炭素 繊維
特徴
[歴史
[- 1959
年 - ユニオン・カーバイドの子会社 ナショナル・カーボンが、レーヨンから黒鉛 にする世界 初 の炭素 繊維 を発明 した。現在 、このレーヨン系 は廃 れている[6]。 - 1961
年 -日本 の通商産業省 工業技術院 大阪 工業 試験 所 (現 :産業 技術 総合 研究所 )の進藤 昭男 によりPAN系 炭素 繊維 が発明 される[7][8][注釈 1]。 - 1963
年 -群馬大学 の大谷 杉 郎 によりピッチ系 炭素 繊維 が発明 される[9]。 - 1970
年代 以降 -優 れた強度 を持 つ特性 から、強化 プラスチックの補強 材 や複 合 材料 の素材 として使 われ始 めるようになる。 - 1980
年代 以降 -製造 コストの低減 や加工 方法 の進歩 が見 られ、ロケットや航空機 などの大型 輸送 機器 からテニスラケットや釣 り竿 、白 杖 など身近 な道具 、さらには剣道 の竹刀 や弓道 の和 弓 など武道 用具 の分野 にまで応用 の幅 を広 げた。 - 2006
年 - PAN系 世界 最大手 の東 レが、ボーイングと炭素 繊維 を機体 の大 部分 に利用 する世界 初 の旅客機 (ボーイング787)開発 のため、炭素 繊維 を2021年 までの16年 にわたって供給 する長期 大型 契約 を締結 し、注目 を集 めた。
PAN系 炭素 繊維
[PAN
トウは、そのフィラメントの
PAN
PAN系 炭素 繊維 の製造 方法
[PAN
- PAN
繊維 合成 :アクリロニトリルからポリアクリロニトリル繊維 (PAN繊維 )を重合 する。 耐 炎 化 工程 :空気 中 で200-350℃で数時間 [4]熱処理 する。この工程 は「不 融 化 」「安定 化 」とも言 う。炭素 化 工程 :窒素 などの不 活性 ガス雰囲気 下 1,000-1,500℃で加熱 する。黒鉛 化 工程 :窒素 などの不 活性 ガス雰囲気 下 2,000-3,000℃で加熱 する。この工程 で強度 は若干 低下 する[14] が、高 弾性 の炭素 繊維 を製造 できる。高 弾性 を目的 としない汎用 の炭素 繊維 の製造 では含 まれない工程 である。黒鉛 化 工程 を経 た炭素 繊維 を黒鉛 繊維 と呼 び、汎用 の炭素 繊維 と区別 する場合 もある。表面 処理 工程 - サイジング
処理 工程
ピッチ系 炭素 繊維
[ピッチ
メーカー
[- PAN
系 メーカー - ピッチ
系 メーカー
労働 安全 衛生
[炭素 繊維 の一種 である、特定 の多層 カーボンナノチューブが『労働 安全 衛生 法 第 28条 第 3項 の規定 に基 づき厚生 労働 大臣 が定 める化学 物質 による健康 障害 を防止 するための指針 』いわゆる『がん原 性 指針 』の対象 物質 に追加 された(基 発 0331第 26号 [16])。炭素 繊維 の一種 である、特定 の多層 カーボンナノチューブに関 して、2009年 3月 31日 厚生 、厚生 労働省 労働 基準局 長 より、改訂 版 の通達 『ナノマテリアルに対 するばく露 防止 等 のための予防 的 対応 について』(基 発 331013号 [17])が出 された。基 発 331013号 対応 した保護 具 資料 が安全 衛生 メーカーより公開 されている。(リンク先 P11)[1]欧州 では自動車 等 に使用 されている、CFRP用 の太 さ3-5 µm(ナノマテリアルでは無 い)の炭素 繊維 に関 しても肺癌 (肺 がん)のリスクが指摘 されている。[2]炭素 繊維 の加工 時 に発生 する粉塵 下 での作業 は粉 じん作業 となり、防塵 マスク、保護 メガネ、防護 服 、集塵機 等 の粉塵 対策 が必要 となる。[3]炭素 繊維 を加工 する設備 は粉 じん作業 設備 となり、粉 じん作業 設備 等 設置 届 を労働 基準 監督 署長 に届 け出 る必要 がある。[4][5]
注釈
[出典
[- ^ JIS L 0204-2
繊維 用語 (原料 部門 )-第 2部 :化学 繊維 - ^ a b c
三菱化学 グループのプラスチック、トピックス「CFRP(炭素 繊維 強化 プラスチック)-PAN系 とピッチ系 -」2010年 10月 19日 掲載 (2011年 10月 17日 閲覧 ) - ^
炭素 繊維 とは そもそも炭素 繊維 って?TORAYCA(2011年 10月 18日 閲覧 ) - ^ a b 「カーボンファイバーってなんでこんなに
高価 なの?」ギズモード・ジャパン(2011年 10月 1日 掲載 )2011年 10月 18日 閲覧 - ^ 「
炭素 繊維 リサイクル最前線 」『毎日新聞 』朝刊 2022年 10月 25日 (2022年 10月 30日 閲覧 ) - ^
志村 幸雄 『誰 が本当 の発明 者 か発明 をめぐる栄光 と挫折 の物語 』講談社 〈ブルーバックス(B-1525)〉、2006年 8月 。ISBN 4062575256。 - ^
立 林 康 巨 「PAN系 炭素 繊維 の現状 と将来 」炭素 繊維 協会 第 23回 複 合 材料 セミナー資料 (PDF) (2010年 6月 29日 掲載 )2011年 10月 17日 閲覧 - ^ 「PAN
系 各社 の炭素 繊維 開発 の歴史 」 (PDF)炭素 繊維 協会 (2010年 6月 29日 掲載 )2011年 10月 18日 閲覧 - ^ a b
深川 敏弘 「ピッチ系 炭素 繊維 の現状 と将来 」 (PDF)炭素 繊維 協会 第 24回 複 合 材料 セミナー資料 (2011年 8月 21日 掲載 )2011年 10月 18日 閲覧 - ^ a b 「
航空機 材料 としての炭素 繊維 適用 の動向 について」 (PDF) 、(財 )航空機 国際 共同 開発 基金 :航空機 等 に関 する解説 概要 、2007年度 掲載 (2011年 10月 18日 閲覧 ) - ^ FAQ
炭素 繊維 協会 (2011年 10月 18日 閲覧 ) - ^
河村 雅彦 「PAN系 炭素 繊維 の現状 と将来 」 (PDF)炭素 繊維 協会 第 24回 複 合 材料 セミナー資料 (2011年 8月 21日 掲載 )2011年 10月 18日 閲覧 - ^
炭素 繊維 事業 「炭素 繊維 とは」東邦 テナックス(2011年 10月 17日 閲覧 ) - ^
村上 陽太郎 「炭素 繊維 の製法 、構造 及 び性質 (PDF) 」(財 )大阪 科学 技術 センター付属 ニューマテリアルセンター『NMCニュース』2005年 4月 号 No.37(2011年 10月 18日 閲覧 ) - ^ よくある
質問 FAQ東邦 テナックス炭素 繊維 事業 (2011年 10月 18日 閲覧 ) - ^
基 発 0331第 26号 平成 28年 3月 31日 「労働 安全 衛生 法 第 28条 第 3項 の規定 に基 づき厚生 労働 大臣 が定 める化学 物質 による健康 障害 を防止 するための指針 」について厚生 労働省 労働 基準局 長 (2022年 10月 30日 閲覧 ) - ^ ○ナノマテリアルに
対 するばく露 防止 等 のための予防 的 対応 について(平成 21年 3月 31日 )(基 発 第 0331013号 )(都道府県 労働 局長 あて厚生 労働省 労働 基準局 長 通知 )2022年 10月 30日 閲覧