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武智文雄 - Wikipedia

武智たけち文雄ふみお

日本にっぽんのプロ野球やきゅう選手せんしゅ、コーチ (1926-2013)

武智たけち 文雄ふみお(たけち ふみお、1926ねん11月4にち - 2013ねん7がつ1にち)は、岐阜ぎふけん稲葉いなばぐんぜんみやむらげん各務原かがみはら出身しゅっしんプロ野球やきゅう選手せんしゅコーチ解説かいせつしゃ

武智たけち 文雄ふみお
基本きほん情報じょうほう
国籍こくせき 日本の旗 日本にっぽん
出身しゅっしん 岐阜ぎふけん稲葉いなばぐんぜんみやむらげん各務原かがみはら
生年月日せいねんがっぴ (1926-11-04) 1926ねん11月4にち
ぼつ年月日ねんがっぴ (2013-07-01) 2013ねん7がつ1にち(86さいぼつ
身長しんちょう
体重たいじゅう
173 cm
67 kg
選手せんしゅ情報じょうほう
投球とうきゅう打席だせき みぎとうみぎ
ポジション 投手とうしゅ
プロ 1950ねん
はつ出場しゅつじょう 1950ねん3がつ15にち
最終さいしゅう出場しゅつじょう 1962ねん6がつ16にち
経歴けいれき括弧かっこないはプロチーム在籍ざいせき年度ねんど
選手せんしゅれき
コーチれき
  • 近鉄きんてつバファローズ (1963 - 1964)

史上しじょう2にんならびにパシフィック・リーグ投手とうしゅとしてははつ完全かんぜん試合しあい達成たっせいしゃ沢藤さわふじ光郎みつお黒尾くろお重明しげあき関根せきねじゅんさんらとともに、草創そうそう近鉄きんてつパールス主力しゅりょく投手とうしゅ一人ひとりとして活躍かつやくした。

1954ねんまでの姓名せいめい田中たなか 文雄ふみお(たなか ふみお)。よく1955ねんはる結婚けっこんし、夫人ふじん実家じっかである武智たけち婿養子むこようしとなり改姓かいせいした。もと阪急はんきゅうブレーブス田中たなか照雄てるお投手とうしゅもと東映とうえいフライヤーズ田中たなか和男かずお内野ないやしゅおとうと

経歴けいれき

編集へんしゅう

1941ねん名門めいもん岐阜ぎふ商業しょうぎょう野球やきゅうはいるがなつ甲子園こうしえん中止ちゅうしになったこともあり中退ちゅうたいし、みずか志願しがん予科練よかれん入隊にゅうたいする。戦後せんご岐阜ぎふのノンプロチーム大日本土木だいにほんどぼく所属しょぞくし、どうチームの戦後せんごはつとなる都市とし対抗たいこう野球やきゅう大会たいかい連覇れんぱ貢献こうけんしたのち1950ねん新設しんせつ近鉄きんてつパールスへ入団にゅうだんした。どう球団きゅうだん契約けいやくだい1ごう選手せんしゅでもある[1]

本来ほんらいアンダースロー投手とうしゅだったが、初年度しょねんど藤田ふじた省三しょうぞう監督かんとく意向いこうれないオーバースローでげるよう命令めいれいされなつまでに1しょうげることができず、監督かんとく直訴じきそしアンダースローに転向てんこう[2]11月15にち大映だいえいスターズせんで、スタルヒンってはつ勝利しょうりげた。

下手へたからのれのいいシュート武器ぶきに、エースとして弱小じゃくしょうチームをささえた。1954ねんには26しょうげ、南海なんかいたく和本わほんなら最多さいた勝利しょうり獲得かくとく1955ねん6月19にち大阪おおさか球場きゅうじょうおこなわれたダブルヘッダーだい2試合しあい大映だいえいせんで、プロ野球やきゅう史上しじょう2にん完全かんぜん試合しあい達成たっせいした。89きゅう、6だつ三振さんしん。「6かいごろから完全かんぜん試合しあい意識いしきしました。調子ちょうしはすばらしくく、おもうコースへシュートと速球そっきゅうまり、かく打者だしゃ欠点けってんをつけたようにおもう」とかたっている[3]。なお、同年どうねん8がつ30にち大映だいえいせんでも9かい1までパーフェクトにおさえている。ちょうどそのむすめ誕生たんじょうしベンチにらせがとどき、監督かんとく・コーチはちちつたえるかまよい9かい1になってタイムをりマウンドのちちつたえたが、その直後ちょくご代打だいだ八田はったただしにセンターまえにヒットをたれ2度目どめ完全かんぜん試合しあいたれた[4]

1962ねんオフ、36さい現役げんえき引退いんたい。その近鉄きんてつぐん投手とうしゅコーチ(1963ねん - 1964ねん)をつとめ、佐々木ささきひろし一郎いちろうそだてた。退団たいだん解説かいせつしゃて、父親ちちおや経営けいえいする「西陣織にしじんおりさんネクタイ」に入社にゅうしゃする。1987ねん社長しゃちょう就任しゅうにん。なおネクタイのブランドめいは「パーフェクト」という。

2013ねん7がつ1にち午後ごご820ふん心不全しんふぜんのため京都きょうと病院びょういん死去しきょ[5]。86さいぼつ

完全かんぜん試合しあい達成たっせいのウイニングボールは{{by|2018ねん}}に遺族いぞく野球やきゅう殿堂でんどう博物館はくぶつかん寄贈きぞうし、プロ野球やきゅう歴史れきしコーナーで展示てんじされている[6]

  • 予科練よかれん入隊にゅうたい特別とくべつ攻撃こうげきたい隊員たいいんとなり、れいせん特攻隊とっこうたい桜花おうか特攻隊とっこうたいとして4特攻とっこう出撃しゅつげき命令めいれいがあったがすべて出撃しゅつげき直前ちょくぜん作戦さくせん変更へんこうとなった[7]終戦しゅうせん2かげつまえべいぐん空母くうぼへのばくだん投下とうか目的もくてきとした出撃しゅつげき経験けいけんしたが、悪天候あくてんこうのために基地きちかえ[注釈ちゅうしゃく 1]さい出撃しゅつげきまえ終戦しゅうせんむかえた[8]
  • 完全かんぜん試合しあい達成たっせいした1955ねんシーズンの武智たけち開幕かいまくから完全かんぜん試合しあいまえまでは2しょう6はい不振ふしんであった。結婚けっこん最初さいしょのシーズンということもあり、「新婚しんこんのせいだろう」と野次やじばされたこともあったという[9]。そのこともあり、完全かんぜん試合しあい達成たっせいした武智たけち試合しあいに「結婚けっこんしてから一向いっこう調子ちょうしがらず、かく方面ほうめんからいろいろと批判ひはんされていただけにとてもうれしい」というコメントをのこした[10]
  • 佐々木ささき宏一こういちろう岐阜ぎふけん出身しゅっしんアンダースロー投球とうきゅうフォーム、ならびに完全かんぜん試合しあい達成たっせいしゃであるてん武智たけち共通きょうつうしている。佐々木ささき近鉄きんてつ入団にゅうだんテストをけたさい当時とうじ監督かんとくだった別当べっとうかおる獲得かくとくではなかったが、武智たけちが「自分じぶん責任せきにんるから、なんとかれてもらいたい」と別当べっとう説得せっとくし、入団にゅうだんにこぎつけた。佐々木ささきはもともとサイドスロー気味きみのフォームでげていたが、武智たけちのアドバイスでアンダースローに転向てんこう武智たけちによれば「これで球威きゅういがぐんとした」とのこと。結果けっかてき佐々木ささき武智たけち上回うわまわる132しょうげ、20ねんにわたり現役げんえきつづける投手とうしゅ成長せいちょうした。おもれのつよさをしめすように武智たけち佐々木ささき入団にゅうだん2ねんの1964ねんみずからが着用ちゃくようしていた背番号せばんごう「16」を佐々木ささきゆずり、ぎゃく佐々木ささき着用ちゃくようしていた「62」をゆずけた[11]
  • 対戦たいせん経験けいけんのある野村のむら克也かつや著書ちょしょ『プロ野球やきゅう 最強さいきょうのエースはだれか?』(いろどりしゃ)のなかで、野村のむらえらぶ「近鉄きんてつ楽天らくてん歴代れきだい投手とうしゅベスト10」をげ、1田中たなかすすむだい、2野茂のも英雄ひでお、3鈴木すずき啓示けいじ、4岩隈いわくま久志ひさしつづいて5武智たけちえらんでいる。以下いか6のりもとのぼるだい、7佐々木ささき宏一こういちろう、8おもね波野なみの秀幸ひでゆき、9吉井よしいじん、10柳田やなぎだゆたか
  • 河村かわむら英文ひでふみ西鉄にしてつ)の著書ちょしょ西鉄にしてつライオンズ―最強さいきょう球団きゅうだん内幕うちまく』によると、河村かわむら英文ひでふみ豊田とよだ泰光やすみつ八浪はちろう知行ちぎょうの3人組にんぐみのイカサマじゃんけんのターゲットになったことがしるされている。

詳細しょうさい情報じょうほう

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年度ねんどべつ投手とうしゅ成績せいせき

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とし

たま

だん
とう

いた
さき

はつ
かん

とう
かん

ふう

よん
たま
かち

はい

せん





かち

りつ


もの
とう
たま
かい

やす

ほん
るい
あずか
よん
たま
けい

とお
あずか

たま
だつ
さん


とう


しつ

てん

せめ
てん
ぼう

りつ
W
H
I
P
1950 近鉄きんてつ 16 7 4 1 0 2 3 -- -- .400 388 93.2 86 7 25 -- 5 18 1 0 41 33 3.16 1.19
1951 39 29 19 3 1 15 15 -- -- .500 973 243.0 198 14 57 -- 2 86 2 6 89 73 2.70 1.05
1952 44 29 10 1 0 9 18 -- -- .333 933 216.0 233 11 63 -- 6 85 0 3 126 91 3.79 1.37
1953 29 17 6 1 2 4 15 -- -- .211 590 141.1 156 8 35 -- 0 50 1 0 73 62 3.93 1.35
1954 47 34 23 2 7 26 15 -- -- .634 1191 307.1 266 14 41 -- 3 132 1 1 92 74 2.16 1.00
1955 40 30 10 5 6 10 16 -- -- .385 837 210.2 190 13 23 1 2 76 0 0 82 60 2.56 1.01
1956 45 30 16 4 7 16 16 -- -- .500 1015 255.2 234 11 29 3 1 113 1 0 88 69 2.43 1.03
1957 39 22 6 1 2 9 13 -- -- .409 782 193.1 188 18 28 2 4 87 0 0 84 67 3.11 1.12
1958 31 19 2 1 1 4 10 -- -- .286 536 122.2 150 5 25 2 2 39 1 0 63 52 3.80 1.43
1959 23 20 1 0 0 2 11 -- -- .154 438 104.2 119 10 21 4 2 39 1 0 48 44 3.77 1.34
1960 21 11 1 0 0 3 4 -- -- .429 294 72.2 72 4 16 2 0 27 0 0 29 22 2.71 1.21
1961 21 4 0 0 0 0 1 -- -- .000 192 45.2 47 4 17 1 1 17 0 0 16 14 2.74 1.40
1962 6 1 0 0 0 0 0 -- -- ---- 36 8.1 13 1 1 0 0 4 0 0 5 3 3.00 1.68
通算つうさん:13ねん 401 253 98 19 26 100 137 -- -- .422 8205 2015.0 1952 120 381 15 28 773 8 10 836 664 2.97 1.16
  • かく年度ねんど太字ふとじはリーグ最高さいこう
  • はつ勝利しょうり:1950ねん11月15にちたい大映だいえいスターズ20回戦かいせん広島ひろしまけん総合そうごうグラウンド野球やきゅうじょう
  • 100しょう:1960ねん7がつ6にちたい西鉄にしてつライオンズ14回戦かいせん平和へいわだい野球やきゅうじょう
  • オールスターゲーム出場しゅつじょう:2かい(1954ねん、1956ねん
  • 完全かんぜん試合しあい:1かい(1955ねん6がつ19にちたい大映だいえいスターズ7回戦かいせん大阪おおさか球場きゅうじょう) ※史上しじょう2にん パ・リーグはつ
  • 開幕かいまく投手とうしゅ:4かい(1954ねん - 1957ねん

背番号せばんごう

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  • 16(1950ねん - 1963ねん
  • 62(1964ねん

登録とうろくめい

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  • 田中たなか 文雄ふみお(たなか ふみお、1950ねん - 1954ねん
  • 武智たけち 文雄ふみお(たけち ふみお、1955ねん - 1964ねん

参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん情報じょうほう

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出演しゅつえん番組ばんぐみ

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脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 帰還きかんできたのは16ちゅう5

出典しゅってん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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