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キリンシア

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
キリンシア
生息せいそく年代ねんだい: 518 Ma[1]
キリンシアの復元ふくげん
保全ほぜんじょうきょう評価ひょうか
絶滅ぜつめつ化石かせき
地質ちしつ時代じだい
古生代こせいだいカンブリアだいさん
やく5おく1,800まんねんまえ[1]
分類ぶんるい
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 節足動物せっそくどうぶつもん Arthropoda
階級かいきゅうなし : Deuteropoda [2]
ぞく : キリンシアぞく Kylinxia
学名がくめい
Kylinxia
Zeng et al., 2020 [2]
タイプしゅ
Kylinxia zhangi
Zeng et al., 2020 [2]

キリンシア[3]Kylinxia[2])は、やく5おくねんまえカンブリア生息せいそくした化石かせき節足動物せっそくどうぶついちぞく中国ちゅうごく雲南うんなんしょう澄江すみえ動物どうぶつぐんつかった Kylinxia zhangi という1たねのみによってられる[2]真正しんせい節足動物せっそくどうぶつでありながらも、アノマロカリスなどのラディオドンタるい頭部とうぶ構造こうぞうそなえ、初期しょき節足動物せっそくどうぶつ進化しんか重要じゅうよう情報じょうほうあたえた生物せいぶつとして注目ちゅうもくされる[2][4][5][6][7][3][8][9][10]

名称めいしょう

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様々さまざま節足動物せっそくどうぶつ特徴とくちょうわせたような姿すがたをもつことにより、学名がくめいKylinxia」は、中国ちゅうごく神話しんわ登場とうじょうする、複数ふくすう脊椎動物せきついどうぶつ特徴とくちょうわせた合成ごうせいじゅう麒麟きりん」(きりん、えい:kylin)と、漢字かんじえび」(簡体字かんたいじ:虾、中国ちゅうごくにおいてはエビよう水生すいせい節足動物せっそくどうぶつ常用じょうようされる名称めいしょう)のピンイン「xia」の合成ごうせいである[2]しきしゅタイプしゅ)のたね小名しょうみょうzhangi」は、そのしたがえ基準きじゅん標本ひょうほんパラタイプ)を寄贈きぞうしたあきら曄暉(Zhang Yehui、簡体字かんたいじあきら晔晖)にちな[2]中国ちゅうごくは「麒麟きりんえび」(Qílín xiā、チーリンシア)といい、しきしゅは「あきら麒麟きりんえび」と[7]

化石かせき

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キリンシアの化石かせき標本ひょうほんは、澄江すみえ動物どうぶつぐんふくんだ中国ちゅうごく雲南うんなんしょう澄江すみえ地域ちいき堆積たいせきるいそう Maotianshan ShaleYu'anshan Formationカンブリアだいさんやく5おく1,800まんねんまえ[1])のみから発見はっけんされ、記載きさいされる時点じてん(Zeng et al. 2020)では側面そくめん保存ほぞんされた6つの大小だいしょう標本ひょうほん(NIGP 171304–171308, YLSNHM 01124)のみられている[2]。これらの標本ひょうほん保存ほぞん状態じょうたい消化しょうかかんなどの軟組織そしきまでかるほど良好りょうこうで、なかのうかんがえられる痕跡こんせきをもつものもある[2]したがえ基準きじゅん標本ひょうほん YLSNHM 01124 は中国ちゅうごく廈門の Yingliang Stone Natural History Museum に所蔵しょぞうしている[2]

形態けいたい

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キリンシアのサイズ測定そくてい

付属ふぞくのぞいた体長たいちょうやく2.3cmから5.7cm[8]からだぶしかれた細長ほそながからだ前後ぜんご頭部とうぶどうという3つの合体がったいぶし区分くぶんされる[2]メガケイラるいどうぶんまわしてきどうぶしあしオパビニアるいなどにすうラディオドンタるい触手しょくしゅさまぜんはし付属ふぞくそなえるという、るいられない独特どくとく特徴とくちょうわせをもつ[2]

頭部とうぶ

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キリンシアのたいする3つの解釈かいしゃく
ピンク色ぴんくいろちゅう
青色あおいろがわ
A: Zeng et al. 2020[2]
B: Moysiuk & Caron 2022[11]
C: O’Flynn et al. 2023[8]

頭部とうぶ(head)の背面はいめんは1まいかぶと(carapace)におおわれている[2]かぶとえん分化ぶんかし、りょう後端こうたんまるみをびてとがらない[2]小型こがた個体こたい場合ばあいかぶとのちえん中央ちゅうおうには1ほんとげがある[2]。O’Flynn et al. 2023 によると、かぶと直前ちょくぜんあいだ)には1まいちいさなかぶとがわ(anterior sclerite)がある[8]はらがわにあるくちは、ぜんはし付属ふぞく後述こうじゅつ)の直後ちょくごうしきに開口かいこうする[2]上唇うわくちびるハイポストーマ不明ふめい[8]

すう複眼ふくがん)はすべてが発達はったつで、頭部とうぶぜんはしふしあいだまくてき構造こうぞうたい集約しゅうやくされる。しかし、キリンシアは側面そくめん保存ほぞんされた化石かせき標本ひょうほんのみられるため、どのたいなるかどうかがかりにくく、そのかず構造こうぞう文献ぶんけんにより解釈かいしゃくことなる。げん記載きさいの Zeng et al. 2020 では、は5つですべてがふとくてみじかがらゆうし、前方ぜんぽうおおきなは1ついがわ(lateral eye)、後方こうほうちいさなは3つのなか(median eye)と解釈かいしゃくされる[2]。Moysiuk & Caron 2022 では、おなじ5つであるものの、前方ぜんぽうおおきながらをもたない単一たんいつなか後方こうほうがらをもつ2ついがわ解釈かいしゃくされる[11]。O’Flynn et al. 2023 ではCTスキャン解析かいせき結果けっかもとに、は3つのみですべてががらゆうし、前方ぜんぽうおおきな単一たんいつなか後方こうほうは1ついがわをと解釈かいしゃくされる[8]

ぜんはし付属ふぞく

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キリンシアのぜんはし付属ふぞく反対はんたいがわうち突起とっき省略しょうりゃくされる)

直後ちょくごからくち直前ちょくぜんまでのはらめんには、捕獲ほかくよう発達はったつしたぜんはし付属ふぞく(frontalmost appendage)が1たいある[2]。これは上向うわむきに湾曲わんきょくできる触手しょくしゅのような関節かんせつであり、16せつ1せつのこり15せつ)のぶしかれている[2]たるだい1ぶし内側うちがわは、ななめにひろげたふしあいだまくかいして頭部とうぶはらめん連結れんけつする[2]つめのような最終さいしゅうぶしのぞき、それぞれのぶし内側うちがわには1ついうち突起とっき(endite)がある[2]うち突起とっき先端せんたんふしほどみじかくなり、はら記載きさいの Zeng et al. 2020 ではだい2ぶしにあるもっとながい1ついをはじめとして長短ちょうたんかえすとされていたが[2]、O’Flynn et al. 2023 では長短ちょうたんかえしはなかったとされる[8]うち突起とっきながさは該当がいとうぶしたかさをえることはなく、三角形さんかっけい幅広はばひろ基部きぶをもち、そのほとんどがりょうえん最多さいた7ほんするど分岐ぶんき(auxiliary spine)がならんでいる[2]

どう

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ながどう(trunk)は23[2]から26[8]どうぶし構成こうせいされ、それぞれ1まいばん(tergite)と1つい付属ふぞくをもつ(後述こうじゅつ[2]ばんよこ細長ほそながく、左右さゆうり(あばら pleura)はまるみをびてとがらない[2]小型こがた個体こたい場合ばあい最終さいしゅうすうまいばんあきらかにみじか[2]

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(pygidium)は三角形さんかっけいちかく、5つい付属ふぞくをもつことから、すくなくとも5せつからだぶしから融合ゆうごうした合体がったいぶしかんがえられる[2][8]後方こうほうにあるおうぎ(tail fan)は、ほぼおなながさの3まい葉状ようじょう部分ぶぶん構成こうせいされる。そのうち左右さゆうの2まい(lateral lobes)は途中とちゅうからし、末端まったん関節かんせつした中央ちゅうおうの1まい(middle lobe)はこうえん剛毛ごうもうならんでいる[2]

くち以降いこう付属ふぞく

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からだはらめんは、くち直後ちょくごからにかけてすうじゅうつい付属ふぞく配置はいちされており、かくどうぶしに1ついすくなくとも5たいある[2]。そのほとんどがほぼおなながさのそと(exopodite)とうち(endopodite)でできたまたがた付属ふぞくである[2]そと楕円だえんがたえんくしじょう構造こうぞうたい(lamellae)がならんでおり、うちあしじょうすくなくとも7せつぶしかれ、内側うちがわまるうち突起とっき(endite)がある[2]またがた付属ふぞくなかで、途中とちゅうどうぶしにあるものが一番いちばんなが[2]

くち直後ちょくごの4つい付属ふぞくはややみじかく、文献ぶんけんにより解釈かいしゃくことなる。Zeng et al. 2020 では、これらは葉状ようじょうたんえだがた付属ふぞくであり、そのうちまえ2つい頭部とうぶこう2ついだい1-2どうぶし由来ゆらいとされる[2]。O’Flynn et al. 2023 では、これらはすべ頭部とうぶ由来ゆらいで、前述ぜんじゅつしたどう付属ふぞくまたがたである。後者こうしゃもとづくと、キリンシアの頭部とうぶは6せつからだぶしふくまれる(をもつさきぶし+ぜんはし付属ふぞくをもつだい1たいぶし+4ついまたがた付属ふぞくをもつだい2-5たいぶし[8]

内部ないぶ構造こうぞう

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内部ないぶ構造こうぞうとして消化しょうかけい神経しんけいけいられている[2]消化しょうかかん前後ぜんご頭部とうぶ食道しょくどうまえちょうどうなかちょう、およびのちちょう区分くぶんされる[2]食道しょくどうくちから頭部とうぶ前方ぜんぽうばし、Uのがたうえがりがえしてからぜんちょうつづ[2]ちゅうちょうどうぶしすうおうじてすうじゅうつい消化腺しょうかせん(digestive glands)が左右さゆう配置はいちされる[2]こうちょう終点しゅうてんである肛門こうもん後腹あとばらがわ方向ほうこう開口かいこうする[2]消化しょうかかんはらがわには節足動物せっそくどうぶつとして典型てんけいてきはしごがた神経しんけいけいをもつ。はら神経しんけいさく(ventral nerve cord)はかく付属ふぞく対応たいおうする神経しんけいぶし(ganglion)をもち、食道しょくどうあいだには、ぜんだいのう(protocerebrum)とかんがえられるかたまりがある[2]

節足動物せっそくどうぶつとの比較ひかく

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大小だいしょう5つのをもつオパビニアオパビニアるい
触手しょくしゅさま前部ぜんぶ付属ふぞくをもつアノマロカリスラディオドンタるい
じゅうすうせつどうぶし発達はったつしたおうぎをもつフォルティフォルケプスメガケイラるい

キリンシアは複数ふくすう化石かせき節足動物せっそくどうぶつ分類ぶんるいぐん特徴とくちょうられ、つぎとおりに列挙れっきょされる[2]

オパビニアるい
Zeng et al. 2020 と Moysiuk & Caron 2022 の解釈かいしゃくもとづくと、本属ほんぞくの2たい中央ちゅうおう1つのすべてが発達はったつ大小だいしょう分化ぶんかされ、そのほとんどが集約しゅうやくしたがら配置はいちされる。このような5つのられるかぎオパビニアるいオパビニアのみに共通きょうつうする[2][11]
ぜんはし付属ふぞくラディオドンタるい
本属ほんぞくぜんはし付属ふぞくは、ラディオドンタるいとくアノマロカリスアンプレクトベルア種類しゅるい前部ぜんぶ付属ふぞく(frontal appendage)から区別くべつしにくいほどよくている。ひろ可動かどういきじゅうすうせつふしすうたいになって大小だいしょうかえしたうち突起とっき上述じょうじゅつ前部ぜんぶ付属ふぞくにおいて一般いっぱんてき特徴とくちょうであり、触手しょくしゅさま全面ぜんめんてき形態けいたいななめにひろげたふしあいだまくアノマロカリス(アノマロカリス)、うち突起とっきりょうえんならんだ複数ふくすうたいとげラムスコルディア(アンプレクトベルア)とパラノマロカリス類似るいじする。ぎゃく前部ぜんぶ付属ふぞくとの明瞭めいりょう相違そういてんすくなく、よりうしろからえること(前部ぜんぶ付属ふぞくよりまえ)・上向うわむきの湾曲わんきょく方向ほうこう前部ぜんぶ付属ふぞく基本きほんてき下向したむき)・外側そとがわとげ欠如けつじょ前部ぜんぶ付属ふぞく基本きほんてき外側そとがわとげがある)のみげられるが、これらの性質せいしつは、むしろ化石かせき節足動物せっそくどうぶつにおける捕獲ほかくようぜんはし付属ふぞくイソキシスぜんはし付属ふぞくメガケイラるいだい付属ふぞくなど)に類似るいじする[2]
胴体どうたいメガケイラるい
本属ほんぞくかぶとおおわれる頭部とうぶどうぶんまわしてきばんまたがた付属ふぞくをもつどうは、化石かせき節足動物せっそくどうぶつなかとくメガケイラるいだい付属ふぞく節足動物せっそくどうぶつ)にている。そのなかでもりょう後端こうたんまるみをびたかぶとハイコウカリスじゅうすうせつどうぶしすうフォルティフォルケプスなどに類似るいじする特徴とくちょうである[2]
おうぎArtiopodaるいHymenocarinaるいフーシェンフイアるいメガケイラるい
本属ほんぞくのように後方こうほう複数ふくすうからだぶし癒合ゆごうでできて、どうとほぼ同形どうけい付属ふぞくすうついゆうするは、三葉みつばがたるいさん葉虫はむしなど)のArtiopodaるいられる特徴とくちょうである。一方いっぽう中央ちゅうおう1まい左右さゆう2まい構造こうぞうたいでできたおうぎは、フーシェンフイアるいチェンジャンゴカリスなど)・Hymenocarinaるいオダライアなど)・メガケイラるいフォルティフォルケプスなど)のそれぞれの一部いちぶたねられる特徴とくちょうである。なお、このようなおうぎをあわせもつ化石かせき節足動物せっそくどうぶつは、られるかぎ本属ほんぞくのみである[2]

生態せいたい

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発達はったつした複眼ふくがん消化腺しょうかせんのあるなかちょう能動のうどうてき捕獲ほかくようぜんはし付属ふぞくをもつことにより、キリンシアは視力しりょくたよってえささがした捕食ほしょくものもしくは腐肉ふにくしょくものであったとかんがえられる[2]ひれのようなそと上手じょうずおよながら、おうぎ方向ほうこう転換てんかんできたと推測すいそくされる[2]

分類ぶんるい

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オパビニアるい

ラディオドンタるい

Deuteropoda

キリンシア

メガケイラるい

やっとこかくるい

イソキシスるいなど

Artiopoda

フーシェンフイアるい

だいあごるい

Hymenocarina

あしるい

甲殻こうかくるい ろくきゃくるい

節足動物せっそくどうぶつにおけるキリンシアの系統けいとうてき位置いち(†:絶滅ぜつめつぐん

どう硬質こうしつばん関節かんせつをもつことにより、キリンシアは容易ようい真正しんせい節足動物せっそくどうぶつ節足動物せっそくどうぶつ Euarthropoda、Deuteropodaにふくまれる節足動物せっそくどうぶつ)としてみとめられる[2]。しかしながら、本属ほんぞく触手しょくしゅさまぜんはし付属ふぞく発達はったつしたすうは、むしろ基盤きばんてき節足動物せっそくどうぶつであるオパビニアるいラディオドンタるい特徴とくちょうである。そのため、本属ほんぞく基盤きばんてき節足動物せっそくどうぶつ節足動物せっそくどうぶつあいだたる、両者りょうしゃなかあいだがた生物せいぶつミッシングリンク)だとかんがえられる[2][4]。Zeng et al. 2020 をはじめとするおおくの系統けいとう解析かいせきはこのせつおうじて、節足動物せっそくどうぶつなかでキリンシアはすくなくともラディオドンタるいつぎ基盤きばんてきで、のこりほぼすべての節足動物せっそくどうぶつより早期そうき分岐ぶんきしたとされる[2][12][11][13][8]。また、フェンゼンギアとの類縁るいえん関係かんけい支持しじする解析かいせき結果けっかている[12][8]

キリンシア(キリンシアぞく Kylinxia)はしきしゅタイプしゅ)である Kylinxia zhangi のみによってられる[2]

発見はっけん意義いぎ

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キリンシアの発見はっけんは、初期しょき節足動物せっそくどうぶつ研究けんきゅう分野ぶんや系統けいとう仮説かせつ付属ふぞくあいどうせい進化しんかなど)に重要じゅうよう情報じょうほうあたえたとされ、つぎとおりに列挙れっきょされる[2][8]

初期しょき節足動物せっそくどうぶつのミッシングリンク

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オパビニアるいラディオドンタるいは、いくつかの形質けいしつにより基盤きばんてき節足動物せっそくどうぶつとしてひろみとめられる(詳細しょうさいオパビニア#分類ぶんるいラディオドンタるい#系統けいとう関係かんけい参照さんしょう[14][15][16][17][18][19][20][21][22][23][2]。しかしこれらの生物せいぶつは、節足動物せっそくどうぶつ特徴とくちょうであるばんどう関節かんせつをもたず、かつてはしょう化石かせきあつかいされるほど、一見いっけんでは節足動物せっそくどうぶつらしからぬ全面ぜんめんてき形態けいたいをもつ[24][25][26][27][15][17]。そのため、どうばん関節かんせつをもつ節足動物せっそくどうぶつでありながらも、前述ぜんじゅつしたるいぜんはし付属ふぞくをあわせもつキリンシアは、基盤きばんてき節足動物せっそくどうぶつ節足動物せっそくどうぶつむすびつけたミッシングリンクであり、両者りょうしゃ形態けいたいじょうのギャップをめたなかあいだがた生物せいぶつとされる[2]節足動物せっそくどうぶつなかでこれほど基盤きばんてき節足動物せっそくどうぶつ類似るいじする特徴とくちょうられるのも、キリンシアはられるなかはつれいである[2]

頭部とうぶ構造こうぞうあい同性どうせい進化しんか

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メガケイラるいだい付属ふぞく
ラディオドンタるい前部ぜんぶ付属ふぞく

学名がくめいDeuteropoda」(中大ちゅうだいのう deutocerebrum + pod あし)にあらわれるように、節足動物せっそくどうぶつにおけるだい付属ふぞくメガケイラるい)・やっとこかくやっとこかくるい)・だい1触角しょっかくArtiopodaるいフーシェンフイアるいHymenocarinaるいだいあごるい)などのぜんはし付属ふぞくは、中大ちゅうだい脳性のうせいで、すなわちだい1からだぶし由来ゆらいするのが特徴とくちょうである[20][21]。それにたいして基盤きばんてき節足動物せっそくどうぶつであるラディオドンタるいぜんはし付属ふぞく、いわゆる前部ぜんぶ付属ふぞくは、どの脳神経のうしんけいぶし対応たいおう(どのからだぶし由来ゆらい)し、節足動物せっそくどうぶつぜんはし付属ふぞくあいどうするかかは諸説しょせつかれ、ぜん大脳だいのうせいさきぶし由来ゆらい)と中大ちゅうだい脳性のうせいだい1たいぶし由来ゆらい)という2せつおおくの議論ぎろんひろげられた[28][29][16][30][20][21][31]。そのなかでも、ラディオドンタるいライララパクスつかったのうとされる痕跡こんせきが Cong et al. 2014 に記載きさいされる以降いこう[16]、2010年代ねんだい後期こうきにおいてぜん大脳だいのうせいせつ主流しゅりゅうになり、前部ぜんぶ付属ふぞくおおくの文献ぶんけん記載きさい節足動物せっそくどうぶつぜんはし付属ふぞくとはべつ起源きげんあつかいされた[20][21][32]

しかしキリンシアにおける中大ちゅうだい脳性のうせいぜんはし付属ふぞくとラディオドンタるい前部ぜんぶ付属ふぞくは、とてもべつ起源きげんとはおもえないほどおおくの類似るいじてんられ、とくにキリンシアのぜんはし付属ふぞくは、節足動物せっそくどうぶつぜんはし付属ふぞく類似るいじする特徴とくちょうもわずかにあわせもつ(上向うわむきの湾曲わんきょく方向ほうこう外側そとがわとげ欠如けつじょなど)[2]。これにより、ラディオドンタるい前部ぜんぶ付属ふぞく節足動物せっそくどうぶつぜんはし付属ふぞくあい同性どうせいつよ示唆しさされ、前部ぜんぶ付属ふぞくじつちゅう大脳だいのうせい(すなわち Cong et al. 2014 の見解けんかい誤解ごかいしゃく)、もしくは節足動物せっそくどうぶつ共通きょうつう祖先そせんホメオティック遺伝子いでんし変異へんいつうじて、ぜん大脳だいのうせい/さきぶし由来ゆらいだった付属ふぞく中大ちゅうだい脳性のうせいだい1たいぶしうつったとかんがえられる[2]。また、このあい同性どうせい上述じょうじゅつ系統けいとう関係かんけいまえて、ラディオドンタるい・キリンシア・メガケイラるいなどをつうじてられる、ぜんはし付属ふぞく捕獲ほかくようとくした特徴とくちょう発達はったつしたつめ/うち突起とっきとげをもつことなど)は節足動物せっそくどうぶつ祖先そせん形質けいしつであり、節足動物せっそくどうぶつ派生はせいてき系統けいとうぐんからべつ形態けいたいたとえばやっとこかくるいやっとこかくArtiopodaるいだいあごるいなどはだい1触角しょっかく)に進化しんかしたことも示唆しさされる[2]

ぜんはし付属ふぞく以外いがいでは、キリンシアをはじめとしてカンブリアのいくつかの節足動物せっそくどうぶつからおおきななかスタンレイカリスなど[33])・先頭せんとうかぶとがわラディオドンタるいフーシェンフイアるいなど[34])・くち以降いこう4つい頭部とうぶ付属ふぞく(すなわち6せつからだぶしふくまれる頭部とうぶジェンフェンギアなど[35])がつかることにより、これらの性質せいしつ節足動物せっそくどうぶつ祖先そせん形質けいしつである可能かのうせい示唆しさされる。とく頭部とうぶが6せつであることは現生げんなまだいあごるい共通きょうつうのため、だいあごるいてきからだぶしすう頭部とうぶ節足動物せっそくどうぶつ基部きぶ系統けいとうからすで進化しんかした可能かのうせいしめされる[8]

節足動物せっそくどうぶつ初期しょき系統けいとう仮説かせつおよばす影響えいきょう

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オパビニアるい

ラディオドンタるい

Deuteropoda

キリンシア

メガケイラるい

やっとこかくるい

イソキシスるい

Artiopoda

フーシェンフイアるい

Hymenocarina

だいあごるい

Zeng et al. 2020 にもとづいたキリンシアをふく節足動物せっそくどうぶつ系統けいとう解析かいせき結果けっか。(†:絶滅ぜつめつぐん

オパビニア

ラディオドンタるい

Deuteropoda

イソキシスるい

メガケイラるい

やっとこかくるい

Artiopoda

フーシェンフイアるい

Hymenocarina

だいあごるい

Zeng et al. 2020 にもとづいたキリンシアをふくまない節足動物せっそくどうぶつ系統けいとう解析かいせき結果けっか前述ぜんじゅつのものとはことなり、イソキシスるいラディオドンタるいつぎ基盤きばんてき位置いちにあるとされる[2]。(†:絶滅ぜつめつぐん

本属ほんぞくげん記載きさいである Zeng et al. 2020 は節足動物せっそくどうぶつ初期しょき系統けいとう仮説かせつ検証けんしょうしたところ、キリンシアをふくんだ系統けいとう解析かいせきは、それをのぞいたものとはことなった結果けっかられ、系統けいとう解析かいせきにおける本属ほんぞく情報じょうほうげんとしての重要じゅうようせいしめした。なかでもイソキシスるいIsoxyidイソキシス Isoxyidae)の系統けいとう位置いち本属ほんぞく有無うむによっておおきくわり、本属ほんぞくのぞいた従来じゅうらい系統けいとう解析かいせきでは、往々おうおうにして基盤きばんてきラディオドンタるいちか位置いちにあるとされる[36][37][38][39][31]が、本属ほんぞくふくんで解析かいせきしたところでは、むしろArtiopodaるいだいあごるいふくんだ系統けいとうぐんちかいとされるようになった[2]。これはイソキシスるいわりにラディオドンタるいメガケイラるい類縁るいえん関係かんけいが、両者りょうしゃるいする特徴とくちょうをあわせもったキリンシアの存在そんざいにより、従来じゅうらいよりつよむすびつけられたからとかんがえられる[2]

付属ふぞくのみにもとづいたラディオドンタるい同定どうてい確実かくじつせい

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ラディオドンタるい前部ぜんぶ付属ふぞく化石かせきは、このようにたんはなした状態じょうたい発見はっけんされることがおお

本属ほんぞく発見はっけんされる以前いぜん、そのぜんはし付属ふぞくのようにじゅうすうせつかれ、たいになって大小だいしょうかえしたうち突起とっき分岐ぶんきをもつ触手しょくしゅさま関節かんせつは、ラディオドンタるい前部ぜんぶ付属ふぞくのみによってられていた(類似るいじれいとして、本属ほんぞくよりさき発見はっけんされる KiisortoqiaBushizheiaぜんはし付属ふぞくはラディオドンタるい彷彿ほうふつとさせる[40][41]が、触角しょっかくよう華奢きゃしゃ構造こうぞう前部ぜんぶ付属ふぞくから区別くべつできる[42])。くわえて、前部ぜんぶ付属ふぞく特徴とくちょうはラディオドンタるい同定どうてい重要じゅうようされる形質けいしつであり、そのなかたんはなした付属ふぞくのみられ、ラディオドンタるい前部ぜんぶ付属ふぞくとして同定どうていされる化石かせき標本ひょうほんおお記載きさいされた[43][44]。しかし節足動物せっそくどうぶつであるキリンシアのぜんはし付属ふぞくは、区別くべつしにくいほどラディオドンタるい前部ぜんぶ付属ふぞくによくていた(たんはなした状態じょうたいなら、唯一ゆいいつ明瞭めいりょうちがいは外側そとがわとげ欠如けつじょのみである)。これにより、今後こんごこのようなかたちをしたたんはなれ付属ふぞく発見はっけんされても、ラディオドンタるい由来ゆらいでない可能かのうせい考慮こうりょすべきになりかねない[2]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b c Yang, Chuan; Li, Xian-Hua; Zhu, Maoyan; Condon, Daniel J.; Chen, Junyuan (2018-03-15). “Geochronological constraint on the Cambrian Chengjiang biota, South China”. Journal of the Geological Society 175 (4): 659–666. doi:10.1144/jgs2017-103. ISSN 0016-7649. https://www.researchgate.net/publication/323791577. 
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at au av aw ax ay az ba bb bc bd be bf bg bh bi bj bk bl bm Zeng, Han; Zhao, Fangchen; Niu, Kecheng; Zhu, Maoyan; Huang, Diying (2020-12). “An early Cambrian euarthropod with radiodont-like raptorial appendages” (英語えいご). Nature 588 (7836): 101–105. doi:10.1038/s41586-020-2883-7. ISSN 1476-4687. https://www.nature.com/articles/s41586-020-2883-7. 
  3. ^ a b 中国ちゅうごく学者がくしゃ、5おくねんまえ生物せいぶつ新種しんしゅ発見はっけん”. www.afpbb.com. 2021ねん3がつ15にち閲覧えつらん
  4. ^ a b Sciences, Chinese Academy of (2020ねん11月5にち). “Five-Eyed 520-Million-Year-Old Fossil Reveals Arthropod Origin” (英語えいご). SciTechDaily. 2021ねん3がつ15にち閲覧えつらん
  5. ^ Cambrian Shrimp-Like Arthropod Had Five Eyes | Paleontology | Sci-News.com” (英語えいご). Breaking Science News | Sci-News.com. 2021ねん3がつ15にち閲覧えつらん
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