ギルフォード郡 ぐん 庁舎 ちょうしゃ の戦 たたか い (ギルフォードぐんちょうしゃのたたかい、英 えい :Battle of Guilford Court House)は、アメリカ独立 どくりつ 戦争 せんそう 中 なか の1781年 ねん 3月15日 にち にノースカロライナ の現在 げんざい のグリーンズボロ で、ナサニエル・グリーン 将軍 しょうぐん 指揮 しき の大陸 たいりく 軍 ぐん とチャールズ・コーンウォリス 将軍 しょうぐん 指揮 しき のイギリス軍 ぐん の間 あいだ で戦 たたか われた戦闘 せんとう である。
この戦闘 せんとう に投入 とうにゅう された両 りょう 軍 ぐん の戦力 せんりょく はそれ程 ほど 多 おお くはないが、独立 どくりつ 戦争 せんそう の中 なか でも決定的 けっていてき に重要 じゅうよう な戦闘 せんとう の一 ひと つと考 かんが えられている。この戦闘 せんとう の前 まえ は、イギリス軍 ぐん が王 おう 党派 とうは の助 たす けもあってジョージア とサウスカロライナ を抑 おさ え、ノースカロライナも掴 つか んでしまいそうに見 み えていた。この戦闘 せんとう の結果 けっか としてグリーンはサウスカロライナに入 はい り、コーンウォリスはバージニア を侵略 しんりゃく する道 みち を選 えら んだ。その結果 けっか 、グリーンはイギリスが支配 しはい していた南部 なんぶ を再度 さいど 大陸 たいりく 軍 ぐん の支配 しはい 下 か に戻 もど し、コーンウォリスはヨークタウンの戦 たたか い と降伏 ごうぶく に向 む かっていった。
カウペンスの戦 たたか い の後 のち 、コーンウォリスはグリーンの軍隊 ぐんたい を壊滅 かいめつ させることを目標 もくひょう においた。しかし、カウペンスの戦 たたか いで軽 けい 歩兵 ほへい 隊 たい の多 おお くを失 うしな い補給 ほきゅう が止 と まっていたので、追跡 ついせき できるほど融通 ゆうずう の利 き く軍隊 ぐんたい を持 も っていなかった。コーンウォリスはグリーンをダン川 かわ に追 お ったが、グリーンは水 みず で溢 あふ れる川 かわ を横切 よこぎ りバージニアの安全 あんぜん 地帯 ちたい に逃 に げてしまった。コーンウォリスはヒルズボロに宿営 しゅくえい し、物資 ぶっし を徴発 ちょうはつ してノースカロライナでも王 おう 党派 とうは を徴兵 ちょうへい しようと試 こころ みた。しかし兵士 へいし がそろそろみすぼらしくなっていたこともあり、またパイルの虐殺 ぎゃくさつ の影響 えいきょう もあって王 おう 党派 とうは は集 あつ まらなかった。
1781年 ねん 3月14日 にち ディープ川 がわ の分岐 ぶんき 点 てん で宿営 しゅくえい していたコーンウォリスは、大陸 たいりく 軍 ぐん のリチャード・バトラー将軍 しょうぐん が攻撃 こうげき に向 む かってくるという知 し らせを受 う けた。バトラーの部隊 ぶたい はノースカロライナ民兵 みんぺい であり、これにバージニアからの援軍 えんぐん が加 くわ わっていた。バージニア軍 ぐん は民兵 みんぺい と州 しゅう 連隊 れんたい に18ヶ月 かげつ の若年 じゃくねん 兵 へい 、さらにメリーランド の新兵 しんぺい を加 くわ え総勢 そうぜい 3,000名 めい であった。これらの部隊 ぶたい がグリーンの配下 はいか に加 くわ わり、9,000から10,000名 めい に膨 ふく れ上 あ がっていた。その夜 よる の新 あら たな知 し らせでは、大陸 たいりく 軍 ぐん は約 やく 12マイル (20 km) 先 さき のギルフォード郡 ぐん 庁舎 ちょうしゃ 付近 ふきん にいるとのことだった。コーンウォリスは手勢 てぜい が1,900名 めい しかいないにも拘 かか わらず、戦闘 せんとう を仕掛 しか けることにした。コーンウォリスはハミルトン中佐 ちゅうさ に輜重 しちょう 隊 たい と100名 めい の歩兵 ほへい 、20名 めい の騎兵 きへい を預 あづ け、ディープ川 がわ を下 くだ ったベルズ・ミルに向 む かわせた。一方 いっぽう グリーンは援軍 えんぐん の到着 とうちゃく を受 う けて、今 いま 一 いち 度 ど ダン川 がわ を渡 わた りコーンウォリスと対戦 たいせん することにした。翌 よく 3月15日 にち 、両 りょう 軍 ぐん はギルフォード郡 ぐん 庁舎 ちょうしゃ で会 かい した。
ギルフォード郡 ぐん 庁舎 ちょうしゃ の戦 たたか い 戦場 せんじょう 地図 ちず
前衛 ぜんえい 部隊 ぶたい 同士 どうし がクエーカー教団 きょうだん のニューガーデン集会 しゅうかい 所 しょ 近 ちか くで遭遇 そうぐう した。ギルフォード郡 ぐん 庁舎 ちょうしゃ からは4マイル (6 km)のところで、バナスター・タールトン 中佐 ちゅうさ の竜騎兵 りゅうきへい がライトホース・ハリー・リー 中佐 ちゅうさ のリー竜騎兵 りゅうきへい 連隊 れんたい と交戦 こうせん した。イギリス軍 ぐん の第 だい 23歩兵 ほへい 連隊 れんたい が援軍 えんぐん を送 おく ったので、リー隊 たい は撤退 てったい しグリーンの本隊 ほんたい に戻 もど った。
コーンウォリスは、グリーン隊 たい が庁舎 ちょうしゃ から約 やく 1.5マイル (2.5 km)の下 くだ り坂 ざか に部隊 ぶたい を配置 はいち していることがわかった。イギリス軍 ぐん の前面 ぜんめん には農園 のうえん があり、中 なか の道 みち を挟 はさ んで両側 りょうがわ に大 おお きく農地 のうち が広 ひろ がり、左手 ひだりて は200ヤード (180 m)ほどの林 はやし に仕切 しき られてさらに2つの農園 のうえん が見 み えた。右手 みぎて の農地 のうち の向 む こうは林 はやし が数 すう マイル延 の びていた。最初 さいしょ の農地 のうち の向 む こう側 がわ は柵 しがらみ で囲 かこ まれた奥行 おくゆ き1マイル (1.6 km)の森 もり であり、その中 なか の道 みち を抜 ぬ けると庁舎 ちょうしゃ 前 まえ の広 ひろ い空地 くうち が広 ひろ がっていた。森 もり の手前 てまえ の縁 えん に沿 そ って、大陸 たいりく 軍 ぐん の第 だい 1線 せん 防御 ぼうぎょ 陣 じん が6ポンド大砲 たいほう を道 みち の両側 りょうがわ に据 す えて防壁 ぼうへき となっていた。
グリーンは防御 ぼうぎょ 陣 じん を3列 れつ にした。第 だい 1列 れつ はノースカロライナ民兵 みんぺい であり、その後方 こうほう の左右 さゆう 両翼 りょうよく にライフル狙撃 そげき 兵 へい を配 はい して前進 ぜんしん するイギリス軍 ぐん を狙 ねら い撃 う たせるようにした。第 だい 2列 れつ にはバージニア民兵 みんぺい を置 お いた。グリーンの正規 せいき 兵 へい が最終 さいしゅう 列 れつ になった。この列 れつ の中央 ちゅうおう には6ポンド砲 ほう 2門 もん が据 す えられた。第 だい 3列 れつ の最強 さいきょう 部隊 ぶたい には、バージニア連隊 れんたい の他 ほか に第 だい 1デラウェア 連隊 れんたい と第 だい 1・第 だい 5メリーランド連隊 れんたい が、互 たが いに400ヤード (360 m)の間隔 かんかく を置 お き、道 みち の西側 にしがわ に角度 かくど を付 つ けて配置 はいち された。一見 いっけん 、カウペンスでダニエル・モーガン が採用 さいよう して成功 せいこう した配置 はいち によく似 に ているが、列 れつ と列 れつ の間 あいだ が数 すう 百 ひゃく ヤード離 はな れており、互 たが いに支援 しえん することはできなかった。
道路 どうろ の東側 ひがしがわ はほとんど開 あ けていたので、コーンウォリスは西側 にしがわ を攻撃 こうげき することを選 えら び、午後 ごご 1時半 じはん に第 だい 1列 れつ の大砲 たいほう の据 す えてある場所 ばしょ に自軍 じぐん の大砲 たいほう の集中 しゅうちゅう 砲火 ほうか を浴 あ びせ、兵士 へいし を前進 ぜんしん させた。柵 しがらみ の手前 てまえ 150ヤード (135 m)まで来 き たとき、大陸 たいりく 軍 ぐん の長 ちょう 射程 しゃてい の銃 じゅう はイギリス軍 ぐん のマスケット銃 じゅう より射程 しゃてい が長 なが かったので一斉 いっせい 射撃 しゃげき が行 おこな われた。しかしイギリス兵 へい は前進 ぜんしん を続 つづ け、マスケット銃 じゅう の射程 しゃてい まで近 ちか づいてから一斉 いっせい 射撃 しゃげき で反撃 はんげき した。指揮 しき 官 かん ウェブスター中佐 ちゅうさ の命令 めいれい でさらに前進 ぜんしん を続 つづ け、第 だい 1列 れつ まで50歩 ほ ほどの所 ところ で停止 ていし した。この時 とき のことを第 だい 23歩兵 ほへい 連隊 れんたい のラム軍曹 ぐんそう が、ノースカロライナ民兵 みんぺい は、「柵 しがらみ に寄 よ りかかりながら銃 じゅう で狙 ねら い...かなり正確 せいかく に照準 しょうじゅん を定 さだ めていた」と書 か き残 のこ した。ウェブスターに駆 か り立 た てられてイギリス兵 へい は前進 ぜんしん を続 つづ けた。道 みち の西側 にしがわ にいたノースカロライナ民兵 みんぺい はマスケット銃 じゅう を発砲 はっぽう すると、取 と るものも取 と りあえず振 ふ り向 む いて森 もり の中 なか に逃 に げ込 こ んだ。イギリス兵 へい は第 だい 2列 れつ の所 ところ まで進 すす んだ。ここで激 はげ しい抵抗 ていこう にあったが、ウェブスターは側面 そくめん を回 まわ りこませて、大陸 たいりく 軍 ぐん の第 だい 3列 れつ に向 む かわせた。森 もり は大変 たいへん 深 ふか くて銃剣 じゅうけん は使 つか えなかった。イギリス軍 ぐん は2つの戦列 せんれつ を抜 ぬ けるためにかなりの損失 そんしつ を被 こうむ っていた。
第 だい 71歩兵 ほへい 連隊 れんたい 、擲弾兵 へい 中隊 ちゅうたい とコールドストリームガーズ 連隊 れんたい が中央 ちゅうおう に向 む かい、第 だい 33歩兵 ほへい 連隊 れんたい と第 だい 23歩兵 ほへい 連隊 れんたい からの発砲 はっぽう に続 つづ いて左翼 さよく に向 む かった。右翼 うよく には近衛 このえ 歩兵 ほへい 第 だい 1連隊 れんたい (現 げん グレナディアガーズ )とドイツ人 じん 傭兵 ようへい 隊 たい がリーの部隊 ぶたい に向 む かった。イギリス軍 ぐん の大砲 たいほう とタールトンの軽 けい 竜騎兵 りゅうきへい 連隊 れんたい が道 みち に沿 そ って前進 ぜんしん した。中央 ちゅうおう のコールドストリームガーズはソールズベリー道路 どうろ の左 ひだり の庁舎 ちょうしゃ の周 まわ りの開 あ けた所 ところ に出 で てきていた。イギリス軍 ぐん は大陸 たいりく 軍 ぐん 歩兵 ほへい の大 だい 部隊 ぶたい を前 まえ にして、即座 そくざ に攻撃 こうげき を仕掛 しか け、6ポンド砲 ほう を捕獲 ほかく した。続 つづ いて大陸 たいりく 軍 ぐん を森 もり の中 なか に追 お い込 こ もうとしたが、ワシントン 大佐 たいさ の竜騎兵 りゅうきへい 連隊 れんたい と第 だい 1メリーランド連隊 れんたい に反撃 はんげき され、捕獲 ほかく したばかりの大砲 たいほう を放棄 ほうき してしまった。イギリス軍 ぐん の2門 もん の3ポンド砲 ほう 部隊 ぶたい を指揮 しき していたマクロード中尉 ちゅうい が到着 とうちゃく し、竜騎兵 りゅうきへい に向 む かって大砲 たいほう を撃 う ち始 はじ めた。
多 おお くのイギリス兵 へい が同士討 どうしう ちで殺 ころ される間 あいだ に、大陸 たいりく 軍 ぐん も戦列 せんれつ を崩 くず され戦場 せんじょう から撤退 てったい した。コーンウォリスは第 だい 71歩兵 ほへい 連隊 れんたい と第 だい 23歩兵 ほへい 連隊 れんたい に騎兵 きへい の一部 いちぶ を付 つ けて大陸 たいりく 軍 ぐん を追 お わせたが、深追 ふかお いは出来 でき なかった。タールトンと残 のこ りの竜騎兵 りゅうきへい は右翼 うよく に回 まわ ってヘッセン=カッセル のボーゼ・マスケット銃 じゅう 兵 へい 連隊 れんたい と合流 ごうりゅう し、ワシントンとの戦 たたか いを終 お わらせた。
戦闘 せんとう 中 ちゅう にコーンウォリスは馬 うま を撃 う たれてしまった。大陸 たいりく 軍 ぐん のベンジャミン・ウィリアムス大佐 たいさ は後 のち にその個人 こじん 的 てき な勇敢 ゆうかん さで勲章 くんしょう を受 う けた。
戦闘 せんとう はわずか90分間 ふんかん で終 お わった。イギリス軍 ぐん は戦術 せんじゅつ 的 てき に大陸 たいりく 軍 ぐん を破 やぶ ったが、自 じ 隊 たい の4分 ぶん の1以上 いじょう を失 うしな ってしまった。イギリス軍 ぐん は5名 めい の士官 しかん と88名 めい の兵卒 へいそつ が戦死 せんし 、24名 めい の士官 しかん と389名 めい の兵卒 へいそつ が負傷 ふしょう した。他 た に6名 めい が行方 ゆくえ 不明 ふめい となった。ウェブスターは戦闘 せんとう 中 ちゅう に負傷 ふしょう し、2週間 しゅうかん 後 ご に死亡 しぼう した。
イギリス軍 ぐん は数 すう 的 てき に勝 まさ る敵 てき 軍 ぐん に対 たい しその慣 な れた粘 ねば り強 づよ さで敵陣 てきじん を取 と って戦術 せんじゅつ 的 てき な勝利 しょうり となった。この戦闘 せんとう を古典 こてん 的 てき な辛勝 しんしょう と見 み たイギリス・ホィッグ党 とう の指導 しどう 者 しゃ で軍事 ぐんじ 評論 ひょうろん 家 か のチャールズ・ジェイムズ・フォックスはプルタークの有名 ゆうめい な言葉 ことば 「こんな戦 たたか いをもう一度 いちど やったらイギリス軍 ぐん の破滅 はめつ だ」と言 い った。[ 1]
コーンウォリスが副官 ふっかん のブロードリック大尉 たいい に託 たく してイギリスのジョージ・ジャーメイン 卿 きょう に届 とど けた手紙 てがみ では、次 つぎ のように言 い っている。「我々 われわれ の観察 かんさつ したところと、最善 さいぜん の方法 ほうほう で勘定 かんじょう してみたところでは、敵 てき は7,000名 めい を超 こ えていたに違 ちが いないと思 おも う(グリーンの勘定 かんじょう では4,400に近 ちか い)...私 わたし は敵 てき の損失 そんしつ を正確 せいかく には掴 つか めないが、かなりの数量 すうりょう 、200ないし300名 めい の死体 したい が戦場 せんじょう に残 のこ されていた...負傷 ふしょう 者 しゃ の多 おお くは逃亡 とうぼう した...我々 われわれ の偵察 ていさつ が集 あつ めた情報 じょうほう では、我々 われわれ から6マイルないし8マイルの円 えん の中 なか に入 はい る家 いえ には敵 てき 軍 ぐん の負傷 ふしょう 兵 へい で溢 あふ れていた...捕虜 ほりょ はほとんど取 と らなかった。」
コーンウォリスはイギリス軍 ぐん については次 つぎ のように述 の べている。「この小 ちい さな軍隊 ぐんたい を構成 こうせい した士官 しかん や兵卒 へいそつ のとった行動 こうどう や戦 たたか いぶりは、私 わたし が言葉 ことば で表 あらわ せないぐらい賞賛 しょうさん に値 あたい するものだった。戦闘 せんとう 中 ちゅう の粘 ねば り強 づよ く大胆 だいたん な行動 こうどう 、困難 こんなん な状況 じょうきょう にも打 う ち負 ま けない忍耐 にんたい 、それに600マイル以上 いじょう 行軍 こうぐん して幾 いく つかの大河 たいが や無数 むすう の小川 おがわ を渡 わた ってきたことによる疲 つか れ、それらの川 かわ は世界 せかい のどこの国 くに にある大河 たいが にも匹敵 ひってき していただろうし、天候 てんこう が悪 わる くてもテントや覆 おお いもなく、時 とき には食料 しょくりょう も無 な かった。これらのことは国王 こくおう と祖国 そこく に対 たい する栄誉 えいよ と関心 かんしん の熱烈 ねつれつ さを十分 じゅうぶん に証明 しょうめい してみせた。」
戦闘 せんとう の後 のち 、イギリス軍 ぐん は食料 しょくりょう や宿営 しゅくえい 地 ち がないまま広 ひろ い森 もり の中 なか に散開 さんかい した。夜 よる の間 あいだ に激 はげ しい雨 あめ が降 ふ り出 だ した。負傷 ふしょう 者 しゃ のうち50名 めい は日 ひ の出 で 前 まえ に死 し んだ。イギリス軍 ぐん が撤退 てったい する大陸 たいりく 軍 ぐん を追 お っていれば、大陸 たいりく 軍 ぐん の輜重 しちょう 車 しゃ 隊 たい に遭遇 そうぐう したかもしれない。輜重 しちょう 車 しゃ 隊 たい はソールズベリー道路 どうろ の西 にし 、戦闘 せんとう 前 まえ は古 ふる い農地 のうち であったところに宿営 しゅくえい していた。
グリーンはキャムデンの二 に の舞 まい を避 さ けるために損害 そんがい の少 すく ないうちに部隊 ぶたい を撤退 てったい させた。コーンウォリスは2,000足 た らずの小 ちい さな兵力 へいりょく でのグリーンの追跡 ついせき をやめ、ヒルズボロに戻 もど ることになった。コーンウォリスは王 おう 旗 はた を掲 かか げ、住民 じゅうみん に対 たい する保護 ほご を提案 ていあん し、その時点 じてん では見 み かけ上 じょう ジョージアと2つのカロライナを制覇 せいは したように見 み えた。しかし数 すう 週間 しゅうかん のうちにコーンウォリスは、その州 しゅう の中心 ちゅうしん 部 ぶ を捨 す てて海岸 かいがん のウィルミントン に行 い き、徴兵 ちょうへい と部隊 ぶたい の再 さい 編成 へんせい を行 おこ なおうとした。
ウィルミントンでコーンウォリスは重大 じゅうだい な問題 もんだい に直面 ちょくめん した。それに対 たい する決断 けつだん は自身 じしん の責任 せきにん において予想 よそう 外 がい にも7ヵ月 かげつ 後 ご の戦争 せんそう の終結 しゅうけつ に導 みちび くことになった。コーンウォリスはカロライナに留 と まる代 か わりにバージニアに侵攻 しんこう する事 こと にした。 その根拠 こんきょ はバージニアまでを抑 おさ えなければ、コーンウォリスが制圧 せいあつ してきた南部 なんぶ 諸 しょ 邦 くに はしっかりと保持 ほじ できないだろうというものであった。この結論 けつろん は軍 ぐん の基準 きじゅん に合 あ わないものとしてヘンリー・クリントン に鋭 するど く批判 ひはん された。しかもクリントンの命令 めいれい にも背 そむ くものであった。5月にクリントンはコーンウォリスに宛 あ てて書 か き送 おく った。「貴殿 きでん の意図 いと するところの可能 かのう 性 せい について考 かんが えているのだったら、私 わたし は貴殿 きでん を止 と める努力 どりょく をすべきだったろう。前 まえ にも言 い ったようにそのような移動 いどう は南部 なんぶ 諸 しょ 邦 くに における我々 われわれ の利益 りえき にとって危険 きけん なものになると思 おも われる。」コーンウォリスは3ヶ月 かげつ の間 あいだ 、近 ちか くの農園 のうえん やプランテーションを略奪 りゃくだつ し、竜騎兵 りゅうきへい のために何 なん 百 ひゃく 頭 とう もの馬 うま を確保 かくほ した。また700名 めい の歩兵 ほへい を騎兵 きへい に転換 てんかん した。この略奪 りゃくだつ の間 あいだ に多 おお くの奴隷 どれい を解放 かいほう し、そのうちの12,000名 めい を自 じ 隊 たい に加 くわ えた。
危険 きけん は突然 とつぜん 違 ちが った方向 ほうこう にやってきた。グリーンはコーンウォリスの後 のち を追 お って海岸 かいがん に行 い くよりも、大胆 だいたん にキャムデンとチャールストン に向 む かった。これは敵対 てきたい 者 しゃ を1年 ねん 前 まえ にいた所 ところ まで引 ひ っ張 ぱ っていこうという思惑 おもわく と、コーンウォリスが残 のこ していったロードン卿 きょう の部隊 ぶたい を追 お い出 だ そうという考 かんが えによるものだった。グリーンの主 おも な目標 もくひょう であった南部 なんぶ 諸 しょ 邦 くに の回復 かいふく は、大 おお きな戦闘 せんとう も無 な くまた逆襲 ぎゃくしゅう もなく、その年 とし の終 おわ りには成 な し遂 と げられた。戦 たたか い、撃 う たれ、また戦 たたか う、これがグリーンの言葉 ことば であった。
戦場 せんじょう 跡 あと は、ギルフォード郡 ぐん 庁舎 ちょうしゃ 国立 こくりつ 軍事 ぐんじ 公園 こうえん として記念 きねん されている。
毎年 まいとし 3月 がつ 15日 にち 頃 ごろ に戦場 せんじょう 跡 あと の近 ちか くで当時 とうじ の服装 ふくそう をした人々 ひとびと が独立 どくりつ 戦争 せんそう 当時 とうじ の戦闘 せんとう を再現 さいげん する。
2000年 ねん の映画 えいが 「パトリオット 」の終幕 しゅうまく の戦闘 せんとう 場面 ばめん はアメリカ独立 どくりつ 戦争 せんそう の2つの戦闘 せんとう 、カウペンスの戦 たたか いとギルフォード郡 ぐん 庁舎 ちょうしゃ の戦 たたか いからヒントを得 え ている。大陸 たいりく 軍 ぐん は2回 かい ともほぼ同 おな じ戦術 せんじゅつ を使 つか った。戦闘 せんとう の名前 なまえ と勝 か った方 ほう の軍 ぐん はカウペンスの戦 たたか いから採 と られた。しかし、戦 たたか った戦力 せんりょく と将軍 しょうぐん 達 たち グリーンとコーンウォリスはギルフォード郡 ぐん 庁舎 ちょうしゃ の戦 たたか いから採 と られた。
^ As noted in the book Another Such Victory , by Thomas E. Baker, Eastern Acorn Press, 1981, ISBN 0-915992-06-X