだろうか？
できるだけ覚おぼえておきたいが、わたしの記憶きおくには限かぎりがあることも、31年間ねんかんこの身体しんたいと付つき合あってきたからわかる。

photo by Shiori Ikeno

わたしたちは悲かなしい時代じだいの渦うずに揉もまれて、必要ひつよう以上いじょうに学習がくしゅうしすぎてしまった。記憶きおくのパケットに容量ようりょうがあること、肉体にくたいは老おい、いずれは思おもい出でもろとも消きえること。だから時間じかんに怯おびえ、そしてできるだけ記憶きおくを残のこそうと人ひとはiPhoneを握にぎりしめて眠ねむる。今日きょうの自分じぶんや景色けしきを何なにかにつなぎとめておきたいのだ。インスタグラムは新あたらしい教会きょうかいになり、もはや今日きょうにおいて記録きろくはアーティストの仕事しごとでもない。荒廃こうはいし散ちらかった現実げんじつがその役割やくわりをあらゆる人ひとに要求ようきゅうしたのだ。
無理むりもないよなー。あまりにも唐突とうとつに多おおくのさよならが目めの前まえを走はしり抜ぬけていく。わたし自身じしん、コロナ禍かと呼よばれる近ちかい時間じかんの中なかでも友人ゆうじんがこの世よを去さり、そして唯一ゆいいつの故郷こきょうだったバンドGEZANのメンバーも東京とうきょうを去さっていった。その喪失そうしつに慣なれることはない。神様かみさまが定さだめたのだとしたら、どうしてそのように学習がくしゅうすることのできない設定せっていにしたのか直接ちょくせつ問とうてみたいものだ。サヨナラへの抗体こうたいが体内たいないにできるのはいつの日ひか？

森山もりやま未來みらい演えんじるヒー兄けいは、わたしたちのバンドにとって最初さいしょのサヨナラだった。メンバーが生うまれ育そだった明石あかしで、色いろんな音楽おんがくを聴きかせてくれて、バンドの道みちにひきずり込こんだ人ひとだった。そのモチーフになった男おとこはこの世よにはいない。戸籍こせき上じょうはいないことになっている。永眠えいみん。眠ねむってる？まさかね？だって、実際じっさいわたしに映画えいがを撮とらせ、今いまあなたの時間じかんと目めを実際じっさいに奪うばっている。それは存在そんざいしていることと何なにが違ちがうのだろうか？わたしは失うしなわれた幻まぼろしたちとの記憶きおくと共ともにサヨナラを再さい定義ていぎしたい。

ふと部屋へやの中なかで思おもっていた。ライブハウスや映画えいが館かんに居いるゴーストたちのこと。彼かれら彼女かのじょたちはライトのついていない無人むじんのフロアで、今いま、何なにと彷徨ほうこうっているのだろう。未来みらいで歌うたわれるはずだった歌うたが部屋へやの隅すみでうずくまっている。それらの再生さいせいされ損そこねた記憶きおくはどこへ向むかえばいいのだろう？

ふつふつと映画えいがを撮とることへの必然ひつぜんがわたしの中なかで育そだっていく。誰だれに頼たのまれたわけでもない。ただ無骨ぶこつでわがままなわたしの自我じががむくむくと成長せいちょうしていく。
「撮とりたい」
そう、この感かんじ。紛まぎれもなく生いきてる。生いきてる時間じかんの中なかで死しを生いかし続つづける。

あらためて記録きろくすることについて考かんがえた。ここでいう記録きろくは記号きごうを残のこすことではない。気配けはい、匂におい、重おもさ、そういった画像がぞうからこぼれ落おちる存在そんざいの影かげにこそ、人ひとの呼吸こきゅうがある。わたしはその時間じかんを撃うちたいのだ。

カメラのシャッターを切きることをSHOOT(撃うつ)というが、今いま、この世界せかいに出回でまわっている絵えのどれだけが撃うち抜ぬかれた瞬間しゅんかんなのだろうか？写真しゃしんや映像えいぞうは加工かこうされ、目元めもとの皺しわはPhotoshopで修正しゅうせいされて画像がぞうへと変換へんかんされていく。これはピッチの修正しゅうせいと共ともに声こえや音おとの尊厳そんげんを奪うばっている音楽おんがくも同おなじだ。表現ひょうげんメディアのほとんどが、生いき物ものの持もつ曖昧あいまいな揺ゆれや混乱こんらんを許ゆるさず、暗黙あんもくのうちに共犯きょうはん者しゃとなり美びを冒涜ぼうとくしている。今日きょうも広告こうこくとして作つくり上あげられた画像がぞうが世界せかいを飛とび回まわり、視力しりょくを悪わるくした人ひとがいいねを押おしている。
正直しょうじきうんざりだ。
わたしの記録きろくしたい記憶きおくはそこにはない。
いいことも悪わるいこともあったが、懸命けんめいに生いきたその光ひかりもろとも焼やき付つけたい。皺しわが増ふえていくことだってキレイと呼よびたいし、永遠えいえんと現実げんじつの境界きょうかい線せんに張はられたガラスの板いた、そこにつけた爪跡つめあと、それだってレタッチで消けさずに残のこしたい。

photo by Shiori Ikeno

i aiは相あい逢、もう一度いちど逢あうという意味いみです。
同おなじ時代じだいの雨あめに打うたれているあいあい傘がさの下もとで、人ひとと人ひとが会あって、別わかれて、また出会であう青春せいしゅん映画えいがです。

演えんじるのは森山もりやま未來みらい。その立たち姿すがたから、存在そんざいすることについての思考しこうの跡あと跡あとが無数むすうに見みえる。生傷なまきずを絶たやさない人間にんげんは匂においがちがう。
ムービーのカメラは佐内さない正史せいし。佐内さないさんが長編ちょうへんのムービーとして入はいるのはキャリアとしても初はじめてで、このビジュアルの写真しゃしん撮影さつえいをした翌日よくじつに「マヒト君くんの映画えいがは僕ぼくが撮とらなくちゃいけないかな〜と思おもって〜。」と自みずから名乗なのりを上あげてくれた。嬉うれしかったな。どちらも瞬間しゅんかんに対たいしての切実せつじつさ、そして効率こうりつの悪わるい生いき方かたは信頼しんらいできる。この二人ふたりの共犯きょうはん者しゃと共ともに時代じだいの腹はらに日本にっぽん刀がたなを入いれる。痺しびれるね。
そして、右みぎも左ひだりもわからない中なかでやる！と挙手きょしゅをした映画えいがのプロジェクトは、スタジオブルーの平体へいたいさんという映画えいがプロデューサーと出会であうことで一気いっきに具体ぐたい性せいに向むけて輪郭りんかくを得え始はじめた。この出会であいはかつてのメンバー、カルロスが同おなじいきつけのカレー屋やだったことからのひょんな出会であいで、スパイス香かおる店内てんないでそのビジョンをぶつけ、今いまでは同おなじ崖がけの先端せんたんに立たち、そして心中しんちゅうのを約束やくそくした頭あたまのおかしい人ひとたちです。
人生じんせいって不思議ふしぎだ。もうここにはいないかつての仲間なかまが残のこした縁えんが未来みらいに残のこり、形かたちを成なす。しかもカルロスが帰かえっていった地元じもとでカメラを回まわすのだから。その終おわりなき因果いんがの渦うずたるや、まさにi aiの中なかで描えがく世界せかいだ。
とはいえ、描えがきたいわたしのビジョンには到底とうてい及およばない。そのためのクラウドファンディングです。

わたしは会あえなくなったゴーストたちの記憶きおくと共ともに、この映画えいがを作つくりたい。あなたにもいるはずだよ。そんな忘わすれることなどしたくない美うつくしき敗北はいぼく者しゃが。わたしはそもそも彼かれら彼女かのじょらを敗者はいしゃと呼よぶことに全身ぜんしんで抗あらがいたい。そしてこの映画えいがが、これからの何なん度ども経験けいけんするであろうあなたのサヨナラを、灯台とうだいのように照てらすことをイメージしている。

上うえに名なを連つらねた何なんの前例ぜんれいもないわたしの想像そうぞう力りょくに賭かけてくれる心しんある人ひとたち。あなたもその中なかの一人ひとりになってほしい。それはもう才能さいのうを残のこさず使つかい切きり、この２時じ間あいだを永遠えいえんに昇華しょうかすることをもって返かえしたい。想像そうぞう力りょくだけあればどこまでもいける。この閉塞へいそくした時代じだいでそう言いい切きれるわたしやあなたでいよう。
この後のちフルキャストのオーディションをはじめる。撮影さつえいは九きゅう月がつ。何なにかが起おこるなら夏なつしかない。混乱こんらんの時代じだいを生傷なまきずを絶たやさず、走はしる。

わたしを映画えいが監督かんとくにしてください。よろしくお願ねがいします。 マヒトゥ・ザ・ピーポー

photo by 佐内さない正史せいし

　

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