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延髄 - Wikipedia

延髄えんずい(えんずい、: えい: medulla oblongata)は、のう一部いちぶであり、ちゅうのうはしとも脳幹のうかん構成こうせいする。脳幹のうかんのうちもっともがわ部分ぶぶんであって、吻側はしがわ脊髄せきずいがある。こう頭骨とうこつひらいただいあたまあなというあなとおる。がわにはしもずいはさんで小脳しょうのうがある。嘔吐おうと嚥下えんか唾液だえき呼吸こきゅうおよび循環じゅんかん消化しょうか中枢ちゅうすうふくみ、生命せいめい維持いじ不可欠ふかけつ機能きのうになっている。

のう: 延髄えんずい
のうじょうだん紫色むらさきいろ延髄えんずい
延髄えんずい位置いちしめした赤色あかいろしめした領域りょういき延髄えんずい
名称めいしょう
日本語にほんご 延髄えんずい
ラテン語らてんご Medulla oblongata
略号りゃくごう MO
関連かんれん構造こうぞう
上位じょうい構造こうぞう 脳幹のうかん
画像がぞう
アナトモグラフィー さん次元じげんCG
Digital Anatomist せい中矢なかやじょうだん
右側みぎがわめん
内側うちがわめん
下方かほう
前方ぜんぽう
脳幹のうかん前面ぜんめん
脳幹のうかん外側そとがわ
脳幹のうかんがわ
脳幹のうかんがわ
冠状かんじょうだんこう交連)
関連かんれん情報じょうほう
Brede Database 階層かいそう関係かんけい座標ざひょう情報じょうほう
NeuroNames 関連かんれん情報じょうほう一覧いちらん
NIF 総合そうごう検索けんさく
MeSH Medulla+Oblongata
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発生はっせい

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解剖かいぼう

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延髄えんずい位置いち様々さまざま角度かくどからながめた動画どうが赤色あかいろしめ領域りょういき延髄えんずい
 
延髄えんずい中部ちゅうぶ横断おうだんめんした神経しんけいかく迷走めいそう神経しんけいがわかくなどをふくむ。

からだひょうからると、延髄えんずい後頭部こうとうぶくび境目さかいめあたり、すなわちぞくぼんくぼ(ぼんのくぼ)とばれる位置いちにある。この位置いちは、あたまげた普通ふつう姿勢しせいでは頭蓋骨ずがいこつ頸椎おおわれているが、あたまとしてうつむくと、からだひょうまでのあいだほねおおわれない部分ぶぶんができる。その部分ぶぶんでは延髄えんずいまもるものが軟部組織そしきだけなので、外傷がいしょう延髄えんずい損傷そんしょうむすびつきやすい。

延髄えんずいじょう脊髄せきずいつづきであって、脊髄せきずい同様どうよう構造こうぞうおおち、脊髄せきずいとのあいだ明瞭めいりょう境界きょうかいはない。はらがわめん正中せいちゅうぜん正中せいちゅうきれ脊髄せきずいぜん正中せいちゅうきれからつづいているし、その左右さゆうきりたい脊髄せきずいぜんさくからつづ部分ぶぶん肥厚ひこうである。きりたいきりからだをなす運動うんどう線維せんいあつまった部分ぶぶんである。きりたいがわでは、きりたいとおっていた線維せんいぜん正中せいちゅうきれをまたいでたいがわがわさくながむ。このため、ぜん正中せいちゅうきれ中断ちゅうだんされる。この部分ぶぶんきりたい交叉こうさぶ。きりたい交叉こうさきりからだをなす線維せんいたいがわうつ部分ぶぶんであり、これがあるためにきりからだたいがわ支配しはいである。ただしきりからだ一部いちぶきりたい交叉こうさ交叉こうさせずどうがわぜんさくくだる。きりたい外側そとがわには、ぜん外側そとがわみぞさかいに、オリーブばれる隆起りゅうきがある。オリーブはしもオリーブかくによる隆起りゅうきである。きりたいとオリーブの吻側ははしである。はし前面ぜんめんには横橋よこはし線維せんいばれる線維せんい横走よこはしりしており、延髄えんずいとはあきらかに区別くべつされる。

延髄えんずい側面そくめん正中せいちゅうにあるのち正中せいちゅうみぞ脊髄せきずいのち正中せいちゅうちゅうへだたはし正中せいちゅうみぞとつながっている。こう正中せいちゅうみぞのすぐ外側そとがわ、すなわち脊髄せきずいさくつづきにあたる部分ぶぶん内側うちがわうすたば結節けっせつ外側そとがわ楔状けつじょうたば結節けっせつかれて肥厚ひこうしている。楔状けつじょうたば結節けっせつ外側そとがわえんをなすのち外側そとがわみぞ脊髄せきずいのち外側そとがわみぞとつながっている。うすたば結節けっせつうすたばかく楔状けつじょうたば結節けっせつ楔状けつじょうたばかくによる隆起りゅうきだが、これらのかく同種どうしゅ機能きのうになうので、まとめてこうさくかくばれることがある。こうさくかく外側そとがわ延髄えんずい全体ぜんたい外側そとがわめんにあたる部分ぶぶんで、ここにあきらかな隆起りゅうきはないが三叉みつまた神経しんけい脊髄せきずいかく三叉みつまた神経しんけい脊髄せきずいかく)がはいっている。うすたば結節けっせつ楔状けつじょうたば結節けっせつ上端じょうたんしもずいこるせんだいよんのうしつヒモ)であり、このせん正中せいちゅうややがわからVがたえがいて両側りょうがわしも小脳しょうのうあしいたる。このVがたせん菱形ひしがたした半分はんぶんつくっている。菱形ひしがた窩のなかには、うすたば結節けっせつのすぐ上方かみがた迷走めいそう神経しんけいさんかく、さらに上方かみがたした神経しんけいさんかく楔状けつじょうたば結節けっせつのすぐ上方かみがた前庭ぜんてい神経しんけいばれる隆起りゅうきがある。迷走めいそう神経しんけいさんかく迷走めいそう神経しんけいがわかくたばかくした神経しんけいさんかくした神経しんけいかく前庭ぜんてい神経しんけい前庭ぜんてい神経しんけいかくによる隆起りゅうきである。それらの隆起りゅうきのさらに上方かみがたで、だいよんのうしつずいじょうばれるすうほんいとのような隆起りゅうき菱形ひしがた窩を横切よこぎってはしり、脳幹のうかん背面はいめんにおいて延髄えんずいはしをおおよそける目安めやすとなる。

神経しんけい

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延髄えんずいから脳神経のうしんけいそとてん神経しんけい顔面がんめん神経しんけい内耳ないじ神経しんけいしたのど神経しんけい迷走めいそう神経しんけいふく神経しんけいした神経しんけいである。はし前面ぜんめん延髄えんずい前面ぜんめん境目さかいめからているのが、内側うちがわからじゅんそとてん神経しんけい顔面がんめん神経しんけい内耳ないじ神経しんけいである。延髄えんずいがい側面そくめんからは、上方かみがたしたのど神経しんけいの、下方かほうふく神経しんけいほそ無数むすうている。ふく神経しんけいよりもさらに下方かほうからはふく神経しんけいていて、脊髄せきずいから合流ごうりゅうして1ほんにまとまる。ぜん外側そとがわみぞからはした神経しんけいている。した神経しんけいより下方かほうからも、脊髄せきずい神経しんけいている。

延髄えんずいふか部分ぶぶんにはうたぐかくあみさまたいがあるほか、こうさくかく中継ちゅうけいされた線維せんいからなる内側うちがわたいかよっている。内側うちがわたいはし通過つうかしてあいだのう視床ししょうかい、触覚しょっかくなどをつたえる。

  • きりたい随意ずいい運動うんどう伝導でんどうとされるきりからだ線維せんいとお部分ぶぶんである。くわしくは運動うんどうけいこうとくに「きりからだ」の段落だんらく参照さんしょう
  • オリーブ機能きのうについては小脳しょうのうこう参照さんしょう
  • こうさくかく内側うちがわたい機能きのうについては知覚ちかく伝導でんどうこう参照さんしょう
  • あみさまたい呼吸こきゅう循環じゅんかん中枢ちゅうすうである。くわしくはあみさまたいこう参照さんしょう
  • 脳神経のうしんけいおよびそれらにかかわるかく機能きのうについてはそれぞれの脳神経のうしんけいこう参照さんしょう

参考さんこう文献ぶんけん

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  • Werner Kahle、長島ながしまきよしいわほり修明のぶあきやく分冊ぶんさつ 解剖かいぼうがくアトラスⅢ』だい5はん文光ぶんこうどうISBN 4-8306-0026-8日本語にほんごばん2003ねん

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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  • 延髄えんずい - 慶應けいおう医学部いがくぶ解剖かいぼうがく教室きょうしつ 船戸ふなと和弥かずや