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凝固点降下 - Wikipedia

凝固ぎょうこてん降下こうか

えきしょうにのみかたしょうには溶解ようかいしない溶質ようしつ溶媒ようばいかすと、溶媒ようばい凝固ぎょうこてんひくくなる現象げんしょう

凝固ぎょうこてん降下こうかぎょうこてんこうかえい: freezing-point depression)とは、えきしょうにのみかたしょうには溶解ようかいしない溶質ようしつ溶媒ようばいかすと、溶媒ようばい凝固ぎょうこてんひくくなる現象げんしょうのことである。たとえば純粋じゅんすいみずは0℃でこおるが、食塩しょくえんすい砂糖さとうすいはさらにひく温度おんどまで液体えきたいとして存在そんざいする。飽和ほうわしょく塩水えんすい食塩しょくえん濃度のうど25%のしょく塩水えんすい)であればその食塩しょくえんすいは−22℃になってはじめてこおる。希薄きはく溶液ようえきにおける凝固ぎょうこてん降下こうかねつ力学りきがくてきにはつぎのしきしたが[1]

凝固ぎょうこてん降下こうかおおきさ
溶質ようしつ粒子りゅうし質量しつりょうモル濃度のうど
 溶媒ようばい分子ぶんしりょう
 気体きたい定数ていすう
 溶媒ようばい凝固ぎょうこてん
 溶媒ようばい凝固ぎょうこねつ潜熱せんねつ

温度おんど変化へんかはばは、溶質ようしつ種類しゅるいによらず、その体積たいせきモル濃度のうど溶媒ようばいねつ力学りきがくてき性質せいしつのみでまることから、沸点ふってん上昇じょうしょうならんでたばいちてき性質せいしつばれる。特定とくてい溶媒ようばいでは 定数ていすうとなりモル凝固ぎょうこてん降下こうかばれ、溶媒ようばいかたしょうまれない不揮発ふきはつせい溶質ようしつ溶解ようかいさせた十分じゅうぶん希薄きはく溶液ようえきでは、凝固ぎょうこてん降下こうかは、溶質ようしつ種類しゅるいにかかわらず、溶質ようしつ質量しつりょうモル濃度のうど 比例ひれいする。溶液ようえき凝固ぎょうこてん じゅん溶媒ようばい凝固ぎょうこてん として以下いかしきあらわされる。ただし溶質ようしつ解離かいりおよび会合かいごうしていないという仮定かていした成立せいりつするしきであり、イオンに解離かいりする場合ばあい解離かいりによりしょうじるぜん粒子りゅうしすう考慮こうりょした濃度のうどもちいなければならない。ファントホッフの因子いんし英語えいごばん導入どうにゅうして補正ほせいする。

しかし、溶質ようしつ溶媒ようばいかたしょうまれる場合ばあいは、凝固ぎょうこてん降下こうかする場合ばあい上昇じょうしょうする場合ばあいもある。

古典こてんてきにはこの性質せいしつ使つか導出みちびきだされるモル質量しつりょうより分子ぶんしりょう決定けっていした時代じだいがあったが、今日きょうにおいては一般いっぱんてきではない。

応用おうよう

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路上ろじょうもったゆきしおをまくと、氷点下ひょうてんかでも凝固ぎょうこてん降下こうかによりこおりけてながれるために、融雪ゆうせつざいとして利用りようすることができる。

参考さんこう文献ぶんけん

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  1. ^ いそ直道なおみち上松あげまつたかし禧、真下ましもきよしかず井内いうちとおる 『基礎きそ物理ぶつり化学かがく』 東京とうきょう教学きょうがくしゃ、1997ねん

関連かんれん項目こうもく

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