アジア

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面積めんせき 44,579,000 km2 [1]
人口じんこう 4,436,224,000 (1)[1]
人口じんこう密度みつど 100/km2
住民じゅうみん呼称こしょう アジアじん
くにすう 48
保護ほごりょう
その地域ちいき
標準時ひょうじゅんじ UTC+2UTC+12
使用しようTLD .asia
最大さいだい都市とし 日本の旗 東京とうきょう
インドネシアの旗 ジャカルタ
大韓民国の旗 ソウル
インドの旗 デリー
インドの旗 ムンバイ
中華人民共和国の旗 上海しゃんはい
アジアを中心ちゅうしんとする地域ちいき衛星えいせい写真しゃしん

アジア英語えいご: Asia, ラテン語らてんご: Asia[注釈ちゅうしゃく 1])は、世界せかい大州おおずひとつ。現在げんざいでは一般いっぱんてきヨーロッパのぞユーラシア大陸たいりく全般ぜんぱんすが、政治せいじてき経済けいざいてき立場たちばちがいにより様々さまざま定義ていぎがなされる場合ばあいがある。漢字かんじ表記ひょうき亜細亜あじあでありしゅうしゅう、あしゅう)ともぶ。省略しょうりゃくする場合ばあいいちもちいる。

アッシリアひがし意味いみする「アス」に語源ごげんをもつ。古代こだいでは現在げんざいしょうアジアした。

概要がいよう[編集へんしゅう]

アジアの地図ちず
国連こくれんによる世界せかい地理ちり区分くぶん

現在げんざいではユーラシア大陸たいりくヨーロッパ以外いがい地域ちいき、つまり、アジア大陸たいりく島嶼とうしょ海域かいいきふくむ)であり、ろく大州おおずひとつ。ユーラシア大陸たいりく面積めんせきやく80%をアジアがめ、人口じんこう世界せかい最多さいたであり世界せかい人口じんこうの60%きょうがアジアにんでいるといわれている。世界せかい都市としのうち都市としけん人口じんこう上位じょうい8まではアジアにぞくする都市としめている(世界せかい都市としけん人口じんこう順位じゅんい参照さんしょう)。

ヨーロッパとアジアの境界きょうかいをウラル-コーカサスとする区分くぶん諸説しょせつあかせんAは国際こくさい地理ちりがく連合れんごうによる定義ていぎ

アジアとヨーロッパの境界きょうかいは、地理ちりじょう境界きょうかいとヨーロッパ中心ちゅうしん主義しゅぎてき観点かんてんから人為じんいてき境界きょうかいじっている。地理ちりじょう境界きょうかいは、ウラル山脈さんみゃくウラルがわカスピ海かすぴかいコーカサス山脈さんみゃく黒海こっかいボスポラス海峡かいきょうマルマラうみダーダネルス海峡かいきょうとすることがおおい。なお、アフリカとはスエズ地峡ちきょうを、オセアニアとはニューギニアとう西方せいほう海峡かいきょうはさんでいるため、このりょう地域ちいきとは地理ちりてき境界きょうかい人為じんいてき境界きょうかい一致いっちしている。

アジアはろく大州おおずもっとおおきなしゅうであり、地理ちりてきにも多様たよう変化へんかむ。アジアの大半たいはんはユーラシア大陸たいりくぞくするが、大陸たいりくないでも気候きこう地形ちけい様々さまざまがある。また、とく大陸たいりく東側ひがしがわには環太平洋かんたいへいよう造山つくりやまたい活動かつどうによってできた無数むすう島々しまじま点在てんざいしており、日本にっぽんやフィリピン、インドネシアといった島国しまぐに多数たすう人口じんこうかかえる国家こっか存在そんざいする。アジアの東部とうぶから南部なんぶにかけては降雨こううおお肥沃ひよく土壌どじょうめぐまれることから人口じんこう古代こだいより非常ひじょうおおく、現代げんだいにおいても世界せかい最大さいだい人口じんこう密集みっしゅう地域ちいきとなっている。

アジアしゅうなかでもさらにこまかく、きたアジア中央ちゅうおうアジアひがしアジア東南とうなんアジアみなみアジア西にしアジアむっつにけられることもある。

語源ごげん[編集へんしゅう]

紀元前きげんぜん8世紀せいきから紀元前きげんぜん7世紀せいきにかけてのころ古代こだいメソポタミアのアッシリアじんゲ海げかいひがしを「アス」 asu (「ひがし」「」の)、西にしを「エレブ」 ereb (「西にし」「日没にちぼつ」の)と呼称こしょうしたことにはじまるといわれ、のちに「アス」にラテン語らてんご接尾せつび「イア」 ia がついて Asiaかたりまれたといわれる[2]

亜細亜あじあ表記ひょうきは、あきらで1602ねん刊行かんこうされたひつじさる輿こし万国ばんこくぜんあらわれる。官話かんわでは亜細亜あじあを「ヤシヤ」のように発音はつおんするが、西洋せいようじんとの接触せっしょくおおかった華南かなん地方ちほう方言ほうげんでは日本語にほんご同様どうようにアのように発音はつおんしていたことに影響えいきょうされた転写てんしゃとされる。

定義ていぎ[編集へんしゅう]

「アジア」という言葉ことばは、元々もともと古代こだいギリシア、あるいはギリシャから文化ぶんかてき影響えいきょうけた古代こだいローマからて、東方とうほう言葉ことばであった。ギリシアじんやローマじん地理ちりてき知見ちけん地中海ちちゅうかい沿岸えんがん地域ちいきかぎられており、地中海ちちゅうかい北岸ほくがん地域ちいきがヨーロッパ、南岸なんがん地域ちいきアフリカ地中海ちちゅうかい一部いちぶであるゲ海げかいへだてられた地中海ちちゅうかい東岸とうがん地域ちいきがアジアとされたのである。

その、ヨーロッパじん地理ちりてき知見ちけんひろまるにつれて、ヨーロッパ、アジア、アフリカとされた地域ちいき範囲はんいが、拡大かくだいしていった。アフリカについては、スエズ地峡ちきょうという明確めいかく地理ちりてき境界きょうかい存在そんざいしたため、スエズ地峡ちきょう以南いなんアフリカ大陸たいりくという明確めいかく地理ちりてき定義ていぎ確立かくりつした。その一方いっぽうで、かつてゲ海げかい境界きょうかいとされたアジアとヨーロッパについては、現在げんざいでいう東欧とうおう地域ちいきられたことにより、明確めいかく境界きょうかいせん存在そんざいしなくなった。そのため地理ちりてきには、ユーラシア大陸たいりくとして、アジアとヨーロッパは一体いったいとしてあつかわれた。

それでもアジアとヨーロッパをべつ地域ちいきとしてあつか習慣しゅうかんのこったが、地政学ちせいがくてき人種じんしゅてき厳密げんみつけられた呼称こしょうとしては確立かくりつしておらず、使つか立場たちばによってその範囲はんいはしばしばことなっている。たとえば、国際こくさい機関きかんにおいても、IOCFIFA ではアジアの範囲はんいことなっているように、厳密げんみつ定義ていぎとして確立かくりつしていない。

おも地理ちりがくてきさい定義ていぎ[編集へんしゅう]

  1. ヒマラヤ山脈ひまらやさんみゃく東北とうほくがわ東南とうなんアジア・ひがしアジアを「ひがしユーラシア」として定義ていぎし、ヒマラヤ山脈ひまらやさんみゃく南西なんせいがわのインド・アラブ地域ちいきを「西にしユーラシア(ヨーロッパをふくむ)」として定義ていぎする学説がくせつ
    プレートテクトニクスによれば、ヒマラヤ山脈ひまらやさんみゃく境界きょうかいとしてインドプレートユーラシアプレートかれており、また人種じんしゅてきにも東南とうなんアジア・ひがしアジアのしょ民族みんぞくモンゴロイドであるのにたいし、インド・アラブ地域ちいきしょ民族みんぞくコーカソイドであるため、科学かがくてき妥当だとうせいたかいといわれている。
  2. 上記じょうきの「西にしユーラシア」をさら細分さいぶんし、インド大陸たいりく・アラブ地域ちいきをヨーロッパとはなし「みなみユーラシア」とし、「ひがしユーラシア(東南とうなん&ひがしアジア)」・「みなみユーラシア(インド・アラブ)」・「西にしユーラシア(ヨーロッパ)」の3つにけるかんがかた
    文化ぶんかてきに、インド・アラブ地域ちいきとヨーロッパとのおおきいため、その意味いみ妥当だとうせいたかいといわれている。

一般いっぱんてき定義ていぎ[編集へんしゅう]

ヨーロッパ諸国しょこくではトルコ以東いとう中東ちゅうとう)をすことがおおい。ただしロシアのアジア地域ちいき(シベリア)はしばしば除外じょがいされる。

アラブ諸国しょこくでは、「アラブ」が自称じしょうであり、アジアといえば東南とうなんアジアおよびひがしアジアをすことがおおい(トルコじん・アラブじん・インドじん(アーリアけい)は、人種じんしゅてきにはコーカソイド《白人はくじん》をふくんでいる)。

日本にっぽん外務省がいむしょう公式こうしきサイトは下記かきみなみアジアのだい部分ぶぶん下記かきひがしアジア、下記かき東南とうなんアジアをアジアとしている。日本にっぽんでは、しばしば中近東ちゅうきんとうならびに中央ちゅうおうアジアやみなみアジアをふくめず、極端きょくたん場合ばあいには東南とうなんアジアものぞいたひがしアジアのみをすことがある。

アジアの定義ていぎは、その言葉ことばちも原因げんいんとなり、世界せかいてき確立かくりつされているとはいえないが、そのなかで従来じゅうらい人種じんしゅてき民族みんぞくてき観点かんてん重視じゅうしする立場たちばから、アジアを近東きんとう中東ちゅうとうみなみアジア・東南とうなんアジア・ひがしアジアのように、より細分さいぶんする立場たちば強調きょうちょうされてきた。しかし、最近さいきんでは経済けいざいてきメリットおよび政治せいじてき安定あんていせい重視じゅうしする観点かんてんからアジアをよりひろ定義ていぎし(経済けいざいてきには自由じゆう貿易ぼうえき範囲はんい拡大かくだい人口じんこうおおほうがメリットがあり、政治せいじてきには「おなじアジアじん」というような連帯れんたい意識いしき仲間なかま意識いしきほうがその地域ちいき政治せいじ安定あんていする)、中近東ちゅうきんとう・インド大陸たいりく諸国しょこく当然とうぜんのこととして、オセアニア諸国しょこく・ポリネシア諸国しょこくふくめアジアと定義ていぎする場合ばあいまでもがてきた。

このようにアジアの定義ていぎ多岐たきかれているのは、アジアという言葉ことば同一どういつ文化ぶんか文明ぶんめいあるいは人種じんしゅ民族みんぞく基盤きばんとして定義ていぎされた概念がいねんではなく、そもそもの由来ゆらいがヨーロッパ以外いがい東方とうほう地域ちいき全部ぜんぶという意味いみであったため、結果けっかてきことなる文明ぶんめい分立ぶんりつする地域ちいきひとつの言葉ことば定義ていぎしてしまったこと由来ゆらいするとかんがえられる。サミュエル・P・ハンティントン著書ちょしょ文明ぶんめい衝突しょうとつ』によれば、アジアには日本にっぽん文明ぶんめい中華ちゅうか文明ぶんめいヒンドゥー文明ぶんめいイスラム文明ぶんめい存在そんざいするとされている。

構成こうせいこく地域ちいきとその区分くぶん[編集へんしゅう]

国際こくさい連合れんごうによるアジアの地域ちいき分類ぶんるい
  きたアジア
  中央ちゅうおうアジア
  西にしアジア
  みなみアジア
  ひがしアジア
  東南とうなんアジア

一般いっぱんてきにアジアの域内いきないは、みぎのようにけられている。最近さいきんでは経済けいざい交流こうりゅう国際こくさい関係かんけい研究けんきゅう機関きかんめいなどで、ひがしアジアときたアジアをあわせた領域りょういき相当そうとうする北東ほくとうアジアというかたり使つかわれることがえてきている。また、これ以外いがいにも北西ほくせいアジア西南せいなんアジアなどのかたり使つかわれる。

以下いか国際こくさい連合れんごうによる区分くぶんである[3]。これ以外いがいにも様々さまざま区分くぶん方法ほうほう存在そんざいするが、便宜上べんぎじょうこれをもちいる。ただし、加盟かめいこくについては周辺しゅうへんくにおな区分くぶんとしている。

ひがしアジア[編集へんしゅう]

地理ちり範囲はんい日本にっぽん列島れっとう、モンゴル高原こうげん中国ちゅうごく大陸たいりく台湾たいわん朝鮮半島ちょうせんはんとうなどである。


地理ちりてき区分くぶんでは以下いかくに国土こくど一部いちぶひがしアジアにぞくする。

東南とうなんアジア[編集へんしゅう]

地理ちり範囲はんいインドシナ半島いんどしなはんとうマレまれ半島はんとうフィリピン諸島しょとうなどである。ここからひがしティモールをのぞいた10かこく東南とうなんアジア諸国しょこく連合れんごう(ASEAN)を構成こうせいしている。

きたアジア[編集へんしゅう]

地理ちり範囲はんいはロシアのアジア地域ちいきである。国際こくさい連合れんごうによる区分くぶんでヨーロッパときたアジアにぞくする。

地理ちりてき区分くぶんではさらに以下いかくに地域ちいききたアジアにぞくする。

みなみアジア[編集へんしゅう]

地理ちり範囲はんいインド大陸たいりくセイロンとうモルディブ諸島しょとうアンダマン諸島しょとうニコバル諸島しょとうなどである。イランのぞく8かこくみなみアジア地域ちいき協力きょうりょく連合れんごう構成こうせいしている。

地理ちりてき区分くぶんではさらに以下いか地域ちいきみなみアジアにぞくする。

みなみアジアにふくまれる場合ばあいがある地域ちいき

中央ちゅうおうアジア(トルキスタン)[編集へんしゅう]

地理ちり範囲はんいはトルキスタンである。

地理ちりてき区分くぶんではさらに以下いか地域ちいき中央ちゅうおうアジアにぞくする。

西にしアジア(中東ちゅうとう近東きんとう[編集へんしゅう]

地理ちり範囲はんいアラビア半島はんとうアナトリアしょうアジア)、キプロスとう範囲はんいおよイラン高原こうげん-ヒンドゥークシュ山脈さんみゃくにかけてのアジア大陸たいりく。ただし、場合ばあいによってはコーカサス山脈さんみゃく以南いなんきゅうソ連邦それんぽう国々くにぐにカフカス諸国しょこく)をふくめるなどの定義ていぎもある。

地理ちりてき区分くぶんでは、さらに以下いかくに地域ちいき西にしアジアにぞくする。

アラビア半島はんとう地域ちいき
エジプトの旗 エジプト・アラブ共和きょうわこく(アフリカにぞくす)
スエズ運河うんがより東側ひがしがわ西にしアジアにぞくす。
中央ちゅうおうアジア地域ちいき
タジキスタンの旗 タジキスタン共和きょうわこく
ゴルノ・バダフシャン自治じちしゅう
コーカサス山脈さんみゃく以南いなんきゅうソ連邦それんぽう国々くにぐに(カフカス諸国しょこく
ヨーロッパに区分くぶんされる場合ばあいおお[4]

各国かっこく国勢こくせい[編集へんしゅう]

国旗こっき くにあきら 国名こくめい 人口じんこう 面積めんせき
(km²)
首都しゅと
アフガニスタンの旗 アフガニスタン 30,419,928 647,500 カーブル
アルメニアの旗 アルメニア 2,970,495 29,743 エレバン
アゼルバイジャンの旗 アゼルバイジャン 9,493,600 86,600 バクー
バーレーンの旗 バーレーン 1,248,348 760 マナーマ
バングラデシュの旗 バングラデシュ 150,039,000 147,570 ダッカ
ブータンの旗 ブータン 716,896 38,394 ティンプー
ブルネイの旗 ブルネイ 408,786 5,765 バンダル・スリ・ブガワン
ミャンマーの旗 ミャンマー 54,584,650 676,578 ネピドー
カンボジアの旗 カンボジア 14,952,665 181,035 プノンペン
中華人民共和国の旗 中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく 1,343,239,923 9,596,961 北京ぺきん
キプロスの旗 キプロス 1,099,341 9,251 ニコシア
東ティモールの旗 ひがしティモール 1,143,667 14,874 ディリ
ジョージア (国)の旗 ジョージア 4,260,000 69,700 トビリシ
インドの旗 インド 1,210,193,422 3,287,263 ニューデリーデリー連邦れんぽう直轄ちょっかつ
インドネシアの旗 インドネシア 248,645,008 1,904,569 ジャカルタ
イランの旗 イラン 78,868,711 1,648,195 テヘラン
イラクの旗 イラク 31,129,225 438,317 バグダード
イスラエルの旗 イスラエル 7,590,758 20,770 テルアビブ[注釈ちゅうしゃく 2]
日本の旗 日本にっぽん 127,368,088 377,915 東京とうきょう
ヨルダンの旗 ヨルダン 6,508,887 89,342 アンマン
カザフスタンの旗 カザフスタン 17,522,010 2,724,900 アスタナ
クウェートの旗 クウェート 2,646,314 17,818 クウェート
キルギスの旗 キルギスタン 5,496,737 199,951 ビシュケク
ラオスの旗 ラオス 6,586,266 236,800 ビエンチャン
レバノンの旗 レバノン 4,140,289 10,400 ベイルート
マレーシアの旗 マレーシア 29,179,952 329,847 クアラルンプール
モルディブの旗 モルディブ 394,451 298 マレ
モンゴル国の旗 モンゴル 3,179,997 1,564,116 ウランバートル
ネパールの旗 ネパール 29,890,686 147,181 カトマンズ
朝鮮民主主義人民共和国の旗 朝鮮民主主義人民共和国ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく 24,589,122 120,538 平壌ぴょんやん
オマーンの旗 オマーン 3,090,150 309,500 マスカット
パキスタンの旗 パキスタン 190,291,129 796,095 イスラマバード
パレスチナの旗 パレスチナ 4,279,699 6,220 ガザ/ラマッラーひがしエルサレム[注釈ちゅうしゃく 3]
フィリピンの旗 フィリピン 100,940,000 300,000 マニラ
カタールの旗 カタール 1,951,591 11,586 ドーハ
サウジアラビアの旗 サウジアラビア 26,534,504 2,149,690 リヤド
シンガポールの旗 シンガポール 5,353,494 697 シンガポール
スリランカの旗 スリランカ 21,481,334 65,610 スリジャヤワルダナプラコッテ
大韓民国の旗 大韓民国だいかんみんこく 51,069,375 100,210 ソウル
シリアの旗 シリア 22,530,746 185,180 ダマスカス
中華民国の旗 中華民国ちゅうかみんこく 23,894,394 36,189 台北たいぺい
タジキスタンの旗 タジキスタン 7,768,385 143,100 ドゥシャンベ
タイ王国の旗 タイ 67,091,089 513,120 バンコク
トルコの旗 トルコ 79,749,461 783,562 アンカラ
トルクメニスタンの旗 トルクメニスタン 5,054,828 488,100 アシガバート
アラブ首長国連邦の旗 アラブ首長しゅちょうこく連邦れんぽう 5,314,317 83,600 アブダビ
ウズベキスタンの旗 ウズベキスタン 28,394,180 447,400 タシケント
ベトナムの旗 ベトナム 91,519,289 331,212 ハノイ
イエメンの旗 イエメン 24,771,809 527,968 サナア

政治せいじ[編集へんしゅう]

アジアでは、ヨーロッパのヨーロッパ連合れんごうやアフリカのアフリカ連合れんごうのような、アジア大陸たいりくのほとんどのくにによって構成こうせいされたアジア統合とうごう目指めざ政府せいふあいだ組織そしきいま現在げんざいアジア協力きょうりょく対話たいわしか存在そんざいしない。しかし、地域ちいきべつには複数ふくすう国際こくさい組織そしき存在そんざいしている。以下いかおもなものをしめす。

地理ちり[編集へんしゅう]

アジアは、たとえばケッペンの気候きこう区分くぶんもちいれば、ほとんどの気候きこうがたふくまれるほど多様たよう地理ちり条件じょうけん内包ないほうしている。北端ほくたん北極ほっきょくかいめんしており、ツンドラ気候きこう荒野あらのひろがる。そのみなみのシベリア内陸ないりくにはタイガばれるだい針葉樹しんようじゅりんひろがっている。みなみアジア、東南とうなんアジアとひがしアジアの東部とうぶモンスーン影響えいきょうつよける地域ちいきである。

経済けいざい[編集へんしゅう]

アジアの名目めいもくGDP順位じゅんい(2018ねん
順位じゅんい くに 単位たんい:100まんドル
1 中華人民共和国の旗 中国ちゅうごく 13,407,400
2 日本の旗 日本にっぽん 4,971,900
3 インドの旗 インド 2,716,700
4 大韓民国の旗 韓国かんこく 1,619,400
5 インドネシアの旗 インドネシア 1,022,400
6 サウジアラビアの旗 サウジアラビア 782,000
7 トルコの旗 トルコ 766,000
8 タイ王国の旗 タイ 457,600
出典しゅってん:CIA[5]

アジア全体ぜんたいでは開発途上国かいはつとじょうこく依然いぜんとしておおいものの、ひがしアジア地域ちいき経済けいざい規模きぼヨーロッパきたアメリカ匹敵ひってきするほどおおきい。GDPとくおおきいのは、世界せかいだい2中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくだい3日本にっぽんだい5のインドである。いでだい11前後ぜんこう韓国かんこくげられる。またタイ、マレーシア、インドネシアを筆頭ひっとうとする東南とうなんアジア諸国しょこく年々ねんねん成長せいちょうつづけ、存在そんざいかんしている。

アジア通貨つうか危機きき機会きかいに、ひがしアジア・東南とうなんアジアの国々くにぐにではチェンマイ・イニシアティブによって経済けいざい安定あんてい目指めざしている。また、西にしアジアの国々くにぐにでは石油せきゆ産出さんしゅつりょうおおいので、オイルマネーによって世界せかいてき発言はつげんりょくつよまっている。

交通こうつう[編集へんしゅう]

道路どうろではアジアハイウェイむすばれているが、道路どうろ整備せいびじょうきょうことなっている。

人種じんしゅ民族みんぞく[編集へんしゅう]

人種じんしゅとしては、モンゴロイドコーカソイドオーストラロイドがみられる。コーカソイドは西にしアジアを中心ちゅうしんとした西部せいぶおおく、モンゴロイドはひがしアジアや東南とうなんアジアなどの東部とうぶおおいなどの特徴とくちょうがある。オーストラロイドはみなみアジア南部なんぶにみられる。中央ちゅうおうアジアやきたアジア西部せいぶではコーカソイドとモンゴロイド、みなみアジア北部ほくぶではコーカソイドとオーストラロイド、東南とうなんアジア(とくマレー諸島しょとう)ではモンゴロイドとオーストラロイドがそれぞれ混血こんけつしている。

言語げんご[編集へんしゅう]

様々さまざま言語げんごのグループ孤立こりつした言語げんご使用しようされている。複数ふくすうくに公用こうようとして使つかわれるおも言語げんご以下いかのものがある。

  • 英語えいご(インド、シンガポール、フィリピンなどで公用こうよう
  • ロシア(ロシアをふくCIS諸国しょこく公用こうよう
  • 中国ちゅうごく / 北京ぺきん中国ちゅうごく中華民国ちゅうかみんこく、シンガポールで公用こうよう
    • 広東かんとん香港ほんこん、マカオで公用こうよう中国ちゅうごく広東かんとんしょう
    • 閩南台湾たいわん台湾たいわん中国ちゅうごく福建ふっけんしょう南部なんぶ東南とうなんアジアのシンガポール、マレーシア、タイへ移住いじゅうしたものおおく)
  • 朝鮮ちょうせん北朝鮮きたちょうせん韓国かんこくほか中国ちゅうごくで)
  • ヒンドゥスターニー(インド、パキスタンで公用こうよう
  • ベンガル(バングラデシュ、インドで公用こうよう
  • ペルシア(イラン、アフガニスタン、タジキスタンで公用こうよう
  • アラビア(アラブ諸国しょこく使つかわれるほか、イスラム諸国しょこく教養きょうよう言語げんご
  • マレー(マレーシア、インドネシア、ブルネイ、シンガポールで公用こうようひがしティモールで事実じじつじょう公用こうよう
  • タミル(スリランカ、シンガポールとう公用こうよう

とく話者わしゃすうおお言語げんご以下いかのものがある。

そのアジア諸国しょこく公用こうよう

言語げんご分類ぶんるい[編集へんしゅう]

アジアではなされるおも言語げんご以下いかのように分類ぶんるいされる。

宗教しゅうきょう[編集へんしゅう]

世界せかい信者しんじゃすうおお宗教しゅうきょうであるキリスト教きりすときょうイスラム教いすらむきょうヒンドゥーきょう仏教ぶっきょうは、すべてアジアをその起源きげんとしている。このうち、仏教ぶっきょうヒンドゥーきょうはインドを、キリストきょうイスラム教いすらむきょう西にしアジアをその起源きげんとする。このほかにも、西にしアジアのユダヤきょうみなみアジアのシクきょうひがしアジアの神道しんとう儒教じゅきょう道教どうきょうなど、さまざまな宗教しゅうきょう存在そんざいしている。

現代げんだいにおいては、イスラム教いすらむきょう起源きげんである西にしアジアのほとんどの地域ちいきひろまっているほか、中央ちゅうおうアジアもほぼイスラム教いすらむきょうけんとなっている。そのほかにも、みなみアジアのパキスタンやバングラデシュ、モルディブ、東南とうなんアジアのインドネシアやマレーシア、ブルネイなどはイスラム教徒きょうとだい部分ぶぶんめる国家こっかである。また、中国ちゅうごく新疆しんきょうウイグル自治じちやすしなつかいぞく自治じちもイスラム教徒きょうと多数たすうである。キリストきょう起源きげんである西にしアジア地域ちいきではわずかな信徒しんと存在そんざいしているにぎず、東南とうなんアジアではキリスト教徒きりすときょうと多数たすうめている国家こっかはフィリピンのみである。ひがしアジアでは韓国かんこく比較的ひかくてきまとまったキリスト教きりすときょうコミュニティがある以外いがいキリスト教きりすときょう信者しんじゃマイノリティである。ただし、きたアジアはキリスト教徒きりすときょうとであるロシアじん東進とうしん入植にゅうしょくした関係かんけいで、ロシア正教会せいきょうかい信徒しんと多数たすうめ、中央ちゅうおうアジアでもロシアけい住民じゅうみんらを中心ちゅうしんにある程度ていど勢力せいりょくたもっている。ヒンドゥー教徒きょうと多数たすうめる国家こっかはインドとネパールのみであり、信者しんじゃ多数たすうめる地域ちいきもこれにスリランカの北部ほくぶタミルじん居住きょじゅう地域ちいき)をくわえるのみであるが、インドの人口じんこうだい多数たすうはヒンドゥー教徒きょうとであり、信徒しんとすうはほぼインドいちこくのみで世界中せかいじゅう仏教徒ぶっきょうとよりもおおい。仏教ぶっきょう発祥はっしょうのインドではすたれ、わずかにブータンで多数たすうめるのみであるが、仏教ぶっきょう東方とうほう伝播でんぱしたため、東南とうなんアジアやひがしアジアにおおきなきょうけんつようになった。とはいえひがしアジアと東南とうなんアジアの仏教ぶっきょう宗派しゅうはちがい、東南とうなんアジアのミャンマーやタイ、カンボジア、ラオス、スリランカ南部なんぶ(シンハラじん地域ちいき)においては上座かみざ仏教ぶっきょう信仰しんこうされている。これにたいし、ひがしアジアやベトナムにおいては大乗だいじょう仏教ぶっきょう信仰しんこうされているが、それでもなおひがしアジアの大乗だいじょう仏教ぶっきょう唯一ゆいいつ信仰しんこうというわけではなく、日本にっぽんでは神道しんとうが、中国ちゅうごくでは儒教じゅきょう道教どうきょうが、朝鮮半島ちょうせんはんとうでは天道てんとうきょうおおきな勢力せいりょくっており、事実じじつじょうこれら宗教しゅうきょうとの混在こんざい地域ちいきとなっている。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 古典こてんラテン語らてんごでは「アシア」だが、現代げんだいラテン語らてんごでは「アジア」とも発音はつおんする。
  2. ^ 占領せんりょうエルサレム首都しゅと主張しゅちょう。しかし世界せかいだい多数たすうくにはこれをみとめず、テルアビブを首都しゅととみなしている。
  3. ^ 公式こうしき首都しゅとだが、イスラエルの占領せんりょうにある。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b The WorldAtlas List of Geography Facts” (英語えいご). WorldAtlas. Worldatlas.com (2021ねん5がつ21にち). 2022ねん10がつ28にち閲覧えつらん。 “Continents (by population) 2016 est. #1 Asia 4,436,224,000”
  2. ^ 星野ほしのあきらだいIIしょう1 モンスーンの大陸たいりく」『地球ちきゅうたびする地理ちりほん2 アジア』p.10
  3. ^ "Composition of macro geographical (continental) regions, geographical sub-regions, and selected economic and other groupings", United Nations Website、国際こくさい連合れんごう
  4. ^ International Geographic Encyclopaedia and Atlas. Springer, 24 November 1979, [1]
  5. ^ en:List_of_countries_by_GDP_(nominal)

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • 星野ほしのあきら長谷ながたにあんあきら松村まつむら吉郎よしろう三宅みやけ博之ひろゆき地球ちきゅうたびする地理ちりほん2 アジア』大月書店おおつきしょてん、1992ねん12月。ISBN 4-272-50162-3 
  • 地域ちいきべつインデックス(アジア)”. 外務省がいむしょう. 2021ねん3がつ14にち閲覧えつらん
  • UNSD-Methodology”. United Nations. 2021ねん5がつ19にち閲覧えつらん

関連かんれん文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • 片岡かたおかいつき、シンジルト、山田やまだ仁史ひとし へん『アジアの人類じんるいがく春風しゅんぷうしゃ、2013ねん4がつISBN 978-4-86110-357-5OCLC 1006938425 

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]