アラスカ県けん

アラスカ県けん

Department of Alaska (英語えいご)

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1867年ねん - 1884年ねん

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（国旗こっき）

アラスカ県けんの地図ちず

首都しゅと	シトカ
アラスカ県知事けんちじ 1868年ねん - 1870年ねん Jefferson C. Davis 1874年ねん - 1874年ねん George B. Rodney 1884年ねん - 1884年ねん Henry E. Nichols 変遷へんせん アラスカ県けんの設置せっち 1867年ねん10月がつ18日にち アラスカ地区ちくへ移行いこう 1884年ねん5月がつ17日にち
現在げんざい	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく

• アメリカ陸軍りくぐん（1867年ねん - 1877年ねん)
• 合衆国がっしゅうこく財務省ざいむしょう（1877年ねん - 1879年ねん）
• アメリカ海軍かいぐん（1879年ねん - 1884年ねん）
• Organized incorporated territory（1884年ねん）

アラスカ県けん（アラスカけん、英語えいご: Department of Alaska）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくによる1867年ねんのアラスカ購入こうにゅうから1884年ねんのアラスカ地区ちく創設そうせつまでのアラスカの政府せいふに与あたえられた呼称こしょうである。アラスカ県けんの時代じだいは、アメリカ陸軍りくぐん（1877年ねんまで）、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく財務省ざいむしょう（1877年ねんから1879年ねんまで）、アメリカ海軍かいぐん（1879年ねんから1884年ねんまで）とさまざまな管轄かんかつの下したになっていたが、後のちにアラスカ地区ちくとなり、アラスカ準じゅん州しゅうからアラスカ州しゅうと変遷へんせんした。

アラスカの購入こうにゅう

国務こくむ長官ちょうかんウィリアム・スワードの教唆きょうさで、合衆国がっしゅうこく上院じょういんは1867年ねん4月がつ9日にちに720万まんドル（2005年ねん時点じてんでインフレを考慮こうりょすると約やく9,075万まんドル相当そうとう）でロシア帝国ていこくからロシア領りょうアメリカを購入こうにゅうすることを承認しょうにんした。アメリカ国旗こっきが同年どうねん10月18日にち（現在げんざい「アラスカの日ひ」となっている）に掲かかげられた。所有しょゆう権けんの変更へんこうと時じを同おなじくして、当時とうじの日付変更線ひづけへんこうせんが西にしに移動いどうされ、さらにアラスカはユリウス暦れきからグレゴリオ暦れきに改あらためられた。そのため、1867年ねん10月6日にち金曜日きんようびの次つぎの日ひは1867年ねん10月18日にち金曜日きんようびとなった。日付変更線ひづけへんこうせんの移動いどうによって2日にち続つづけて金曜日きんようびが来きたことになる。

1867年ねん10月がつ18日にちの朝あさ、USSオシピーがロシアの理事りじアレクセイ・ペストチョーロフとアメリカの理事りじローウェル・H・ルソー将軍しょうぐんとを載のせてシトカに到着とうちゃくした。その午後ごご、250名めいのアメリカ兵へい、80名めいのロシア兵へい、ロシア・アメリカ会社かいしゃの支配人しはいにんドミトリー・マクストフとその妻つま、および地元じもと住民じゅうみんの集団しゅうだんが知事ちじ公舎こうしゃ（「バラノフ・キャッスルヒル」と呼よばれるようになったもの）前まえの国旗こっき掲揚けいよう台だいに集合しゅうごうし、ロシア国旗こっきが降おろされアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく国旗こっきが掲揚けいようされるのを見みつめた。

それぞれの国旗こっきのために2門もんの祝砲しゅくほうが撃うたれ、それぞれの理事りじが短みじかい挨拶あいさつをした。おそらくは指示しじを間違まちがえたのだろうが、ロシア兵へいはその国旗こっきを千せん切きってしまい、続つづいてそれを落おとした。旗はたは漂ただよい流ながれ、ロシア守備しゅび兵へいの捧ささげられた銃剣じゅうけんの一部いちぶに引ひっ掛かかった。マクストフの妻つまはその光景こうけいを見みて気絶きぜつしたと言いわれている。

伝説でんせつによれば、アラスカの最初さいしょのアメリカ側がわ管理人かんりにんはポーランド人じん移民いみんのヴワミエシュ・クシジャノフスキだったということである。しかし、「アンカレッジ・デイリーニューズ」ではこの主張しゅちょうを支持しじあるいは反証はんしょうする決定的けっていてきな情報じょうほうを見みつけることはできない。アラスカの買収ばいしゅうは「スワードの愚行ぐこう」あるいは「スワードの冷蔵庫れいぞうこ」と言いわれ、当時とうじの合衆国がっしゅうこくでは評判ひょうばんが良よくなかった。しかし後のちに金かねが発見はっけんされたことで、この買収ばいしゅうが賢明けんめいだったことが分わかった。アラスカは毎年まいとし3月がつの最終さいしゅう月曜日げつようびをスワードの日ひと呼よんで購入こうにゅうを祝いわっている。

アラスカの探検たんけん

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくがアラスカを購入こうにゅうしたとき、広大こうだいな地域ちいきはまだ探検たんけん隊たいが入はいったことのない土地とちだった。1865年ねん、ウエスタンユニオンがアラスカからベべーリング海りんぐかい峡かいを抜ぬけてアジアを結むすぶ電信でんしん線せんを敷設ふせつすることを決きめた。ウエスタンユニオン測量そくりょう隊たいに参加さんかしたロバート・ケニコットはその隊員たいいんを伴ともなって、ユーコン川がわの岸きしにあるヌラトに達たっした。ケニコットは翌年よくねん死しに、ウィリアム・H・ドールが科学かがく的てき事項じこうを担当たんとうした。ウエスタンユニオン遠征えんせい隊たいはこの地域ちいきの最初さいしょの科学かがく的てきな調査ちょうさを行おこない、ユーコン川がわの全域ぜんいきの地図ちずが作つくられた。同どうしく1866年ねん、大西洋たいせいよう海底かいてい通信つうしん線せんの敷設ふせつに成功せいこうし、アラスカ陸路りくろの計画けいかくは中断ちゅうだんされた。ドールは何なん度どもアラスカに戻もどり、地形ちけい的てきな記録きろくと命名めいめいを行おこなった。

ロシア・アメリカ会社かいしゃの権益けんえきを継承けいしょうしたアラスカ商業しょうぎょう会社かいしゃ（ACC）も1890年代ねんだいのアラスカ探検たんけんに寄与きよし、内陸ないりくの多おおくの川かわ沿ぞいに交易こうえき所しょを設もうけた。罠わな猟師りょうしや交易こうえき業者ぎょうしゃの小ちいさな隊たいが内陸ないりくに入はいり、連邦れんぽう政府せいふはこの地域ちいきにほとんど投資とうしをしなかったが、軍ぐんの士官しかん達たちが時ときとして独自どくじに探検たんけんを行おこなった。フレデリック・シュワトカ中尉ちゅういとその一いち隊たいは4ヶ月かげつの旅たびでカナダのリンドマン湖みずうみからユーコン川がわを下くだり、ベべーリング海りんぐかいの河口かこう近ちかくにあるセントマイケルまで達たっした。1885年ねん、ヘンリー・T・アレン中尉ちゅういと他たの4人にんはアラスカ湾わんを発たち、カッパー川がわを辿たどって山脈さんみゃくを横切よこぎり、タナナ川がわを下くだってユーコン川がわに出で、続つづいて陸路りくろをカウンティ川がわとコユクク川がわまで進すすんだ。アレンはコユクク川がわを遡さかのぼり、続つづいてユーコン川がわを下くだって戻もどり、海岸かいがんのウナラキートまで進すすみ、最後さいごにセントミカエルに行いくことで、アラスカ内陸ないりくの1,500マイル (2400 km)を走破そうはした。