イタリアのスポーツ

イタリアのスポーツでは、イタリア共和きょうわ国こくにおけるスポーツ事情じじょうについて記述きじゅつする。

サッカー

詳細しょうさいは「イタリアのサッカー」を参照さんしょう

イタリアではサッカーが国内こくないで1番ばん人気にんきのスポーツである。イタリアのサッカーは1990年代ねんだいから2000年代ねんだいにおいて、世界せかい最高峰さいこうほうのリーグと呼よばれ、現在げんざいでもプレミアリーグ（イングランド）やラ・リーガ（スペイン）と並ならぶ、世界せかいトップレベルのリーグである「セリエA」を抱かかえるだけに、サッカーイタリア代表だいひょうは世界せかいでもトップクラスの実力じつりょくを誇ほこり、「アズーリ」の愛称あいしょうで呼よばれている。FIFAワールドカップでは、ブラジルに次つぐ通算つうさん4度どの優勝ゆうしょう（1934年ねん・1938年ねん・1982年ねん・2006年ねん）と、2度どの準じゅん優勝ゆうしょう（1970年ねん・1994年ねん）を飾かざっている。さらにUEFA欧州おうしゅう選手権せんしゅけんでは2度どの優勝ゆうしょう（1968年ねん・2021年ねん）と、2度どの準じゅん優勝ゆうしょう（2000年ねん・2012年ねん）を果はたしており、世界せかい屈指くっしのサッカー大国たいこくとして名高なだかい。

FIFAコンフェデレーションズカップでは2013年ねん大会たいかいで3位いに輝かがやいている。さらにUEFAネーションズリーグでは、自国じこく開催かいさいとなった2020-21シーズンで3位いの成績せいせきを収おさめた。しかし近年きんねんイタリアサッカーには異変いへんも起おきており、ワールドカップの2010年ねん南みなみアフリカ大会たいかいと2014年ねんブラジル大会たいかいでは、2大会たいかい連続れんぞくでのグループリーグ敗退はいたいとなり、さらに続つづく2018年ねんロシア大会たいかいと2022年ねんカタール大会たいかいでは2大会たいかい連続れんぞくで出場しゅつじょうを逃のがしており、アズーリも改革かいかくが急務きゅうむとなっている。

自転車じてんしゃ競技きょうぎ

自転車じてんしゃ競技きょうぎは、サッカーに次つぐ人気にんきを誇ほこり後述こうじゅつする通とおり数多すうたの名めい選手せんしゅを輩出はいしゅつしている。ジロ・デ・イタリア（以下いか、ジロ）を開催かいさいしていることで名高なだかい。とりわけ山岳さんがくコースにおいてはツール・ド・フランスよりも難なん度どが高たかいと言いう声こえもあるほどである。したがって、同どう一いち年度ねんどにおいて、ジロとツールを制せいした選手せんしゅは、カンピオニッシモ と讃たたえられ、また日本にっぽんでは、両方りょうほうのレースを制覇せいはした場ばた同どう一いち年度ねんどでこそないがコッピの宿命しゅくめいのライバルであり、また良よき友ともでもあったジーノ・バルタリも両方りょうほうのレースで総合そうごう優勝ゆうしょうを果はたしている。合ごうには、ダブルツール といって讃たたえている。そのダブルツールを最初さいしょに達成たっせいしたのがファウスト・コッピである。コッピは1949年ねんと1952年ねんに達成たっせいし、また同どう一いち年度ねんどでこそないがコッピの宿命しゅくめいのライバルであり、また良よき友ともでもあったジーノ・バルタリも両方りょうほうのレースで総合そうごう優勝ゆうしょうを果はたしている。さらにジロにおけるイタリア国籍こくせき選手せんしゅの優勝ゆうしょう回数かいすうは実じつに65回かいを数かぞえ、2位いのベルギーの7回かいを大おおきく上回うわまわっている。したがって、グランツール全体ぜんたいにおける優勝ゆうしょう回数かいすうについてはイタリアがトップである。

世界せかい自転車じてんしゃ選手権せんしゅけん・エリート個人こじんロードレースの優勝ゆうしょう回数かいすうも19回かいを数かぞえ、これはベルギー（25回かい）に次つぐ記録きろくである。上記じょうき2人にん以外いがいにも著名ちょめい選手せんしゅが目白押めじろおしで、史上しじょう初はつのジロ総合そうごう3連覇れんぱを達成たっせいしたカルロ・ガレッティ、コスタンテ・ジラルデンゴ、ジロ初はつの総合そうごう5回かい制覇せいはを達成たっせいしたアルフレッド・ビンダ、ツール総合そうごう連覇れんぱを果はたしたオッタビオ・ボテッキアなど、世界せかい的てき名めい選手せんしゅが各かく年代ねんだいで次々つぎつぎに登場とうじょうしている。アントニオ・マスペスの出現しゅつげんにより、トラックレースにおいても1950年代ねんだいから1970年代ねんだい前半ぜんはん頃ごろまで世界せかいトップクラスの実力じつりょくを堅持けんじし続つづけ、この当時とうじ、ロードレースも含ふくめて世界せかい最強さいきょうの自転車じてんしゃ競技きょうぎ王国おうこくとも謳うたわれた。その後ご、ベルギーのエディ・メルクス やフランスのベルナール・イノー、スペインのミゲル・インドゥラインら、他国たこくの選手せんしゅの後塵こうじんを拝はいするケースが多おおくなったが、メルクス黄金おうごん時代じだいにしばしジロや世界せかい選手権せんしゅけんで撃破げきはしたフェリーチェ・ジモンディは、史上しじょう2人にん目めのグランツール完全かんぜん制覇せいはを果はたした。

またマルコ・パンターニが1998年ねんにジロ、ツールのダブルツールを達成たっせいするなど、節目ふしめ節目ふしめでビッグタイトルを獲得かくとくしている。そして1997年ねんから2007年ねんまで、11年ねん連続れんぞくでジロについては当とう国くに国籍こくせき選手せんしゅが総合そうごう優勝ゆうしょうを果はたした。しかし一方いっぽうで、ドーピング違反いはんによる出場しゅつじょう停止ていし例れいは枚挙まいきょにいとまない。従したがって、イタリア自転車じてんしゃ競技きょうぎ界かいではドーピング違反いはん選手せんしゅに対たいする制裁せいさい措置そちが厳きびしく、例たとえばアレハンドロ・バルベルデはスペイン、国籍こくせき選手せんしゅでありながらスポーツ仲裁ちゅうさい裁判所さいばんしょ (CAS)から2年間ねんかんの出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんが下くだされるきっかけとなったのは、イタリアオリンピック委員いいん会かいから受うけたイタリア領域りょういき内ないレース出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんである。

モータースポーツ

イタリアではモータースポーツの人気にんきも高たかく、かつては本来ほんらい「1国こく1開催かいさい」が原則げんそくのF1においても、イタリアGP以外いがいに隣国りんごくのサンマリノの名義めいぎを借かりたサンマリノGPが開催かいさいされ、例外れいがい的てきに実質じっしつ的てきな「1国こく2開催かいさい」が定着ていちゃくしていたほか、ロードレース世界せかい選手権せんしゅけん（MotoGP）に代表だいひょうされる二に輪りんロードレース人気にんきも高たかい。選手せんしゅ個人こじんとしては二に輪りんライダーに有名ゆうめい選手せんしゅが多おおく、古ふるくはカルロ・ウビアリ、ジャコモ・アゴスチーニ、マルコ・ルッキネリ、フランコ・ウンチーニなど、最近さいきんではマックス・ビアッジ、ルカ・カダローラ、ロリス・カピロッシなどの世界せかいチャンピオンを輩出はいしゅつしている。特とくにバレンティーノ・ロッシはMotoGPの最高峰さいこうほうクラス（GP500クラス→MotoGPクラス）で過去かこ7回かいの世界せかいタイトルを獲得かくとくしており「史上しじょう最強さいきょうのライダー」と称しょうされる。

一方いっぽうで四よん輪りんのレーシングドライバーとしては、1950年ねんに初代しょだいF1チャンピオンに輝かがやいたジュゼッペ・ファリーナ、1952年ねん・1953年ねんのF1チャンピオンであるアルベルト・アスカリといった人材じんざいを輩出はいしゅつしF1草創そうそう期きをリードしたが、その後ごF1チャンピオンは現あらわれていない。ただF1ドライバー自体じたいの数かずは非常ひじょうに多おおく、2009年ねん現在げんざいもヤルノ・トゥルーリ、ジャンカルロ・フィジケラの2人ふたりがレギュラードライバーとしてF1に参戦さんせんしている。またマシンの開発かいはつ面めんでも、F1の歴史れきしをリードしてきたスクーデリア・フェラーリや「最さい弱じゃくチーム」と揶揄やゆされながらも20年ねん以上いじょうに渡わたりF1に参戦さんせんし続つづけたミナルディ、そしてそのミナルディを買収ばいしゅうした後身こうしんチームであるスクーデリア・トロ・ロッソなど多おおくのチームがイタリアを本拠地ほんきょちとしている。F3において寡占かせん的てき地位ちいを占しめているダラーラ、フォーミュラ・ルノー用ようシャシーの製造せいぞうで知しられるタトゥースなどもイタリア企業きぎょうであり、現在げんざいでもモータースポーツにおけるイタリアの重要じゅうよう度どは高たかい。

競馬けいば

詳細しょうさいは「イタリアの競馬けいば」を参照さんしょう

イタリアは競馬けいばも盛さかんな国くにで、イギリス・フランス等とうと比くらべると近代きんだい競馬けいばの開始かいしは遅おくれたものの国内こくないで複数ふくすうのGI競走きょうそうが開催かいさいされていた時期じきが長ながく、ジョッキークラブ大賞たいしょうやミラノ大賞たいしょう典てん等ひとしは日本にっぽんでも比較的ひかくてき知しられた競走きょうそうである。ただし、近年きんねんは不ふ況きょうの影響えいきょうから売上うりあげが減少げんしょう傾向けいこうにある。運営うんえい母体ぼたいの杜撰ずさんな組織そしき運営うんえいも問題もんだい視しされ、2010年ねんにはサンシーロ競馬けいば場じょう・カパネッレ競馬けいば場じょうというイタリアの二に大だい競馬けいば場じょうでの開催かいさいが一時いちじ困難こんなんな状況じょうきょうに追おい込こまれた。

2012年ねん1月がつには、イタリアの競馬けいば統括とうかつ機関きかん（日本にっぽんのJRAに相当そうとうする機関きかん）であるASSI（Agenzia per lo sviluppo del settore ippico）が、イタリア国内こくないの全ぜん競走きょうそうについて一律いちりつ40%賞金しょうきんをカットする方針ほうしんを打うち出だしたが、これに反発はんぱつする騎手きしゅ・調教ちょうきょう師し・競馬けいば場じょう職員しょくいんらがストライキを起おこし、競馬けいばの開催かいさいが全面ぜんめんストップ。その後ご競馬けいば開催かいさいは再開さいかいされたものの、賞金しょうきんの支払しはらいが全面ぜんめんストップするなど問題もんだいは依然いぜん継続けいぞくしている。2019年ねんには国内こくないで開催かいさいされるGI競走きょうそうがゼロとなるなど凋落ちょうらくが著いちじるしい。

バレーボール

イタリアではバレーボールも盛さかんで、特とくにトップリーグであるセリエAは世界せかい的てきに見みても非常ひじょうに珍めずらしい「バレーボールのプロリーグ」である。この他ほか、カップ戦せんであるコッパ・イタリアなど多おおくの大会たいかいが行おこなわれている。日本にっぽんからも大林おおばやし素子もとこ・吉原よしはら知子ともこなどといったトップ選手せんしゅがイタリアに渡わたりプレーしていたことがある。イタリア代表だいひょうも男子だんし・女子じょし共ともに世界せかい選手権せんしゅけんや欧州おうしゅう選手権せんしゅけんの優勝ゆうしょう経験けいけんがあり、欧州おうしゅうの強豪きょうごうチームの一角いっかくを占しめている。

登山とざん

北きたにはアルプス山脈あるぷすさんみゃく、本島ほんとうにはアペニン山脈さんみゃく、その他たエトナ山さんなど、イタリアでは様々さまざまな山岳さんがく地域ちいきに恵めぐまれているので登山とざんも盛さかんである。モンブラン初はつ登頂とうちょうをし、近代きんだい登山とざんを築きずいたJ・バルマ、M・G・パカールなどをはじめ、ラインホルト・メスナーやスキー登山とざん家かでもあるマッテォ・ペドリアーナ、グイド・ジャコメッリなどが有名ゆうめい。日本にっぽんではマイナーな山やまスキーの大会たいかいが冬ふゆ頻繁ひんぱんに行おこなわれており、南みなみチロルやアオスタを中心ちゅうしんに上記じょうきの山脈さんみゃくに近ちかい地域ちいきでは山やまスキーのメッカである。上記じょうきのペドリアーナ、ジャコメッリもその中なかの一人ひとりである。

オリンピック

詳細しょうさいは「オリンピックのイタリア選手せんしゅ団だん」を参照さんしょう

イタリアは「サッカー大国たいこく」の名なの通とおり、1936年ねんベルリン五輪ごりんでは金きんメダルに輝かがやいている。さらに1928年ねんアムステルダム五輪ごりんと2004年ねんアテネ五輪ごりんでは、銅どうメダルを獲得かくとくしている。

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