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ファクシミリ - Wikipedia

ファクシミリ

文書ぶんしょ、および画像がぞう送信そうしん方法ほうほう

ファクシミリ英語えいご: facsimile)は、文字もじ図形ずけい写真しゃしんなどの静止せいし画像がぞうを、電気でんき信号しんごう変換へんかんして送受信そうじゅしんする通信つうしん方式ほうしき、またはその用途ようと使用しようする機器ききである[1]通称つうしょうFAX(ファックスまたはファクス)

家庭かていようFAXを使用しようする若者わかもの(1994ねん
ラジオファクシミリ無線むせん伝送でんそうするファクシミリ)で受信じゅしんした気圧きあつ配置はいち無線むせんFAXによる定時ていじ配信はいしん自動じどう受信じゅしんすることで入手にゅうしゅする。このは2011ねん12月にイギリスぐんノースウッド司令しれいうちのJOMOC(Joint Operations Meteorology and Oceanography Centre 気象きしょうがく海洋かいようがくかんする統合とうごう運用うんようセンター)から配信はいしんされたもの。

概要がいよう

編集へんしゅう

一般いっぱんてきなFAXは、静止せいし画像がぞう電子でんしデータに変換へんかんするイメージスキャナ電子でんしデータを送受信そうじゅしんするための電気でんき信号しんごう変換へんかんするモデム電子でんしデータを印字いんじするためのプリンタわさった装置そうちである。通信つうしん回線かいせんとしては、有線ゆうせん無線むせん両方りょうほうもちいられるが、一般いっぱんてきには公衆こうしゅう交換こうかん電話でんわもう利用りようされる。

2000年代ねんだい以降いこう電子でんしメールチャットクラウドストレージ普及ふきゅうにより世界せかいてき利用りようしゃ減少げんしょうしているが、日本にっぽんではこれらを使つかいこなせない高齢こうれいしゃや、デジタルおくれている職場しょくば情報じょうほう印刷物いんさつぶつかたち記録きろくしたいそうからの需要じゅようがあるため機器きき製造せいぞうつづけられている[2]中小ちゅうしょう企業きぎょう場合ばあい、8わりがFAXにたよ傾向けいこうがある[3]

ベイン: ファクシミリの原型げんけい発明はつめい

編集へんしゅう
 
ベインの装置そうち(1850ねんのもの)

1843ねん、イギリスじんアレクサンダー・ベインがファクシミリの原型げんけい発明はつめいし、特許とっきょ取得しゅとくした[4][5]

送信そうしんがわでは、振幅しんぷく方向ほうこう平行へいこう下部かぶ側面そくめん絶縁ぜつえんばんをセットする。その絶縁ぜつえんばんじょう金属きんぞく文字もじき、さき絶縁ぜつえんばん接触せっしょくする金属きんぞくはりけて、左右さゆううごかす。接触せっしょくはり絶縁ぜつえんばん左右さゆう移動いどうして、絶縁ぜつえん部分ぶぶん接触せっしょくしているときは“導通どうつう”、金属きんぞく部分ぶぶん接触せっしょくすると“導通どうつう”の信号しんごうおくる。1かい振幅しんぷくごと絶縁ぜつえんばん上方かみがたまた下方かほう)にすこしずつ移動いどうさせて、絶縁ぜつえんばん全体ぜんたい走査そうささせる。

受信じゅしんがわでも同様どうよう接触せっしょくはりもうけて、化学かがく反応はんのうによって変色へんしょくする記録きろく接触せっしょくはり走査そうささせる。“導通どうつう”の信号しんごうのときに電流でんりゅうながして、記録きろく変色へんしょくさせて送信そうしんがわ絶縁ぜつえんばんじょう金属きんぞく文字もじ再生さいせいさせる。

送信そうしんがわ読取よみと走査そうさ受信じゅしんがわ記録きろく走査そうさは、それぞれべつ利用りようしているので同期どうきむずかしく、記録きろく位置いちにずれが発生はっせいして画像がぞうみだ実用じつようされなかった[6][7][8]

パンテレグラフ

編集へんしゅう
 
1933ねんつくられたパンテレグラフのレプリカ、レオナルドダビンチ博物館はくぶつかん展示てんじ

ベインの装置そうちでは同期どうきむずかしいという欠点けってん改良かいりょうしたのがイタリアじんジョヴァンニ・カゼッリである。1862ねん、カセルは送信そうしんがわから同期どうき信号しんごうおくり、受信じゅしんがわ電磁でんじマグネットで制御せいぎょして同期どうきパンテレグラフ発明はつめいした。フランス郵便ゆうびん電信でんしん公社こうしゃ採用さいようされ、手書てがきの文字もじ図面ずめんとう電送でんそう使用しようされた。用紙ようしは111mm×27mmで、やく25文字もじ程度ていど電送でんそうでき、おも銀行ぎんこうのサイン照合しょうごう利用りようされた[5][8][9][10]

ベイクウエル: 現在げんざいのファクシミリの基本形きほんけい発明はつめい

編集へんしゅう
 
ベイクウエルの装置そうち(1848ねん

1848ねん、イギリスじんベイクウエル(Frederick Collier Bakewell)は、ベインの発明はつめいおおきく改良かいりょうし、現在げんざいのファクシミリの基本形きほんけい発明はつめいした。

1851ねんロンドン万国博覧会ばんこくはくらんかい展示てんじされた。送信そうしんがわは、金属きんぞく円筒えんとう特殊とくしゅ絶縁ぜつえんインクでいた金属きんぞくはくける。円筒えんとう円周えんしゅう方向ほうこう固定こていして接触せっしょくさせた金属きんぞくはり接触せっしょくはり)をもうけ、円筒えんとう回転かいてんさせて“導通どうつう”、“導通どうつう”の信号しんごうる。円筒えんとう回転かいてんしながら、接触せっしょくはり円筒えんとう片方かたがたはしからはしにむかってじく方向ほうこうすこしずつ移動いどうさせることによって、円周えんしゅうめん金属きんぞくはく全体ぜんたい走査そうさして受信じゅしんがわおくる。受信じゅしんがわ送信そうしんがわおなおおきさの金属きんぞく円筒えんとう接触せっしょくはりもうけ、電流でんりゅうながれたときに変色へんしょくする化学かがくけ、送信そうしんがわ同期どうきして回転かいてんさせる。送信そうしんがわ導通どうつう導通どうつう信号しんごう記録きろく濃淡のうたんとなって表示ひょうじされる。受信じゅしんがわ円筒えんとう回転かいてん速度そくどやスタート・ストップを送信そうしんがわ円筒えんとう同期どうきすることがむずかしく実用じつようされなかった[7][8][9][11]

ハンメル: ベイクウエル方式ほうしき改良かいりょう

編集へんしゅう

1898ねん、アメリカじんハンメル(Ernest A. Hummel)はベイクウエルの欠点けってん改良かいりょうした装置そうち(Telediagraph)を発明はつめいした。8インチみち円筒えんとうもちい、送信そうしんがわ円筒えんとうが1しゅう回転かいてんするごと同期どうき信号しんごう発生はっせいし、その信号しんごうごと接触せっしょくはりじく方向ほうこうに1/56インチ移動いどうしていく。受信じゅしんがわでは送信そうしんがわ同期どうき信号しんごうけて同様どうよう方法ほうほう円筒えんとう接触せっしょくはり制御せいぎょして同期どうきる。同時どうじ送信そうしん原稿げんこう信号しんごうけて記録きろくする。送信そうしん原稿げんこううす金属きんぞくはく導通どうつうのワニスで記載きさいし、受信じゅしんがわでは2まい白紙はくしはさまれたカーボン記録きろくする。原稿げんこうサイズは最大さいだい8×6インチ(203mm×152mm)で送信そうしん時間じかんは20 - 30ふん、いくつかの米国べいこく新聞しんぶんしゃ採用さいようされた[8][12]

コルンとベラン: 電子でんししきファクシミリの発明はつめい

編集へんしゅう

その、1876ねんベル(Alexander Graham Bell)により電話でんわ発明はつめいされ、さらに、1883ねんにエジソンにより真空しんくうかん発明はつめいさら真空しんくうかんから光電管こうでんかん発明はつめいされた。

 
Arthur Kornによるtelephotographyテレフォトグラフィの実験じっけん(1902ねん

1906ねん、ドイツじんコルン(Arthur Korn)とフランスじんベラン(Edouard Belin)がほぼ同時どうじに、同様どうよう方法ほうほう写真しゃしん電送でんそう成功せいこうした。送信そうしんがわ円筒えんとうけていた金属きんぞくはく写真しゃしんやイラスト、文字もじとうかれた用紙ようしえ、接触せっしょくはりわりに光電管こうでんかん使用しようした。回転かいてんするドラムにけた用紙ようしちいさないちてんにレンズで焦点しょうてんわせて、光電管こうでんかんひかりおくる。固定こていしたレンズと光電管こうでんかんをドラムのじく方向ほうこうすこしずつ移動いどうさせる。用紙ようしかれた文字もじやイラストとうの“しろ”と“くろ”およびその中間色ちゅうかんしょく部分ぶぶん光電管こうでんかんによっていろさに比例ひれいした電気でんき信号しんごうわり、その信号しんごう電話でんわ回線かいせんおくる。受信じゅしんがわでは送信そうしんがわ同期どうきして円筒えんとう回転かいてんさせ、円筒えんとういた印画いんがに、おくられてきた信号しんごうもとづいたひかりてて感光かんこうさせる。写真しゃしんなかあいだ調ちょう(ハーフトーン)電送でんそう実現じつげんさせた。

コルンしきもベランしきも、両方りょうほう円筒えんとう(ドラム)の回転かいてん一致いっち同期どうき)させるために、送受信そうじゅしんそれぞれべつの2音叉おんさ使つかい、その振動しんどうわせて両方りょうほうのモーターの回転かいてんすうおなじにするという原理げんり使つかっていた。送信そうしんがわ受信じゅしんがわ温度おんど湿度しつどちがいで、音叉おんさ周波数しゅうはすう微妙びみょうわるためにモーターの回転かいてんすう誤差ごさしょうじ、画像がぞうみだれるという問題もんだいがあった。

コルンのシステム(photoelectric telephotography)は1910ねんからパリ・ロンドン・ベルリンあいだ電話でんわ回線かいせん経由けいゆむすばれて運用うんようされ、ベランのシステム(Belinograph)は1930年代ねんだい・1940年代ねんだいにニュースメディアで使用しようされた[5][7][8][13][14]

その日本電気にほんでんき丹羽にわ保次郎やすじろう小林こばやし正次まさつぐ画期的かっきてきなFAXの技術ぎじゅつ開発かいはつ後述こうじゅつ)し、1920年代ねんだい後半こうはんからじつ運用うんよう開始かいしされた。

ヘル: テレプリンター方式ほうしきファクシミリの発明はつめい

編集へんしゅう

1929ねん、ドイツじんヘル(Rudolf Hell)はテレプリンター方式ほうしきをファクシミリに採用さいようしたあたらしい方式ほうしきヘルシュライバー発明はつめいした。

タイプライタがたのキーボードで文字もじ入力にゅうりょくする。その文字もじを7×7ドットのパターン(ピクセル)に分解ぶんかいして左側ひだりがわのドットれつから順次じゅんじON-OFF信号しんごうとして送信そうしんする。受信じゅしんがわではカーボンコピー記録きろくかさねたテープを円筒えんとう接触せっしょくさせ、円筒えんとう回転かいてんわせて移動いどうさせる。回転かいてんする円筒えんとうには螺旋らせんじょう等間隔とうかんかくちいさな突起とっきつらなり、この突起とっきれつ円筒えんとうを2しゅうしている。円筒えんとう記録きろくようのテープがせっする箇所かしょにハンマーがセットされ、受信じゅしんしたON信号しんごうによりハンマーで円筒えんとうをヒットすると円筒えんとうちいさな突起とっき部分ぶぶんがカーボンから記録きろく転写てんしゃされる。記録きろくされた文字もじかたむいているが充分じゅうぶん可視かし判読はんどくできる。有線ゆうせん無線むせん対応たいおうできること、通信つうしんけいのノイズやゆがみ、電文でんぶん漏洩ろうえい秘密ひみつ保持ほじ)にたいしてつよいことで、1930年代ねんだいだい2世界せかい大戦たいせんまではポータブルな装置そうち(Feld-Hell)がドイツぐん使用しようされた。そのは1980年代ねんだいまでニュースの電送でんそう使用しようされた[8][15][16]

日本にっぽん

編集へんしゅう

日本にっぽんでは1924ねん大正たいしょう13ねん)6がつ大阪毎日新聞おおさかまいにちしんぶん東京日日新聞とうきょうにちにちしんぶん日本にっぽんはじめてドイツからコルンしき電送でんそう写真しゃしんを3だい購入こうにゅう試験しけんしたが不安定ふあんていであった。いで、朝日新聞あさひしんぶんが1928ねん昭和しょうわ3ねん)6がつフランスからベランしき電送でんそうを3だい購入こうにゅうした。実験じっけん成功せいこうしたが、画像がぞうみだれの問題もんだいがあり、実用じつようされなかった。


丹羽にわ小林こばやし: コルン・ベラン方式ほうしき改良かいりょう

編集へんしゅう
 
NEしき写真しゃしん電送でんそう装置そうち送信そうしん装置そうち国立こくりつ科学かがく博物館はくぶつかん展示てんじ
 
NEしき写真しゃしん電送でんそう装置そうち受信じゅしん装置そうち国立こくりつ科学かがく博物館はくぶつかん展示てんじ

1928ねん日本電気にほんでんき丹羽にわ保次郎やすじろうとその部下ぶか小林こばやし正次まさつぐはベランしきやコルンしき同期どうきずれによる画像がぞうみだれを改良かいりょうしたNEしき写真しゃしん電送でんそう開発かいはつした[17][18]。NEしき在野ざいや発明はつめい安藤あんどうひろしによる「同期どうき検定けんてい装置そうち」を採用さいよう[19]送信そうしんがわ回転かいてんドラムをさんそう交流こうりゅうモーターでまわさんそうなみたんしょうにしたなみ電話でんわ回線かいせん相手あいてがわおくり、受信じゅしんがわさんそう交流こうりゅう電流でんりゅうもどして記録きろくよう交流こうりゅうモーターをまわして同期どうきる、同期どうき信号しんごう受信じゅしんがわおくることで送信そうしんがわ受信じゅしんがわのモーターを完全かんぜんおな回転かいてんすうまわせる方式ほうしきだった、この方式ほうしき利点りてん送信そうしんがわいち回転かいてんごとに同期どうき信号しんごうおくってくるため送信そうしんがわ回転かいてんすうがブレても受信じゅしんがわおな回転かいてんすうになるため同期どうきくずれない。当時とうじさんそう交流こうりゅう強電きょうでんけい技術ぎじゅつであり直流ちょくりゅうモーターを使用しようすることが普通ふつうだった弱電じゃくでん使用しようする機械きかいめずらしかった。写真しゃしん明暗めいあん変化へんか光電管こうでんかん電気でんき信号しんごう変換へんかんして電話でんわ回線かいせんなかではおと強弱きょうじゃく変換へんかんされておくられる、電話でんわおと周波数しゅうはすうをモーターの回転かいてんすうに、音量おんりょう明暗めいあんさに変換へんかんすることで画像がぞうみだれなく写真しゃしん電送でんそう出来できた。この同期どうき検定けんてい装置そうちのちにファクシミリだけでなく遠隔えんかくのモーターの回転かいてんすう制御せいぎょする技術ぎじゅつとして広範囲こうはんい活用かつようされている。たか精度せいどおくれる反面はんめん、データー圧縮あっしゅくおこなえないので通信つうしん速度そくどめんでは不利ふりであった。

1928ねん11がつ10日とおか京都きょうと御所ごしょおこなわれた昭和しょうわ天皇てんのう即位そくいれいを、京都きょうとから東京とうきょう伝送でんそうしたのが実用じつようだい1ごうであった。即位そくいれいとき速報そくほう大阪おおさか毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ朝日新聞社あさひしんぶんしゃがかってた。

しかし、おな音叉おんさなどを送受信そうじゅしん双方そうほうんで同期どうきるベランしきやコルンしき気温きおん湿度しつど影響えいきょうけやすく環境かんきょう変化へんか同期どうきくずれる問題もんだい克服こくふくできず[ちゅう 1]画像がぞういがんでしまい、くにいがんだ画像がぞう文書ぶんしょ公開こうかいすることを禁止きんしする法律ほうりつ制定せいていした。朝日新聞社あさひしんぶんしゃにドイツのFAXの技術ぎじゅつしゃが、大阪おおさか毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ当時とうじ日本電気にほんでんき技術ぎじゅつしゃき、両社りょうしゃとも試験しけんはまったく成功せいこうせず、NEしき採用さいようした大阪おおさか毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ本番ほんばんのとき、はじめて成功せいこうした。

朝日新聞社あさひしんぶんしゃは、大阪おおさか毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ速報そくほうした数時間すうじかんに、やっと成功せいこうした[7][20][21][22]

その、NEしき新聞しんぶんしゃからはじまり官公庁かんこうちょうだい企業きぎょう専用せんよう回線かいせん使用しようした写真しゃしん電送でんそう使用しようされ、一般いっぱんけでは逓信ていしんしょうが1930ねん昭和しょうわ5ねん)に「写真しゃしん電報でんぽう」というでサービスを開始かいしした。昭和しょうわ11ねんには甲乙こうおつへいひのとよん種類しゅるいがあり、おくれる用紙ようしおおきさによって値段ねだんことなった。普通ふつう電報でんぽうがカタカナ数字すうじしかおくれなかったのにたいして写真しゃしん電報でんぽう手書てがきの文字もじがそのままおくれたので漢字かんじ使つかえる利点りてんおおきかった。[23]

  • かぶと:8えん、18×26センチ
  • おつ:5えん、18×13センチ
  • へい:3えん、18×8センチ
  • ちょう:1えん、18×8センチ、用紙ようしサイズはへいおなじだが半分はんぶんしかけない

1936ねん開催かいさいされたベルリンオリンピックではベルリン - 東京とうきょうあいだ敷設ふせつされた短波たんぱ通信つうしん回線かいせんにより電送でんそうされた写真しゃしん新聞紙しんぶんしめんかざり、それまでの飛行機ひこうき便びんによる速報そくほう写真しゃしん役目やくめえていった[24]

1937ねん昭和しょうわ12ねん)にNEしき携帯けいたい端末たんまつとなり、にちちゅう戦争せんそう報道ほうどう使用しようされた。NECの無線むせん技術ぎじゅつたか評価ひょうかされ、のち日本にっぽん陸軍りくぐん無線むせん通信つうしん設備せつび独占どくせんした[24]

戦後せんごは、逓信ていしんしょうによる東京とうきょう - 大阪おおさかあいだ公衆こうしゅう模写もしゃ電信でんしん業務ぎょうむ[25]電電でんでん公社こうしゃ電報でんぽう[26]気象庁きしょうちょう天気てんき[27]国鉄こくてつげんJR)による連絡れんらく指示しじ事項じこう全国ぜんこくえき一斉いっせいどうほう[27]警察けいさつ手配てはい写真しゃしん[27]新聞しんぶん報道ほうどう写真しゃしん記事きじ伝送でんそう[26]などに利用りようされた。

画像がぞうデータの伝送でんそう標準ひょうじゅん回線かいせん開放かいほう

編集へんしゅう

FAXの普及ふきゅう急速きゅうそくすすんだ理由りゆうは、CCITT(げん ITU-T)によるFAX画像がぞうデータ伝送でんそう方式ほうしき標準ひょうじゅんと、通信つうしん自由じゆうによる電話でんわ回線かいせんタ通信たつうしんへの開放かいほうである[28]

CCITT(げん ITU-T)において国際こくさいてきなFAXの画像がぞうデータ伝送でんそう方法ほうほう(プロトコル)についての標準ひょうじゅん審議しんぎされた。

最初さいしょに、1960ねん昭和しょうわ35ねん)に前述ぜんじゅつのコルンやベラン、小林こばやしらが開発かいはつした円筒えんとう機械きかいしき走査そうさの『写真しゃしん電送でんそう装置そうち標準ひょうじゅん』がおこなわれた[29]

円筒えんとう直径ちょっけいは66・70・88mmの3しゅ選定せんていされ、走査そうさピッチ(円筒えんとうじく方向ほうこう移動いどうはば)は円筒えんとう直径ちょっけい協約きょうやくすう(264または352)でじょした数値すうち直径ちょっけい66mmで協約きょうやくすう264の場合ばあい走査そうさピッチは0.25mm)とした。この規定きていにより協約きょうやくすう同一どういつであれば、円筒えんとうみちことなる送受信そうじゅしんあいだでも画像がぞうみだれの通信つうしん可能かのうとなる。その、ドラムの回転かいてん速度そくど(60・90・120・150rpmの4しゅ)とその誤差ごさ同期どうき位相いそう振幅しんぷく変調へんちょう周波数しゅうはすう変調へんちょうとうについて勧告かんこくされた。

1970年代ねんだいまでは、ファクシミリ通信つうしんとは高価こうか装置そうちもちいる業務ぎょうむよう通信つうしん手段しゅだんで、使用しよう報道ほうどう会社かいしゃ鉄道てつどう会社かいしゃ警察けいさつ組織そしきぐん組織そしき特定とくてい企業きぎょうなど、組織そしき内部ないぶ通信つうしんのために使つかわれていた[30]

G1

平面へいめん走査そうさタイプのスキャナやあたらしい記録きろく方式ほうしき開発かいはつ対応たいおうして、1968ねん昭和しょうわ43ねんG1規格きかく電話でんわ回線かいせん、データ圧縮あっしゅくしでA4サイズ原稿げんこうを6ふん送信そうしん)が勧告かんこくされた[31]

G1規格きかく走査そうさせん密度みつどは3.85ほん/mm、電話でんわ回線かいせんでの走査そうさせん周波数しゅうはすうは180ほん/ぶん(3ほん/びょう)、振幅しんぷく変調へんちょう(AM : Amplitude Modulation)と周波数しゅうはすう変調へんちょう(FM : Frequency Modulation)について規定きていしている。スキャナでられる画像がぞう信号しんごうアナログで、振幅しんぷく変調へんちょう送信そうしんする場合ばあいは、搬送はんそう周波数しゅうはすう1,300 - 1,900Hzへるつ範囲はんいないしろ最大さいだい振幅しんぷくくろ最小さいしょう振幅しんぷくさだめている。周波数しゅうはすう変調へんちょう送信そうしんする場合ばあいは、しろ搬送はんそう周波数しゅうはすう-400Hzへるつくろ搬送はんそう周波数しゅうはすう+400Hzへるつ範囲はんいない規定きていされ、交換こうかん回線かいせん経由けいゆでの搬送はんそう周波数しゅうはすうは1,700Hzへるつ規定きていされている。

1971ねん昭和しょうわ46ねん)の特定とくてい通信つうしん回線かいせん、1972ねん昭和しょうわ47ねん)の公衆こうしゅう通信つうしん回線かいせん利用りようした通信つうしん自由じゆうだい1通信つうしん回線かいせん開放かいほう)とともに、電話でんわ回線かいせんタ通信たつうしんやFAX通信つうしんひろ利用りようされ、東方とうほう電機でんき松下電送まつしたでんそう)・NEC東芝とうしば東京航空計器とうきょうこうくうけいき日本無線にほんむせんひとしきそってFAXのG1適用てきよう商品しょうひんした[26][32][33]

G2

さらに、1976ねん昭和しょうわ51ねん)にA4サイズの原稿げんこうを3ふん送信そうしんするG2規格きかく勧告かんこくされた[34]

走査そうさせん密度みつどはG1規格きかくおなじ3.85ほん/mmで、走査そうさせん周波数しゅうはすうを360ほん/ぶんにし、2ばい速度そくど標準ひょうじゅんをしている。

G3

画像がぞう信号しんごうのデジタル伝送でんそう時間じかん短縮たんしゅくするデータ圧縮あっしゅく技術ぎじゅつ実用じつようされて、1980ねん昭和しょうわ55ねん)にA4サイズの原稿げんこうを1ふん送信そうしんするG3規格きかく勧告かんこくされた[35]すうかい改訂かいていがあり最新さいしんばんは2003ねん7がつ)。対象たいしょうとする用紙ようしはA4・B4・A3・レターサイズ・リーガルサイズで、そのたん辺幅へんぷく考慮こうりょして、走査そうさはばは215・255・303mmの3しゅ規定きていしている。走査そうさおく方向ほうこう走査そうさせん密度みつど垂直すいちょく方向ほうこう)は3.85ほん/mm(G1・G2を踏襲とうしゅう)、オプションとして7.7ほん/mm・15.4ほん/mmを規格きかくしている。走査そうさ方向ほうこう水平すいへい方向ほうこう)の信号しんごうはG1・G2規格きかくではアナログであるが、G3規格きかくではこまかく分割ぶんかつした画素がそ単位たんい(8画素がそ/mm)でしろくろの2デジタルされる。オプションとしてインチけい規格きかくもあり、走査そうさおく方向ほうこう垂直すいちょく方向ほうこう)は100・200・300・400・600・800・1,200ほん/1インチ(25.4mm)の7しゅが、走査そうさ方向ほうこう水平すいへい方向ほうこう)は100・200・300・400・600・1,200画素がそ/1インチ(25.4mm)の6しゅ規格きかくされている。画像がぞうデータのデジタルにともない、データ圧縮あっしゅくあやま訂正ていせい技術ぎじゅつやFAXにメモリー内蔵ないぞうしての種々しゅじゅ機能きのう一斉いっせいどうむくい機密きみつ保護ほご通信つうしん、ポーリング受信じゅしん時刻じこく指定してい通信つうしん、マルチドロップ、メモリーあいだ通信つうしんとう)が開発かいはつされた。

G3規格きかくではオプションとして1次元じげん符号ふごうと2次元じげん符号ふごう拡張かくちょう2次元じげん符号ふごうによるデータ圧縮あっしゅくやECM(Error Correction Mode)などを規定きていすることにより、1ふん送信そうしん実現じつげんしている。

G3規格きかく登場とうじょうにより、ファクシミリの市場いちば一気いっき活性かっせい[30]。その結果けっか日本にっぽん電機でんきメーカー・通信つうしんメーカー・事務じむ機器ききメーカーなども開発かいはつ製造せいぞうし、とくに、欧米おうべいちが漢字かんじ文化ぶんか日本にっぽんでは図像ずぞう電送でんそうへのさまざまなニーズがあり、ファクシミリの性能せいのう向上こうじょうへの要求ようきゅうつよく、しち機能きのう使つか勝手がって向上こうじょうはかられ[30]、そのおかげでファクシミリはどういち企業きぎょうないだけでなく特定とくてい多数たすうとの交信こうしんにも使つかわれる通信つうしん手段しゅだんとしてひろ普及ふきゅう[30]日本にっぽんのメーカーのファクシミリは世界せかい市場いちば席巻せっけんする情況じょうきょうになった[30]。オフィス用途ようとではこうスピード、こう解像度かいぞうど大量たいりょう送信そうしん大量たいりょう受信じゅしん対応たいおうできるファクシミリ機器きき採用さいようされ、家庭かていようやスモールオフィスようにはてい価格かかくしょうスペースのファクシミリ機器きき販売はんばいされた[30]。このような経緯けいい一般いっぱん家庭かていにもFAX普及ふきゅうすすんだ。

G4

1984ねん昭和しょうわ59ねん)にFAXデータを高速こうそくデジタル回線かいせん送信そうしんするための標準ひょうじゅんG4規格きかく勧告かんこくされた[36]

G4規格きかくはG3規格きかく拡張かくちょうして回線かいせん交換こうかん公衆こうしゅうデータもう(CSPDN)、パケット交換こうかん公衆こうしゅうデータもう(PSPDN)、ISDN対応たいおうした規格きかくである。

以上いじょう規格きかく制定せいてい回線かいせん開放かいほうとも量産りょうさんとコストダウンがすすみ、官庁かんちょう新聞しんぶんしゃからだい企業きぎょう、さらに中小ちゅうしょう企業きぎょう個人こじんへと使用しよう拡大かくだいした。

 
日本電信電話にほんでんしんでんわ公社こうしゃ販売はんばいしていたミニファクス MF1

1981ねんには日本電信電話にほんでんしんでんわ公社こうしゃ電電でんでん公社こうしゃ)により、通信つうしん料金りょうきんやすファクシミリ通信つうしんもう(Fネット)が開始かいしされた。同時どうじ日本電気にほんでんき日立製作所ひたちせいさくしょ富士通ふじつう松下電送まつしたでんそう東芝とうしば分担ぶんたん開発かいはつしたミニファックスMF-1が電電でんでん公社こうしゃから発売はつばいされ、ヒット商品しょうひんとなった。1984ねんにはG3規格きかく摘要てきよう改良かいりょうMF-2を開発かいはつ販売はんばい開始かいしした[37][38],[39]

そのあいだ現在げんざい主力しゅりょくであるG3ファクスが開発かいはつされ、また1985ねん電話機でんわきはじめとする端末たんまつ設備せつび接続せつぞく自由じゆう端末たんまつ自由じゆう)されると、中小ちゅうしょう企業きぎょう商店しょうてんなどで急速きゅうそくにファクスが普及ふきゅうはじめるとともに、パーソナルコンピュータなどのFAX内蔵ないぞうモデム登場とうじょうする。

1988ねん開催かいさいされたソウルオリンピック目前もくぜんこう解像度かいぞうどのカラーイメージスキャナーが登場とうじょうし、同時どうじ日本にっぽん主要しゅよう都市としひかりファイバーが敷設ふせつされ、デジタル通信つうしん回線かいせんによりこう解像度かいぞうど電送でんそうされた写真しゃしん地方ちほう新聞しんぶんしゃおくられカラー写真しゃしん紙面しめんかざった。

1990年代ねんだいはいると、コードレス留守番るすばん電話機でんわき結合けつごうされたかたちで、一般いっぱん家庭かていでも使つかわれるようになった。また、ファクシミリの機能きのう活用かつようしあらかじめめられたコード番号ばんごう入力にゅうりょくすることで様々さまざま情報じょうほう受信じゅしんすることが可能かのうFAXサービス提供ていきょうおも企業きぎょうよりおこなわれた。

日本にっぽんでは1990年代ねんだいなかばまでファクシミリの通信つうしんもう契約けいやくすう右肩みぎかたがりでえつづけ、たとえば1984ねんに1まん8せんけんほどだった契約けいやくすうは、5ねんの1989ねんには36まん9せんけんほどになり、1994ねんには67まん8せんけんほどにたっしていた[40]

2000年代ねんだい以降いこう利用りようじょうきょう

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1990年代ねんだい後半こうはんあたりから情報じょうほう転送てんそう技術ぎじゅつとしてインターネットの利用りよう普及ふきゅうし、2000年代ねんだいはいってからビジネスでも徐々じょじょ文字もじ図像ずぞう情報じょうほう転送てんそうにインターネットを利用りようすることもえ、それと連動れんどうしてファクシミリの利用りよう徐々じょじょった[2]。しかし、証拠しょうこのこ必要ひつようがある用途ようと、パソコンを使つかわずに画像がぞう即座そくざ転送てんそうできるなどの有利ゆうりめんがあり[2]業務ぎょうむようでは官公庁かんこうちょうけ、家庭かていようでは高齢こうれいしゃけに需要じゅようのこっている[2]

2020ねん新型しんがたコロナウイルス流行りゅうこう拡大かくだいしたさい日本にっぽん社会しゃかいのファクシミリ依存いぞん表面ひょうめんした[41]日本にっぽん官公庁かんこうちょうではファクシミリに依存いぞんしたシステムが使つかわれつづけていることが業務ぎょうむ効率こうりつさまたげているとして、2021ねん河野こうの太郎たろう行政ぎょうせい刷新さっしん担当たんとう大臣だいじんがファクシミリからの移行いこう提案ていあんしているが、事務じむかた国会こっかい対応たいおうのため議員ぎいんとのやりとりに使つかうなどの理由りゆうから消極しょうきょくてきである[42]例外れいがいてき外務省がいむしょう外部がいぶとのやりとりがすくないため、裁判さいばん資料しりょう送付そうふなどをのぞ電子でんしメールへ移行いこうしている[43]

日本にっぽん芸能げいのう事務所じむしょなどではファクシミリで情報じょうほうのやりりをすることがおおく、とく有名人ゆうめいじん結婚けっこん離婚りこん妊娠にんしんなどの重大じゅうだい事項じこう発表はっぴょうするさいなどは、本人ほんにんもしくは所属しょぞく事務所じむしょテレビ局てれびきょく新聞しんぶんしゃにファクシミリで送信そうしんすることがおおい。これは、ファクシミリは文面ぶんめんした自筆じひつ署名しょめいもできるほか、発信はっしんしゃ確認かくにんがしやすく、「怪文書かいぶんしょあつかいになりにくいかたち複数ふくすう報道ほうどう会社かいしゃけて一括いっかつ送信そうしんできるからとされる[44]

日本にっぽんにおけるファクシミリの世帯せたい普及ふきゅうりつ2017ねん平成へいせい29ねん)に35.3%。世帯せたいぬし年齢ねんれいが20だいで1.3%、30だいで11.2%、40だいでは35.1%[45]。2020ねんれい2ねん)には20だいは2.1%、30だいは9.4%、40だいは25.8%、50だいは43.2%、60だいは48%、70だいは47.4%、80だい以上いじょうは38.9%と高齢こうれい傾向けいこうになっている[2]

ファクシミリ機器ききについては、2000年代ねんだいはいってからはIP電話でんわLANインターネットなどの電話でんわ交換こうかんかいさないIP通信つうしんもう利用りようしたInternetFAX利用りようされるようになった。市販しはんされているファクシミリ機器ききは、電話機でんわき一体いったいになっているものがほとんどである。

21世紀せいきのアメリカ

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2010年代ねんだいにはスミソニアン博物館はくぶつかんにファクシミリが産業さんぎょう遺産いさんとして収集しゅうしゅうされたが[46]、2020年代ねんだいにおいてもセキュリティープライバシーなどを理由りゆうにインターネットもう接続せつぞくしていない、デジタルな集計しゅうけいおこなわない機関きかん分野ぶんや警察けいさつ医療いりょう関係かんけい)では使用しようされつづけている[47]。2020ねん新型しんがたコロナウイルス感染かんせんしょう集計しゅうけいおこなわれたさいには、ファクシミリによる報告ほうこくすくなからずおこなわれ、現場げんば集計しゅうけい手間取てまどって恐慌きょうこうをきたす場面ばめんもあった[48]

名称めいしょう

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このたね伝送でんそう最初さいしょから「ファクシミリ」という呼称こしょうさだまっていたわけではなく、「telephotography テレフォトグラフィ」や「telecopy テレコピー」などとばれていたこともある。

「ファクシミリ facsimile」という用語ようごラテン語らてんごfac simile(=「おなじものをつくれ」)←{facereす)+simile同一どういつ)}が語源ごげんである。[49]

「FAX(ファックス)」は本来ほんらい、ゼロックスしゃのファクシミリにされた登録とうろく商標しょうひょうであったが、商標しょうひょう普通ふつう名称めいしょうによりひろ使つかわれる言葉ことばとなっている[2]

種類しゅるい分類ぶんるい

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いろいろな分類ぶんるいほうがあるが、ひとつには document facsimile 模写もしゃ電送でんそう[50] / photograph facsimile 写真しゃしん電送でんそう[51]」と分類ぶんるいする方法ほうほうがある(あった)。模写もしゃ電送でんそうは、しろくろの2かい調ちょうしかなく文字もじせんのようなものしかおくれないものであり、写真しゃしん電送でんそうとはちゅうあいだ調ちょうふく写真しゃしんのようなものもおくれるものである。

有線ゆうせんファクシミリ / ラジオファクシミリ無線むせんファクシミリ) と分類ぶんるいすることもある。 日本にっぽん電波でんぱほう施行しこう規則きそくないで「ファクシミリ」とばれているのは、後者こうしゃラジオファクシミリのことで、「電波でんぱ利用りようして、永久えいきゅうてきかたち受信じゅしんするために静止せいし影像えいぞうおくり、またけるための通信つうしん設備せつび」と定義ていぎしている(電波でんぱほう施行しこう規則きそく2じょう1こう23ごう)。

伝送でんそう経路けいろ歴史れきしてき変化へんかひろがりをまえつつ、有線ゆうせんファクシミリ / ラジオファクシミリ / 電話でんわせん電話でんわもう)ファクシミリ と分類ぶんるいすることもある。

標準ひょうじゅんをもとにG1 / G2 / G3 / G4などと分類ぶんるいすることもある。

最終さいしゅうてき出力しゅつりょくされる(「記録きろく」)を基準きじゅんにして(FAXを) 感熱かんねつFAX / 普通ふつうFAX などと分類ぶんるいすることもある。

ファクシミリ基本きほん技術ぎじゅつ推移すいい

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スキャナ(送信そうしんがわ

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方式ほうしき

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1843ねん、ベインは振幅しんぷく方向ほうこう平行へいこう下部かぶ側面そくめん絶縁ぜつえんばんをセット、その絶縁ぜつえんばんじょう金属きんぞく文字もじき、さき絶縁ぜつえんばん接触せっしょくする金属きんぞくはりけて、左右さゆううごかす方式ほうしき発明はつめいした。さき接触せっしょくはり絶縁ぜつえんばん左右さゆう移動いどうして、絶縁ぜつえん部分ぶぶん接触せっしょくしているときは“導通どうつう”、金属きんぞく部分ぶぶん接触せっしょくすると“導通どうつう”の信号しんごうおくる。1かい振幅しんぷくごと絶縁ぜつえんばん上方かみがたまた下方かほう)にすこしずつ移動いどうさせて、絶縁ぜつえんばん全体ぜんたい走査そうささせる。送信そうしんがわ読取よみと走査そうさ受信じゅしんがわ記録きろく走査そうさは、それぞれべつ利用りようしているので同期どうきむずかしく、記録きろく位置いちにずれが発生はっせいして画像がぞうみだ実用じつようされなかった[4]

1862ねん、カセルはベインの同期どうきむずかしいという欠点けってん改良かいりょうした。1862ねん、カセルは送信そうしんがわから同期どうき信号しんごうおくり、受信じゅしんがわ電磁でんじマグネットで制御せいぎょして同期どうきることを発明はつめいした(Pantelegraph)。フランス郵便ゆうびん電信でんしん公社こうしゃ採用さいようされ、手書てがきの文字もじ図面ずめんとう電送でんそう使用しようされた[10]

機械きかい走査そうさのドラム回転かいてんしき

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1848ねん、ベイクウエルは金属きんぞく円筒えんとう特殊とくしゅ絶縁ぜつえんインクでいた金属きんぞくはくけ、金属きんぞくはり接触せっしょくさせて、円筒えんとう回転かいてんさせて“導通どうつう”、“導通どうつう”の信号しんごうる。円筒えんとう回転かいてんしながら、接触せっしょくはり円筒えんとう片方かたがたはしからはしにむかってじく方向ほうこうすこしずつ移動いどうさせることによって、円周えんしゅうめん金属きんぞくはく全体ぜんたい走査そうさ(スキャン)してその信号しんごう送信そうしんした[52]

1906ねん、コルンとベランはイラスト、文字もじとうかれた用紙ようし回転かいてんする円筒えんとうけ、用紙ようしいちてんにレンズで焦点しょうてんわせて、光電管こうでんかんひかりおくる。固定こていしたレンズと光電管こうでんかんをドラムのじく方向ほうこうすこしずつ移動いどうさせて全体ぜんたい走査そうさする。用紙ようしかれた文字もじやイラストとうの“しろ”と“くろ”およびその中間色ちゅうかんしょく部分ぶぶん光電管こうでんかんによっていろさに比例ひれいした電気でんき信号しんごうえて送信そうしんする[11]

ドラム回転かいてんしき原稿げんこうを1まいずつセットするので操作そうさ煩雑はんざつ多数たすう原稿げんこう時間じかんようするとう問題もんだいがあり、平面へいめん走査そうさによる操作性そうさせいわる改善かいぜんもとめられていた。

オプチカル・ファイバによる平面へいめん走査そうさ

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オプティカル・ファイバ極細ごくぼそばした糸状いとじょうのガラスである。そのガラスいとはしめんひかりてるとひかり直進ちょくしんし、ほとんどロスはし到達とうたつする。そのファイバやく1,500ほんよこ原稿げんこうはばいちれつならべて、りする原稿げんこう接触せっしょくさせる。原稿げんこうひかりててしろくろ反射はんしゃこう対応たいおうする1,500ほんのオプティカル・ファイバで反対はんたいがわおくる。反対はんたいがわ終端しゅうたんセンサがわで、配列はいれつ順序じゅんじょはそのままで円形えんけい固定こていし、その円形えんけい対向たいこうして円盤えんばん配置はいち、モータで円盤えんばん回転かいてんする。円盤えんばんにはファイバ終端しゅうたん円形えんけい相当そうとうする位置いちに1ほんのファイバがセットしてあり、円盤えんばん回転かいてんにより1,500ほんのファイバをスキャンする。ファイバのはしからこうフォト・マルチプライアひかり電子でんしぞうばいかん)で電気でんき信号しんごう変換へんかんされる。このオプティカル・ファイバは「ライン・サークル・コンバータ」とばれ、オリンパス光学こうがく開発かいはつした[53]

フォト・ダイオード・アレイによる固体こたい走査そうさ

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原稿げんこう蛍光けいこうとうひかりレンズでフォト・ダイオード・アレイに焦点しょうてんする。アレイはフォトダイオード512いちれつならべてLSIしたものである。しゅ走査そうさ方向ほうこう256mmはば原稿げんこうを4分割ぶんかつし4のフォトダイオードアレイめん焦点しょうてんわせる。4×512のフォトダイオードの出力しゅつりょく順次じゅんじすことにより1ラインの画像がぞう信号しんごうをスキャンする。8pel/mmの解像度かいぞうど[54]

CCDによる固体こたい走査そうさ

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原稿げんこう蛍光けいこうとうひかりてレンズでいちれつならべたフォトダイオードに焦点しょうてんわせる。かくフォトダイオードに対応たいおうしてCCD(Charge Coupled Device Image Sensor)が配置はいちされている。フォトダイオードがけたひかりつよさを対応たいおうするCCDつたえて記憶きおくし、CCDを順次じゅんじすことによりスキャンする[55]

密着みっちゃくイメージセンサによる固体こたい走査そうさ

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照明しょうめい蛍光けいこうランプからLEDアレイにえて長寿ちょうじゅいのち屈折くっせつりつ分布ぶんぷがたレンズアレイを使用しようしてひかりちょうを30cmから1cmに短縮たんしゅく、センサにCdSタイプを使用しようしたスキャナが開発かいはつされた。大幅おおはば小型こがたはかられ、のユニット実現じつげんした[56]

完全かんぜん密着みっちゃくイメージセンサはきょうセラが1996ねん発売はつばいしたのが最初さいしょで、その各社かくしゃ開発かいはつし、各社かくしゃのファックスでひろ採用さいようされた。

フラットベッドタイプのスキャナ

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ほん雑誌ざっしうす用紙ようしちいさい用紙ようしとう原稿げんこうをガラスめんせてセットしてスキャンする。現在げんざいのコピーマシーンで採用さいようされている自動じどうきゅう機構きこう高性能こうせいのうファックスが出現しゅつげんした。

記録きろく受信じゅしんがわ

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方式ほうしき

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1843ねん、ベインは振幅しんぷく方向ほうこう平行へいこう下部かぶ側面そくめん接触せっしょくはりもうけて、化学かがく反応はんのうによって変色へんしょくする記録きろく接触せっしょくはり走査そうささせた。“導通どうつう”の信号しんごうのときに電流でんりゅうながして、記録きろく変色へんしょくさせて送信そうしんがわ絶縁ぜつえんばんじょう金属きんぞく文字もじ再生さいせいさせる[4]

機械きかい走査そうさのドラム回転かいてんしき

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1848ねんベイクウエルは金属きんぞく円筒えんとう送信そうしんがわおなおおきさの金属きんぞく円筒えんとう接触せっしょくはりもうけ、電流でんりゅうながれたときに変色へんしょくする化学かがくけ、送信そうしんがわ同期どうきして回転かいてんさせる。送信そうしんがわ導通どうつう導通どうつう信号しんごう記録きろく濃淡のうたんとなって表示ひょうじされた[52]

1906ねん、コルンとベランは送信そうしんがわ同期どうきして円筒えんとう回転かいてんさせ、円筒えんとういた印画いんがに、おくられてきた信号しんごうもとづいたひかりてて感光かんこうさせた。写真しゃしんなかあいだ調ちょう(ハーフトーン)電送でんそう実現じつげんさせた[11]

OFT記録きろく

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OFT(Optical Fiber Tube)は表示ひょうじめんにオプティカル・ファイバ(極細ごくぼそばした糸状いとじょうのガラス)をたばにしていたじょうにしたプレートを使用しようしたCRT(ブラウン管ぶらうんかん)である。内面ないめん塗布とふされた蛍光けいこうたい電子でんし衝突しょうとつして発光はっこうし、ファイバを直進ちょくしんして表示ひょうじめんてくる。表示ひょうじめん記録きろく密着みっちゃくして感光かんこうさせる。一般いっぱんのCRTはひかり発散はっさんするが、OFTではファイバの方向ほうこうひかり直進ちょくしんするので、レンズにより焦点しょうてんわせる効果こうか同様どうよう解像度かいぞうど画質がしつとなる。FAXに使用しようするOFTは表示ひょうじめん扁平へんぺい形状けいじょうで、よこはば用紙ようしはば(A4の場合ばあいやく210mm)、たて方向ほうこうやく1cmである[57]

記録きろく用紙ようし(ZnO)を帯電たいでんとおしたのち、OFTのファイバー・プレートに密着みっちゃくしてすこしずつ移動いどうする。帯電たいでんした用紙ようしはOFT表示ひょうじめんからのひかりたったところが放電ほうでん露光ろこう)してせんぞうをつくり、工程こうてい黒色こくしょく微細びさいをいれた液体えきたい湿しめしたローラと接触せっしょく液体えきたい現像げんぞう : ローラ現像げんぞう)させることにより、記録きろく帯電たいでんしていない箇所かしょ黒色こくしょくく(現像げんぞう定着ていちゃく[58]

マルチスタイラスによるせいでん記録きろく

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マルチスタイラスは32ほんはりじょう電極でんきょく微細びさい間隔かんかく一直線いっちょくせんならべてブロックしたものである。そのブロックを64ならべて1れつ2,048ほんとし、せいでん記録きろく密着みっちゃくさせる。しろくろ信号しんごうにより金属きんぞくはり電圧でんあつをオンオフして記録きろく帯電たいでんさせてせんぞうをつくる。記録きろく現像げんぞうとおすと帯電たいでんした箇所かしょ黒色こくしょく微細びさいく。その記録きろくをローラにとおして圧力あつりょくをかけ、黒色こくしょく微細びさいかみ繊維せんいあいだんで定着ていちゃくさせる[59]

感熱かんねつ記録きろく

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感熱かんねつ記録きろくねつにより黒色こくしょく発色はっしょくする。FAXの場合ばあいは8/mmの間隔かんかくよこ一線いっせんならべた発熱はつねつたい(サーマルヘッド)を記録きろく密着みっちゃくさせて画像がぞうる。おおくの普及ふきゅうがたFAXで採用さいようされている。構造こうぞう簡単かんたんでコストがやすいが、記録きろく長期ちょうき保存ほぞんにより退色たいしょくする短所たんしょがある。

レーザーによる電子でんし写真しゃしんしき記録きろく

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感光かんこうドラムを「帯電たいでん」させ、レーザーで照射しょうしゃすると、照射しょうしゃされた箇所かしょ電荷でんか放電ほうでんして電荷でんかぞうせんぞう)をつくる。帯電たいでんさせた黒色こくしょく微細びさい粉末ふんまつ(トナー)を感光かんこうドラムにちかづけると電荷でんかのない部分ぶぶんにのみトナーが付着ふちゃくする(「現像げんぞう」)。感光かんこうドラムに用紙ようししつけて、トナーを用紙ようしに「転写てんしゃ」する。ドラムを通過つうかした用紙ようしつよいフラッシュこうてトナーを用紙ようし溶着ようちゃくさせて「定着ていちゃく」をする。印字いんじ品質ひんしつ印刷いんさつ速度そくどはやいが、複雑ふくざつ構造こうぞうで、コストがたかい。現在げんざいではレーザー・プリンタ使用しようされている。

熱転写ねつてんしゃ方式ほうしき普通ふつう記録きろく

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普通ふつううえにフィルムじょう熱転写ねつてんしゃリボンをかさねて発熱はつねつたい(サーマルヘッド)に接触せっしょくさせると、ねつくわわった箇所かしょにリボンのいろ(FAXの場合ばあいくろ)が転写てんしゃされる。初期しょきのFAXはロール使用しようされていたが、最近さいきんではA4またはB4サイズのカット市販しはんコピー用紙ようし普通ふつう〉)が使用しようされている。また印刷いんさつはカット普及ふきゅうともない、おおくは各社かくしゃ純正じゅんせいひん、ないしはそれをした互換ごかんひんのロールしきインクリボンがもちいられているが、メーカーによってはふくごうインクジェットプリンター)により、専用せんようインクカートリッジもちいる場合ばあいもある[60]

データの圧縮あっしゅく

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1次元じげん符号ふごう方式ほうしき(MH)

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1ラインごとに画像がぞうデータを処理しょりしてデータを圧縮あっしゅくする符号ふごう方式ほうしきである。一般いっぱん文書ぶんしょ画素がそデータ(pel)はくろまたはしろ連続れんぞくおおいことを利用りようしたデータの圧縮あっしゅく方法ほうほうである。くろ(またはしろ画素がそ連続れんぞくしたかず(ランレングスという)をコードに変換へんかんして送信そうしんし、受信じゅしんがわもと画素がそ復元ふくげんする。出現しゅつげん頻度ひんどたかいランレングスから順番じゅんばんみじかいコードに変換へんかんして、画像がぞうデータを符号ふごうすることにより、送信そうしんデータをみじかく(圧縮あっしゅく)することができ、送信そうしん時間じかん短縮たんしゅくすることができる。FAXでは従来じゅうらいの1/6になりA4原稿げんこうやく1ふん電送でんそうできる。

1980ねんCCITTにおいて、G3規格きかくなかでMH(Modified Huffman)符号ふごう方式ほうしきとしてランレングスにたいするコードが標準ひょうじゅんされ、「1次元じげん符号ふごう方式ほうしき」として制定せいていされた[61]

次元じげん圧縮あっしゅく方式ほうしきRAC

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文字もじ簡単かんたん図形ずけい中心ちゅうしん原稿げんこうは、画像がぞうデータのうえくだりしたくだりはほとんどおなじで、変化へんかすくない。この性質せいしつ利用りようしてデータりょう大幅おおはば圧縮あっしゅくはかったのがRAC(Relative Address Coding)である。RACはした画像がぞうデータをいちだんじょうのデータ(参照さんしょうライン)と比較ひかくして、変化へんかしている箇所かしょ検出けんしゅつし、その位置いち符号ふごうしてデータ圧縮あっしゅくをする方式ほうしきである。

参照さんしょうラインのデータが圧縮あっしゅくなしの場合ばあいにMR(Modified Read)方式ほうしき参照さんしょうラインのデータがMH方式ほうしき上記じょうき「1次元じげん符号ふごう方式ほうしき」)で圧縮あっしゅくされている場合ばあいはMMR(Modified Modified Read)方式ほうしきという。1980ねんCCITTによるG3規格きかくなかでは上記じょうき「1次元じげん符号ふごう方式ほうしき」のオプションとして「2次元じげん符号ふごう方式ほうしき」として制定せいていされた[62]

2ライン一括いっかつ符号ふごう方式ほうしき

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1次元じげん符号ふごう方式ほうしき(MH)は“しろ”と“くろ”の2しゅ変化へんかであるが、この方式ほうしきラインの“しろしろ”、“しろくろ”、“くろしろ”、“くろくろ”の4つのわせがある。このわせの変化へんかとランレングスのデータを送信そうしんする。「2走査そうさせん一括いっかつランレングス符号ふごう方式ほうしき」ともばれている[63]

ALDC(自動じどうせん密度みつどえ)

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ファクシミリのG3規格きかくには「標準ひょうじゅんモード」とオプションとして「ファインモード」がある。標準ひょうじゅんモードでは装置そうちたて方向ほうこう副走査ふくそうさ)はmmたり3.85ライン、ファインモードで7.7ラインであり解像度かいぞうどい。しかし、ファインモードはデータりょうが2ばいで、伝送でんそう時間じかんが2ばいながくなるという短所たんしょがある。ALDC(Adaptive Line Dencity Control)は、複雑ふくざつこまかい文字もじかどうかを送信そうしんデータのランレングスで判定はんていしてファインモードと標準ひょうじゅんモードに自動的じどうてきえる機能きのうである[64][65]

通信つうしん関係かんけい

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蓄積ちくせき交換こうかんシステム

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FAXの送信そうしんデータを蓄積ちくせき交換こうかん装置そうちおくってメモリーし、こう宛先あてさきFAXに送信そうしんする。1979ねん商品しょうひんされた蓄積ちくせき交換こうかん装置そうち現在げんざいのFAXへ継承けいしょうされている下記かきのように多数たすう機能きのう実現じつげんしている[66][67][68][69]

自動じどう送信そうしん
OMRシートやワンタッチキーにより自動じどう送信そうしんする
どうほうサービス
複数ふくすうのFAXにどういち電文でんぶん送信そうしんする
れつしんサービス
受信じゅしんしたふくすうまい原稿げんこうまとめて送信そうしんする
優先ゆうせんサービス
優先ゆうせんたか電文でんぶんさき宛先あてさきのFAXに送信そうしんする
代表だいひょうサービス
複数ふくすうのFAXをグループして、ひとつの電話でんわ番号ばんごう送信そうしんし、いているFAXで受信じゅしんできる
機密きみつ保護ほごサービス
受信じゅしんがわFAXのパスワード入力にゅうりょくにより送信そうしんする
代行だいこうサービス
宛先あてさきのFAXが障害しょうがいとう受信じゅしんできない場合ばあいあらかじ設定せっていされているほかのFAXへ送信そうしんまたはメモリーに一時いちじ蓄積ちくせきする
通信つうしん証明しょうめいサービス
送信そうしん完了かんりょうした文書ぶんしょ送信そうしんみスタンプを、受信じゅしんした文書ぶんしょ受信じゅしん時間じかんとう印字いんじする
トレースサービス
電文でんぶん状態じょうたい追跡ついせきさせる

上記じょうき機能きのうは1982ねんにはフロッピー・ディスク内蔵ないぞうのファクシミリにがれ、1986ねんにはRAMを画像がぞうメモリーとしたファクシミリにがれた。

順次じゅんじ自動じどうポーリング受信じゅしん

編集へんしゅう

受信じゅしんがわのFAXから要求ようきゅうして送信そうしんがわFAXのデータを送信そうしんさせる機能きのうである。受信じゅしんがわFAXのキー操作そうさにより、登録とうろくされたFAXに接続せつぞくし、文書ぶんしょとう送信そうしんさせて受信じゅしんする。電話でんわ料金りょうきん安価あんかになる遠距離えんきょりよるあいだとう通信つうしん利用りようされた。1980ねん実用じつようされた。その、1984ねん以降いこうでは、メモリーを内蔵ないぞうするFAXが商品しょうひんされ、どうほう装置そうちしでこの機能きのう実現じつげんした[65]

スーパー電送でんそう方式ほうしき

編集へんしゅう

FAXの画像がぞうデータをメモリに蓄積ちくせきし、宛先あてさきのFAXのメモリに高速こうそく伝送でんそうする。1982ねん世界せかいはじめてフロッピーディスク内蔵ないぞうのFAXが商品しょうひんされ、A4サイズを世界せかい最高さいこうそくの9びょう電送でんそう(G3規格きかくは1ふん)した。この方式ほうしきを「スーパー伝送でんそう」とんだ。電話でんわ回線かいせん利用りようしてのファイル転送てんそう先駆さきがけとなった[70][71]

中継ちゅうけいどうほう

編集へんしゅう

どうほうさきの1だいのFAXにデータを送信そうしんし、そのFAXから近隣きんりんのFAXにどうほうする。国際こくさい回線かいせん東京とうきょう大阪おおさかあいだとう遠隔えんかく多数たすうのFAXにどうほうする場合ばあい効率こうりつく、ていコストで伝送でんそうできるシステムである。1982ねん商品しょうひんされた[72]

ECM(Error Correction Mode : あやま訂正ていせい

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FAXの画像がぞうデータを圧縮あっしゅくして送信そうしんするさい途中とちゅう通信つうしん回線かいせんノイズやひずみとうでデータが間違まちがった場合ばあい受信じゅしんした画像がぞうおおきくみだれる。この対策たいさくとして、受信じゅしんデータの間違まちがいを修正しゅうせいする方法ほうほうがECMである。FAXの画像がぞうデータを分割ぶんかつして、そのひとひとつののちすうビットの補正ほせいデータを附加ふかして送信そうしんする。受信じゅしんがわでは受信じゅしんした画像がぞうデータと補正ほせいデータを照合しょうごうして、まさしく受信じゅしんした場合ばあいはそのまま、エラーをこしたデータにたいしては補正ほせいデータにより修正しゅうせいして印刷いんさつする。1987ねん昭和しょうわ62ねん)にCCITTがG3規格きかくのオプションとして採用さいようした[73]

モデムフォールバック・ステップアップ

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電話でんわ回線かいせん経由けいゆ電気でんき信号しんごうにはノイズやゆがみがあり、送信そうしんしたデータがまさしくつたわらないことがある。FAXの画像がぞうデータを送信そうしんした場合ばあい、データにエラーがあると画像がぞうみだれ、ひどい場合ばあいには文字もじれない場合ばあいがある。高速こうそく伝送でんそう送信そうしん時間じかん短縮たんしゅくできるがノイズやゆがみの影響えいきょうけやすい。低速ていそくでの伝送でんそう比較ひかくてきにノイズやゆがみの影響えいきょうすくない。モデムは伝送でんそう速度そくど機能きのうがあるが、当初とうしょ自動じどうえの機能きのうっていなかった。モデムフォールバックは受信じゅしんがわ電話でんわ回線かいせん状況じょうきょう計測けいそくし(SQD : Signal Quality Detection)、品質ひんしつくない場合ばあいには伝送でんそう速度そくどげて品質ひんしつ確保かくほする機能きのうである。この手法しゅほう(フォールバック)は現在げんざいでもADSLとう採用さいようされている。ステップアップはこのぎゃくで、品質ひんしつ場合ばあい伝送でんそう速度そくどげる方式ほうしきである[65]

自動じどう診断しんだん機能きのう

編集へんしゅう

FAXは読取よみと記録きろく、シーケンス制御せいぎょ、データ圧縮あっしゅく復元ふくげん伝送でんそう制御せいぎょ、モデム構成こうせいされている。自己じこ診断しんだんプログラムによりかくユニットの機能きのう自動じどうチェック、パターン発生はっせいによるテスト、かえ伝送でんそうテストができ、操作そうさパネルにその結果けっか表示ひょうじする。1979ねん商品しょうひんされたFAXに採用さいようされた[74]

受信じゅしんがわFAXに対応たいおうした縮小しゅくしょう送信そうしん

編集へんしゅう

スキャナでんだB4やA3サイズの原稿げんこうのデータを、宛先あてさきのFAXの記録きろくのサイズにわせて(A3→A4・B4、B4→A4)データ変換へんかんして送信そうしんする[75]

相手あいてがわ番号ばんごう表示ひょうじ

編集へんしゅう

あやま接続せつぞく防止ぼうしをするために送信そうしんがわのFAXに宛先あてさきFAXの電話でんわ番号ばんごう表示ひょうじする[75]

しょう電力でんりょく

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自動じどう受信じゅしん待機たいきしゅ電源でんげんをOFFにし、受信じゅしん時点じてん自動的じどうてきにONにすることで、大幅おおはばしょう電力でんりょくはかられる[76]

操作そうさおよび送信そうしんがわ受信じゅしんがわ動作どうさとき系列けいれつ

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  1. 送信そうしんがわは)精細せいさい原稿げんこうさを設定せってい相手あいてさき電話でんわ番号ばんごう入力にゅうりょくする。業務ぎょうむようふくごうではここで用紙ようしを1まいずつおくんで、イメージ情報じょうほうとしてられ、一度いちど内部ないぶのメモリに記憶きおくされる。
  2. 送信そうしんがわは)交換こうかんへダイヤル信号しんごう送出おくりだし、相手あいてのFAXに発信はっしんする。
  3. 受信じゅしんがわ応答おうとうしなかったり、はなしちゅう場合ばあいは、一定いってい時間じかん経過けいかにリダイヤルする。
  4. 送信そうしんがわから受信じゅしんがわへ、CNG信号しんごう(CalliNG。0.5秒間びょうかんの1,100Hzへるつのトーンと3秒間びょうかん無音むおんかえし。「ポー」「ポー」(かえし)とこえ、おおくの機材きざいでは回線かいせん接続せつぞくまえからはっしている)を送出そうしゅつする。
  5. 回線かいせん接続せつぞく受信じゅしんがわでは送信そうしんがわからのCNG信号しんごう検出けんしゅつし、必要ひつようおうじて電話でんわ/FAX切替きりかえ動作どうささせてFAX装置そうち起動きどう。CED信号しんごう受信じゅしんがわからおくられる「ピー」とこえる2,100Hzへるつ連続れんぞくおん。FAX専用せんよう電話でんわ回線かいせん接続せつぞくされている場合ばあい、CNGの有無うむにかかわらずCED信号しんごう装置そうちすくなくない)をはっして応答おうとうする。
  6. その送信そうしんがわ受信じゅしんがわたがいに実装じっそうされている能力のうりょく情報じょうほうわたしをおこな利用りよう可能かのう最大さいだい能力のうりょくでの通信つうしん速度そくど画像がぞうデータの符号ふごう符号ふごう訂正ていせい方式ほうしきなどを決定けってい、トレーニングによりモデム調整ちょうせいおこなう。
  7. 方式ほうしきにあわせた画像がぞう信号しんごう形式けいしき送信そうしんがわからデータを送信そうしんする。家庭かていようなど小型こがた機器ききはここでみを開始かいしし、同時どうじにデータを送信そうしんする。
  8. 受信じゅしんがわのFAXからの受信じゅしん完了かんりょう信号しんごう確認かくにんしながら送信そうしんがわはデータを次々つぎつぎ送信そうしんする。エラーの場合ばあいは、さい送信そうしんおこなう(送信そうしんがわ設定せっていさい送信そうしんせずに終了しゅうりょうさせることもできる)。
  9. 送信そうしん終了しゅうりょうまたは、相手あいてから一定いってい時間じかん応答おうとう場合ばあい回線かいせん切断せつだんする。
  10. 受信じゅしんがわでは記録きろく印刷いんさつおこなう(家庭かていようのように受信じゅしん同時どうじ印刷いんさつする機種きしゅもあれば、業務ぎょうむようのように受信じゅしん完了かんりょうした時点じてん印刷いんさつ開始かいしする機種きしゅもある)。記録きろくれた場合ばあいには内蔵ないぞうメモリである程度ていどまで受信じゅしん代行だいこう受信じゅしん)をおこなう(対応たいおう機種きしゅのみ。代行だいこう受信じゅしんできない機種きしゅ場合ばあい異常いじょう終了しゅうりょうとして通信つうしん切断せつだんする)。また、受信じゅしんちゅう内蔵ないぞうメモリで記録きろくしておき、のFAXやパソコンなどへの転送てんそう、ディスプレイでの確認かくにんおこなったうえで、必要ひつようなものだけ印刷いんさつすることが可能かのうなものもある。
  11. 送信そうしんがわでは、正常せいじょう終了しゅうりょうまたは異常いじょう終了しゅうりょうのメッセージが出力しゅつりょくされる。
ITU-T(きゅうCCITT)のファクシミリ規格きかく
規格きかく 公称こうしょう
伝送でんそう
時間じかん
A4
1まい
たり
/びょう
使用しよう
通信つうしん
回線かいせん
最大さいだい
解像度かいぞうど
dpi
特徴とくちょう 伝送でんそう変調へんちょう方式ほうしき 画像がぞう
圧縮あっしゅく
ITU-T勧告かんこく
モデム 最大さいだい
通信つうしん
速度そくど
kbps
端末たんまつ
特性とくせい
伝送でんそう
手順てじゅん
制定せいていねん
G1 360 0.3-
3.4
kHz
音声おんせい
回線かいせん
100×
100
アナログ伝送でんそう DSB AM T.2 T.30 1968
G2 180 VSB AM T.3 1976
G3 60 200×
200
すべてのG3が対応たいおう V.27
ter
4.8 MH T.4 1980
30 家庭かていよう V.29 9.6
20 業務ぎょうむよう V.17 14.4 MR
Super
G3
3 V.34 33.6 MMR
JBIG
カラーG3 JPEG T.30E
インバンドIP
FAX
IP電話でんわ VoIPでモデム音声おんせい伝送でんそう V.29 9.6 MH
Internet FAX Internet Protocol internet facsimile protocolパケットでリアルタイム伝送でんそう MH
MR
MMR
JBIG
T.38 1998
基本きほんてき機能きのう規定きてい 電子でんしメールTIFF添付てんぷファイルとして
画像がぞうデータSMTP
蓄積ちくせき交換こうかん
T.37 Simple mode
送達そうたつ確認かくにん機器ききあいだ能力のうりょく確認かくにんなどの双方向そうほうこう
カラー伝送でんそうなどの付加ふか機能きのう規定きてい
MH
MR
MMR
JBIG
JPEG
Full mode 1999
どういちローカルネットワークない
メールサーバ不要ふようのリアルタイム直接ちょくせつ通信つうしん
ダイレクトSMTP 2007
G4 3 ISDN 400×
400
G3の機能きのうそなえる
しかし通信つうしん相手あいてがひかり電話でんわ回線かいせん場合ばあい
G3モードでも通信つうしん出来できない制約せいやくがある
デジ
タル
モード
64 MMR
JBIG
T.6
T.503
T.521
T.563
T.62
T.70
T.62bis
1988

陸上りくじょうようでは、2011ねん現在げんざいは、家庭かていよう業務ぎょうむようとも、一般いっぱん電話でんわ回線かいせんやIP電話でんわ利用りようしたG3 FAXがほとんどである。どういちメーカー同士どうし通信つうしん場合ばあいには、メーカー独自どくじ手法しゅほうでデータを圧縮あっしゅくして通信つうしん時間じかん短縮たんしゅくおこなっていることがおおい。

そのに、パーソナルコンピュータサーバのFAXソフトウェア発売はつばい企業きぎょうや、InternetFAXオンラインストレージとをわせたASPがある。

日本にっぽん

編集へんしゅう
ファクシミリ専用せんよう発売はつばいする日本にっぽん企業きぎょう(50おとじゅん
企業きぎょう 商標しょうひょう 備考びこう
事業じぎょう 家庭かてい
NTTグループ NTT FAX でんえもん 他社たしゃ(=パナソニック。後述こうじゅつ)からのOEM供給きょうきゅう
キヤノン キヤノフアクス FAXPHONE
(2006ねんまつ販売はんばい終了しゅうりょう
パナソニックグループ九州松下電器きゅうしゅうまつしたでんき→パナソニック コミュニケーションズ→パナソニック システムネットワークスパナソニックパナソニック エンターテインメント&コミュニケーション Panafax おたっくす 製品せいひん型番かたばんはKX-***(電話機でんわきはVE-***。ただし増設ぞうせつはFAXとおなじKX-***)ではじまる。
UF-***ではじまる感熱かんねつFAX「パナファックス」シリーズは(消耗しょうもうひんふくめ)生産せいさん終了しゅうりょう感熱かんねつFAXも「おたっくすKX-PW211DL」を最後さいごに2020ねんかぎりで生産せいさん終了しゅうりょうした。
現在げんざい家庭かていけFAXを国内こくない唯一ゆいいつ自社じしゃ生産せいさんしており、量販りょうはんてんけと系列けいれつてんパナソニックショップけとで別々べつべつ製品せいひん型番かたばん設定せってい取扱とりあつかい説明せつめいしょはシリーズごとに系列けいれつてん量販りょうはんてんりょうモデル兼用けんよう)。
NTTグループにも「でんえもん」シリーズとしてOEM供給きょうきゅうしている。
かつて「おたっくす」は九州松下電器きゅうしゅうまつしたでんき担当たんとうし、松下通信工業まつしたつうしんこうぎょうはFAXを担当たんとうしていなかった。
Panafaxは合併がっぺい会社かいしゃ松下電送まつしたでんそうシステムが担当たんとうしていた。
ブラザぶらざ工業こうぎょう JUSTIO FAX Commuche
(2016ねん終了しゅうりょう
「PRIVIOシリーズ(カラーふくごう)」のみを生産せいさん消耗しょうもうひん供給きょうきゅう継続けいぞくちゅう
NTTとの共同きょうどう開発かいはつ企業きぎょうであるため製品せいひん型番かたばんがFAX-***ではじまる。
「Commuche」FAX単体たんたい在庫ざいこひんかぎりの「FAX-210」のみ。
村田機械むらたきかい NTTにOEM供給きょうきゅうしているほか、以前いぜんコニカミノルタ岩崎通信機いわさきつうしんきにも供給きょうきゅうしていた。
ファクシミリ専用せんよう販売はんばい終了しゅうりょうした日本にっぽん企業きぎょう(50おとじゅん
企業きぎょう 事業じぎょう 家庭かてい 備考びこう
商標しょうひょう 販売はんばい終了しゅうりょうねん 商標しょうひょう 販売はんばい終了しゅうりょうねん
NECプラットフォームズ スピークス 2007 FAXよう消耗しょうもうひん供給きょうきゅう継続けいぞくちゅう
三洋電機さんようでんき ぶらコードるす 2011 パナソニックの完全かんぜん子会社こがいしゃともない、「おたっくす」に吸収きゅうしゅうされるかたち撤退てったい。「SANYO」ブランドFAXよう消耗しょうもうひん供給きょうきゅう継続けいぞくちゅう
いたまま(たずに)通話つうわ可能かのうな「ぶらコードるす」シリーズはところジョージ起用きようしたCMで当時とうじだいヒット。製品せいひん型番かたばんはSFX-***ではじまる。
シャープ fappy 2015 現在げんざい電話機でんわきのみを生産せいさん。FAXよう消耗しょうもうひん供給きょうきゅう継続けいぞくちゅう
製品せいひん型番かたばんはUX-***ではじまる。
現行げんこうモデルは在庫ざいこひんかぎりの「UX-AF91シリーズ/AF90シリーズ/650シリーズ」のみ。
リコー RIFAX 2016
FAXソフトウェアを発売はつばいする日本にっぽん企業きぎょう
企業きぎょう 商標しょうひょう OS ダイレクトSMTP
送信そうしん
T.38
ゲートウェイ
対応たいおう
SMTP
メールサーバ
連携れんけい
API システム
連携れんけい
プリンタドライバ
送信そうしん
備考びこう
Windows Windows Server
10 8.1 7 Vista XP 2016 2012 2008 2003
インターコム まいと~くFAX 32bit
Pro
Server
は64bit
32bit 64bit
32bit
32bit Pro Pro
Server
Center
Pro
OCX
ライセンス
Server
Center
API
連携れんけいキット
Center
CSV
ウェアポータル RelayFax 32bit/64bit
エー・アイ・ソフト イージーファクス 32bit 2007ねん3月31にちサポート終了しゅうりょう
キヤノンソフト
情報じょうほうシステム
ライトニングFAX 64bit
32bit
32bit 64bit
32bit
32bit オプション
ズィット しん汰楼
文書ぶんしょどうほう
64bit
32bit
32bit 64bit
32bit
32bit コムユースの信乃しのすけ後継こうけい
日本にっぽんワムネット MultiPortFAX 64bit
32bit
32bit 64bit
32bit
32bit オプション XML
準拠じゅんきょ
txt
ハンモック RightFax 32bit/64bit FoIP 基幹きかんシステム
FAX
メガソフト STARFAX
(スターファクス)
32/64bit
Liteは
32bitのみ
32bit 324bit
64bit
Lite
以外いがい
OCX Engine

類似るいじ装置そうち

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  • テレメール(通信つうしん装置そうち) : 日本電気にほんでんきが1970年代ねんだい後半こうはん販売はんばいしていた装置そうち送信そうしんにセットされたかみにボールペンでくと、はなれた場所ばしょにある受信じゅしんX-Yプロッタがリアルタイムでいたとおりにプロットした。

設置せっち注意ちゅうい

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設置せっちにFAX本体ほんたい設定せっていをダイヤル回線かいせんかプッシュホン回線かいせんかISDNのいずれか契約けいやくしている回線かいせんまさしく設定せっていしなければ正常せいじょう送受信そうじゅしん出来できない。また、ADSLとう使用しようしている場合ばあい干渉かんしょうけるため、あいだにフィルタをける必要ひつようがある。収容しゅうようされる隣接りんせつする回線かいせんがADSLを使用しようしている場合ばあい影響えいきょうける場合ばあいがある。

符号ふごう位置いち

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記号きごう Unicode JIS X 0213 文字もじ参照さんしょう 名称めいしょう
U+213B - ℻
℻
全角ぜんかくFAX
📠 U+1F4E0 - 📠
📠
FAX MACHINE

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 当時とうじ機械きかい設置せっちされている環境かんきょう室温しつおん湿度しつど管理かんりする発想はっそう自体じたいかった。

出典しゅってん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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