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F-15 (航空機) - Wikipedia

F-15 (航空機こうくうき)

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく開発かいはつした戦闘せんとう
F15から転送てんそう

F-15 イーグル

アメリカ空軍のF-15C(2019年)

アメリカ空軍くうぐんのF-15C(2019ねん

F-15は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくマクドネル・ダグラスげんボーイング)が開発かいはつしたせいそら戦闘せんとう制式せいしき受領じゅりょう1972ねん正式せいしき編成へんせい1976ねん)、愛称あいしょうイーグルワシ)(Eagle)。

概要がいよう

編集へんしゅう

アメリカ空軍くうぐんなどで運用うんようされたF-4後継こうけいとして開発かいはつされた大型おおがたせいそら戦闘せんとうで、だい4世代せだいジェット戦闘せんとう分類ぶんるいされる。F-4とともに、冷戦れいせんしたのアメリカ空軍くうぐんマクドネル・ダグラスしゃ代表だいひょうする戦闘せんとうといえる。アメリカ空軍くうぐんくわえ、イスラエル航空こうくう宇宙うちゅうぐん航空こうくう自衛隊じえいたいサウジアラビア空軍くうぐん採用さいようした。なお、F-15のパイロットたちはぞくに「イーグルドライバー」とばれている[2]

チタン多用たようして軽量けいりょうした機体きたいだい推力すいりょくターボファンエンジンを2搭載とうさいたか格闘かくとう能力のうりょくゆうすると同時どうじに、こう出力しゅつりょくパルスドップラー・レーダーちゅう射程しゃていそら対空たいくうミサイル運用うんよう能力のうりょくあわち、遠近えんきんそら対空たいくう戦闘せんとう対応たいおう可能かのうとなっている[3]

F-15の後継こうけいとしてF-22開発かいはつされたが、高価こうかであることなどからF-15を完全かんぜんえるにはいたらなかった。そのため、原型げんけいはつ飛行ひこうからすでに50ねんった現在げんざいでも、F-15は世界せかいトップクラスの機体きたい一角いっかくつづけている。

 
アメリカ空軍くうぐんのF-15C

まい垂直すいちょく尾翼びよくつとはいえ平凡へいぼん平面へいめんがた主翼しゅよく水平すいへい安定あんていばんわせた保守ほしゅてき設計せっけいかかわらず、当時とうじとしては画期的かっきてき機動きどうせい実現じつげん[注釈ちゅうしゃく 1]、F-4の運用うんようにおいて顕在けんざいしたしょ問題もんだい教訓きょうくん設計せっけい段階だんかい様々さまざま工夫くふうほどこされた結果けっか当初とうしょからたか完成かんせいせている。

数々かずかず実戦じっせん経験けいけんがありながら、採用さいようこく2018ねん現在げんざいまでに空中くうちゅうせんにおける撃墜げきつい記録きろくとしている。ただし、複数ふくすう交戦こうせん相手あいてこくがF-15の撃墜げきつい主張しゅちょうしており、ソビエト連邦れんぽうロシアなど)は戦地せんち派遣はけんしたオブザーバーによりMiG-23などの自国じこくせい戦闘せんとうすうのF-15を撃墜げきついしたとしている。訓練くんれんちゅう事故じことして、1995ねん航空こうくう自衛隊じえいたいにおけるF-15僚機撃墜げきつい事故じこなどがある。

単座たんざがたふくがたの2種類しゅるい存在そんざいするが、飛行ひこう性能せいのうおよび戦闘せんとう能力のうりょくおおきなはない。 また、派生はせいがたである戦闘せんとう爆撃ばくげきF-15E開発かいはつおこなわれ、こちらもアメリカ空軍くうぐん各国かっこく採用さいようされた。

開発かいはつ経緯けいい

編集へんしゅう

1956ねん配備はいびはじまったサイドワインダー装備そうびしたF-86戦闘せんとうが、1958ねん台湾たいわん海峡かいきょうにおけるきむもん砲戦ほうせんどきだい規模きぼ空中くうちゅうせんなどで戦果せんかをあげた[注釈ちゅうしゃく 2]事例じれいなどから、アメリカ空軍くうぐんでは今後こんご戦闘せんとう同士どうし戦闘せんとうは「遠距離えんきょりから射程しゃていながミサイル発射はっしゃして相手あいて撃墜げきついするものになる」という「ミサイル万能ばんのうろん」が主流しゅりゅうとなり、そら対空たいくうへいそうとしての機関きかんほう軽視けいしされるようになっていった。また、1950年代ねんだいソ連それんによるM-4(バイソン)Tu-95(ベア)といった新型しんがたばくげき配備はいび重大じゅうだい脅威きょういとして対応たいおうする必要ひつようとなえる「ボマーギャップろんひろまった。そのためにアメリカ空軍くうぐんは、要撃ようげきばくげき能力のうりょく拡充かくじゅう重点じゅうてんくこととなった。

これらの結果けっか新規しんき開発かいはつ比重ひじゅうたい戦闘せんとう戦闘せんとうおも目的もくてきとしたせいそら戦闘せんとうから、(かく)ミサイルによる爆撃ばくげき要撃ようげきのためのF-102よう要撃ようげき戦闘せんとうや、対地たいち攻撃こうげきりょく補充ほじゅうするF-105よう戦闘せんとう爆撃ばくげきうつっていった。当初とうしょF-86セイバーの後継こうけいとされたF-100スーパーセイバー戦闘せんとう爆撃ばくげき転用てんようされ、F-101F-104運動うんどうせい軽視けいしした仕様しようとなった。

こうした経緯けいいから、アメリカ空軍くうぐんベトナム戦争せんそう開始かいし時期じき充分じゅうぶん格闘かくとうせん能力のうりょく機体きたい保有ほゆうしておらず、緒戦しょせんでの同士討どうしうちを契機けいきさだめられたゆう視界しかいがい戦闘せんとう禁止きんしした交戦こうせん規定きていにより、旧式きゅうしきMiG-17との格闘かくとう戦闘せんとうまれて苦戦くせんいられた。ただし1961ねん当時とうじ国防こくぼう長官ちょうかんロバート・マクナマラすすめた空海くうかいりょうぐん機種きしゅ統一とういつにより導入どうにゅうしたF-4が、比較的ひかくてき機動きどうせいすぐれていたためベトナム戦争せんそうしのぐことはできた。

さらにマクナマラはコスト削減さくげん合理ごうりはかるべく、空軍くうぐん主体しゅたい開発かいはつする戦闘せんとう爆撃ばくげき海軍かいぐんけに艦隊かんたい防空ぼうくうよう要撃ようげき発達はったつさせ共通きょうつうはかるTFX計画けいかくすすめたが、重量じゅうりょう増加ぞうかエンジン(プラット・アンド・ホイットニー TF30)のストール、アメリカ海軍かいぐんようしんミサイルAIM-54 フェニックス)やしん火器かき管制かんせい装置そうちAN/AWG-9)の開発かいはつ遅延ちえんといった問題もんだいによるF-111Bキャンセルの結果けっか、コストだか運動うんどう性能せいのうとう問題もんだいかかえながら空軍くうぐんようであるF-111Aのみの実用じつようという結末けつまつむかえることとなった。

F-X開発かいはつ

編集へんしゅう

海軍かいぐんはTFX実用じつよう断念だんねん1965ねんに、次期じき戦闘せんとう攻撃こうげきVFAX(のち中止ちゅうし)や次期じき戦闘せんとうVFX(F-14)の開発かいはつ研究けんきゅう開始かいししていた。空軍くうぐんもF-111どころかF-4さえおもすぎてせいそら戦闘せんとう不適ふてきかんがえ、同年どうねん4がつ、F-Xの開発かいはつ研究けんきゅう着手ちゃくしゅした。

1966ねん3月、ノースアメリカン・ロックウェルロッキードボーイングの3しゃとTactical Support Aircraft(戦術せんじゅつ支援しえん)にかんする4ヶ月かげつあいだ概念がいねん作成さくせい研究けんきゅう契約けいやく締結ていけつした。同年どうねん9がつ3しゃ研究けんきゅう結果けっか評価ひょうか完了かんりょうしたが、開発かいはつ方針ほうしん決定けっていにはいたらなかった。その概要がいよう以下いかとおりである。

この時期じき1967ねん7がつおこなわれたモスクワドモジェドヴォ空港くうこうでの航空こうくうショーMiG-25突如とつじょ出現しゅつげんし、上空じょうくう高速こうそく通過つうかしていった。周到しゅうとう演出えんしゅつされたこのフライパスのみならず、ソ連それんはこの航空こうくうショーに、MiG-23Su-15はじめとした試作しさく実験じっけんふく多種たしゅ機体きたいだい3世代せだいジェット戦闘せんとうとして出品しゅっぴんし、これらにおおきな衝撃しょうげきけた西側にしがわ航空機こうくうき専門せんもんソ連それん意図いとどおりにその実体じったい以上いじょう過大かだい評価ひょうかくだした。アメリカ空軍くうぐん首脳しゅのう公開こうかいされた機体きたい対抗たいこう機体きたい自軍じぐん保有ほゆうしていないとかんがえ、ソ連それんばくげきくわえ、戦闘せんとうにも危機ききかんつのらせていった。

空軍くうぐんでのせいそら戦闘せんとう検討けんとう時期じきに、かく方面ほうめんのキーマンからファイター・マフィアとばれるしょう人数にんずうのグループが出現しゅつげんしていた。そのなか一人ひとりジョン・ボイドは、みずからのF-100によるせんわざ教官きょうかんとしての経験けいけん体系たいけいエネルギー保存ほぞんそくもとづいた空中くうちゅう空戦くうせん機動きどう理論りろんであるエネルギー機動きどうせい理論りろんもとにした判断はんだんにより、F-Xの最初さいしょ提案ていあん要求ようきゅう(RFP)を却下きゃっかし、最終さいしゅうばん改定かいていした[注釈ちゅうしゃく 3]

空軍くうぐんは1967ねん8がつにマクドネル・ダグラスおよびジェネラル・ダイナミクスの2しゃ戦闘せんとうかんする6ヶ月かげつ概念がいねん作成さくせい契約けいやく締結ていけつした。

モスクワ航空こうくうショーの翌年よくねん1968ねん9月に、アメリカ空軍くうぐん国内こくない航空機こうくうきメーカー8しゃ研究けんきゅう契約けいやくむすびRFPをした。RFPのおも内容ないよう以下いかとおりであった。

  • マッハ0.9、高度こうど30,000フィートにおけるこうG機動きどう異常いじょう振動しんどうしょうじない
  • 上記じょうきそらりょく特性とくせいつばさ使つかい、ひろ飛行ひこう速度そくど高度こうどいき充分じゅうぶんなエネルギー/運動うんどう能力のうりょく
  • 空中くうちゅう給油きゅうゆ、またはぞうそうのみで大陸たいりくあいだ長距離ちょうきょり回送かいそう飛行ひこう可能かのう
  • 搭載とうさい兵器へいきぜん任務にんむたいして一人ひとり操作そうさ可能かのう
  • 現実げんじつてきそら対空たいくう戦闘せんとう想定そうていして4,000飛行ひこう時間じかん疲労ひろう寿命じゅみょう安全あんぜん係数けいすうを4として試験しけん証明しょうめいする
  • 最新さいしん技術ぎじゅつ利用りようした操縦そうじゅうせき艤装ぎそうおこない、とく近接きんせつ格闘かくとうせんではヘッドアップディスプレイ利用りようする
  • 理論りろん整備せいび工数こうすうは1飛行ひこう時間じかんあたり11.3にん
  • 構成こうせい機器きき平均へいきん故障こしょう時間じかん上記じょうき整備せいび工数こうすうない対応たいおう
  • 操縦そうじゅうせき視界しかいは360°確保かくほすること
  • しゅエンジンは機内きない設備せつびのみで起動きどうできること
  • 機体きたい構造こうぞう電気でんき油圧ゆあつ操縦そうじゅう装置そうち戦闘せんとうじょうきょう無事ぶじ基地きち帰投きとうできる高度こうど生存せいぞんせい
  • たい戦闘せんとう戦闘せんとう装備そうび状態じょうたいそう重量じゅうりょうは40,000ポンド(やく18.1トン)きゅう
  • サブシステム、構成こうせい部品ぶひん装備そうびひんすくなくとも試作しさくひんによる実証じっしょうみのものにかぎ
  • 最大さいだい速度そくど高空こうくうにおいてマッハ2.5
  • よりもてい高度こうど監視かんし能力のうりょく長距離ちょうきょりパルス・ドップラー・レーダーそなえる

これらにくわえ、試作しさく競争きょうそう実施じっししないこととしていた。

1968ねん12月、提出ていしゅつされた各社かくしゃあんもとにマクドネル・ダグラス、フェアチャイルドノースアメリカン・ロックウェルの3しゃ選出せんしゅつして、詳細しょうさい提案ていあんのための6ヶ月かげつ研究けんきゅう契約けいやくむすび、各社かくしゃ期日きじつどお設計せっけいあん提出ていしゅつした。フェアチャイルドしゃあんは、胴体どうたい両側りょうがわ変形へんけいデルタ主翼しゅよく半幅はんはばにエンジンナセルをき、次元じげんがたそら気取きどり入口いりくちから排気はいきこう一線いっせんじょう配置はいちした、双発そうはついちまい垂直すいちょく尾翼びよく機体きたいであった。ノースアメリカン・ロックウェルしゃあんは、オージーつばさブレンデッドウィングボディ構成こうせい胴体どうたい次元じげんがたそら気取きどり入口いりくちけた、胴体どうたいない並列へいれつ双発そうはついちまい垂直すいちょく尾翼びよく機体きたいだった。

これらにたいしマクドネル・ダグラスしゃあん機体きたいは、ぜんえん45というそれほどおおきくない後退こうたいかくつ、ひろ面積めんせき主翼しゅよくっていた。これは当時とうじちょう音速おんそく戦闘せんとうには、まず採用さいようされることのないものだった[注釈ちゅうしゃく 4]。このとき、マクドネル・ダグラスしゃは37,500ページにもおよ文書ぶんしょ提出ていしゅつ設計せっけいには大型おおがた計算けいさんもちいてすうせん種類しゅるい機体きたい形状けいじょう検討けんとうしていた[4]

原型げんけい発注はっちゅう

編集へんしゅう
 
原型げんけい(S/N 71-0280)
量産りょうさんとは主翼しゅよく先端せんたんおよ水平すいへい尾翼びよく形状けいじょうことなる

1969ねん12月にアメリカ空軍くうぐんは、マクドネル・ダグラスしゃ開発かいはつ契約けいやくむすんだ。設計せっけい主任しゅにんはジョージ・グラーフ(George Graff)、そらりょく担当たんとうにはドン・マルバーン(Don Malvern)が就任しゅうにんした[5]。また、セントルイス工場こうじょうでは2そら対空たいくう戦闘せんとうシミュレーターが開発かいはつされ、研究けんきゅうもちいられた。ほん開発かいはつでは900時間じかん以上いじょう設計せっけい改善かいぜんおこなわれ、風洞ふうどう実験じっけんでは100種類しゅるい以上いじょう主翼しゅよく形状けいじょう試験しけんおこなわれた[4]

F-4は双発そうはつでありながら、片方かたがたのエンジンの被弾ひだんりょうエンジンが停止ていししたり、火災かさい墜落ついらくする事例じれいられた[4]。これを教訓きょうくんにF-15ではエンジンあいだたてどおりざいなどとして、エンジンまわりにチタンを多用たようしてたい熱性ねっせい強度きょうど確保かくほし、さらには消火しょうかシステムを充実じゅうじつさせ、燃料ねんりょうタンク配置はいちにも配慮はいりょはらわれた[6]

エンジンの開発かいはつプラット・アンド・ホイットニーゼネラル・エレクトリック提案ていあんから、1970ねん3がつにプラット・アンド・ホイットニーがF100ターボファンエンジン開発かいはつ契約けいやくむすんだ。初期しょき推力すいりょく試験しけん1972ねん3がつまつまでに終了しゅうりょうし、1ねんには型式けいしき証明しょうめい取得しゅとくするための試験しけん終了しゅうりょうさせた[6]

レーダーはヒューズしゃウェスチングハウスしゃ提案ていあんから、1970ねん9月にヒューズしゃAN/APG-63レーダーを選定せんていしている[6]

 
搭載とうさい予定よていされていたちょう射程しゃていそら対空たいくうミサイル、AIM-97
AGM-78 たいレーダーミサイルの発展はってんがたである
 
短距離たんきょりそら対空たいくうミサイルとして搭載とうさい予定よていであったAIM-95
推力すいりょく偏向へんこう機構きこうにより操舵そうだされる方式ほうしきのため、かじつばさたない

武装ぶそうそら対空たいくうミサイル機関きかんほうともしん開発かいはつのものが搭載とうさいされる計画けいかくで、視界しかいがい射程しゃてい(beyond-visual-range;BVR)へいそうにはAIM-97 そら対空たいくうミサイル、近距離きんきょり格闘かくとうせんへいそうにはAIM-82 そら対空たいくうミサイルおよび固定こてい武装ぶそうとしてGAU-7 25mm6砲身ほうしんガトリングほう(英語えいごばん)といった新規しんき開発かいはつ装備そうび選定せんていされた。

AIM-97はAIM-7しの射程しゃてい高速こうそくだか機動きどう目標もくひょうへの対処たいしょ能力のうりょくつことを主眼しゅがん開発かいはつされたもので、中間ちゅうかん誘導ゆうどうパッシブレーダーホーミング終端しゅうたん誘導ゆうどう赤外線せきがいせん感知かんちもちいるふくあい誘導ゆうどう方式ほうしきとなっていた。AIM-82は当時とうじ主力しゅりょくAIM-9 だい1世代せだいでは不可能ふかのうぜん方位ほうい照準しょうじゅん目標もくひょう後方こうほうまわってエンジンのはいねつとらえる必要ひつようがなく、どの方向ほうこうからでもねつ反応はんのうさえとらえれば照準しょうじゅんできる)が可能かのうなもので、のちにAIM-82はアメリカ海軍かいぐん開発かいはつすすめていた新型しんがた短距離たんきょりそら対空たいくうミサイルであるAIM-95計画けいかく統合とうごうして開発かいはつ一本いっぽんされたため、F-15へ搭載とうさいされる短距離たんきょりミサイルもAIM-95に移行いこうされた。固定こてい武装ぶそうのGAU-7は口径こうけいをそれまでの標準ひょうじゅんであった20mmから25mmとして弾頭だんとう威力いりょく大幅おおはば強化きょうかされ、使用しよう弾薬だんやくには薬莢やっきょうたないケースレス弾薬だんやく方式ほうしきもちいた先進せんしんてきなものであった[7]

しかし、AIM-97、AIM-95ども技術ぎじゅつてき予算よさんてきめんから最終さいしゅうてきには計画けいかく中止ちゅうしとなり、開発かいはつによってられたしん基軸きじくれた暫定ざんてい新型しんがたとして既存きそんそら対空たいくうミサイルの改良かいりょうがた開発かいはつされることになり、F-15の搭載とうさいするそら対空たいくうミサイルもAIM-7とAIM-9の改良かいりょうがたいた。GAU-7は実際じっさい試作しさくほう搭載とうさいしての試験しけんおこなわれたが、ケースレス方式ほうしき特有とくゆう問題もんだいほか不規則ふきそく弾道だんどう性能せいのうといった問題もんだいもあり、開発かいはつ担当たんとうのフィリコ・フォード(Philco-Ford)しゃ(英語えいごばん)からの開発かいはつ期間きかん延長えんちょうもうれをれず、従来じゅうらいM61 20mmガトリングほう採用さいようすることとなった[6]。これらの経緯けいいから「最新さいしん技術ぎじゅつんだしん開発かいはつ武装ぶそう搭載とうさいする」という当初とうしょ計画けいかくおおきく修正しゅうせいされたが、それであってもF-15がたかそら対空たいくう戦闘せんとう能力のうりょくつことにはわりなかった。

1971ねん2がつ、アメリカ議会ぎかい上院じょういん歳出さいしゅつ委員いいんかいF-14とF-15の比較ひかく検討けんとうおこない、F-14はF-15の任務にんむをすべてたせるが、F-15はF-14の任務にんむをすべてたすことはできないとF-15がおとることを指摘してきし、空軍くうぐん海軍かいぐんどもおな機種きしゅ採用さいようすべきとの意見いけんげられた。これにたい空軍くうぐんは、F-14は艦隊かんたい防衛ぼうえいとくした機体きたいであり、F-15は機動きどうせいたかせいそら戦闘せんとうであると反論はんろんした。一方いっぽうアメリカ国防総省こくぼうそうしょう内部ないぶからはF-15を基本きほんとした海軍かいぐんがた艦上かんじょう戦闘せんとう)のF-15N検討けんとう指示しじするうごきもあった[6]

開発かいはつにあたり当初とうしょ12、1972会計かいけい年度ねんどで8ぜん生産せいさんがた発注はっちゅうし、それぞれ以下いかのような作業さぎょう試験しけんてられた。

  • F1 (1号機ごうき) - (71-0280)性能せいのう領域りょういき探求たんきゅう運用うんよう特性とくせい外部がいぶ搭載とうさいぶつ試験しけん
  • F2 (2号機ごうき) - エンジン試験しけん
  • F3 (3号機ごうき) - 電子でんし装備そうび開発かいはつ気流きりゅう速度そくど計測けいそく(これ以降いこう機体きたいAN/APG-63火器かき管制かんせい装置そうち搭載とうさい
  • F4 (4号機ごうき) - 構造こうぞう試験しけん
  • F5 (5号機ごうき) - 機関きかんほうへいそうへいそう射出しゃしゅつ試験しけん(これ以降いこう機体きたいM61A1 ガトリングほう搭載とうさいしている)
  • F6 (6号機ごうき) - 電子でんし装備そうび試験しけんおよ飛行ひこう制御せいぎょミサイル発射はっしゃ評価ひょうか
  • F7 (7号機ごうき) - へいそう燃料ねんりょうへいそう
  • F8 (8号機ごうき) - 異常いじょう姿勢しせいとくきりもみ特性とくせいこうむかえかく評価ひょうか
  • F9 (9号機ごうき) - 機体きたい、エンジン適合てきごう評価ひょうか
  • F10 (10号機ごうき) - レーダー電子でんし装備そうび試験しけん
  • T1 (11号機ごうき) - ふくがた評価ひょうかのちF-15S/MTDとなる
  • T2 (12号機ごうき) - ふくがたマクドネル・ダグラスしゃ飛行ひこう実演じつえんのちF-15E試作しさくとなる。
  • F11 (13号機ごうき) - 実用じつよう試験しけん
  • F12 (14号機ごうき) - コンフォーマル・フューエル・タンク装備そうび実用じつよう試験しけん
  • F13 (15号機ごうき) - 実用じつよう試験しけん
  • F14 (16号機ごうき) - 気象きしょう環境かんきょう試験しけん試験しけん終了しゅうりょうイスラエル売却ばいきゃく
  • F15 (17号機ごうき) - 使用しようされず、イスラエルに売却ばいきゃく
  • F16 (18号機ごうき) - 実用じつよう試験しけんおよ飛行ひこう実演じつえんにイスラエルに売却ばいきゃく
  • F17 (19号機ごうき) - 「ストリークイーグル計画けいかく」に使用しよう
  • F18 (20号機ごうき) - 使用しようされず、イスラエルに売却ばいきゃく

1972ねん6月26にち初号しょごうがマクドネル・ダグラスしゃセントルイス工場こうじょう完成かんせい同日どうじつ、ロールアウト記念きねん式典しきてんおこなわれた。

初号しょごう後日ごじつ一旦いったん分解ぶんかいされてカリフォルニアしゅうエドワーズ空軍くうぐん基地きちC-5輸送ゆそう搬送はんそうされて再度さいどてられ、7がつ27にちモハーヴェ砂漠さばく上空じょうくうでマクドネル・ダグラスしゃチーフテストパイロットのアービン・L・バローズにより、やく50分間ふんかんはつ飛行ひこう実施じっしした。その2ねんあまりにおよ原型げんけいによる試験しけん評価ひょうか作業さぎょう判明はんめいした修正しゅうせい以下いか細部さいぶ変更へんこうまり、はら設計せっけい堅実けんじつさを証明しょうめいすることとなった。

  • 主翼しゅよくはし後部こうぶとし
  • 水平すいへい安定あんていばんへのドッグトゥース追加ついか
  • エア・ブレーキ大型おおがたとそれにともなひらき制限せいげん

原型げんけい1973ねん7がつ飛行ひこう回数かいすう1,000かいかぞえるまでのあいだ最大さいだい速度そくどマッハ2.5、最大さいだい到達とうたつ高度こうど18,290mを記録きろくしている。

特徴とくちょう

編集へんしゅう
 
飛行ひこうちゅうのF-15

外形がいけいF-111F-14可変かへん後退こうたいつばさF-16ブレンデッドウィングボディといったしん機軸きじく採用さいようすることなく、MiG-25A-5といった前例ぜんれいのあるかたつばさ配置はいちクリップトデルタつばさそう垂直すいちょく尾翼びよくぜん浮動ふどう水平すいへい尾翼びよく配置はいちした堅実けんじつ構成こうせいとなった。

主翼しゅよく基本きほんつばさがたのキャンバーをつばさぜんえん頂点ちょうてんとした円錐えんすいわせてつばさはしではつばさがた全体ぜんたいまでも湾曲わんきょくさせるコニカルキャンバーをあたえることでぜんえんフラップ省略しょうりゃくし、こうえん単純たんじゅんフラップと補助ほじょつばさのみをどうつばさとした簡素かんそなものである。主翼しゅよくふくらみは、ストレーキ類似るいじ離着陸りちゃくりく性能せいのう運動うんどうせい向上こうじょう効果こうかつ。この主翼しゅよくふくらみは機関きかんほう内蔵ないぞうスペースともなり、また、後方こうほう延長えんちょうされて尾翼びよくとなっている。

胴体どうたい上面うわつらキャノピー後方こうほう大型おおがたエアブレーキ装備そうびし、ドラッグシュートを廃止はいししている。このエアブレーキは、アルミニウム・ハニカムと炭素たんそ繊維せんいふくごうざい(グラファイト・エポキシ)をわせた軽量けいりょう構造こうぞうになっている。水平すいへい尾翼びよく垂直すいちょく尾翼びよくチタンあいだにアルミニウム・ハニカム、表面ひょうめんボロン繊維せんいふくごうざい使用しようし、軽量けいりょうかつ強固きょうこ構造こうぞうとなった。ほかにも、軽量けいりょうたい熱性ねっせい強化きょうかのためにエンジンまわりや主翼しゅよくえんのりとう要所ようしょ構造こうぞう重量じゅうりょうの25%以上いじょうにチタンやチタン合金ごうきん使用しようしており、外形がいけいからはうかがえないF-15の特徴とくちょうとなっている。

機体きたい最上さいじょうめんなみだしずくがた風防ふうぼうは、単座たんざがたふくがた大差たいさがないほどおおきな空間くうかんにより、抵抗ていこうやさず360°の視界しかい確保かくほしている。初期しょき機体きたいでは高温こうおん強度きょうどたかポリカーボネートアクリル拡散かくさん蒸着じょうちゃくした材質ざいしつだったが、紫外線しがいせんによる劣化れっかくもりがたため強化きょうかアクリルガラス変更へんこうされた。

操縦そうじゅうけい

編集へんしゅう

操縦そうじゅう系統けいとうは、電気でんきしき操縦そうじゅうせい増強ぞうきょう装置そうちであるCAS(Control Augumentation System)と油圧ゆあつ機構きこうとを組合くみあわせたものである。CASは操縦そうじゅう桿およびフットペダルの操作そうさ電気でんき信号しんごう変換へんかんしてかくどうつばさ油圧ゆあつサーボ・シリンダーを作動さどうさせるもので、フライ・バイ・ワイヤおな原理げんりであるが、フライ・バイ・ワイヤがすべての操作そうさ飛行ひこう制御せいぎょコンピュータの電気でんき信号しんごう指令しれいだけでおこなうのにたいして、CASはリンク機構きこうによる機械きかいてき結合けつごう接続せつぞくされている補助ほじょつばさ方向ほうこうかじ水平すいへい尾翼びよく並行へいこうして追加ついかされるかたち装備そうびされ、安定あんてい増強ぞうきょう操舵そうだ補正ほせいおこなっている。これにより機械きかいてき結合けつごう破損はそんしてもCASのみの制御せいぎょ飛行ひこう継続けいぞくできるが、F-16のようなCCV設計せっけい導入どうにゅう不可能ふかのうであった。

コックピットはアナログ計器けいきにCRTのレーダースコープをわせた当時とうじ主流しゅりゅう設計せっけいであるが、操縦そうじゅう桿とエンジンの出力しゅつりょく制御せいぎょするスロットル・レバーに操縦そうじゅう操舵そうだ航法こうほう通信つうしん・エンジン関係かんけい火器かき管制かんせいなどで使用しよう頻度ひんどたかいスイッチを取付とりつけて、HUDと組合くみあわせることにより、パイロットが飛行ひこうちゅうでも視線しせんらさずにはなすこともなく、それらを操作そうさすることができるHOTAS導入どうにゅうされるなど、信頼しんらいせい革新かくしんせい両立りょうりつした設計せっけいとなっている。

電子でんし装備そうび

編集へんしゅう

火器かき管制かんせいシステム高性能こうせいのうレーダー(AN/APG-63/70シリーズ)を中心ちゅうしんとした高度こうど自動じどう設計せっけいにより、単座たんざ運用うんよう実現じつげんしている。APG-63レーダーは小型こがた戦闘せんとう程度ていど投影とうえい面積めんせきである目標もくひょうたいしては80うみさと(148km)以上いじょう距離きょり探知たんち可能かのうである。搭載とうさいのデータリンクを使用しようした早期そうき警戒けいかい管制かんせい(AWACS)との連携れんけいにより高度こうど迎撃げいげき能力のうりょく発揮はっきする。

機密きみつせいたか輸出ゆしゅつ許可きょかしていなかったTEWS(Tactical Electronic Warfare System:戦術せんじゅつ電子でんしせんシステム)は、AN/ALR-56ドイツばんレーダー警報けいほう受信じゅしんAN/ALQ-128英語えいごばん電子でんしせん警戒けいかい装置そうちAN/ALQ-135内蔵ないぞうしき電波でんぱ妨害ぼうがい装置そうち、AN/ALE-45 チャフフレア放出ほうしゅつ統合とうごうし、自動じどうすすめたものである。

 
そら気取きどり入口いりくち内部ないぶ可動かどうしきはすばん協調きょうちょう動作どうさ図解ずかい
 
エンジンノズルにけられたアイリスばん(カバー)
画像がぞうどう系統けいとうのエンジンを搭載とうさいするF-16のもの(参考さんこう

プラット・アンド・ホイットニーしゃF100ターボファンエンジンを2搭載とうさいする。初期しょきがたのF100-PW-100でも1たり10,810kgの推力すいりょく発揮はっきするため、最小さいしょう飛行ひこう重量じゅうりょうちか状態じょうたいであれば推力すいりょく重量じゅうりょうは1をえ、エンジン推力すいりょくだけで垂直すいちょく上昇じょうしょう持続じぞくできることになる。実用じつようじょう意味いみはないが、こう機動きどうにおける急激きゅうげき運動うんどうエネルギー損失そんしつ回復かいふくかつかせる十分じゅうぶん余剰よじょう推力すいりょくつことを意味いみしている。

初期しょきにはスタグネーション・ストールによる事故じこ頻発ひんぱつしたため、スプリッターベーンの延長えんちょうほか、スロットル操作そうさのマニュアルに注意ちゅういてん記載きさいするなど運用うんようじょう工夫くふうおこなわれた。

胴体どうたい左右さゆうにある次元じげんがたそら気取きどり入口いりくちは、上方かみがた4下方かほう11可動かどうし、内部ないぶ可動かどうしきはすばんやバイパスこう協調きょうちょう動作どうさして様々さまざま姿勢しせいおよ速度そくどにおいて、適切てきせつにエンジンへ外気がいき導入どうにゅうする。

持続じぞく時間じかん制限せいげんけないさい高速度こうそくどマッハ2.3であり、マッハ2.3を公称こうしょう最高さいこう速度そくどの2.5まではエンジン吸入きゅうにゅう空気くうき温度おんどその制限せいげんから1分間ふんかん制限せいげんされている。

なおF-15Aでも高度こうど10,000-45,000ft格闘かくとう戦時せんじ基準きじゅん重量じゅうりょうの33,000lb前後ぜんこうならば、戦闘せんとう推力すいりょくによりわずかながらマッハ1.0をえる速度そくどでの飛行ひこう可能かのうである。

F-15のエンジン後部こうぶにある可変かへんしきノズルにアイリスばんけられていないのは、当初とうしょ装着そうちゃくからの脱落だつらく相次あいついだのが原因げんいんであった。そのため、いまだにおおくの機体きたいはアイリスばんけていない。

F-4はエンジン始動しどう地上ちじょう設備せつび依存いぞんしており、機体きたい無事ぶじでも設備せつび破壊はかいされると出撃しゅつげきできない弱点じゃくてんがあった。F-15では対策たいさくとして単独たんどく起動きどうできることが要求ようきゅうされ、エンジンの起動きどうようJFS電源でんげん油圧ゆあつ供給きょうきゅうようとしてAPU搭載とうさいしている。JFSが1起動きどうできるエンジンは1であるため、手動しゅどうえる必要ひつようがある。なおAPUからもエンジンの起動きどう可能かのうであり、飛行ひこうちゅうにエンジンが停止ていししても燃料ねんりょうがあれば2系統けいとう再始動さいしどう手段しゅだんゆうする。

 
ミサイル搭載とうさい位置いち

F-15の武装ぶそうベトナム戦争せんそうせんくんより固定こてい装備そうびとした右翼うよく付根つけねぜんえんにある、装弾そうだんすう940はつM61A1機関きかんほうはじめ、主翼しゅよくの2ヶ所かしょパイロン両側りょうがわのサイドレールにけい4はつAIM-9 サイドワインダー胴体どうたい下面かめん4かしょランチャーけい4はつAIM-7 スパローとなっている。

M61A1機関きかんほうの940はつという装弾そうだんすうF-4くらべてやく50%増加ぞうかしており、いち秒間びょうかん射撃しゃげきを14かいおこなうことができる。機関きかんほうせん空中くうちゅうせん用途ようとしゅとして、機体きたい基準きじゅんせんから2じょうけている。

スパローのセミアクティブ・レーダー・ホーミング誘導ゆうどう方式ほうしき目標もくひょうへの電波でんぱ照射しょうしゃははからおこなうため、誘導ゆうどう簡単かんたん小型こがた軽量けいりょうになるわり、命中めいちゅうまではは運動うんどう制約せいやくするという欠点けってんつ。このため、のちには半導体はんどうたい技術ぎじゅつ進歩しんぽにより誘導ゆうどう小型こがたたしたアメリカぐんAIM-120 AMRAAM航空こうくう自衛隊じえいたい99しきそら対空たいくう誘導ゆうどうだんといった、アクティブ・レーダー・ホーミング誘導ゆうどう方式ほうしきへの対応たいおうおこなわれている。

このほかにも、各国かっこくけの仕様しよう変更へんこう使用しよう武装ぶそう追加ついかなど様々さまざま更新こうしん制式せいしき採用さいよう以後いごけている。

対空たいくう戦闘せんとうとくしているとの誤解ごかいもあるが運用うんようじょうからのものであり、開発かいはつ当初とうしょからMk82、Mk84汎用はんようばくだんおよびそれらから派生はせいした各種かくしゅ誘導ゆうどうばくだんなどを搭載とうさい可能かのう設計せっけいがなされている。それらばくげき装備そうびはミサイルの搭載とうさいさまたげないため、戦闘せんとう爆撃ばくげきとしての潜在せんざい能力のうりょくたかく、後年こうねんのF-15Eへと発展はってんすることになる。最大さいだい搭載とうさいりょうかんしては、より大型おおがたである以上いじょう当然とうぜんはなしであるがF-16よりもおおくなっている。ほん純粋じゅんすい戦闘せんとうとしてもちいられるれいおおかったのは、対地たいち攻撃こうげきせいそら任務にんむよりも損耗そんこうりつたかく、高価こうか機体きたいをそれにてること得策とくさくでないと判断はんだんされたからであり、対地たいち攻撃こうげき任務にんむもちいられたれい存在そんざいする[注釈ちゅうしゃく 5]火器かき管制かんせい装置そうちそら対地たいちモードはHUD表示ひょうじにより、対地たいち射撃しゃげき、(自動じどうとうだんとうだんの4Gプルアップを支援しえんする。

拡張かくちょうせい

編集へんしゅう

40ねん以上いじょうまえ開発かいはつされ、しかも1970年代ねんだい当時とうじとしても保守ほしゅてき開発かいはつされた機体きたいではあるが、本来ほんらいたか基本きほん性能せいのうくわえて将来しょうらい発展はってんせいのために当初とうしょから余裕よゆうたせて設計せっけいされていたため、後述こうじゅつ新型しんがたミサイルの搭載とうさい改良かいりょうがたエンジンへの更新こうしん、さらにAWACS早期そうき警戒けいかい中核ちゅうかくとしたC4Iシステム高度こうど対応たいおうするための電子でんし装備そうび更新こうしんとう近代きんだい改修かいしゅう実施じっしすることで、ロシアSu-27やヨーロッパ国際こくさい共同きょうどう開発かいはつユーロファイター タイフーンフランスラファールなどといった、80年代ねんだい後半こうはんから90年代ねんだい以降いこうにかけて登場とうじょうした新鋭しんえいしてだい一線いっせんでの任務にんむ遂行すいこう能力のうりょく維持いじしている。

ストリーク・イーグル

編集へんしゅう
 
計画けいかく使用しようされたF-15
機首きしゅ部分ぶぶんに「STREAK EAGLE」の文字もじめる
画像がぞう腐食ふしょく防止ぼうしのためにさい塗装とそうされたもの)

F-15の性能せいのうしめいちれいとして「ストリーク・イーグル」がある。これは1975ねん当時とうじ上昇じょうしょう時間じかん記録きろくたいして、F-15原型げんけいうちの1使用しようして更新こうしんねらったアメリカ空軍くうぐんによる企画きかく[注釈ちゅうしゃく 6]である。名称めいしょうちゅうstreakには本来ほんらいの「電光石火でんこうせっかの」という意味いみとともに、機体きたい塗装とそうがしてしまった改装かいそうから、当時とうじ流行りゅうこうしたはだか人前ひとまえはしまわる「ストリーキング」をかけている。これは記録きろく更新こうしん自体じたい名称めいしょうにもなった。

1962ねんおこなわれたアメリカ海軍かいぐんの「プロジェクト・ハイジャンプ」においてF-4は3,000、6,000、9,000、12,000、15,000、20,000、25,000、30,000mの8高度こうどまでの到達とうたつ記録きろく更新こうしんした。 それにたいして1973ねんソビエト連邦れんぽうMiG-25特殊とくしゅ改造かいぞう(Ye-266)により、20,000から30,000mまでの3つの記録きろく更新こうしんしていた。ほん計画けいかく国際こくさい機関きかん公認こうにんする上昇じょうしょう記録きろくを、ソビエト連邦れんぽうやアメリカ海軍かいぐんから奪取だっしゅすることでアメリカ空軍くうぐんつF-15の優位ゆうい誇示こじするねらいがあった。

原型げんけい5号機ごうきと19号機ごうきからやく360kgかるい19号機ごうきえらび、レーダー緊急きんきゅうようフック・機関きかんほうなど不要ふよう装備そうびひんはずし、さらに塗装とそうまでもがして徹底的てっていてき軽量けいりょうはかった。ただし、特別とくべつ推力すいりょく装置そうち追加ついかといった改修かいしゅう改造かいぞうほどこしていない。計測けいそく1975ねん1がつ16にち-2がつ1にちにかけてノースダコタしゅうグランド・フォークス空軍くうぐん基地きち空軍くうぐんのロジャー・スミス少佐しょうさ、W・R・マクファーレン少佐しょうさ、デイブ・ピーターソン少佐しょうさ操縦そうじゅうによりおこなわれた。その結果けっか以下いかように8つの上昇じょうしょう記録きろくをすべて更新こうしんした。機体きたい改修かいしゅうようしたコストは210まんドルだった。

到達とうたつ高度こうど 従来じゅうらい記録きろく[びょう] プロジェクト記録きろく[びょう]
3,000m 34.52 25.57
6,000m 48.787 39.33
9,000m 61.629 48.86
12,000m 77.156 59.38
15,000m 114.50 77.02
20,000m 169.80 122.94
25,000m 192.60 161.02
30,000m 243.86 207.80

ソビエト連邦れんぽうはこの記録きろく更新こうしんたいして、同年どうねん5がつにMiG-25の特殊とくしゅ改造かいぞうE-266Mにより25,000mを154びょう、30,000mを189びょう更新こうしんしており、現在げんざいではSu-27/P-42が3,000mから15,000mまでの記録きろく更新こうしんしているため、F-15は20,000mの記録きろくのみ保持ほじしている。

近代きんだい改修かいしゅう

編集へんしゅう
MSIP-1
F-15A/Bにたいして段階だんかいてきおこなわれた近代きんだい改修かいしゅう改修かいしゅう対象たいしょうがいとなったおおくの機体きたいモスボールされている。これらについて一時いちじボーイングしゃ東欧とうおう諸国しょこくへC/D相当そうとう改修かいしゅうしたうえでの売却ばいきゃく計画けいかくしていた。
  • レーダーのAPG-63(V)1へのかわそう
  • F100-PW-220Eエンジンへのかわそう
  • 電子でんしせん機器きき近代きんだい
MSIP-2
F-15C/Dにたいして1983ねんから段階だんかいてきおこなわれた近代きんだい改修かいしゅう以下いか改修かいしゅう段階だんかいてきおこなわれた。改修かいしゅうおこなわれたF-15はエンハンスドイーグルえいEnhanced Eagles:強化きょうかされたワシ)とばれる。
  • レーダーをAPG-70さらにAPG-63(V)1(アラスカしゅうエルメンドルフ空軍くうぐん基地きち所属しょぞくするアメリカ空軍くうぐんだい3航空こうくうだん配備はいびのF-15C/Dでは、APG-63(V)2 AESA)に変更へんこう
  • へいそう制御せいぎょシステムのAN/AWG-20 PACS[注釈ちゅうしゃく 7]へのかわそう
  • コックピットへのMPCD[注釈ちゅうしゃく 8]追加ついか
  • レーダー警報けいほう装置そうちのAN/ALR-56Cへのかわそう
  • AN/ALQ-135の改良かいりょう
  • MIL-STD-1553Bデジタルデータバスの搭載とうさい
  • 新型しんがたミサイル(AIM-9M、AIM-7M、AIM-120)への対応たいおう
  • 機能きのう情報じょうほう伝達でんたつシステム(MIDS-LVT(3))の搭載とうさいによるリンク 16への対応たいおう
ゴールデンイーグル
現在げんざい進行しんこうちゅう近代きんだい改修かいしゅうがた以下いか変更へんこうおこな[8]
EPAWSSはまだ開発かいはつ計画けいかく段階だんかいであり、2015会計かいけい年度ねんどだい四半期しはんきにエンジニアリングと製造せいぞう開発かいはつ(EMD)契約けいやく目指めざす。EPAWSSは、内装ないそうしきあたらしいデジタルレーダー警戒けいかい受信じゅしん、アップグレードされたチャフ・フレア・ディスペンサー、あたらしいひかりファイバー曳航えいこうデコイなどをよそおえ、デジタル無線むせん周波数しゅうはすうメモリー(DRFM)技術ぎじゅつ適応てきおう期待きたいされている。メーカーはBAEシステムズとノースロップグラマンが競争きょうそうしていたが[10][11]、2015ねん10がつ1にちBAEシステムズが契約けいやく獲得かくとくした[12]
ADCP IIは2012ねん11月にマイルストンBにたっする見込みこみで、インテグレーションする時期じきは、2017会計かいけい年度ねんどだいよん四半期しはんき予定よていしている[13]
IRSTについては、2012ねんより予算よさん停止ていしされていたが、2015会計かいけい年度ねんどより再開さいかいされている[14]搭載とうさいするポッドとしてはロッキードのレギオンポッドのほか、ノースロップグラマンのオープンポッドが候補こうほとなる[15][16]
また、パイロットから情報じょうほうりょうえてもインターフェースの改善かいぜんともなわないと性能せいのう発揮はっきしきれないとの指摘してきがあることからレーダーとTEWSのディスプレイを近代きんだいてきなディスプレイに変更へんこうすることも検討けんとうされている[17]
そのほかの改修かいしゅう
  • タロンヘイトポッド搭載とうさい改修かいしゅう
べいぐん運用うんようする4世代せだい戦闘せんとうと5世代せだい戦闘せんとうあいだとの情報じょうほう共有きょうゆう改善かいぜんする、タロンヘイトポッドの搭載とうさいおこなう。タロンヘイトはF-22がリンク16を使つかってF-22以外いがい戦闘せんとうにデータ送信そうしんができないという問題もんだい解消かいしょうするために開発かいはつされている重量じゅうりょう1,800lb、全長ぜんちょう17ftのゲートウェイポッドでIRST、MIDS-JTRS衛星えいせいおよび地上ちじょうとのデータリンク機材きざい内蔵ないぞうする。タロンヘイトでは搭載とうさいするMIDS-JTRSがソフトウェア無線むせんであるてんかしてF-22との編隊へんたいないデータ・リンク(IFDL:In Flight Data Link)接続せつぞく実現じつげんする。どうポッドは2014ねん9がつ16にち最終さいしゅう設計せっけい審査しんさ完了かんりょう、2015ねんより配備はいび予定よていである[18][19]
  • スナイパーポッド搭載とうさい改修かいしゅう
空軍くうぐん州兵しゅうへいのF-15ではAN/AAQ-33 スナイパーXR運用うんよう能力のうりょく付加ふかしている。ポッドはセンターラインにけられ、おも麻薬まやく密売みつばいじん低空ていくうばす飛行機ひこうきなどの追跡ついせきおも用途ようととしているが有事ゆうじには電子でんしせん環境かんきょうでのパッシブセンサとして使つかうことも想定そうていしている[20]

アメリカでの運用うんよう

編集へんしゅう
 
だい65アグレッサー飛行ひこうたい所属しょぞく(2007ねん
Su-27のものをした塗装とそうほどこされている
 
エルメンドルフ空軍くうぐん基地きちだい3航空こうくうだん所属しょぞくのF-15パイロット(2006ねん

1976ねんバージニアしゅうラングレー空軍くうぐん基地きちだい1戦術せんじゅつ戦闘せんとう航空こうくうだんがF-15Aを受領じゅりょうし、はつ実戦じっせん部隊ぶたいとなる。以降いこう旧式きゅうしきしたF-4戦闘せんとうえるかたちアメリカ国内こくない部隊ぶたい在日ざいにちアメリカ空軍くうぐんざいおうアメリカ空軍くうぐん部隊ぶたい配備はいびおこなわれた。

当初とうしょはF-15がせいそら戦闘せんとう役割やくわりにな予定よていだったが、高価こうかなためアメリカぐんでも十分じゅうぶんかず調達ちょうたつれず、安価あんかF-16開発かいはつ大量たいりょう配備はいびする「Hi Lo Mix(ハイローミックス)運用うんようとなっている[注釈ちゅうしゃく 16]。この体制たいせいは、後継こうけい機種きしゅであるF-22F-35にもがれる。

当時とうじ要撃ようげきとして運用うんようされていたF-106戦闘せんとう老朽ろうきゅうすすみ、その後継こうけいとしてアメリカ海軍かいぐんF-14採用さいようあらそった。しかし、従来じゅうらいアメリカ空軍くうぐんソ連それんのアメリカ本土ほんど攻撃こうげき能力のうりょく過剰かじょう警戒けいかいしていたこと反動はんどうから、要撃ようげき配備はいび優先ゆうせん課題かだいとはみなされず、結果けっかとしてどちらにも決定けっていされないままえとなった。結局けっきょくはF-106が戦術せんじゅつ航空こうくう軍団ぐんだんから退役たいえきするにともない、なしくずてきすで配備はいびされていたF-15が要撃ようげき任務にんむ恰好かっこうになった。また1980年代ねんだいには空軍くうぐん州兵しゅうへいへのF-15の配備はいびおこなわれ、F-16とともに要撃ようげき任務にんむいだ[注釈ちゅうしゃく 17]

最終さいしゅうてきなアメリカ空軍くうぐんのF-15A/B/C/D購入こうにゅうすうは911であった。現在げんざい派生はせいがたF-15Eや、後継こうけいF-22の調達ちょうたつによりかずらしている。2009ねん10月には、最後さいごのF-15A/Bがオレゴン空軍くうぐん州兵しゅうへいから退役たいえきした。べいぐんのウェブサイトによれば、2012ねん5月時点じてんぜんぐん空軍くうぐん州兵しゅうへいふくめた)のF-15C/D保有ほゆうすうは249となっている。

NASAではBがたとDがた購入こうにゅう試験しけんとして利用りようしている。

部隊ぶたい配備はいび

編集へんしゅう

アメリカ空軍くうぐんはまず、1974ねん11月14にちアリゾナしゅうにあるルーク空軍くうぐん基地きちだい58戦術せんじゅつ戦闘せんとう訓練くんれん航空こうくうだんふくがた量産りょうさんいち号機ごうき配備はいびし、以降いこう優先ゆうせんてきにこの部隊ぶたい配備はいびすすめた。この部隊ぶたいではのち編成へんせいされる部隊ぶたい中核ちゅうかく要員よういんとして、ベトナム戦争せんそう従軍じゅうぐん経験けいけんのあるF-4やF-104の飛行ひこう経験けいけん豊富ほうふ操縦そうじゅう主体しゅたい機種きしゅ転換てんかん訓練くんれん実施じっしした。 1976ねん1がつ9にちバージニアしゅうラングレー空軍くうぐん基地きちだい1戦術せんじゅつ戦闘せんとう航空こうくうだんが、F-15Aと機種きしゅ転換てんかん訓練くんれんえた操縦そうじゅう編入へんにゅうにより最初さいしょ実戦じっせん部隊ぶたいとなった。以降いこうアメリカ国内こくないのF-4部隊ぶたい更新こうしんつづき、1979ねんまでにニューメキシコしゅうホロマン空軍くうぐん基地きちだい49戦術せんじゅつ戦闘せんとう航空こうくうだんフロリダしゅうエグリン基地きちだい33戦術せんじゅつ戦闘せんとう航空こうくうだんがF-15A/Bの受領じゅりょう開始かいしした。

また、1980ねんからは生産せいさんがF-15C/Dにわり、F-4およびA/Bがた並行へいこうして更新こうしんすることとなった。C/Dがた1988ねんまでに、ホロマン空軍くうぐん基地きちだい49戦術せんじゅつ戦闘せんとう航空こうくうだんのぞくF-15を運用うんようするすべての実戦じっせん部隊ぶたい配備はいびされた。余剰よじょうとなったF-15A/Bはだい58戦術せんじゅつ戦闘せんとう訓練くんれん航空こうくうだん後身こうしんであるだい405戦術せんじゅつ訓練くんれん航空こうくうだんや、あらたに編成へんせいされたフロリダしゅうティンダル空軍くうぐん基地きちだい325戦術せんじゅつ訓練くんれん航空こうくうだん配備はいびされた。また、アメリカ空軍くうぐん予備よび部隊ぶたいともえるべい空軍くうぐん州兵しゅうへい(Air National Guard)や、2005ねんにはだい65アグレッサー飛行ひこうたい余剰よじょうとなったF-15の配備はいびおこなわれている。

アメリカ本土ほんど以外いがいでの最初さいしょ配備はいびは、1977ねん1がつ5にちから西にしドイツ西部せいぶのビットブルク空軍くうぐん基地きち駐留ちゅうりゅうだい36戦術せんじゅつ戦闘せんとう航空こうくうだんおこなわれ、F-15A/Bのやく80、3飛行ひこうたい編成へんせいされ、ワルシャワ条約じょうやく機構きこうぐん攻撃こうげき迎撃げいげき任務にんむいた[注釈ちゅうしゃく 18]。1980ねんからは順次じゅんじF-15C/Dへと更新こうしんされている。つぎ1978ねん9月に、オランダソエステルベル空軍くうぐん基地きちだい32戦術せんじゅつ戦闘せんとう飛行ひこうたい配備はいびされた。アムステルダムちかいこの基地きちえらばれたのは、ワルシャワ機構きこうぐん西にしドイツに侵攻しんこうする場合ばあいソ連それんぐん長距離ちょうきょり爆撃ばくげき北海ほっかいバルト海ばるとかいから侵入しんにゅうすると予想よそうされていたためである。

1985ねんには、アイスランドだい57戦闘せんとう迎撃げいげき飛行ひこうたい配備はいびされたF-4とえがおこなわれた。この部隊ぶたいもソビエトぐん長距離ちょうきょり爆撃ばくげき迎撃げいげき任務にんむしゅとしていた。なお、どう飛行ひこうたいはF-15C/Dを運用うんようする飛行ひこうたいなか唯一ゆいいつコンフォーマル・フューエル・タンクつね装着そうちゃくして運用うんようおこなっていた。

極東きょくとうでは1979ねん日本にっぽん嘉手納かでな空軍くうぐん基地きち所属しょぞくするだい18戦術せんじゅつ戦闘せんとう航空こうくうだん老朽ろうきゅうしたF-4の交替こうたいとしてF-15C/Dを順次じゅんじ配備はいびし、1980ねん8がつに3飛行ひこうたいすべての更新こうしん完了かんりょうした。

冷戦れいせん終結しゅうけつ以降いこうきゅう東側ひがしがわ現在げんざいでは北大西洋きたたいせいよう条約じょうやく機構きこう(NATO)の一員いちいんとなっているルーマニアのコスタンツァ基地きちなど、おおくのNATOぐん基地きちにF-15が展開てんかいしている。また、2010ねんのハワイ空軍くうぐん州兵しゅうへいだい154航空こうくうだんだい199戦闘せんとう飛行ひこうたい)でのF-15運用うんよう終了しゅうりょうF-22戦力せんりょくまでモンタナ空軍くうぐん州兵しゅうへいのF-15がハワイに派遣はけんされる[21]

退役たいえき後継こうけい

編集へんしゅう

後継こうけいF-22などの配備はいびおよびF-35への配備はいび準備じゅんびともな更新こうしんすすめられている。

フロリダしゅうティンダル空軍くうぐん基地きち転換てんかん訓練くんれん飛行ひこうたいへのF-22配備はいび2002ねんからおこなわれた。つぎ2005ねんにラングレー空軍くうぐん基地きちだい1戦闘せんとう航空こうくうだん編成へんせいされているF-15の3飛行ひこうたいのうち、2飛行ひこうたいがF-22に更新こうしんされた。そのアラスカしゅうエルメンドルフ空軍くうぐん基地きちとニューメキシコしゅうホロマン空軍くうぐん基地きち、ハワイしゅうヒッカム空軍くうぐん基地きちへの更新こうしん配備はいびおこなわれている。2009ねんにはフロリダしゅうエグリン空軍くうぐん基地きち編成へんせいされていた2飛行ひこうたい所属しょぞくのF-15をすべ手放てばなし、アメリカ空軍くうぐんはつのF-35訓練くんれん部隊ぶたいとなるべく準備じゅんびはじめた。こめ2010年度ねんどにはおおくのF-15C/D飛行ひこうたい運用うんよう終了しゅうりょうし、現役げんえき実戦じっせん部隊ぶたいではざい日米にちべいぐんのこるのみとなった。乗員じょういん教育きょういく今後こんご空軍くうぐん州兵しゅうへい部隊ぶたいにておこなわれることになる。

のこるF-15C/Dにかんしては2040Cなどへの近代きんだい計画けいかくされていたが、すでそう飛行ひこう時間じかんなが経過けいかしており、F-15E、F-16、およびA-10などのように2030ねんまで維持いじできるだけの機体きたい寿命じゅみょうのこってないこと、コストの増加ぞうかなどで新造しんぞうしたほうが安上やすあがりだったことにより改修かいしゅう廃案はいあんとなり、F-15Eベースの新造しんぞうF-15EXにえることが決定けっていされた[22][23]

配備はいび基地きち

編集へんしゅう

[24]

運用うんようちゅう

編集へんしゅう
在日ざいにちアメリカ空軍くうぐん
べい空軍くうぐん州兵しゅうへい
  • フロリダ空軍くうぐん州兵しゅうへいジャクソンビル国際こくさい空港くうこう) - だい125戦闘せんとう航空こうくうだんだい159戦闘せんとう飛行ひこうたい
  • マサチューセッツ空軍くうぐん州兵しゅうへい(バーンズ空港くうこう) - だい104戦闘せんとう航空こうくうだんだい131戦闘せんとう飛行ひこうたい
  • カリフォルニア空軍くうぐん州兵しゅうへい(フレズノ州兵しゅうへい航空こうくうたい基地きち) - だい144戦闘せんとう航空こうくうだんだい194戦闘せんとう飛行ひこうたい
  • オレゴン空軍くうぐん州兵しゅうへいポートランド国際こくさい空港くうこう) - だい142戦闘せんとう航空こうくうだんだい123戦闘せんとう飛行ひこうたい - だい173戦闘せんとう航空こうくうだんだい114戦闘せんとう飛行ひこうたい
  • ルイジアナ空軍くうぐん州兵しゅうへい(ニューオルリンズ海軍かいぐん基地きち) - だい159戦闘せんとう航空こうくうだんだい122戦闘せんとう飛行ひこうたい

過去かこ運用うんようした部隊ぶたい

編集へんしゅう
アメリカ国内こくない
  • ラングレー空軍くうぐん基地きちバージニアしゅう) - 航空こうくう戦闘せんとう軍団ぐんだんだい1戦術せんじゅつ戦闘せんとう航空こうくうだんだい71戦闘せんとう飛行ひこうたい
  • エグリン空軍くうぐん基地きちフロリダしゅう) - だい33戦術せんじゅつ戦闘せんとう航空こうくうだんだい58戦闘せんとう飛行ひこうたい - だい60戦闘せんとう飛行ひこうたい
  • ネリス空軍くうぐん基地きちネバダしゅう) - だい57戦術せんじゅつ戦闘せんとう航空こうくうだんだい65アグレッサー飛行ひこうたい
  • マウンテンホーム空軍くうぐん基地きちアイダホしゅう) - だい366混成こんせい航空こうくうだんだい390戦闘せんとう飛行ひこうたい
  • ティンダル空軍くうぐん基地きちフロリダしゅう) - 航空こうくう戦闘せんとう軍団ぐんだんだい1空軍くうぐんだい325戦術せんじゅつ訓練くんれん航空こうくうだんだい2戦闘せんとう飛行ひこうたい - だい95戦闘せんとう飛行ひこうたい
太平洋たいへいよう空軍くうぐん
ざいおうアメリカ空軍くうぐん
  • レイクンヒース基地きちイングランド) - だい48戦術せんじゅつ戦闘せんとう航空こうくうだんだい493戦闘せんとう飛行ひこうたい
アメリカ空軍くうぐん州兵しゅうへい
  • ハワイ空軍くうぐん州兵しゅうへい(ヒッカム空軍くうぐん基地きち) - だい154航空こうくうだんだい199戦闘せんとう飛行ひこうたい
  • モンタナ空軍くうぐん州兵しゅうへい(グレートフォールズ国際こくさい空港くうこう) - だい120戦闘せんとう航空こうくうだんだい186戦闘せんとう飛行ひこうたい
 
ASAT発射はっしゃ実験じっけん

1983ねん当時とうじロナルド・レーガン大統領だいとうりょうすすめた一連いちれんの「SDI計画けいかく」(スター・ウォーズ計画けいかく)のなかに、F-15を衛星えいせい攻撃こうげきミサイル発射はっしゃははとする計画けいかく存在そんざいした。

ふるくは1962ねんF-4発射はっしゃははとする「カレブ」というよん段式だんしき固体こたい燃料ねんりょうロケット開発かいはつおよ段式だんしきロケットの発射はっしゃ実験じっけんおこなったのがはじまりである。この実験じっけんでは、SDI計画けいかく発表はっぴょう以前いぜん1979ねんからボートしゃ発注はっちゅうされていた段式だんしき試作しさくがた攻撃こうげき破壊はかいミサイル「ASAT(エイサット)」を使用しようした。弾頭だんとうはその形状けいじょうから「フライング・トマト・キャン」とばれた。空中くうちゅう発射はっしゃ実験じっけん1984ねん1がつ12にちに、実際じっさい軌道きどうじょう目標もくひょうたいする発射はっしゃ実験じっけん1985ねん9月13にちおこなわれた。

これらは計画けいかく大幅おおはば見直みなおしで実験じっけん中断ちゅうだんされ、「ASAT」とパッケージされアメリカ西部せいぶ海岸かいがん防空ぼうくうため編成へんせいされただい318迎撃げいげき戦闘せんとう飛行ひこうたい解散かいさんした。また、計画けいかく一部いちぶはMD計画けいかくがれている。

実戦じっせん投入とうにゅう

編集へんしゅう

アメリカぐん所属しょぞくのF-15のはつ実戦じっせん1990ねん湾岸わんがん戦争せんそうであり、はつ飛行ひこうから18ねんとなる

湾岸わんがん戦争せんそう
1990ねん8がつ2にちイラクぐん隣国りんごくクウェート侵攻しんこうし、やく4あいだでクウェート占領せんりょう8がつ6にちにはサウジアラビア国境こっきょう付近ふきんまで展開てんかいした。これにたいしてサウジアラビアはアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくふく友好国ゆうこうこく派兵はへい要求ようきゅうジョージ・H・W・ブッシュ大統領だいとうりょう当時とうじ)は即座そくざ派遣はけん決定けっていした。要請ようせい翌日よくじつ8がつ7にちから、バージニアしゅうラングレー基地きちだい1戦術せんじゅつ戦闘せんとう航空こうくうだんだい71戦術せんじゅつ戦闘せんとう飛行ひこうたいの24のF-15Cは10かい以上いじょう空中くうちゅう給油きゅうゆかえ大西おおにしひろしから地中海ちちゅうかいまで13,000kmを15あいだ着陸ちゃくりく横断おうだんし、アメリカぐん最初さいしょ派遣はけんされた部隊ぶたいともなった。
この派遣はけん皮切かわきりに、当時とうじさい新鋭しんえいだったF-15Eふくむアメリカそら海軍かいぐん飛行ひこうたいが、順次じゅんじサウジアラビアりした。11月29にち国際こくさい連合れんごうにて「国際こくさい連合れんごう安全あんぜん保障ほしょう理事りじかい決議けつぎ678」が採択さいたくされ、イラクぐんのクウェートからの撤退てったい期限きげん1991ねん1がつ15にちとしたが、それまでのあいだのサウジアラビアへの部隊ぶたい配備はいび物資ぶっし輸送ゆそう作戦さくせんを「砂漠さばくたて作戦さくせん呼称こしょうし、F-15は24あいだのフル稼働かどう戦闘せんとう空中くうちゅう哨戒しょうかいおこなった。
イラク1がつ15にち撤退てったい期限きげん無視むし。このため国籍こくせきぐんは、1がつ17にち砂漠さばくあらし作戦さくせん(Operation Desert Storm)を発動はつどうさせる。同日どうじつ早朝そうちょう、サウジアラビア/タブク基地きち展開てんかいしていた臨時りんじだい33戦術せんじゅつ戦闘せんとう航空こうくうだんだい58戦術せんじゅつ戦闘せんとう飛行ひこうたいから、バグダッド西方せいほうのCAP任務にんむために4のF-15Cが出撃しゅつげきした。編隊へんたい3ばんのジョン K.ケルク大尉たいいは、4ばんとも高度こうど30,000ftでこう高度こうどレース・トラック・パターン警戒けいかいちゅうに、どう編隊へんたいけて74kmの距離きょりから直進ちょくしん上昇じょうしょうしてくる所属しょぞく不明ふめいかげとらえ、22kmまで接近せっきんするとE-3早期そうき警戒けいかい管制かんせいからの目標もくひょう識別しきべつ連絡れんらくたずにAIM-7F発射はっしゃ現地げんち時間じかん午前ごぜん310ふんアメリカ空軍くうぐんのF-15による最初さいしょ撃墜げきつい記録きろくすることとなった。この撃墜げきつい湾岸わんがん戦争せんそうでの最初さいしょ撃墜げきつい記録きろくともなっている。同日どうじつ、この撃墜げきついふくめ3MiG-29と3ミラージュF1撃墜げきつい確認かくにんされている。
以降いこう作戦さくせん期間きかんちゅう、アメリカ空軍くうぐん所属しょぞくのF-15(Eがたのぞく)は38のイラク軍機ぐんき撃墜げきついし、自軍じぐん被害ひがいはゼロだった。撃墜げきついした38のうちのやくろくわりがAIM-7による撃墜げきついである。
この一方いっぽうてき戦果せんかには、湾岸わんがん戦争せんそう交戦こうせん規定きていではベトナム戦争せんそうではきんじられていた目視もくしがい距離きょり戦闘せんとう許可きょかされた影響えいきょうおおきい。IFF照合しょうごうのみでてき味方みかた判断はんだんしてAIM-7を使用しようすることで一方いっぽうてき撃墜げきついでき、さらにE-3などの早期そうき警戒けいかい管制かんせいとのデータリンクによって成果せいかげている。皮肉ひにくにも、ベトナム戦争せんそうたされなかったミサイルキャリアー概念がいねんを、ベトナム戦争せんそうせんくんから格闘かくとう戦闘せんとうとしてまれたF-15が実現じつげんしたといえる。
コソボ紛争ふんそう
コソボ紛争ふんそうにもF-15は投入とうにゅうされた。しかし、空中くうちゅうせんはほとんど発生はっせいしなかったため、AIM-120によってMiG-29を4撃墜げきついしたにとどまっている。
イラク戦争せんそう
だい1戦闘せんとう航空こうくうだんだい71飛行ひこうたい所属しょぞくのF-15が、2003ねんイラク戦争せんそうでイラクぐんのミラージュF1を撃墜げきついしている。
 
F-15(おく)とF-22(手前てまえ

21世紀せいきむかえて

編集へんしゅう

冷戦れいせん構造こうぞう1980年代ねんだいにおいて、F-15の後継こうけい開発かいはつ目的もくてきとした「先進せんしん戦術せんじゅつ戦闘せんとう計画けいかく」により、アメリカ空軍くうぐんすでステルス戦闘せんとうF-22開発かいはつ着手ちゃくしゅしていた。しかし、ソビエト連邦れんぽう崩壊ほうかいによる冷戦れいせん終結しゅうけつで、1996ねんすえより運用うんよう開始かいしするはずだったF-22の開発かいはつ配備はいび計画けいかく先送さきおくりとなり、アメリカ空軍くうぐん配備はいびされていたF-15は、なおも主力しゅりょく戦闘せんとうでありつづけることになった。このため、前述ぜんじゅつ近代きんだい延命えんめい改修かいしゅうほどこされ、AIM-120AIM-9Xなどの新型しんがたミサイル、JHMCSなどの新型しんがた機器きき運用うんよう能力のうりょく追加ついかされた。なお、べいぐん推進すいしんしたのは現用げんよう機材きざい改修かいしゅうによる近代きんだいだったが、2000ねんにボーイングから公表こうひょうされた資料しりょうによると、既存きそんのF-15C+改修かいしゅうよりもF-15C+新造しんぞう導入どうにゅうほうがコストがやす[25]とされている。

だい4世代せだいジェット戦闘せんとうなかでも初期しょき出現しゅつげんし、ハイスペックだが1970年代ねんだい当時とうじとしても堅実けんじつ保守ほしゅてきであった機体きたいながらしょ外国がいこく戦闘せんとう十分じゅうぶんわたえる性能せいのう維持いじつづけ、2025ねん目処めど現用げんようの442のF-15C/Dをぜん退役たいえきさせる予定よていだった。ところが、2007ねん11月2にち発生はっせいしたF-15Cの空中くうちゅう崩壊ほうかい事故じこけて保有ほゆうするぜん検査けんさした結果けっか、ロンジェロンとばれる機体きたい構成こうせい部品ぶひんあつさが規格きかくよりもうす強度きょうど不足ふそくであること判明はんめいし、空軍くうぐん保有ほゆうするA-Dかたやく40%がそれに該当がいとうするとされた。しかし、2008ねんアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく大統領だいとうりょう選挙せんきょで、バラク・オバマ大統領だいとうりょう当選とうせんしたことにより、政策せいさく転換てんかんでF-22の生産せいさんラインの閉鎖へいさ決定けってい安全あんぜん確認かくにんされた機体きたいから機体きたい寿命じゅみょうを8,000あいだから10,000あいだげるなどの延命えんめい措置そちおこなわれている。また、18,000あいだへの延長えんちょう検討けんとうされていた[26]

しかし老朽ろうきゅうやコスト削減さくげんなどから空軍くうぐんは2017ねんごろにF-15のEPAWSSの搭載とうさいふく近代きんだい停止ていしした[27][28]当初とうしょ後継こうけいとしてF-16を検討けんとうしたが[29]最終さいしゅうてきにはF-15EをベースとしたF-15EXを調達ちょうたつすることとなった[30]

世界せかいのF-15

編集へんしゅう
 
F-15採用さいようこく
水色みずいろはF-15のみ、あかEがたのみの採用さいよう

アメリカ政府せいふはF-15の輸出ゆしゅつによる機体きたい単価たんか低減ていげん外貨がいか獲得かくとく目論もくろみ、国防こくぼうじょうのリスクのひく友好国ゆうこうこくへの積極せっきょくてきなセールスを実施じっしした。しかしどう時期じきF-16F/A-18などコストパフォーマンスにすぐれた機体きたい登場とうじょうしたため、採用さいようこくすくない。ただし採用さいようこくでは主力しゅりょく戦闘せんとうとして大量たいりょう導入どうにゅうしたため、最終さいしゅうてきには1100以上いじょう生産せいさんされた。

最初さいしょ提案ていあんさきは、パフラヴィーあさ時代じだいイランだった。アメリカ比較的ひかくてき良好りょうこう関係かんけいにあった当時とうじのイランは(イランの歴史れきし参照さんしょう)、ソ連それんぐん偵察ていさつによる度々どど領空りょうくう侵犯しんぱんへの対策たいさくとして新型しんがた戦闘せんとう導入どうにゅう計画けいかくした。マクドネル・ダグラスしゃ過去かこにイランにたいしてF-4輸出ゆしゅつ実績じっせきがあったため、おなじく候補こうほげられていたF-14競争きょうそうしてみをおこなった。しかし、イランはF-15の対空たいくう兵器へいきくわえてAIM-54 フェニックス運用うんようできるF-14を1973ねん選定せんていした。

一方いっぽうで、どう時期じき提案ていあんしていたイスラエルサウジアラビアではF-15を採用さいようしている。

1970ねんだいまつには先進せんしんこくたいするみをはかったが、比較ひかく検討けんとう実施じっししたオーストラリアカナダでは価格かかく理由りゆうF/A-18採用さいようするなど実績じっせきとぼしかった。唯一ゆいいつ日本にっぽん航空こうくう自衛隊じえいたい1976ねん12月次期じき主力しゅりょく戦闘せんとうとして採用さいようし、ライセンス生産せいさんおこなった。

これら採用さいよう各国かっこく空軍くうぐんにおいては、現在げんざいでもだい一線いっせん配備はいびされており、今後こんごなが運用うんようされる見通みとおしである。また、各国かっこくにおいて近代きんだい改修かいしゅう計画けいかく実施じっしおこなわれている。

 
翼下よくかにパイソン3を装備そうびしたF-15A
概要がいよう
イスラエル空軍くうぐんだいよん中東ちゅうとう戦争せんそうにおけるF-4 ファントムII多大ただい消耗しょうもうけて、早急そうきゅう戦力せんりょく回復かいふくはかりF-15を導入どうにゅうした。1975ねん最初さいしょ導入どうにゅう計画けいかく立案りつあんし、原型げんけいふくむF-15A/Bを25発注はっちゅうする。以降いこう段階だんかいてき発注はっちゅうおこない、総計そうけいでA/Bがたを44とC/Dがた27の71保有ほゆうする。
ピースフォックス
ふるくはフランスから軍用ぐんよう調達ちょうたつしていたイスラエルが、第三次中東戦争だいさんじちゅうとうせんそうの、フランスによるイスラエルにたいする武器ぶき輸出ゆしゅつ禁止きんしけ、アメリカから軍用ぐんよう供給きょうきゅうはかることとなった。その結果けっか1969ねんよりF-4EA-4 スカイホーク調達ちょうたつしている。しかし、ヨム・キプール戦争せんそうだいよん中東ちゅうとう戦争せんそう)における当時とうじ主力しゅりょく戦闘せんとうF-4Eの多大ただい損耗そんこう(27喪失そうしつ)により、早急そうきゅう戦力せんりょく回復かいふく必要ひつようとなり1974ねんから次期じき主力しゅりょく戦闘せんとう選定せんてい開始かいし翌年よくねん、ほぼ競争きょうそうでF-15の導入どうにゅう決定けっていした。イスラエル空軍くうぐん1975ねん5月に25のF-15A/Bを発注はっちゅうする。アメリカがわではこの計画けいかくを「ピースフォックスI」とんだ。国情こくじょうからイスラエルは配備はいびいそいだため、アメリカ空軍くうぐん保有ほゆう原型げんけい16、17、18、20号機ごうき量産りょうさんがた改修かいしゅうして1976ねん5月わたしている。
以後いごのこり21を1976ねんまつわたされ(ピースフォックスII)、イスラエルはF-15A/Bを運用うんようする「だい133飛行ひこうたい」を編成へんせいした。その、F-15C/Dを1978ねん(ピースフォックスIII)と1989ねん(ピースフォックスIV)までに導入どうにゅうし、F-15C/Dを運用うんようする「だい106飛行ひこうたい」を編成へんせいし、合計ごうけいF-15A/Bバズ(38/6)、F-15C/Dアケフ(16/11)の71導入どうにゅうした。なお、1994ねんからF-15Eのイスラエル仕様しよう「F-15I」の導入どうにゅう開始かいししている(ピースフォックスV、詳細しょうさいF-15E (航空機こうくうき)参照さんしょう)。オバマ政権せいけんにおいてアメリカしゅうぐん所属しょぞくのF-15D(キングスレー・オレゴンしゅう空軍くうぐん基地きちだい173戦闘せんとう飛行ひこうたい所属しょぞくきゅう退役たいえき部品ぶひん予備よびパーツとして寄贈きぞうされた。そのイスラエルぐんはF-16A/Bを退役たいえきさせるわりにF-15Dの再生さいせい選択せんたくして空軍くうぐん戦力せんりょくとして就役しゅうえきすることになった。
機体きたい
F-15A/BについてはF-15C/D相当そうとう改修かいしゅうされ、コンフォーマル・フューエルタンクの運用うんよう能力のうりょくつ。射出しゃしゅつ座席ざせき信頼しんらいせいたかいダグラスせいのIG-7にかわそうされた[31]
国産こくさん対空たいくうミサイルパイソン3運用うんよう能力のうりょく追加ついかした。アメリカからの輸出ゆしゅつ時点じてんでは核兵器かくへいき搭載とうさい能力のうりょく削除さくじょしている。TEWSの輸出ゆしゅつみとめられなかったために、エルビットの子会社こがいしゃエリスラが開発かいはつした電子でんしせんシステムを装備そうびしている。
近代きんだい改修かいしゅう バス2000 (バズメショパー)
1995ねん開始かいしされたF-15近代きんだい改修かいしゅうプログラム。名称めいしょうはバズであるがアケフにも適応てきおうされている。具体ぐたいてきには、MIL-STD-1553BおよびMIL-STD-1760データバスの装備そうび、APG-63(v)1レーダーへのかわそう、セントラルコンピュータのかわそう(F-15Iとおなじもの)、射出しゃしゅつ座席ざせきをIG-7からACESIIに変更へんこう、HOTAS概念がいねん導入どうにゅうINS/GPS航法こうほう装置そうち装備そうび新型しんがた電子でんしせんシステムの搭載とうさい通信つうしんシステム装置そうち改良かいりょう、アビオニクス冷却れいきゃくシステムの改善かいぜん、EL/L-8202ジャミングポッドへの対応たいおうAIM-120およびイスラエル国産こくさんミサイルダービーパイソン4、5、DASHヘルメットマウントディスプレイ装備そうびおこなっている[32]。また、GBU-15英語えいごばんポップアイ誘導ゆうどうばくだんおよスパイス英語えいごばんそら対地たいちミサイル運用うんよう能力のうりょく付加ふかされ、そら対地たいち攻撃こうげき能力のうりょく拡大かくだいされている[注釈ちゅうしゃく 19][注釈ちゅうしゃく 20]。また、B/Dでは、後部こうぶ座席ざせきに2つのカラー液晶えきしょうMFD装備そうびされた[注釈ちゅうしゃく 21]
のちに、具体ぐたいてき時期じき不明ふめいながらEL/L-8222ジャミングポッドへの対応たいおう衛星えいせい通信つうしんようSATCOMアンテナの追加ついかUAV管制かんせい能力のうりょく付加ふかされている[33]。2011ねんにはJDAMへの対応たいおう、レーダーの改良かいりょう胴体どうたい強化きょうかふく改良かいりょう実施じっしされている[34]
実戦じっせん投入とうにゅう
はつ実戦じっせん参加さんか戦果せんか
1979ねん6月27にちレバノン南部なんぶPLOキャンプ攻撃こうげきにんびたF-4とA-4をクフィルとも護衛ごえいちゅう、8シリア空軍くうぐん所属しょぞくMiG-21交戦こうせんし、一方いっぽうてきにサイドワインダーにて4撃墜げきついした(イスラエルがわ主張しゅちょう。クフィルの撃墜げきついぶんわせてけい5撃墜げきついし、2損傷そんしょう)。
この戦闘せんとう最初さいしょにミグを撃墜げきついしたパイロットは、マクドネル・ダグラスのF-15開発かいはつチームにたいして世界せかい最初さいしょ戦果せんかげると約束やくそくし、それをげた。
ガリラヤの平和へいわ作戦さくせん
1982ねんレバノン侵攻しんこう作戦さくせんけい40のシリア空軍くうぐん撃墜げきついした(イスラエルがわ主張しゅちょう)。また、対空たいくうミサイル陣地じんちへの対地たいち攻撃こうげき実施じっしした。オブザーバーをおくっていたソ連それんは、この戦闘せんとうあいだにシリアのMiG-23MLが3のF-15を撃墜げきついしているとしたが、西側にしがわ諸国しょこくみとめていない。シリアがわではこのほかにMiG-21もF-15の撃墜げきつい記録きろくしているが、これはMiG-21のはなったR-3ミサイルがF-15にさって大破たいはした状態じょうたい帰還きかんしたというれいがある。このようにF-15は当初とうしょ計画けいかくどおりのたか生存せいぞんせい発揮はっきしている。
あし作戦さくせん
1985ねんキプロス発生はっせいしたパレスチナ解放かいほう機構きこう(PLO)によるイスラエルじんたいするテロへの報復ほうふく目的もくてきで、同年どうねん10がつ1にちチュニジアチュニスにあったPLO本部ほんぶ爆撃ばくげきする"あし作戦さくせん"(Operation Wooden Leg)がおこなわれ、防空ぼうくう戦闘せんとうであるF-15戦闘せんとう使用しようしたばくげき作戦さくせん実行じっこうされた。
空中くうちゅう衝突しょうとつ事故じこ
1983ねん5月1にちイスラエル南部なんぶネゲヴ砂漠さばく上空じょうくう異種いしゅ航空機こうくうき戦闘せんとう訓練くんれん英語えいごばんおこなっていただい106飛行ひこうたい所属しょぞくのF-15Dと同軍どうぐんだい116飛行ひこうたい所属しょぞくA-4N空中くうちゅう衝突しょうとつし、A-4Nは墜落ついらく(パイロットは脱出だっしゅつ)、F-15Dはみぎ主翼しゅよくうしなわれた状態じょうたいやく15kmはなれたラモン空軍くうぐん基地きち帰投きとうした。この事故じこも、F-15の生存せいぞんせいたかさをしめ事件じけんとしてられている。
墜落ついらく
1988ねん8がつ15にち訓練くんれん飛行ひこうちゅうに2のF-15がうしなわれた。この事故じこ中佐ちゅうさ少佐しょうさの2めい飛行ひこう経験けいけん豊富ほうふ操縦そうじゅう死亡しぼうした。
事故じこ
2019ねん1がつ2にち、イスラエル空軍くうぐんのF-15戦闘せんとう高度こうど3まんフィート付近ふきん飛行ひこうちゅう操縦そうじゅうせきおおうキャノピー(天蓋てんがい)がばされるトラブルが発生はっせい操縦そうじゅうらは極寒ごっかん暴風ぼうふうなか機体きたい無事ぶじ着陸ちゃくりくさせた。操縦そうじゅうせき音声おんせい記録きろくには、ふうとエンジンのごうおんなか乗員じょういん2にんたがいに大声おおごえさけびあう様子ようす録音ろくおんされていた。イスラエルぐん発表はっぴょうによると、このときそと気温きおん氷点下ひょうてんか45航空こうくうが「機長きちょうY」としょうされる操縦そうじゅうたいし「大丈夫だいじょうぶか」とたずねると、操縦そうじゅうは「大丈夫だいじょうぶだ」と返答へんとう操縦そうじゅういたこえで「こんキャノピーがない状態じょうたいにあり、直近ちょっきん基地きちへの着陸ちゃくりく開始かいしする」と無線むせんつたえたうえで、航空こうくう管制かんせいかんにイスラエル南部なんぶのネバティム(Nevatim)空軍くうぐん基地きちかうと連絡れんらくした。同機どうきはそれ以上いじょう問題もんだいこさずに着陸ちゃくりく空軍くうぐん参謀さんぼうちょう調査ちょうさ終了しゅうりょうまで、F-15訓練くんれん即時そくじ停止ていしめいじた[35][36][37]

日本にっぽん

編集へんしゅう
 
単座たんざがたのF-15J
三菱重工業みつびしじゅうこうぎょう航空こうくう自衛隊じえいたいけF-15C/DであるF-15J/DJのノックダウン生産せいさんライセンス生産せいさんおこなった。日本にっぽん仕様しようであるF-15Jは165、DJは48製造せいぞうされ、航空こうくう自衛隊じえいたいでは現在げんざい201保有ほゆう運用うんようしている。
1995ねん11月22にち、 F-15ぜん生産せいさんちゅう唯一ゆいいつ航空機こうくうきによる撃墜げきつい
2022ねん1がつ31にち飛行ひこう教導きょうどうぐん所属しょぞくのF-15DJが日本にっぽん海上かいじょう墜落ついらく。その調査ちょうさにより、搭乗とうじょういん空間くうかん失調しっちょうおちいったことによる事故じこであると断定だんていされた[38]

サウジアラビア

編集へんしゅう
 
空中くうちゅう給油きゅうゆのぞむサウジアラビア空軍くうぐん所属しょぞくのF-15
概要がいよう
サウジアラビア空軍くうぐんながイギリスせい戦闘せんとうおよびイギリスがた部隊ぶたい編成へんせいおこなっていた。当時とうじは35BAC 167 ストライクマスターや42BACライトニング保有ほゆうしていたが、1977ねんにライトニングの後継こうけい選定せんてい発表はっぴょうした。最終さいしゅうてきにはF-14とF-15の一騎討いっきうちちとなり、迎撃げいげき戦闘せんとうであるライトニングの後継こうけいに、艦載かんさいであるF-14よりはせいそら戦闘せんとうであるF-15が適切てきせつであるとしてF-15の導入どうにゅう決定けっていした。導入どうにゅうアメリカがわで「ピースサンI(Peace Sun I)」と有償ゆうしょう軍事ぐんじ援助えんじょ計画けいかくおこなわれた。
発注はっちゅうした機体きたいはCがたが47にDがたが15けい62だったが、エジプト・イスラエル平和へいわ条約じょうやく合意ごういキャンプ・デービッド合意ごうい)を背景はいけいとしたイスラエル周辺しゅうへん諸国しょこく軍事ぐんじてき圧力あつりょく低下ていか目指めざし、サウジアラビア保有ほゆうする戦闘せんとう総数そうすうに60制限せいげんけ、Cがた46、Dがた16変更へんこうされた。発注はっちゅうぶんからあまった2マクドネル・ダグラスしゃ保管ほかんし、事故じこなどでの消耗しょうもうぶん補充ほじゅうにあてることとなった。わたしは1981ねんからおこなわれ、アラビア半島はんとう西岸せいがん展開てんかいするだい6飛行ひこうたい東岸とうがんペルシャ湾ぺるしゃわんめんするダーランのキング・アダブル・アジズ基地きちだい13飛行ひこうたい南部なんぶのカミス・ムシャイト空軍くうぐん基地きち飛行ひこうたいけい3飛行ひこうたい配備はいびされ、同年どうねん9がつより運用うんよう開始かいししている。その湾岸わんがん危機ききともなすう制限せいげん撤回てっかいされると、急遽きゅうきょざいおうアメリカ空軍くうぐん在庫ざいこから24わたしをけ、1991ねんにはF-15の生産せいさんラインの閉鎖へいさ目前もくぜんに、定数ていすう維持いじするため新造しんぞう12わたされた。
1995ねんからは湾岸わんがん戦争せんそうなか自国じこくない空軍くうぐん基地きちアメリカぐん提供ていきょうした見返みかえりとしてF-15E購入こうにゅう要請ようせいした結果けっか、サウジアラビアけのF-15Sを調達ちょうたつしている。
機体きたい
輸出ゆしゅつさいしてイスラエル同様どうようにある程度ていど能力のうりょく縮小しゅくしょうけた。またサウジアラビアがわ希望きぼうしたコンフォーマル・フューエル・タンク調達ちょうたつすうには制限せいげんもうけられ、かつ保有ほゆうすう上記じょうきのように当初とうしょは60との制約せいやくけた。しかし最終さいしゅうてきにはCがた67、Dがた31合計ごうけい98保有ほゆういたっている。
配備はいび基地きち
  • キング・アダブル・アジス空軍くうぐん基地きち - だい13飛行ひこうたい
  • プリンス・ファハド空軍くうぐん基地きち - だい6飛行ひこうたい
  • カミス・ムシャイト空軍くうぐん基地きち
実戦じっせん参加さんか
  • イラン・イラク戦争せんそうなか1984ねん6月5にち、サウジアラビア領空りょうくう接近せっきんしたイラン空軍くうぐんF-4アメリカ空軍くうぐん早期そうき警戒けいかい管制かんせいレーダーとらえた。ペルシャ湾ぺるしゃわん航行こうこうするイラクタンカーへの攻撃こうげき意図いとするものと判断はんだんしたサウジアラビア空軍くうぐんは、2のF-15をける。2のF-15はF-4が進路しんろ変更へんこう意思いしがないとしてスパローにより2撃墜げきついし、これがサウジアラビア所属しょぞくF-15のはつ戦果せんかとなった。その1あいだには10をすイラク軍機ぐんき接近せっきんをレーダーがとらえたため、サウジアラビア空軍くうぐん同数どうすうのF-15を緊急きんきゅう出撃しゅつげきさせた。最終さいしゅうてきに30以上いじょう目標もくひょうをレーダーがとらえたが、イラク軍機ぐんき突如とつじょ反転はんてんしたため戦闘せんとう回避かいひされた。結果けっかてきにアメリカにおける主力しゅりょく戦闘せんとうF-15が、そのまえ主力しゅりょく戦闘せんとうのF-4をほうむるという興味深きょうみぶか戦闘せんとうだったといえる。
  • 湾岸わんがん戦争せんそうでは「砂漠さばくあらし作戦さくせん」に参加さんかしたF-15が、イラク領内りょうないでイラク空軍くうぐんミラージュF1を2撃墜げきついした。湾岸わんがん戦争せんそうにおいて、アメリカ空軍くうぐん以外いがい唯一ゆいいつそら対空たいくう撃墜げきついとなった。
  • イエメン内戦ないせん作戦さくせんちゅうに1墜落ついらく。パイロット2めい脱出だっしゅつ成功せいこうべいぐん救助きゅうじょされた。しかし、フーシ撃墜げきつい主張しゅちょうしている[39]

形式けいしき

編集へんしゅう
F-15のおも派生はせいがた系統けいとう
F-15Aけい F-15Cけい F-15Eけい
戦闘せんとう F-15A
F-15B
F-15C
F-15D
F-15J
F-15DJ
マルチロール F-15E
F-15I
F-15K
F-15S
F-15SA
F-15SG
F-15QA
F-15EX

基本きほんがた

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F-15A
F-15A
初期しょき量産りょうさんがた1972ねん-1979ねんまでに384製造せいぞう[40]。アメリカ国内外こくないがい旧式きゅうしきしたF-104F-106F-4などを代替だいたい。C/Dがた導入どうにゅう戦術せんじゅつ訓練くんれん航空こうくうだんなどの教育きょういく訓練くんれん部隊ぶたい配備はいび
F-15B(旧称きゅうしょうTF-15A)
F-15Aのふく量産りょうさんがた1972ねん-1979ねんまでに61製造せいぞう[40]機種きしゅ転換てんかん訓練くんれんようだが実戦じっせんにも対応たいおう内蔵ないぞう電子でんし妨害ぼうがい装置そうち省略しょうりゃくし、内部ないぶ燃料ねんりょうタンクを小型こがたして後部こうぶ座席ざせき設置せっち操縦そうじゅうシステムはぜんせきせきそれぞれに連動れんどうした系統けいとうち、こうせきからの操縦そうじゅう可能かのう。ただし、計器けいきばんそなわっているものの、レーダーエンジン始動しどう関連かんれんのパネル、へいそう操作そうさパネルなどはこうせきい。
 
F-15CとFASTパック(コンフォーマル・フューエル・タンク
F-15C
生産せいさんだい4040号機ごうき以降いこうとなるPEP2000(Production Eagle Package 2000)適用てきよう。1979ねん-1985ねんまでに483製造せいぞう[40]外見がいけんじょうはF-15Aと大差たいさないが、世界せかい最強さいきょうばれるF-15のせいそら戦闘せんとう能力のうりょくがさらに強化きょうかされた。もっともおお生産せいさんされたタイプであり、アメリカ国内こくないおよざい日米にちべいぐんざい欧米おうべいぐんおおくの部隊ぶたい配備はいび運用うんようされた。
アメリカ空軍くうぐんは、F-15A/Bの実用じつようテスト期間きかんちゅう燃料ねんりょうへいそうのバランスを最適さいてきするという評価ひょうかほう適用てきようした結果けっかより燃料ねんりょう搭載とうさいりょう増強ぞうきょう要求ようきゅうした。とく機内きない燃料ねんりょうについては2,000ポンド(やく1,100リットル)の増加ぞうかにより、撃墜げきつい可能かのうせい戦闘せんとう行動こうどう半径はんけいやくばいになるとしている。その対策たいさくあんがPEP2000で、機内きない燃料ねんりょう増加ぞうか密着みっちゃくがたパレット搭載とうさいのための内部ないぶ配管はいかん追加ついか重量じゅうりょうぞう対策たいさくとしてのタイヤブレーキ強化きょうかおこなうものである。
PEP2000自体じたいでの採用さいよう見送みおくられたが、マクドネル・ダグラスしゃ自主じしゅ開発かいはつしたFASTパックとばれる密着みっちゃくがたパレットは2で6.43立方りっぽうメートルの使用しよう可能かのう容積ようせきち、ぞうそうとした場合ばあいはドロップタンク2.5ほんとなるやく5,680リットルの燃料ねんりょう収納しゅうのうする。着脱ちゃくだつやく15ぶん地上ちじょう作業さぎょうむが空中くうちゅう投棄とうきはできない。クリーン状態じょうたい抵抗ていこうを1とするドラッグ係数けいすうはマッハ0.9以下いかではフィレット類似るいじ整流せいりゅう効果こうかにより1を下回したまわり、そこからマッハ1.1前後ぜんこうでの1.15まで漸増ぜんぞうしたのち横這よこばいとなる。ドロップタンクのマッハ0.8からマッハ1.0直前ちょくぜんまで急増きゅうぞうしたのちマッハ1.2までは減少げんしょう横這よこばいとなる特性とくせいくらべると巡航じゅんこう性能せいのうへの寄与きよおおきいといえる。しかし、F-15Cでは機内きない燃料ねんりょうりょうがドロップタンク3ほんぶんえ、進出しんしゅつにドロップタンク、たい戦闘せんとう戦闘せんとう帰還きかん機内きない燃料ねんりょう使用しようできることとなった。このため十分じゅうぶん燃料ねんりょう確保かくほができるとし、空中くうちゅう投棄とうきできないコンフォーマル・フューエル・タンク実戦じっせんでの運用うんよう回数かいすうすくないという[注釈ちゅうしゃく 22]
アビオニクスも改良かいりょうおこなわれセントラルコンピュータのかわそうされたほか、AN/APG-63レーダーにプログラム可能かのうデジタルシグナルプロセッサ(PSP)がまれ、TWS能力のうりょくがサポートされた[41]。また荷重かじゅう警報けいほうシステム搭載とうさいにより9Gでの機動きどう可能かのうとなった(それまでは7.3Gに制限せいげん[42]
F-15D
F-15Cのふく量産りょうさんがた。1979ねん-1985ねんまでに92製造せいぞう[40]。Bがた同様どうよう教育きょういく訓練くんれんようだが実戦じっせんにも対応たいおう。FAST PACK搭載とうさい能力のうりょくつ。
F-15J
日本にっぽん国内こくない民間みんかん企業きぎょうによりノックダウンおよびライセンスで生産せいさんされたF-15Cベースの航空こうくう自衛隊じえいたい専用せんよう仕様しよう1981ねん-1998ねんまでの期間きかんに165製造せいぞう。Cがたをベースとしているが、FAST PACKは採用さいよう
F-15DJ
F-15Jのふくがた。1981ねんから1999ねんまでにノックダウンおよびライセンスでの日本にっぽん国内こくないメーカーによる生産せいさんで48製造せいぞう(ただし初期しょきの12輸入ゆにゅう)。
RF-15
F-15の偵察ていさつかた。プロトタイプF-15E(ふくがた原型げんけい2号機ごうき:71-0291)の機体きたい改修かいしゅうしたデモンストレーター。偵察ていさつようのFAST PACKを装備そうびする。

派生はせいがた

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F-15E
ふくがたをベースとした戦闘せんとう爆撃ばくげき制式せいしき採用さいようにあたり軽量けいりょう構造こうぞう強化きょうかのためチタンの比率ひりつ機体きたいやく60%をさい設計せっけいした。愛称あいしょうは「ストライクイーグル」。せいそら戦闘せんとう能力のうりょくはややおさえられたものの、あま搭載とうさい能力のうりょくかし、対地たいち攻撃こうげきとくした。デモンストレーターふくがた原型げんけい2号機ごうき改修かいしゅうして製作せいさくされた。1986ねんはつ飛行ひこう2004ねんまでに236製造せいぞうされた。また、F-15Eをベースとした輸出ゆしゅつがた派生はせいがた製造せいぞうされた。
F-15I
イスラエルけのF-15E。
F-15K
韓国かんこく戦闘せんとう爆撃ばくげきがたF-15。Eがたをベースに、韓国かんこく要求ようきゅうわせて対地たいち攻撃こうげき能力のうりょく拡張かくちょうなどおおきな改修かいしゅうくわえられている。前部ぜんぶ胴体どうたい主翼しゅよくなど機体きたい一部いちぶ韓国かんこく国内こくない製造せいぞうされている。
F-15SG
シンガポール戦闘せんとう爆撃ばくげきがたF-15。基本きほんてき韓国かんこくけF-15Kとおなじ。
F-15S/SA
サウジアラビアけのF-15E。SがたはEがたモンキーモデルだが、SAがたは2011ねん導入どうにゅう当時とうじのF-15Eベースの最新さいしんモデル。F-15シリーズではじめてフライ・バイ・ワイヤ搭載とうさいされた[43]
F-15QA
カタールけのF-15E。コックピット以外いがいはF-15SAとおなじ。
F-15EX
べい空軍くうぐん最新さいしんがた。F-15QAベースだがアビオニクスなどの仕様しようことなる。当初とうしょはF-15Xとばれていた。
F-15SE
ボーイングしゃ提案ていあんしていたステルス仕様しようのF-15E。
F-15N[注釈ちゅうしゃく 23]
1970年代ねんだい初頭しょとう当時とうじまだ重量じゅうりょう過多かた技術ぎじゅつてきリスクがおおきいとされたF-14対抗たいこうあんとして、アメリカ海軍かいぐん提案ていあんされた艦上かんじょう戦闘せんとうかたF-15。愛称あいしょうは「Sea Eagle」(オジロワシぞくのワシをぞくめい)。
空母くうぼ運用うんよう対応たいおうして主翼しゅよくりたたみ機構きこうちゃくかんフック強化きょうかされた降着こうちゃく装置そうちなど装備そうびし、通常つうじょうのF-15よりも重量じゅうりょう増加ぞうかするものの、F-14よりも安価あんか高速こうそくこう機動きどうであることが期待きたいされていた。さらにF-15NにAN/APG-63の発展はってんがたレーダーを搭載とうさいAIM-54 フェニックス運用うんよう能力のうりょく付与ふよした「F-15N-PHX」が提案ていあんされた。しかし、結局けっきょく海軍かいぐんがF-14にこだわったなどの理由りゆうにより構想こうそうのみにわった。
F-15X
ATF代替だいたいあんとして提案ていあんされたF-15の発展はってんがた。F-15Xは、機体きたいそらりょくてき若干じゃっかん洗練せんれんし、搭載とうさいする電子でんし機器ききるい最新さいしんのものにするとしたもの。開発かいはつコストはやく20おくドルとされた。
F-15XX
前述ぜんじゅつのF-15Xをさら洗練せんれんしててい観測かんそくせい技術ぎじゅつれ、主翼しゅよく面積めんせきを56.5m2から62.2-63.2m2ふえつも機動きどうせい向上こうじょうはか電子でんし機器きき通信つうしん航法こうほう識別しきべつ電子でんし機器きき(ICNIA:Integrated Communication Navigation and Identification Avionics)と統合とうごう電子でんしせんシステム(INEWS:Integrated Electronics Warfare System)を搭載とうさいエンジンはF119-PW-100またはF100の改良かいりょうがたにするとした。開発かいはつコストはATF計画けいかく半分はんぶんやく30おくドルと見積みつもられていた。計画けいかくのみ。
F-15 2040C
ボーイングしゃ提案ていあんしたミサイルキャリアー仕様しようのF-15。2040Cはべい空軍くうぐんがF-15を2040年代ねんだいまで延長えんちょう使用しようする場合ばあい改修かいしゅうプラン。
AN/APG-82(V)1 AESAレーダーとIRST搭載とうさいF100-PW-229およびF110-GE-129対応たいおうしたエンジンベイをつ。密着みっちゃくがたぞうそう標準ひょうじゅん装備そうび機体きたい寿命じゅみょうを20,000あいだ延長えんちょうするひとし措置そちほどこし、密着みっちゃくがたぞうそう装備そうび空白くうはくになるドロップタンクのハードポイントや密着みっちゃくがたぞうそうのハードポイントを利用りようして、ミサイル発射はっしゃ装置そうち改良かいりょうすることでそら対空たいくうミサイル搭載とうさいすうを16はつまで増加ぞうかさせる。ミサイルラック使用しようによりAAM×22はつもしくはSDB×28はつ同時どうじ搭載とうさい可能かのう[44]

実験じっけん

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F-15B Aeronautics Research Test Bed
NASAがハワイしゅう空軍くうぐんから取得しゅとくした機体きたい改造かいぞうしたテストベッド研究けんきゅうようのアビオニクスを搭載とうさいしており実験じっけん支援しえんおこなう。操縦そうじゅうシステムは原型げんけいのままでありNASAのパイロット養成ようせいにも使用しようされている[45]
F-15D Support Aircraft
NASAがF-15Dを改造かいぞうした研究けんきゅう支援しえん。チェイスやパイロット養成ようせい利用りようされている[46]
F-15 S/MTD, F-15ACTIVE, F-15IFCS
ふくがた原型げんけい1号機ごうきをベースとした実験じっけん
 
三面さんめん
機体きたいめい F-15C[47]
乗員じょういん 1めい(B/D/DJがたは2めい
ミッション AIR SUPERIORITY COUNTER AIR FERRY
全長ぜんちょう 65.75ft (20.04m)
全幅ぜんぷく 42.81ft (13.04m)
ぜんこう 18.58ft (5.66m)
つばさ面積めんせき 608ft² (56.49m²)
空虚くうきょ重量じゅうりょう 28,476lbs (12,916kg)
離陸りりく重量じゅうりょう 45,713lbs (20,735kg) 54,949lbs (24,924kg) 57,535lbs (26,097kg)
戦闘せんとう重量じゅうりょう 41,286lbs (18,727kg) 40,965lbs (18,581kg) 33,979lbs (15,413kg)
燃料ねんりょう[注釈ちゅうしゃく 24] 2,070gal (7,836ℓ) 2,680gal (10,145ℓ) 3,900gal (14,763ℓ)
ばくだん 3,940lbs (1,787kg)
ミサイル 2,040lbs (925kg) 2,040lbs (925kg)
携行けいこうへいそう[注釈ちゅうしゃく 25] AIM-7F×4 AIM-7F×4 (+ MK-84×2 + CLタンク) (ぞうそう×3)
エンジン[48] Pratt & Whitney F100-PW-220 (推力すいりょく:55.25kN ⇒ 104.43kN)[注釈ちゅうしゃく 26] ×2
最高さいこう速度そくど 1,340kn/45,000ft (2,482km/h 高度こうど13,716m) 1,307kn/35,000ft (2,421km/h 高度こうど10,668m) 1,356kn/45,000ft (2,511km/h 高度こうど13,716m)
巡航じゅんこう速度そくど 499kn/42,450ft (924km/h 高度こうど12,939m) 495kn/38,920ft (917km/h 高度こうど11,863m) 496kn/37,880ft (919km/h 高度こうど11,546m)
上昇じょうしょう能力のうりょく 55,960ft/m S.L. (284.28m/s 海面かいめん高度こうど) 53,810ft/m S.L. (273.35m/s 海面かいめん高度こうど) 67,050ft/m S.L. (340.61m/s 海面かいめん高度こうど)
航続こうぞく距離きょり 2,144n.mile (3,971km)
戦闘せんとう行動こうどう半径はんけい 235n.mile (435km) 586n.mile (1,085km)
実用じつよう上昇じょうしょう限度げんど 56,404ft (17,203m) 56,730ft (17,291m) 58,870ft (17,944m)
機体きたい寿命じゅみょう 8,000時間じかん安全あんぜんせい確認かくにんされた機体きたいより10,000あいだ延長えんちょう。ボーイングは最大さいだいで18,000あいだ延長えんちょう可能かのうとしている[49]

へいそう

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右翼うよく付根つけねぜんえんにあるM61A1 20mm バルカンほう
固定こてい武装ぶそう
そら対空たいくうミサイル

以下いか、2,5,8ステーション(ぞうそう搭載とうさいよう)あたりの搭載とうさいすう記載きさい

ばくだん
誘導ゆうどうばくだん
  • Mk.84(レーザー,EO,IR)×1
焼夷弾しょういだん
  • BLU-27B/B(フィンあり/なし)×3
クラスターばくだん

登場とうじょう作品さくひん

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脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 訓練くんれんちゅう事故じこかたつばさ根元ねもとからうしなったイスラエル空軍くうぐんのF-15が無事ぶじ帰還きかんしたはなしは、この機体きたいきわめてたか基本きほん性能せいのうしめすエピソードとして有名ゆうめいである
  2. ^ このさい台湾たいわんのF-86が中国ちゅうごくエース・パイロットおう自重じちょう操縦そうじゅうMiG-17をサイドワインダーで撃墜げきついしたことはられている
  3. ^ それでも不十分ふじゅうぶんかんがえたかれらはF-X以降いこう活動かつどうつづけ、LWF(Low Weight Fighter:軽量けいりょう戦闘せんとう計画けいかくとしてF-16およびYF-17F/A-18原型げんけい)を実現じつげんした
  4. ^ 当時とうじ完成かんせい予想よそうでは部下ぶかめんF-16Su-27ようなフィンをそなえ、風防ふうぼう形状けいじょう現状げんじょうのものとことなっていた
  5. ^ 1985ねんイスラエル空軍くうぐん所属しょぞくのF-15 8パレスチナ解放かいほう機構きこうのテロによる民間みんかんじん3めい殺害さつがいたいする報復ほうふくとしてチュニジアチュニス所在しょざいしたPLO本部ほんぶ誘導ゆうどうばくだん使用しようして爆撃ばくげきしたれいがある→あし作戦さくせん参照さんしょう
  6. ^ マクドネル・ダグラスしゃもこの計画けいかくつよ推進すいしんした
  7. ^ Programmable Armament Control Set:プログラム可能かのうへいそう制御せいぎょセット
  8. ^ Multi-Purpose Color Display:多目的たもくてきカラーディスプレイ
  9. ^ Very High Speed Integrated Circuitry Central Computer Plus:ちょう高速こうそく統合とうごう回路かいろセントラルコンピュータ
  10. ^ Advanced Display Core Processor II:先進せんしんディスプレイコアプロセッサII
  11. ^ Eagle Passive Active Warning and Survivability System
  12. ^ Integrated Communication Cotrol Panel:統合とうごう通信つうしんコントロールパネル
  13. ^ Navigation Control Indicator:ナビゲーションコントロールインジケータ
  14. ^ Embedded GPS INS:内蔵ないぞうGPS/INS
  15. ^ Operational Flight Program
  16. ^ F-16はアメリカ空軍くうぐん海軍かいぐんわせて2,244調達ちょうたつされたが、F-15は911まる
  17. ^ F-16の場合ばあい要撃ようげきとして運用うんようするにあたり、スパローの運用うんよう能力のうりょく追加ついかする改造かいぞうおこなわれたが、F-15は適合てきごうせい取得しゅとくのための追加ついかおこなわれていない
  18. ^ ワルシャワ条約じょうやく機構きこうぐん侵攻しんこうさい出来できるだけ打撃だげきけないようにという配慮はいりょから国境こっきょうからできるだけとおいこの基地きちえらばれた
  19. ^ F-15 Eagle Engaged: The World's Most Successful Jet Fighter
  20. ^ Flying American: Combat Aircraft
  21. ^ Israeli F-15 Eagle Units in Combat
  22. ^ 派生はせいがたのF-15Eでは戦闘せんとう爆撃ばくげきとして長距離ちょうきょり任務にんむおもとなるので、よりおおくの燃料ねんりょう搭載とうさい巡航じゅんこういきでの抵抗ていこう軽減けいげん利点りてんみとめてコンフォーマル・フューエル・タンクを標準ひょうじゅん装備そうびする
  23. ^ Nは海軍かいぐん(Navy)の
  24. ^ 搭載とうさい可能かのう燃料ねんりょう機体きたいない燃料ねんりょうタンクに2,070gal (7,836ℓ)、落下らっかぞうそうタンクを610gal (2,309ℓ) ×3の合計ごうけい3,900gal (14,763ℓ)
  25. ^ ()ない戦闘せんとう重量じゅうりょう投下とうか
  26. ^ Max Continuous:55.25kN、Military:63.92kN、Maximum A/B:104.43kN

出典しゅってん

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参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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