Amstrad CPC

Amstrad CPCは、1980年代ねんだい後半こうはんから1990年代ねんだい前半ぜんはんにかけてイギリスのアムストラッドによって製造せいぞうされた、8ビットホームコンピューターのシリーズである。ヨーロッパ市場いちばで成功せいこうした。

Amstrad CPC

OS	Locomotive BASIC 1.0, 1.1 and CP/M
CPU	Zilog Z80A @ 4 MHz
メモリ	64 から 576 KB

CPCは「Color Personal Computer カラー・パーソナル・コンピューター」の頭文字かしらもじである。このコンピューターを標準ひょうじゅん的てきなカラーディスプレイ (CTM640) 付つきでも、グリーンディスプレイ (GT65/66) 付つきでも購入こうにゅうすることもできた。

歴史れきし

The 6128 plus（スペイン語ごキー配列はいれつ）

1984年ねんに発売はつばいされた初代しょだい機きAmstrad CPC 464は、当時とうじイギリスで成功せいこうしていたコモドール64やZX Spectrumに対抗たいこうできるようにデザインされた。完成かんせい品ひんとして売うり出だされ、この製品せいひんにはモニターが付属ふぞくしており、キーボード右側みぎがわにはデータレコーダー（つまりカセットテープでデータを読よみ書かきできる装置そうち）が内蔵ないぞうされていた。内蔵ないぞうBASICはLocomotive software Ltd.によるものであり「Locomotive BASIC」と呼よばれる。この初号しょごう機きはヨーロッパでヒットし300万まん台だいが売うれた。CPCの変種へんしゅやコピー商品しょうひんはドイツでも売うり出だされた。

CPC 464のヒットに次ついでアムストラッドは、Amstrad PCWというワープロを売うり出だし、800万まん台だいを売うった。

1985年ねん初頭しょとうに売うり出だされたCPC 664にはフロッピーディスクドライブが内蔵ないぞうされていた。また、1985年ねんには1985年ねんにはCPC 6128も売うり出だされた。

1990年ねん、アムストラッドは、古ふるいCPCの後継こうけいとして拡張かくちょうした CPC 464 Plus と CPC 6128 Plus を発売はつばいした。このPlusはより高たかい性能せいのうを有ゆうする16ビットのAtari STやAmigaに敗やぶれてしまった。

仕様しようと技術ぎじゅつ

ハードウェア

CPU

CPCシリーズはすべてCPUにザイログZ80Aの4MHzを用もちいている。

メインメモリ量りょう

64 KBのもの（CPC464, CPC664, 464plus, GX4000)と、128 KBのもの（CPC6128, 6128plus)がある。最大さいだいで576 KBまで増設ぞうせつできた。

ソフトウェア

当時とうじのほとんどのホームコンピュータと同様どうように、ROMにあらかじめOSとBASICインタープリタが書かきこまれる形かたちで搭載とうさいされている。BASICはen:Locomotive BASICと呼よばれるものであり、Locomotive Software社しゃのZ80 BASICというBBC Microcomputer向むけのBASICだったものを改良かいりょうしたものである。このBASICはビデオと音響おんきょうリソースへのアクセスが容易よういだという特徴とくちょうがある（Microsoft BASICのPOKE文ぶんを使つかわなければならないものよりすぐれている）。他たの特徴とくちょうとしては、時間じかんが関連かんれんするイベント処理しょりでAFTERやEVERYというコマンドを使つかえることや、テキストベースのウィンドウ操作そうさができたことである。

CPC 664と6128のディスクシステムでは、デジタルリサーチのCP/Mが提供ていきょうされ、CPC 646ではDDI-1ディスク拡張かくちょうユニットが提供ていきょうされた。

他たのプログラミング言語げんご

Locomotive BASIC、C言語げんご、Pascalのコンパイラを入手にゅうしゅすることも可能かのうだった。とはいえCPCのソフトウェアはしばしばZ80のネイティブのアセンブリ言語げんごで書かかれた。CPCで一般いっぱん的てきだったアセンブラはHisoftのDevpac、ArnorのMaxam、 (フランスでは) DAMSだった。ディスク仕様しようのCPC（ただしPlusは除のぞく）には教育きょういく向むけインタプリタのLOGOが同どう梱こりされ、CP/M 2.2で起動きどうできた。

ギャラリー

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  CPC 464のカラーディスプレイでのBASIC画面がめん。
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  グリーンディスプレイ GT65
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  背面はいめん。左ひだりはプリンタ接続せつぞく、右みぎはジョイスティック接続せつぞくに使つかうポート。
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  CPC6128のマザーボード
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  CPC6128のフロッピーディスクドライブ
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  CPCに用もちいられた3インチフロッピーディスク
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  CPC 464（Solothurn Computer Museum展示てんじ品ひん）

コミュニティ

アムストラッドは、ゲームだけでなく、業務ぎょうむ用よう機材きざいも作つくったことで太ふとく長ながい企業きぎょう生命せいめいを維持いじしてきた。熱心ねっしんなプログラマーたちはCPCレンジを使用しようし続つづけ、FutureOSやSymbOSといったグラフィカルユーザインタフェースを備そなえたオペレーティングシステムまでもが開発かいはつされた。インターネット上じょうではCPCが世界中せかいじゅうのフォーラムやニュース、ハードウェア、ソフトウェア、プログラミング、ゲームの分野ぶんやで名前なまえが挙あがっていることを示しめすサイトがいくつかあった。CPCの公式こうしき誌しAmstrad Computer User,、独立どくりつ系けいのAmstrad Action、 Amtix!、 Computing with the Amstrad CPC、CPC Attack 、The Amstrad User（オーストラリア）、 Amstrad Cent Pour Cent（『Amstrad 100%』フランス）、Amstarといった雑誌ざっしがイギリス、ドイツ、フランス、スペイン、デンマーク、オーストラリア、ギリシャといった国々くにぐにで出版しゅっぱんされた。

CPCの生産せいさん終了しゅうりょう後ご、アムストラッドは、改変かいへんせずなおかつアムストラッドが著作ちょさく権けんを保持ほじしていることを明記めいきしたうえでCPCのロムを配信はいしんしてもよいとした。

タイムライン

外部がいぶリンク

• Amstrad systems - Curlie（英語えいご）
• Amstrad emulators - Curlie（英語えいご）