SPG-9

SPG-9
SPG-9
	車両しゃりょうに搭載とうさいされた状態じょうたいのSPG-9; リビアで撮影さつえいされたもの
種類しゅるい	無む反動はんどう砲ほう
原はら開発かいはつ国こく	ソビエト連邦れんぽう
運用うんよう史し
配備はいび期間きかん	1962年ねん-1999年ねん（ロシア連邦れんぽう軍ぐん）
諸しょ元もと
重量じゅうりょう	47.5kg（三脚さんきゃく無なし）; 59.5kg（三脚さんきゃく付つき）
全長ぜんちょう	2,110mm
全幅ぜんぷく	990mm
全ぜん高こう	800mm
要員よういん数すう	2名めい
砲弾ほうだん	固定こてい薬莢やっきょう式しき
口径こうけい	73mm
砲ほう尾お	断だん隔へだた螺旋らせん式しき
砲ほう架か	三脚さんきゃく式しき
仰角ぎょうかく	-3°~+7°
旋回せんかい角かく	30°
発射はっしゃ速度そくど	6発はつ/分ぶん
初速しょそく	250-400m/秒びょう（砲ほう口こう初速しょそく）; 700m/秒びょう（最高さいこう速度そくど）
有効ゆうこう射程しゃてい	800m
最大さいだい射程しゃてい	1,200-6,500m
照準しょうじゅん	PGO-9光学こうがく照準しょうじゅん器き（拡大かくだい率りつ4倍ばい）; PGN-9 パッシブ赤外線せきがいせん式しき暗くら視し照準しょうじゅん器き（拡大かくだい率りつ4倍ばい）
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SPG-9（ロシア語ご: СПГ-9）は、ソビエト連邦れんぽうの無む反動はんどう砲ほうである。

概要がいよう

SPG-9は、B-10無む反動はんどう砲ほうの後継こうけいとして1960年代ねんだいに開発かいはつされた。UAZ-469などの小型こがた四よん輪りん軍用ぐんよう車両しゃりょうに搭載とうさいするほか、歩兵ほへい2名めいで運搬うんぱんすることが可能かのうであり、運搬うんぱん状態じょうたいから1分ふん以内いないに発射はっしゃ可能かのうとなる。

SPG-9用ようの砲弾ほうだんには、RPG-7やRPG-16用ようの弾頭だんとうと同様どうようにロケットブースターと安定あんてい翼つばさが装備そうびされており、砲身ほうしん内側うちがわはライフリングの無ない滑すべり腔砲となっている。弾頭だんとうを装そう薬やくにより比較的ひかくてき低てい初速しょそくで発射はっしゃした後のちにロケットブースターに点火てんかして加速かそくすることによって、砲弾ほうだんの高速こうそく化かによる高たかい命中めいちゅう率りつと低てい腔圧による軽量けいりょう化かを両立りょうりつさせた。そのため、重量じゅうりょうはB-10の半分はんぶん近ちかくにまで軽量けいりょう化かされている。

なお、BMP-1 歩兵ほへい戦闘せんとう車しゃやBMD-1空挺くうてい戦闘せんとう車しゃの主砲しゅほうである2A28 低圧ていあつ砲ほう（英語えいご版ばん、ロシア語ご版ばん）（口径こうけい73mm）も、弾頭だんとうはSPG-9と同一どういつのロケット補助ほじょ推進すいしん・翼つばさ安定あんてい式しきであるが、無む反動はんどう砲ほうと砲塔ほうとうに搭載とうさいする車載しゃさい砲ほうの違ちがいから薬莢やっきょうの形状けいじょうが異ことなるため、直接的ちょくせつてきな意味いみでの弾薬だんやくの互換ごかん性せいは無ない。

SPG-9は、旧きゅう東側ひがしがわ諸国しょこくに大量たいりょう供与きょうよされたほか、ブルガリアとルーマニア、イランでライセンス生産せいさんないしはデッドコピーの生産せいさんが行おこなわれた。ソビエト連邦れんぽう軍ぐんやロシア連邦れんぽう軍ぐんではアフガニスタン紛争ふんそうや第だい一いち次じチェチェン紛争ふんそうで使用しようされ、1999年ねんに第だい一線いっせん部隊ぶたいから退役たいえきしたが、現在げんざいでも世界中せかいじゅうで現役げんえきである。

弾薬だんやく

SPG-9の砲弾ほうだんには、対たい戦車せんしゃ用ようの成形せいけい炸薬さくやく弾だんと対人たいじん用ようの榴弾りゅうだんが用意よういされている。

名前なまえ	種類しゅるい	重量じゅうりょう	全長ぜんちょう	砲ほう口こう初速しょそく	有効ゆうこう射程しゃてい	最大さいだい射程しゃてい	貫徹かんてつ能力のうりょく（RHA換算かんさん）	備考びこう
PG-9 （PG-9V）	HEAT	4.39kg	920mm	435m/秒びょう	800m	1,300m	280mm	-
PG-9N	HEAT	?	920mm	435m/秒びょう	800m	1,300m	400mm	-
PG-9VS	HEAT	?	920mm	?	1,300m	?	400mm	-
PG-9VNT （PG-9NT）	HEAT	3.2kg	920mm	400m/秒びょう	700m	1,200m	400mm（ERA排除はいじょ後ご） 500mm（ERA無なし）	タンデム式しきHEAT弾だん
OG-9V （OG-9）	HE	5.35kg	1,062mm	316m/秒びょう	-	-	n/a	鋳鉄ちゅうてつ製せい弾だん殻から
OG-9VM （OG-9M）	HE	5.35kg	1,062mm	316m/秒びょう	-	-	n/a	-
OG-9VM1 （OG-9M1）	HE	5.35kg	1,062mm	316m/秒びょう	-	4.500m	n/a	-
OG-9BG （OG-9G）	HE	6.9kg	?	250m/秒びょう	-	4,000m	n/a	ブルガリア製せい
OG-9BG1 （OG-9G1）	HE	?	?	?	-	6,500m	n/a	ブルガリア製せい

運用うんよう国こく

現役げんえき

キルギス - 2023年ねん時点じてんで、キルギス陸軍りくぐんが保有ほゆうしている^[1]。
モルドバ - 2023年ねん時点じてんで、モルドバ陸軍りくぐんが保有ほゆうしている^[2]。
ロシア - 2023年ねん時点じてんで、ロシア陸軍りくぐん、ロシア空挺くうてい軍ぐんが保有ほゆうしている^[3]。

ギャラリー

移動いどう状態じょうたいのAG-9（ルーマニア製せいSPG-9）
三脚さんきゃくに車輪しゃりんが付ついている
奥おくの射手しゃしゅが持もつコンテナには照準しょうじゅん器きが収納しゅうのうされている
右みぎから見みたAG-9
こちらの三脚さんきゃくには車輪しゃりんが付ついていない
イラン陸軍りくぐんのSPG-9無む反動はんどう砲ほう
砲ほう尾おから砲弾ほうだんを装填そうてんしている
イラン海軍かいぐん海兵かいへい隊たいのSPG-9無む反動はんどう砲ほう
射手しゃしゅが照準しょうじゅんを付つけながら砲ほう尾おから装填そうてん手しゅが砲弾ほうだんを装填そうてんしている様子ようす
ウクライナ軍ぐんのSPG-9
未み装填そうてん状態じょうたいで砲ほう内ない様子ようすが確認かくにんできる。
KFORに派遣はけんされたルーマニア陸軍りくぐん
AG-9をARO 241に搭載とうさいしている
PG-9 HEAT弾だんの図面ずめん

登場とうじょう作品さくひん

映画えいが

『ブラックホーク・ダウン』: ソマリア民兵みんぺいがテクニカルに搭載とうさいして、建物たてもの内うちに籠城ろうじょうした第だい75レンジャー連隊れんたいへの攻撃こうげきに使用しようするが、背後はいごから接近せっきんしてきたデルタフォースに砲手ほうしゅを倒たおされて無力むりょく化かされ、そのままソマリア民兵みんぺいの指揮しき官かんモアリムへの攻撃こうげきに使用しようされる。

ゲーム

『ARMA 2』: 固定こてい兵器へいきや車載しゃさい兵器へいきとして登場とうじょうし、プレイヤーとAIが共ともに操作そうさ可能かのう。
『Project Reality（BF2）』: ハマースやチェチェン解放かいほう軍ぐん、ターリバーンなどの民兵みんぺい陣営じんえいの固定こてい兵器へいきや車載しゃさい兵器へいきとして登場とうじょうする。弾薬だんやくはOG-9 FRAG弾だんとPG-9 HEAT弾だんの2種しゅ。

脚注きゃくちゅう

^ The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2023-02-15) (英語えいご). The Military Balance 2023. Routledge. p. 181. ISBN 978-1-032-50895-5
^ The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2023-02-15) (英語えいご). The Military Balance 2023. Routledge. p. 182. ISBN 978-1-032-50895-5
^ The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2023-02-15) (英語えいご). The Military Balance 2023. Routledge. pp. 185,192. ISBN 978-1-032-50895-5

外部がいぶリンク

ブルガリア・アーセナル社しゃ - ATGL-H（英語えいご）
- RHEF-9MA対人たいじん榴弾りゅうだん / RHEF-9MA1対人たいじん榴弾りゅうだん / RHEAT-9MA対戦たいせん車しゃ榴弾りゅうだん（英語えいご）
Defence Industries Organization（イラン防衛ぼうえい産業さんぎょう機構きこう）（英語えいご）
Military Industy Corporation（スーダン軍事ぐんじ産業さんぎょう） - SOBA（英語えいご）

画像がぞうリンク

この項目こうもくは、武器ぶき・兵器へいきに関連かんれんした書かきかけの項目こうもくです。この項目こうもくを加筆かひつ・訂正ていせいなどしてくださる協力きょうりょく者しゃを求もとめています（プロジェクト:軍事ぐんじ／Portal:軍事ぐんじ）。

[1] The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2023-02-15) (英語えいご). The Military Balance 2023. Routledge. p. 181. ISBN 978-1-032-50895-5

[2] The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2023-02-15) (英語えいご). The Military Balance 2023. Routledge. p. 182. ISBN 978-1-032-50895-5

[3] The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2023-02-15) (英語えいご). The Military Balance 2023. Routledge. pp. 185,192. ISBN 978-1-032-50895-5

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